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世代はかわったと思った瞬間

2020 JAN 3 11:11:12 am by 東 賢太郎

2度目の屋久島で2日目に白谷雲水峡に登った。今回、僕はもともと山に入る予定はなかった。しかし5年前、還暦記念の縄文杉登山は途中で左ヒザを痛めて死ぬかと思う苦行だったが、白谷雲水峡のほうは楽勝だったという記憶がある。前日になって参加することに決めた。筋トレで脚力の数字は落ちてないし平気だろう。

それが甘かった。行ってみてわかったが、前回は「苔むす森」だけ見るショートカットのコースであり、だから楽だったのだ。この日ガイドさんが選んだのは弥生杉へ迂回して行くフルコースであり、もう遅い。同行した娘はすいすい行ったがこっちは体重がついに観測史上初の80キロになっていた。足元がけっこう危ない。沢を横切る前後の急斜面では何度かよろけて冷や汗をかく。帰りの下り道で踏み損ねてヒザが痛くなった。今度は右だった。

翌3日目、僕はいわさきホテルで仕事である。朝4時。大雨だ。天気予報は一日中雨だ。娘は縄文杉に挑戦することになっている。「こりゃ中止だろ。あれはトレッキングじゃない、登山だよ」と諫めたのだが、5時前に颯爽と出て行ってしまった。風も出ていて、大粒の雨がパラパラ音をたてて窓を打った。5年前のこの体験があるから気が気でない。何度もフロントに電話した。「ガイドさんから中止の連絡がありません」の一点張りだった。

ついに縄文杉に会う(登山記)

しばしたってガイドではなく娘から、やけに軽快な「着いたよ」が着信した。なにっ、地の果ての縄文杉からラインか?そんな時代になったのか・・・想定外のことにびっくりして驚き方も想定外だった。時刻は10:48である。僕は散々な目に遭ってあそこに着いたのは12時頃だった。すぐ返信だ。「早いね、よかったね。おめでとう」。そして、僕が命からがら下山してふもとの登山口までたどり着いた17時ごろ、娘はケロッとしてホテルに帰ってきた。

「よかった」がお初に出た言葉だが、夕食のころになると「よく行った」になっていた。前の日に疲れてる。中止が当然と思った。自分からキャンセルもできた。まさに『よく行った』だ。あれが自分だったら行ったかなとしばし考えて、行ったなと思った。そうか、これがトシをとるということなのかと納得だ。世代はかわったんだ。

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