Sonar Members Club No.1

since September 2012

WBC豪州戦

2023 MAR 13 1:01:37 am by 東 賢太郎

今日こそコールド勝ちだと気勢が上がった。初回に大谷がライトの自分の看板直撃の3ラン。続く2回も安打の中野を送ってヌートバー、近藤の連打で2点。早くも5-0で楽勝ムードだ。先発山本は4回を1安打零封して8奪三振。後続投手も快投を見せてゲームは7-1で終了し、日本は危なげなく「プールB」1位となった。

一方、台湾で行われていた「プールA」では異変が起きていた。全チームが2勝2敗で並び、ルールで地元の強豪である台湾の1次ラウンド敗退が決まったのだ。プールBで韓国・チェコが同率3位で敗退というのも想像だにせぬサプライズだが、プールAでは結局オランダがイタリア戦に敗れ、1位・キューバ、2位がイタリアとなり、3月16日(木)の東京ドームでの準々決勝の相手はなんとイタリアになったのである。

そういう天変地異の中である。きのうの豪州戦ではちょっと気になることがあった。1,2回の押せ押せが3回の岡本、山田、中野の三者凡退で途切れ、4回は無死満塁の好機を得て大谷の押し出しで1点入ったが、村上三振、吉田ゲッツーであっけなくチェンジ。5回も中村のタイムリーが出るも1死2,3塁からヌートバー、近藤の連続三振でイケイケのムードがしぼむ。6回から9回まではチャンスらしいチャンスも作れず無得点に抑えられ、コールドゲームどころか尻切れトンボで終わった感が強い。どうも、見たことないピッチャーに勝負弱く、打ち損じてしまっている感じがする。佐々木朗希に何ら臆することなく163キロを打ったチェコの選手の残像が浮かんでくる。

細かいことを言う気はないが、それほどのこともない豪州の投手陣に対し、3番大谷のあとに続くべき村上が1安打であり吉田、岡本、山田がノーヒットでは話にならないだろう。この4人で完全に打線が途切れてしまい、スコアは7-1といっても、7点のうち6点は1~3番を打つヌートバー、近藤、大谷の3人であげており、4~7番が全く機能しなかった。調子の上がらない村上、岡本は使っても下位ではないか。振り回すだけの山川は期待できないし勝つには確率の低いホームランなんかいらない。

懸命なのだろうが勝負事は結果が出てナンボだ。他に仕事がありながらそれをしたチェコの選手の前で、一日中野球をしている者ができないとは言えないだろう。私見では4番は勝負強く臨機応変の対応ができる牧だ。そしてお家芸のスモールベースボールでかき回してしつこく得点を狙うべきだ。強力な投手陣はアメリカに劣らないが2,3点は覚悟すべきであり、同じく強力な米国投手陣からこの打線が4点取れるかというと、申しわけないが大谷さん頼みの現状では甚だ心もとない。1-0、2-1で負ける可能性が大いにある。そもそも決勝まで行けばの話だが。

豪州戦が終わったのでチャンネルを変えた。イタリア・オランダ戦だ。驚いた。強打のオランダを1失点12三振で押さえ込んだイタリアの投手陣はまったくあなどれない。見た中では2~5番を2三振で抑えたフェスタという投手の変化球はやばい、日本もそうは打てないだろう。知らなかったが、野茂英雄とバッテリーを組んでいたマイク・ピアザが監督というのも不気味であり、彼の引きだろう、メンバー表(左)を見るとチーム全員がアメリカのプロ選手であり、しかもそのうち現役メジャーリーガーが8人、元メジャーが3人、現役3Aが5人いるのだから弱いはずがない。イタリアという国名でナメたらやられる。日本の投手陣はやってくれるだろうが、打線が不安だ。投手は世界のどこへ行っても自分の型とペースで同じことをやればいいが、打者は相手投手次第で受け身だから10点取った翌日にいい投手が出てきたらあっさり完封される。その打線が豪州戦で尻すぼみだったのだから、あと3日でどこまでメンタルを含めて準備できるかに運命はかかっていよう。

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

Categories:野球

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

ライフLife Documentary_banner
加地卓
金巻芳俊