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ベンチャーズ 「アパッチ」

2015 MAY 12 0:00:49 am by 東 賢太郎

クラシック・テーストにつながったと思うのがアパッチです。周りでエレキを弾いてた連中はノーキーのギタープレイに夢中でそのままロックの道を行ったのですが、僕はそれにはあまり興味なくこのアパッチの音響にぞっこんでした。

冒頭ドラムスの音が響き渡る空間の残響はクラシック的な音場であり、まずこれが心地よかった。そこにアパッチ(インディアン)の合図の声が(なんという奏法か知りませんが)弦を爪で引っ掻いてヒュヒュヒュと鳴ります。これがまたホールの空間にふわーと広がる。

イ短調のメロディーが高い音で入りますが、この緊張感がまたたまらないです。アパッチは白人からすれば敵ですからね、音場を目に見えないハイテンションがピンと張りめぐらされてます。この最盛期のベンチャーズにはみなこういうビリッとしたオーラがみなぎってました。

ドラムスは同じリズムを淡々と刻みますが、それにベースが絶妙にコラボしてるのが快感です。サビの入り口のFのコードに移行する直前に、その2楽器だけになってベースが d#、e、f  でシンクロします。ここがまた僕のシビレ所で、これを聴くためにEP盤が擦り切れました。このタムタムのシャキッとしたリズムにクリアなピッキングの弦が重なる効果はベンチャーズの専売特許で、本当に格好いいですね。

サビの第1コーラスが終わった一瞬の沈黙に、ノーキーがD弦にかすかに触れてしまう雑音が入っているのですがお気づきでしょうか。これ、学校の行きかえりに歩きながら頭でリプレーすると鳴るほど頭にこびりついてました。

悪がきの友達連中はだいたい「ブルドッグ」、「クルエルシー」、「レッツ・ゴー」といったロックっぽいのを好んでましたがアパッチ派はいませんでした。この辺から僕は彼らと分岐して、クラシック方面に徐々に向かったように思います。

ちなみにアパッチはイギリスのバンドである「シャドウズ(Shadows)」のオリジナルでありました。それを知って聴きたくてたまらずシャドウズ盤も買ってしまいましたから、やっぱり同曲異演を愛でるクラシックに行く運命にあったかもしれません。

これです。和音を変えてヒュヒュヒュを入れたぐらいで、ベンチャーズにしてはオリジナルに近いです。これを後に聴くともの足りないですが、当時(1960年)としては新しいセンスだったそうでイギリスのロックの原型のひとつかもしれません。

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Categories:______ベンチャーズ, クラシック音楽

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