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ハイ・ファイ・セット ”HI-FI BLEND”

2020 MAY 15 21:21:49 pm by 東 賢太郎

アメリカのコーラスグループというとダバダバで有名だったスイングル・シンガーズがあり、これはまで男4+女4でバッハがらジャズまでやってしまう。マンハッタン・トランスファーは男2+女2でありました。ア・カペラのハーモニーの透明感はとても魅力があるものですが、このレベルのグループはそうはありません。

日本でというと男2+女1のハイ・ファイセットでしょう。赤い鳥というと僕はフォークにさっぱり興味がなく、そこからこの人たちが彗星のように現れたのは驚きです。

この ”HI-FI BLEND” なるLP、ベスト盤でありファンであったわけではなくとにかく荒井由実が好きだったのでその延長で買ったのでした。1979年発売だから大学4年の最後です。

何回きいたかわかりません。とにかく全曲めちゃくちゃ好きであり日本のコーラスグループのLPで最高峰と評したいですね。

山本潤子は音域が違うがカレン・カーペンターに迫る稀有の日本人と思います。音程、声質、ディクションともホンモノ、速いパッセージでもアジリタで完璧なピッチ。何時間でも飽きることなし。これはクラシックのうるさいリスナーを黙らせるハイレベルな歌であります。僕の趣味としてはこのグループの真骨頂はテナーの故・山本俊彦による高音部のおしゃれな和声感覚とハモリと思います。この人はただものじゃない、このアルバムの収録曲の作曲者は荒井由実、村井邦彦、渡辺としゆきと実力者ぞろいなんだけど僕は山本の曲が好きです。

この3人、6-10才うえの兄ちゃん姉ちゃん世代。戦中派にはない洋楽(そんな言葉があった)の息吹にどっぷりつかって育ったサウンドで、僕もそうだからストライクゾーンど真ん中なんでしょう、荒井由実もひとつうえです。当時はお笑いだってクレージーキャッツもドリフターズもバンドで楽器やってましたからね、まさにひとくくりの洋楽であってクラシック、ジャズとも無縁なものではなかったですね。

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Categories:______クラシック以外

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