よりによって2つの戦争中の国の案件が
2024 FEB 19 7:07:54 am by 東 賢太郎
後輩T君がクラシックを聴きだしたらしい。43才か。どうしたらいいかというので「有名な曲を全部覚えろ」といった。君は灘高代表の数学オリンピック選手だけどね、俺は凡人だから数学は解き方全部覚えたんだというと「自分もそうです」という。「ならそれと同じよ」で京都の和久傳で仕事の話に入った。
T君は工学部を出てゴールドマン、メリル・リンチと同じ道を来た。金融、証券分析みたいな理屈は全部覚えればおわりだから楽だよなこの仕事。俺はマネジメントに全然興味ないからあんまり出世しなかったけどな、そんなもんより音楽は時間食うんでね、第九だけだって70分もかかるんだよ、何回聴いてもね。
もうひとりのT君。灘のT君から紹介された政治家の縁で会った。日本、カリフォルニア、ニューヨーク、イスラエルの弁護士だ。38才。俺は駒場の法学概論でね、つまり一年の一学期にね、こりゃ失敗だ、全然興味ないと悟っちまってね、哲学の「パルメニデスの有」がまるで理解できなくて悔しかった方が残ってて、そっから漂流してショーペンハウエルに嵌った。インパクトあるぜ「意志と表象としての世界」読みなさい。食事はだいたいそんな話だ。
イスラエルに興味あって調べてる。いただいた著書によると大学が起業家教育を熱心にしている。軍事国家でdeep techに強いが75%米国に行く。日本は10%。ユダヤ人脈が薄く優良案件に入れない。でも戦争で風向きが変わってるからな、こういうときは日本にチャンスなんだよ。そう、何が好きって、そういうこと。だから探知機のSonarにした。法律は専門家にまかすよ。
そうしたら先週、歌舞伎町のdeepなコリアンの食事会で3人目のT君が現れた。ニューヨークにオフィスがあるエンタメ企業経営者だ。47才。旅行業H社の最年少役員から起業。成り行きからウクライナはキーウ在住のご友人とZOOMすることになった。オフィスは戦争の気配なしだ。警報ありますがまあそんなもんです。いや頼もしいね。2008年から?ごめん人も国もよく知らないんだ、スイスで凄い美人みたぐらいだな。東さん、それかなりレベル低いと思いますよ(笑)。
ウクライナはIT大国だ。米国の会社が300人雇ってる。それの日本進出、ご協力いただけませんか。へえ、そういやあ静岡のスタートアップ・コンテストでウクライナ企業が優勝してたよ。でも俺は経営なんかできないよ投資の相談ぐらいだよ。まあT君が社長やってくれりゃあ米国と株の交渉はできるかな。いいですね調べてみましょう。ビジネスってのは実にこんなもんだ。何の保証もないがこれでわくわくできるかどうかだ。後は嗅覚。
よりによって2つの戦争中の国の案件がやってくる。世の中ほんとうに面白い。
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