LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS
2012 OCT 15 0:00:33 am by 東 賢太郎
ビートルズの歌詞は学生時代ぜんぜんわかりませんでした。そもそも英語力の問題でどの曲も聞きとれていなかったということですが。それがロンドンに6年間住んで、ある時久しぶりにこの曲を聴いて目からうろこが落ちる感覚を味わいました。
98年発売の青盤CDについている日本語訳はおそろしいほどひどく、あまりのわけわからなさについに翻訳者が自信がなくなったとみえて第3コーラスは割愛までされています。こんなもので金をとるのは詐欺といえましょう。
川に浮かぶボートに乗ってる自分を想像してごらん
みかんの木とマーマレードの空もね
誰かが君を呼ぶ
君はとてもゆっくりと答える
万華鏡の目をした女の子だ
黄色と緑のセロファンでできた花が
君の頭上にそびえている
目に太陽のあるその女の子を探してごらん
でも彼女は行ってしまった
Lucy in the sky with diamonds
泉のそばの橋まで彼女について行ってごらん
そこでは木馬の人々がマシュマロパイを食べている
信じられないぐらい高く伸びた花々を君がふらふら通り過ぎると
みんなが笑いかける
新聞紙のタクシーが何台か岸辺に現れる
君を連れ去ろうと待っているんだ
後ろによじ登って頭を雲間につっこんで
そして君も行ってしまう
Lucy in the sky with diamonds
駅にいる列車に乗ってる自分を想像してごらん
粘土のポーターたちが鏡のネクタイをしているよ
ふと見ると誰かが回転式改札口のところにいる
あの万華鏡の目をした女の子だ
Lucy in the sky with diamonds
これが直訳です。シュールですが大好きな詩です。
the flowers that grow so incredibly high
という部分、とてもとてもブリティッシュです。
Categories:______ビートルズ, クラシック音楽
中島 龍之
10/15/2012 | 12:07 PM Permalink
レコードの日本語訳は昔はありましたね。訳さなくてもいいのにと思うことが多かったです。私の場合、小学生でビートルズに入ったため、レコードに合わせて歌っていると、英語を中学で習っている兄から「お前の発音おかしい」と言われ、それ以来、意地になって辞書をひいて訳すことはしませんでした。(ただの言い訳なのですが) そのことは、結果的にはよかったと思っています。英語の歌を平気で人前で歌えるようになりました。よく、お前の英語はそれで通じるのかと疑われますが、いつも答えています。「私に英語はビートルズに習ったので、悪いとすればそれはビートルズの責任だ。」と。更に、「ちょっとリバプール訛りがあるかもしれないけど」と付け加えています。東さんの訳で、「Lucy In The Sky With Diadonds]を思い出しています。幻想的なシーンが浮かびます。当時、この曲はジョンがLSD
のことを歌ったものだと言われてましたね。
東 賢太郎
10/15/2012 | 5:37 PM Permalink
ほんとうに幻想的ですね。ジョンはLSDは否定していて、息子が幼稚園で描いた絵でルーシーは彼が気に入っていた女の子だと言っていますが。その絵は公開されているんでしょうか?ぜひ見たいものです。ハープシコードの音が効いていて夢の中にいるようです。AではじまってFに行くのがこのアルバム前後で特に耳に残りますね。