はんなり、まったり、京都 (その2)
2013 APR 11 0:00:56 am by 東 賢太郎
今回は梶浦社長の粋な計らいで京都文化体験ツアーでもありました。金曜日の夜は宮川町のお茶屋さん「しげ森」で芸妓(げいこ)さん、舞妓(まいこ)さんをあげ、おじさん衆5人で大いに盛り上がりました。食事も酒も美味でありましたが、「おにいさん」と呼んでくれるのが良いねということで、まず甘田社長の高評価が得られました。
ここのお茶屋さんはNHK「美の壺」に登場した名店で、その時の番組ビデオを上映してまず「予習」をさせてくれます。舞妓さんの作法、着物、着付け、髪型、化粧、だらりの帯、おぼこ等々について知っているとお座敷をもっと楽しめるという寸法です。右は舞妓ふく兆さん。16歳だそうですがその落着ぶりや物腰から10歳は上に感じます。伝統の礼儀作法を身につけるというのはこういうことなんですね。
こちらは芸妓小ふくさん。面白いのは彼女らはお座敷に上がるとまず「おかあさん」にお礼を言います。次に「おねえさん」。お客へのお礼は最後なのです。厳しいタテ社会なんですね。お客を芸で楽しませるプロとして背筋の通った伝統を感じます。ちなみに最近のお茶屋遊びはおじさん独占ではなく、女性客の進出が著しいそうです。昔の花街、花柳界というイメージとはずいぶん変わったようですね。
さて、この日に一番盛り上がったのはお座敷芸「とらとら」でした。近松 門左衛門の浄瑠璃「国性爺合戦(こくせんやかっせん)」から誕生した拳遊びだそうです。とすると1715年にできたわけですから幕末には定着していたのでしょう。坂本龍馬や西郷隆盛もやっていたと考えただけで愉快になります。日本文化の奥深さです。
さて、この宴席で「明日は台風並みの天気らしい」という話が出ると、おかあさんが「それならウチらの京おどり見はったらいかがどす?」ときました。日曜日に祇園芸妓の「都をどり」を買っていたのですが、皆さん一気にファンになってしまった小ふくさんが舞いますよ、ふく兆さんがお茶をたてますよということで皆さん二つ返事でOKとなりました。