『黒猫フクの人生観』 (第三話)
2025 DEC 1 1:01:58 am by 東 賢太郎
今日はいろいろ宇宙の秘密をばらしちゃうよ。これって天国にいる魂クンたちは当たり前みたいに知っていることなんだけど地球にいるとわかんないんだよね。あのアインシュタイン先生だってそうさ。まあ猫の書いたブログなんて読んでくれる人あんまりいないと思うけど、何年かして科学が追いついたらおおってことになるさ。
あなたは前世でパキスタンの王様の娘だったことがあります。今年の7月に主人がアガスティアの葉っぱにそう書いてあるといわれてびっくりしてたんだ。それ本当さ、輪廻転生っていって、体は死んじゃっても魂は生まれ変わるんだよ。今まさに、僕は生まれ変わるためにこの天国にいるんだ。輪廻転生はヒンドゥー教の教えでアガスティアさんは3000年前の聖人なんだ。この仕組みは天国に来てみて納得したよ、だって毎日阿弥陀さんのところで生まれ変わりの場面を目撃してるんだからさ。人間に生まれれば人間の脳みそで生きるからちょっとはましな人生を送れるかな。猫になると猫の脳みそだから過去とか未来とか足し算とか掛け算は分からない。でも鋭い耳と鼻と運動神経がある。どっちがいいかって?微妙だなあ、算数なんかなくても猫は困らないし、猫には猫の楽しみっていうのがちゃんとあったからね。
主人は前世に猫だった。記憶は消えても第六感が残ってるんだね。神様はそうやってすべての魂クンにいろんな経験をさせるために繰り返し輪廻させてるんだ。理由があるんだよ。皆さんにはショックかもしれないけれど、地球という惑星の役割は魂の監獄、つまり牢屋なんだね。前世で何かしでかして神様のお怒りを買っちゃった連中が地球に閉じ込められてる。申しわけないけど皆さんも囚人なんだ。そこで人の姿にしたり動物にしたり、苦労や経験をさせて二度とまずいことしないように魂を更生させてるんだ。牢屋の鍵?もちろんあるよ。人間の知恵じゃ太陽系を飛び出せないでしょ。隣の惑星系があるプロキシマ・ケンタウリまで現代の最高速ロケットで行っても7万7千年かかるんだよ、どうあがいたって逃げられないんだ。誰も気がついてないけどね。
宇宙人?もちろんいるよ。いま僕の周りにだってね。宇宙人も地球人も神様が作ったもんなんだ。別々な惑星系に住んでて進化が進んでるか遅れてるかってだけでね、進化してる連中は地球にいっぱい来てるよ、何千年も前からね、でも未開で遅れてた地球人は連中を見ても誰か理解できなかったの。宇宙って、出来てから137億年、太陽だって47億年経ってるんだ。太陽の年齢を1時間とすると人類の年齢はたったの2秒だ。聖書や神話に「神様が天から降りてきた」っていうお話がいっぱいあるでしょ、日本だって天孫降臨だしね。当時の人類の脳みそだと宇宙人イコール神様ってことになっちゃったんだ。HGウェルズがタコみたいな火星人の小説を書いたらアメリカでひと騒動起きた。地球人は100年前でやっとその程度の未開人、かたや宇宙人は何千年も前から恒星間飛行する文明を持ってた。まあ人間とミミズくらい違うってことだ、くやしいけど仕方ないよね。
いま太陽系に来ている3Ⅰアトラスが恒星間飛行物体であることは間違いない。もし人工物なら宇宙人が作ったってことになるね。地球を攻撃する?そんなわけない、監獄こわしてどうすんだって。これも皆さんにはショックかもしれないけれど、人間は宇宙人が自分たちに似せて作った実験動物みたいなものなんだ。金を掘らせたり土木工事を助ける奴隷としてね。バベルの塔がそれだよ、失敗だったけどね。エジプトのピラミッドもそうさ、 2トンもある石をどうやって持ち上げたなんて不思議がってるけど宇宙人が重力を操作して空中浮遊させたんだ。ストーンヘンジもね、ひょいひょいってもんだ。人間は石を切ったり磨いたりしただけさ。5千年前だから同じころだけど、おかしな人間がはびこっちゃった事件もあったな、これじゃ奴隷に使えない、作り直しだってなって彼らは大洪水を起こしてガラガラポンしようとしたよ。それがノアの箱舟っていう話になって聖書に書いてある。いろんな種類の動物も乗せたでしょ、だって狂ったのは人間だけで動物はそうじゃないから殺しちゃもったいないからね。実話なんだよ、当時の人間の脳みそで精いっぱい文字で描写するとああいうことになっちゃうんだ。
これも皆さんにはショックかもしれないけれど、聖書の時代のその一世代前の人間は火星にいたんだよ。あそこはまだ水も空気もあって地球みたいな環境だったんだ。何千年もかけて今の人類ぐらいに進化したんだけどさ、やっぱり狂った奴らが出てきて核戦争を始めてね、全滅しちゃったんだ。宇宙人からすりゃせっかく育てて楽しみにしてたペットが共食いしちゃったって感じかな。だから今でも地球人が核兵器を持つことにすごくナーバスになってるんだ、また滅んじゃたまらないからね。核実験やるとよくUFOが現れるって都市伝説があるけどそれホントさ。これ以上やるなよって監視しに来てるんだよ。いま僕の周りにいる魂くんたちの中でもね、地球で何回も生まれ変わって経験を積んだ奴はもっと進んだ別な星に行くこともできるんだ。僕はまだ無理だな、あと人間を3、4回やって合格できるかなってとこだ。まあここはいいとこだし、しばらくゆっくりやっていくさ。そういやあ前世で僕が好きだった歌があるよ、フォーク・クルセイダーズとかいったかな、
天国よいとこ一度はおいで
酒はうまいし
ねえちゃんはきれいだ
♪ ワーワーワッワー
シンクロした4つの天文現象の啓示
2025 NOV 26 12:12:09 pm by 東 賢太郎
11月5日は今年最大のスーパームーンだった。この日にディナーをした方からマーラー9番のCDを頂き、演奏についてコメントをさせて頂くお約束をした。ところが立冬にあたる7日の夜にフクが旅立ってしまい、時間をいただくご連絡をした。お葬式は 9日の午後2時半から我が家の玄関前の敷地で執り行われ、僕は正装し、家族と共に見送った。朝方よりの小雨模様である。小さなお棺に供物を添え、綺麗なお花でいっぱいに飾ってあげ、いよいよお別れですの発声となった。空を見上げる。一同が声をあげた。まるで天国への道のように、モーゼの海割りのように、真上の雲だけにぽっかりと青空がのぞいて皆の心を激しく揺さぶった。夕刻になり、娘から生前の動画が次々と送られて来る。もうだめだ。いてもたってもいられなくなり、夜8時過ぎにひとり家を出て自由が丘をほっつき歩き、意味もなく本を買い、旨くもないラーメンで腹を満たし、11時半に帰宅した。翌日10日に喪中のためブログを封印した。

あの青空の向こうには、10月末から太陽系の真ん中に接近して気になっていた謎の恒星間天体「3I アトラス」があるはずだ。太陽の近日点(地球と反対側)を離れて観測可能となり、11月5日、スペインのR. Naves天文台が撮影した写真(上)ではぼんやりとした球体のみである。これまであった尾が消滅している。妖術使いのように不可解な七変化を演じるこいつが何者か謎は深まるばかりだが、NASAが普通の彗星であると公式発表して謎に拍車をかけているのも不可解でしかない。
10日の23時ごろ、ランニングに出て、月と木星とふたご座ポルックスのランデブーに気がついた。手ぶれしたへたくそな写真だが上がポルックス、右上が木星だ。3I アトラスはこの木星に向かって飛行中だ。
本当にかわいくていいやつだった。僕と気心が知れていた。筋骨たくましいオスで体重は7.5キロになった。寝食を共にした5年間、なんだかんだでおおいにふれ合ったものだが、 一度として噛まれたりひっかかれたりしたことがない。飼った人ならわかるがこんな猫は初めてだ。時に腹を見せるくせに服従なわけでもない。独立自尊の姿勢を崩すことは微塵もなく、頑とした矜持を持った風で、若い雄猫なりの風格を漂わせていたものだ。いつも思わされた。それに比べ俺はどうだ、70の爺いだ、頑とぐらいはして見えようがただの頑固な堅物かもしれん。気が短いエゴイズムの塊じゃあないのかなどという自省の念が鏡像のようにたちのぼってくるのだ。どんな猫も、僕にはひとつやふたつの畏敬の対象というものがあるが、フクは別格だ。
彼は我が家の9番目の猫だが、元から飼い猫だったものはいない。つまり5、6歳の頃から就職するまで僕は数々の野良猫といっしょに育ったわけである。それが人間形成に影響していないはずがなかろう。親が情操教育と考えたのかどうかは知らないが、母親自身が猫好きであり、もとより血筋で僕も妹もそうであり、なしくずし的に猫嫌いの父親が説き伏せられてしまったものとも思われる。だからフクが秘めていた野生はどうということもなかったが、彼は慣れてきて次第に家猫っぽくなり、リビングルームの住人に格上げとなる。そこからだ、付き合いが深まったのは。
僕の仕事は日々のルーティーンの積み上げという性格のものではなく、今日明日にも何が起きるか分からないハンティングの性質を色濃く帯びたものである。遅く帰ってきてリビングルームで夜食をとると、傍らにやってきて写真のようにじいっと目を見つめる。猫ほど目線を合わせる事を嫌う動物もなかろう。ケンカを売ってることになるからだ。だからというわけではないが、無視して食べ続け、もうあきらめたかとそうっと目をやると、まんじりともせず同じ姿勢のままどんぐりまなこで見つめているのである。ルール違反の猫だがこれにどれだけ癒されたか。フク悪かったなこれ食えよと分け与えると、飛びついてムシャブリつく。そこで畜生に戻るのだ。脳裏に戦友という文字が浮かんでくる。アメリカの学校にいたころ、夜中まであぶら汗をかきながら喧々諤々の議論を続け、腹ペコで課題を一緒に仕上げた奴らが、終わってやおらビール片手に「俺たちは Comrade(カムレイド)だ!」と叫んだ。それが戦友だ。
フクと過ごした5年間は世の中も大変だった。皆様ご記憶のように2020年の2月ごろにコロナ騒動が横浜のダイヤモンドプリンセス号で勃発し、3月ぐらいだったろうか、大の注射嫌いである僕もワクチン摂取を保健所に申し込む羽目になった。家族も含め、すぐにでも打たないと危ない空気が国中に満ち溢れていた。予約日は6月17日という。なんだよ世田谷区は、高齢者がなんでそんなに遅いのかねと文句を垂れていたのを覚えている。ところがそれがよかった。アメリカのパートナーから予想外の電話が入ったのだ。「お前も家族も絶対打つなよ」と、トランプが飲んだ薬をひと箱送ってくれ、予約をキャンセルさせらるとやがて6月17日が過ぎた。患者は増えるばかりだ。報道も過熱してきて、本当にその判断が正しかったのか心配もあった。
フクが我が家にやってきたのは、ちょうどそのころ、7月29日だ。日記を見ると「黒猫来る」とだけある。ここからフクの不思議が始まる。野良を捕まえて持ってきたのだから初めのうちはケージに近寄ると盛大にシャーシャーである。ちょっと危なげな猫にも思え、とりあえずピアノやオーディオのある地下室にケージごと置かれた。
すると、彼がテレパシーでも送ったのか、二週間後の8月14日、自分の全ブログの中でも重要と考える一本に僕は着手する。ちなみに、その事実に気がついたのはついさっきだ。なんとこれはその時に書いたものだったのかという大いなる意外性をいま感じざるを得ない。
サッチャー英国首相。なぜここまで気合を入れて彼女のことを書きたい衝動がむくむくと湧き立ってきたのだろう?強きリーダー日本にあれと願望を込めた一本であったわけだが、どうしてサッチャーの名前が僕の脳裏に浮かんだのだろう?前後の日記をひっくり返しても全く分からない。自分でも謎なのだ。
日記によるとその翌週、8月23日にバケツをひっくり返したような大雨が降った。余談だがこの日付は忌まわしい。若いころ、日付を覚えているほどの大失敗をした日なのだ。豪雨が停電をひきおこし、排水ポンプが止まったため地下室に浸水して水と格闘になった。フクはケージのまま8月29日に2階のリビングに避難し、行いが良かったのだろう、9月11日にケージから解き放たれている。この日付は世界の誰もが覚えている。
それが予言であったかのようなことがいま日本で起きている。日本のサッチャーになりたいという女性、高市早苗氏の出現だ。ブログ執筆時点で僕は彼女がサッチャーを尊敬し目標としているとは知らなかったし、そもそも彼女に注目していたわけでもなんでもなかった。その人が2025年10月21日に総理大臣に就任すると、それを見届けたかのように、二週間後にフクは世を去った。
9番目の猫。おりしもだったマーラーの9番。本稿を天文の記述ではじめたのは、スーパームーン、3I アトラス、ランデブー、天頂の雲、という、それぞれがそれなりに確率の高くない現象があまりに見事にシンクロしてやってきて、そのど真ん中をフクが急ぎ足で駆け抜けていってしまったからだ。それをどう見るかは十人十色だ。僕はとくに宗教的な人間ではないが、確率の低い事象がおきた場合はそこに何らかの意味があると考えるタイプの人間ではある。フクはきっと僕になんらかの「啓示」を与えるべくやってきた、神さまの使いであったろうと信じている。
『黒猫フクの人生観』 (第二話)
2025 NOV 23 15:15:29 pm by 東 賢太郎
しばらく天国にいるのでだんだん周りの様子がつかめてきたよ。ここにいるのはもちろん猫だけじゃない、人間からなにからあらゆる動物だ。でも、それでモメたりケンカになったりなんてことはない。みんな心はもう魂でいるからね。昨日なんか、「あれ、お前、いつ来たんだ久しぶりじゃねえか」と荒くれた声がしたので振り返ると、あのゴンベエじゃないか。こいつは僕が生まれたあたりのいっぱしのボスで、ナンバーワンじゃないんだが、自分より弱いと見るとやたら威張り散らすいけ好かない野郎さ。嫌なやつに会っちまったなと思ったが、「ホントだね元気そうじゃないか、いや、元気じゃないからここに来たんだっけなお互いに」なんて柄にもなくちょっと笑って見せたりした。ゴンベエは誰がつけた名だろうか、あの辺の人はみんなそう呼んでたね。飼い猫でもないんだから妙なもんだが、あまりにピッタリした名前だから顔を見れば誰でも笑っちまうだろうよ。なんでも、ボランティアさんの餌やりに預かろうと土手を越えて川のほうへ走って行こうとしたら車にはねられちまったらしい。「まあ、俺としたことがよ、ドジ踏んだもんだぜ」。生きてる時からドジばっかりだったくせしやがってよく言うようなこいつ。そうかい、君でも死ぬことがあるんだね、そいつはご愁傷様だったね、なんて生あくびしながら愛想の無い返事をしてやったもんさ。本人に向かってご愁傷様もないもんだがまあどうでもいいよ、なんたって、こういう粗暴な奴とは僕は相性が悪いんだ。
そうしたらさ、さっき、白猫のみよ子を見かけたんだよ。間違いないさ、びっくりしたね。しっぽが長くてちょっとスリムで色っぽくてさ、僕はゴンベエと彼女の取り合いをしてたことがあるんで、ちょっとドキッとしちまったんだな。白と黒は縁起悪いってフラれたんでもなかろうけど、みよ子はゴンベエになびいちまった。悔しいがここでもさぞかしねんごろにやってるんだろうね、気色悪いねと思って見ていたら、こいつら、すれ違っても互いに目も合わせないんだ。理由はすぐ分かった。やさ男のシャム猫だ。みよ子はこいつにゾッコンになっちまってるんだ。ゴンベエくん、もちろん黙ってない。「おいおめえ、目障りだ、そこ歩くんじゃねえよ」。シャムも黙ってない。「キミ、ここは天下の公道だ」。「道に言ってんじゃねえ、おめえだよ、早く消えろこの野郎」。「キミ、そういうのをアロガントっていうんだ、つつしみたまえ」。万事こんな具合だ。こいつは日本から来たくせに、シャムだかどこだか知らないが外国の血筋を気取ってる。これはこれでいけ好かない奴だ。ゴンベエは雑種の和猫でキジトラよ。そりゃ気が合わんわな。僕は黒猫だからどっちでもないし品格があると自分では思っている。まあ、社交性もないではないからその気になればどっちとも上手くやれちゃうんじゃないかとは思うが、洋風を気取ってるシャムは僕も気に食わんから友達になろうなんて気はさらさら起きないね。
そういや主人がよく言ってたな、「俺は留学しちゃって16年も海外にいてさ、洋風気取りだと思われるところがあるんだよね、だけど、本性は純日本人で海外に長いこといてますます日本人になって帰ってきた」ってね。わかるような気がしてきたな。そういやあ、こうやってぬくぬくと天国にいてね、長いこといちゃうと生まれ変わってシャバに戻っても天国かぶれって言われちゃうかもしれないよね。僕は今度は人間で戻りたいんだ。でも長いこと猫やってたもんだからかなり人間には遅れちゃってる感じがするんだよ。猫だけじゃなく動物やってた者達はここに来るとすぐ人間になりたがって阿弥陀如来さんの所へ行くんだな。見てると面白いよ、列に並んで順番が来るとね、そこにテレビみたいなスクリーンがあって、たくさんの人間のお母さんの画像が出てるんだ。「はい次は君かね、君はどのお母さんのところに行きたいかな?」って阿弥陀さんに聞かれるんだ。「そうですね、じゃあ右から3番目のお母さんにお願いします」なんて答えるだろ、すると、そこに長い長いトンネルがあって、じゃあここに入ってって指示が出る。すると、シューッとすごいスピードで地上に降りていくんだ。そして気がつくと、選んだお母さんのお腹の中にいるってわけさ。みんなそうなんだよ、でも記憶は3歳までに消されちゃうから誰も覚えてないって仕組みさ。僕もすぐ列に並ぼうと思ったよ。でも人間界はすごい勢いで進化してるからね、猫がいきなりなったってついていけなくって君っていつもお花畑だねなんて言われる人間になっちゃう。そう考えたんで、僕はしばらくここにいて、たんまり勉強してから人間になろうと決めたんだ。
「フク、なんで俺の言ってることがわかるんだ、いい猫だね」。僕は少なくとも4、5回はそうやって真剣に主人にほめられたことがある。いい猫ってのは主人の猫に対する最上級のほめ言葉なんだ。だから、その辺の猫と一緒にしてもらっちゃ困るって自負があるのかもしれないな。思えばみよ子だって、色っぽいだけでどうひいき目に見ても賢いメスじゃない。荒くれもんのゴンベエや、ちゃらい洋風かぶれシャムにお似合いだったってわけさ。そういや、主人がよく読んでたショーペンハウエルってのをいま読んでるんだ。猫がどうしてって思うかもしれないけど、ここにはあらゆる書籍も動画も録音もあってね、だんだん読めるようになっちゃうんだよ、いるだけで。それにしても驚いたね、この哲学者先生の女性観は強烈だね、いまどきなら即死もんだよ。「彼女たちがただひとつ真剣な仕事とみなしているのは恋愛や男心を征服すること、およびそれに関連すること、たとえば化粧やダンスといったことどもだ」なんて感じだからね。女が強くなったっていう見方もあるけどさ、化粧やダンスに明け暮れる男もたくさんいる時代だからね、まだわかりやすいオスであるゴンベエやシャムのほうが生物としてはマシじゃないかって気もしてくるわけさ。
読響定期とドイツ・レクイエム
2025 NOV 22 15:15:16 pm by 東 賢太郎
多忙でコンサート評が二つ飛んでしまった。第一に10月21日の読響定期。この日は高市総理が誕生し、私事では経営会議と米国とのオンライン会議で目まぐるしかった。プログラムは以下。
指揮=セバスティアン・ヴァイグレ
チェロ=北村陽
グリンカ:幻想曲「カマリンスカヤ」
ハチャトゥリアン:チェロと管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディ
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番 イ長調 作品141
第二曲はライブで初めて。Vn協奏曲のVC版の趣で、あれが好きな人は病みつきになる危険な曲だ。なんといっても北村陽が圧巻!リサイタルを聴いてみたいと思った初のチェリスト、いや、いつまでも聴いていたいと思った稀有の人と書くべきだ。テクニックがどうのというレベルでなく最高の音楽性。間違いなく世界を席巻する才能。参考に3年前のアルメニア国立響との演奏を(当日のはもっとこなれていた)。
ショスタコーヴィチ15番。誰のだったかレコードが初出してレコ芸に大木正興さんが書いた評は、初聴だったと思われ、曲そのものに当惑気味で評価を慎重に保留されていた。息子のとすると1972年。僕は高校3年生。クラシックのスタンダードレパートリーが “新曲” だったときの記憶だ。室内楽の透明感にウィリアムテルやニーベルングの指環の室内楽的でない音響が透かし彫りで浮遊。質量を感じぬオーケストレーション。打楽器での開始と閉幕!引用が出てくるグリンカを前置したヴァイグレの知性に喝采。
もうひとつ、東京オペラシティでの11月1日のドイツ・レクイエム。心を揺さぶられた。これを聴く時間というものは、いつもその時々の心の持ちようによる。安寧ではなかった。この前日にフクの異変に気づいていたからだ。だいぶ前にチケットを買っていた偶然とはいえそこでレクイエムはないだろうと思った。彼を迎えに来ていた何かだったのだろうか、10/15の夜中の2時ごろ、日記に「台所で猫の霊的なものをうかがう」と意味不明の記述がある。ドイツ・レクイエムのブログ1回目(第5楽章)は9/15だ。伏線は8/13に「アガスティアの葉」にある自身の運命をきいたからと思われ、その午後から同曲を聴きまくっている。悪い知らせがあったわけではない、とても深いスピリチュアルな心の持ちようになっていたということ。
フクを安置したリビングルームで流していたドイツ・レクイエムは、出棺が告げられると第6楽章がおわった。煙が天に向かってたちのぼると、小雨模様だった空にぽっかりと青空がのぞいた。
『黒猫フクの人生観』 (第一話)
2025 NOV 19 15:15:00 pm by 東 賢太郎
もしもあなたが、どうして猫がブログを書けるんだろうと不思議に思ったとすると、それってどんな猫かな、ひょっとして超能力でもあって両親もそんな芸当ができたのかねなんて話になるのかもしれないな。でも、実のところそうじゃないんだ。僕は男前だけどいたってふつうの黒猫だしね、父親はぜんぜん知らないし母親もやがて離ればなれになっちゃってね、たぶん親は元は飼い猫で、引っ越しか何かで捨てられたってとこかもしれないな。だから僕は物心ついたら野良猫でしたって寸法さ。生まれたあたりはいい住宅地でね、ブドウ園なんかあったりして東京にしちゃあ緑が多いっていう人もいるんだけど、だからノラが住みやすいってわけじゃないんだ。ボス猫も狂暴な奴でね、ケンカして不覚にもけがしちゃったんだ。普段からかわいがってもらってた奥さんがそれ心配してくれて知り合いに引き取られるはこびになった。そこが主人の家だったって話さ。名前はフクになったよ。
そうそう、どうして猫がブログを書けるかってこれは秘密だけどね、それを説明するにゃーつい先だって、僕がこの世にお別れを告げたことから始めなきゃいけない。なんだ、主人公がいきなり死んじゃうのかって、そんなのは普通じゃないんだけど現実なんだから仕方ないね。僕は腎臓が悪かったみたいで、何回も大嫌いな病院に連れていかれて注射されて血を取られてね、もうあれは御免だ、なんとか終わりにしてくれって天に祈ったんだ。それが効いたと思うほど信心深いってわけじゃないけどね、何日かするとだんだん体がおかしなことになってきて、食欲がなくなって水も飲みにくくなってきちゃってさ。それで観念したんだよ。なんたって運動にはちょっとした自信があったもんでね、野っ原を駆けまわって鳥やねずみを自由自在に捕ってた身としてはね、もはやこれまでと思ったんだ。 家族の皆さま5年間お世話になりました、じゃあ僕はお先に天国に行くからねってことで、あーあーと声をふりしぼって2回ないてお別れしたんだ。そうしたら主人の家族たち5人が大騒ぎになって、そしてシーンとなって、みんな僕を抱きしめてわーわーと泣きだしちまったの。僕も行きたくなんてなかった、悲しかったさ。とくに主人は僕の病気がそんなに悪いとは思ってなかったんだね、晴天の霹靂だったんで落ちこんだなんてもんじゃない。もうブログなんて書けねえって言い出してね、あなたやめないでね、だって楽しみにしている人がたくさんいるんだからって奥さんにたしなめられて少し休もうということに落ち着いたんだ。
僕だって初めてだからちょっと怖かったしね、何がどうなったかはわからない。とにかく魂が空にふわふわと昇って行くんだよ、そうすると雲のまた上の雲のもっと上の方に3階建てぐらいの大きな建物があるんだ。死んじゃうとみんなここに来るのかな、いやそうじゃないか、サンタクロースみたいなあごひげのおっかない大王が玄関にいたからね、前世で悪いことをすると入れてくれないのかもしれないね、だって中にいる連中は人間も猫もおかしなのはいなかったからさ。とすると、きっといま僕がいるここが天国ってやつなんだよ。居心地は悪くないよ、みんなと話せるから退屈もしないしね。見まわすと、入った左の奥のほうにけっこう長い行列ができて何やら話し声がするんだよ。耳をすますと、「君は次は何に生まれ変わりたいんだ」なんて言ってる。見るとその人はあの阿弥陀如来さんだ、面白いったらありゃしない。ははあ、じゃあ僕は次は人間でお願いしますって言ってやろうと思ったよ。
そんなの噓だっていわれるだろうね。だってまだ生きてればね、死ぬと魂がどうなるか、シャバの肉体を離れてどんなに自由に飛び回れて、軽々とどこにでも瞬間に行けちまうか知らないもんな。もちろん僕だって知らなかったさ、でも実際ここに来てみるとすごいんだよ。移動だけじゃないよ、しゃべったことはもちろんだけど、頭に浮かべたこと、考えただけのことでも全部文字に記録できちゃうんだ。こりゃ驚いたね。何語かって?天国だもんなんだってありだよ、日本語だってロシア語だってアフリカ語だってね、もちろんおんなじ流れで猫語や犬語だってある。だから僕のしゃべった猫語が日本語に翻訳されてこうやって発信されてるってわけなんだ。シャバにはまだないと思うけど、いずれ出てくるね、これ量子翻訳機とかいうらしいから覚えといたほうがいいかもしれないな。ドラえもんが動物と話せたのはたぶんこれだよね。まあ難しいことはよくわかんないけどさ、とにかくそれを念じて地球に送ればいいんだよ、そうするとAIがサーバーに取り込んでパソコンに文字が出てくるって仕組みだ。それがこの文章で、あなたはそれをいま読んでるわけだ。
まあずっとノラのまんまだったらこういう芸当は出来なかったんじゃないかと思うね。主人の家でも人の出入りの多いリビングルームにずっといたんでね、5年間ほんとにいろんなことを見聞きしたんだ。大雨で地下室が水浸しになって大騒ぎになって住宅会社やオーディオ会社や保険会社やいろんな人が出入りしてすったもんだになったり、ややこしい商談が大声で議論されたりもしてたなあ。正月は必ずここでお決まりの大阪の料亭のおせちをみんなで食べるんだ。いい雰囲気でね、亡くなった主人のお父さんも毎年来てたよ。 そうそう、いっとき主人は毎日のように夜中に2時間ぐらい借りてきたサスペンスドラマのビデオ見ててね、人間界のあれこれを見聞きしたし夜食のおすそ分けにもあずかったからこれはなかなかいい習性だったと評価してるよ。どう考えてもくだらない内容なんだけどこれがストレス解消だったんだろう、そんなこんなをじっくり観察させてもらったから、人間界がどんな道理でどういう風に動いているか、いい奴も悪い奴もまともな奴もクズみたいなのもいるってことがよくわかっちまったわけだ。
とにかく主人の夜型は筋金入りなんだ。きくところによるとちょっと低血圧気味で、物心ついた頃から朝は弱かったらしい。だけど夜型だけって単純な話じゃないな、これは。だって行動様式から性格から考え方まで、彼は人間というよりまるで大きな猫なんだな。それは奥さんも認めてるんだ。ちなみに彼にとって僕は9匹目でさ、初めてのは小さい時にいたチコっていう名の、やっぱりオスの黒猫だったようだ。そりゃ5、6歳の頃から猫と一緒に育ってりゃあそうなるよね。だから僕が何を考えてるか完璧にわかってる。結構手ごわいよ。チュールで気を引こうなんて素人っぽいことはしないんだ、とにかくいっしょに遊ぶ。遊ぶだけさ、それだけで猫と付き合えるって自信あるんだよね、なかなかハードボイルドさ。ヒモの先にトンボとか鳥がついてるおもちゃなんかをシュシュってね、それが憎たらしいほどうまくて絶対に捕まらない。そうなるとこっちだってプライドあるよ、よーしって燃えるじゃないか。ある日のこと、お手合わせして軽々とトンボをつかまえてやったさ、そうしたら、忘れもしない、そこで彼が叫んだんだ。「すごい!フクは俺が今までやった中で一番手ごわい」ってね。彼は猫が120匹いて人は10人ぐらいしかいない有名な猫島に行ってる。愛媛県の青島っていったっけ、とにかくそこで片っ端から猫と勝負してるその道の達人なんだ。でもさ、人間界でそんなものに価値を認める人なんていないから笑っちゃうよね。彼はそういう価値観で生きてる人じゃないんだ。猫はわかるさ。間違いなくおぬしやるなって一目置くさ。だからその彼が認めてくれたってのは僕にとって勲章でね、これはうれしかったね。
言っておくけど普通の猫はその手のことで感動なんかしないよ、でも僕も普通の猫とは価値観が違うってことさ。変わり者同士で同類だねって、これってすごく絆を強めるんだよね、だから嬉しくなっちゃってさ、主人が飯を食ってる椅子の脇でもう恥も外聞もなく思いっきり腹を出してコロンコロンしちまったよ。いい雄猫がみっともないって思う保守派の人もいるだろうけど、とんでもないよ、ちゃんと伏線があるんだ。主人が座ってる椅子の下を気付かれないようにそーっと歩いてさ、太ももの裏をしっぽをぴんと立てて軽くポンポンってやっていくんだ。僕だよ、ここにいるよってね。喜び全開で見境いもなく飼い主の体によじのぼっちまう犬どもとはそこが違うってもんだ。この奥ゆかしさは自分も猫である主人にはちゃんと通じるんだね、すごいことじゃないかな。わかってくれてるって事を僕もわかる。感動するじゃないか。猫も人もないよ、心が通じる瞬間ってこういうもんなんだよな。
そういやあ主人にとってオスは最初の黒猫と僕だけだ。来たばっかりの時、先住のブチのメスが魅力的なもんでちょっかい出しちまって騒ぎになってね、そうしたらさっそくね、あっさりとさ、まるでディズニーランド来たらミッキーの帽子かぶりましょぐらいの軽いタッチと自然さでもってね、奥さんと娘に病院に連れ込まれて去勢されちまったのよ。まいったね。ところがそれを知った主人ときたら、大いに落胆し、まるで我がことのように同情してるんだ。あれは忘れないね、言い放ってくれたよ、これは男しかわかんねえんだ、何が楽しくて生きてったらいいんだ、かわいそうに!ってね。でも去勢はメス猫もみんなやってるしな、そこらへんは時節柄ジェンダーってのを考えて発言しなきゃいけなかったかもしれないね。でも、男しかわかんねえんだって、あの言いっぷりは重みがあった、うれしかったよ。主人はね、たぶん自分がそうやって自然児で育ったんだ。男はちんまり育つのが嫌いなんだ。ちょっとぐらいのことはいいからどんどん外に出てって思いっきりやって来いってタイプなんだよ。だからいちど僕をベランダに出して、べつに逃げる気はなかったんだけど、そこから冒険して1階に降りてみたら道に迷っちまってね、フクがいない!行方不明になった!って家中が蜂の巣をつついたみたいな大騒ぎになった。もともとノラだったんだからね、僕みたいな男盛りが部屋の中にネコカフェみたいに閉じ込められて一生を過ごすって、そんなのが本当に幸せなのかどうかってことを主人は考えていたに相違ない。それでもエサが出りゃいいって主義の猫は帰ってくるよ、でも、そこは本人の選択だ。主人はあくまで自然児なんだ。去勢のこともそうだけどね、親からもらったまんま、生まれたまんまの姿で自分のやりたいように生きていったらいいっていうね。
結局、僕は数日してチラシを見た人に通報されて家に戻ったよ。 2件ぐらい先のお宅の裏庭にいたんだ。みんな涙流して喜んでたけど、主人だけは犯人扱いで家の中で四面楚歌さ。非難ごうごうの目にあったんだ。でも、もしあそこで僕がノラの道を選んでたら、たぶんもっと早く死んじまったんじゃないかとは思うよ。それを主人が望んだはずはないからね、やっぱり帰って良かったことになるんじゃないか。人生哲学って人間はいうけど、猫にだって哲学はあるからね。僕の臨終の時に、たぶん主人は、ネコカフェの人生を送らせてしまった、フクごめんな何もできなくて悪かったなと、悔やしくて悔しくて泣いてたと思うんだ。でも僕が選ばなかったんだからそんなことはないさ。四匹のメス猫に対してもそういう葛藤があるのかなって考えたことはあるけどね、これは主人に聞いてみないと何とも言えないが、たぶんないと僕は思ってるんだ。だって彼女たちはノラじゃ生きていけないからね、主人は彼女たちも大好きなんだ、僕と同じぐらいね。じゃあ何で僕にだけって、そりゃあ言うまでもないさ、男しかわかんねえんだって、それだろうね。
学校で学んだことでなお残っているもの(1)
2024 DEC 26 0:00:15 am by 東 賢太郎
今月の6日、お気づきだった方も多いでしょうが東京でも空の真上(天頂)近くに月がありました。地球が公転面から23度傾いていて月はさらに±5度傾いてるので北緯28度まで、つまり沖縄あたりまで天頂の月が見られますね。これに気がついたのは香港に住んで「太陽が天頂にある」光景を生まれて初めて見て感動してからです。東京は北緯36度だから太陽は夏至でも天頂から13度下方までしか来ませんが、月は8度まで来るのでかなりてっぺんに近い。
月の傍らにはひときわ明るい木星があり、その左下にこれも目立つ火星があったりとその節はとても界隈がにぎやかでした。子供のころは暗くなるとひとり団地の広場に出て、ワクワクしながら寒空を眺めてました。北東の中空にカペラ、レグルス、アルデバラン、カストル、ポルックス、プロキオンなど一等星がめじろおしです。プロキオン、シリウスと冬空の大三角形を形成するところにベテルギウスがあってここが見事にきれいな形をしたオリオン座です。お正月に伊豆の天城高原ロッジで眺めた天空のこの辺りのゴージャスな景色は忘れません。
さように初めはうっとり眺めていただけですが、だんだん想像が逞しくなります。買ってもらった天文の本によると太陽は地球の109倍もでっかい。伊豆まで車で何時間もかかったのに世界地図だと1ミリもない。109倍の意味がわかって仰天します。ベテルギウスはたしか太陽の1000倍ぐらいと書いてありました。じゃあそれを太陽の所に置くとどう見えるか?見えないんですね、火星までのみこまれて。そんなでっかい物体がどうして「点」なのか不思議でした。
いっぽうでオリオン座の右下の一等星リゲルの大きさは昭和30年代の当時はわかっておらず、ブルーのスペクトルから温度は恒星の限界の1万2千度とだけありました。さっき調べると大きさは太陽の50倍、出ている光は8万倍ですから老人星のベテルギウスとは別物の屈強な若者星です。でも同じぐらいの「点」に見えてます。「全天恒星図」と「天文ガイド」で調べると恒星に同じものはないのですが、みんな同じ「点」に見えます。面積がある太陽は、地球の1/4の大きさしかない月と同じぐらいに見えますが、それは月が太陽の400倍近くにあるからです。
それを知ったことは自分の人格形成に大きな影響があったといって過言でありません。見えているものは信用ならないと感じ、とっても疑り深い少年になったからです。それが性格と化してそのまんま「シミュレーション仮説」の信奉に至り、見えているものは全部が仮想現実(=誰かが作ったウソ)であるという確信と共に生きているのだから影響どころではありません。
そういう子は学校で「協調性がない」と見られます。でも、自分をそう見ているオトナを見て僕は信用ならないと感じてたわけです。そんなある日、当時いた3匹の猫たちにエサをあげると、好物の煮干しなのにしばしクンクン匂いを嗅いでから満を持して食べます。何度やってもそう。僕にもエサにも信用などないよという感じで、その都度その儀式をやってOKしないと拒否です。それを見てウチの猫はどの人間より信用できる、そうあらねばならないと思いました。
学校は太陽や月の大きさは教えてくれます。覚えないと試験に落ちますが、天文学者にならない人にとってそれ以外にその知識が役立つのはくだらないクイズ番組ぐらいのもんです。それを知ってる君は合格!なんて無意味なことをやってる学校のほうがそもそも信用できんのです。アインシュタインはこういってます。
学校で学んだことを一切忘れてしまった時に、なお残っているものが教育だ。
もしそうだとすると、一切忘れてしまった僕に残ってるのは「疑り深い少年」になってよかったという安堵感ぐらいですね。疑うためにはまず自分で考える必要があるのでそういう癖がつきましたし。でもそれはアインシュタインでなく猫に習ったわけですね。
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ケイスケくん、天国に帰る
2024 SEP 11 3:03:29 am by 東 賢太郎
柏崎家の愛猫ケイスケが旅立った。8年前に初対面でいきなり意気投合したのがお互いの猫のことである。写真を見てピーンときて「いい猫ですね!」とだけ言った。悪い猫はいないが、僕のいい猫は最上級の賛辞である。
ケイスケが発端で話が盛り上がってこの話題になった。
そこで山猫が見たくなり、年末に猫好きの娘たちと本当に行ってしまった。
新しい人には毎年たくさんお会いするがこれは珍しい。ケイスケの写真が猫モードにいざなってくれたからであり、そこから柏崎氏とは関係が深まり、その延長線上で今年に紹介してくれた大きな案件に一緒に取り組んでいる。こういうのは計画でも理屈でもなく「もってる」という。ケイスケは神様に大仕事を託され、よくやったと呼び戻されたのだろう。ありがとう、天国から見ていてください。
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ニコラ・テスラと猫の法則
2024 FEB 16 18:18:10 pm by 東 賢太郎
昨年10月から急に多忙になったのはコロナが収まったせいもあった。勘定したところ、現在9つの仕事を同時にしている。そんなにできるのかと思われようが、数えないと気がつかないぐらい自然にできている。元気だからだ。元気を保つのに元気がいることを年をとったというらしいが、それもない。若返りのNMN注射が効いているとうそぶいているが単に大枚はたいて悔しいからだ。
医者は蛋白質を摂れという。池袋のガチ中華「魚火鍋 唇辣道」で白身魚鍋を食べたりするのは激辛好きなだけだが、これが旨いから元気は出る。雑居ビルの地下で中国語が飛び交う。香港の裏路地にありそうな店だ。魚がつるつると喉を通って蛋白質だけで腹いっぱい。すると何日かして太ももとお尻が太くなってる。まさかと思ったが事実だ。鍛えていた所だから補強は最優先と体が学習しているのか。
うちは猫が5匹いる。みな野良か保護猫だ。元気をくれる。可愛いいかといえばNoだ、僕にとって猫はそういう存在ではない。みな真剣に生きて嘘がなくて光ってる。真剣に生きる者には真剣に対峙する。これが礼節というものだろう。人の1日は猫の1週間。それだけ充実した時間を過ごさせてあげたい。
うちに来たのは何の縁だろうか。魂は光であって猫も人もない。飼っているも飼われているもない。ニコラ・テスラは「全ては光である」といった。電子と陽電子の消滅を彼は知らなかったが、宇宙も物質も魂も光だと見抜いた。人間も光らなくてはいけない。光るには元気がいる。光らなくなったら僕は仕事をやめる。
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「解散」というものの本質について
2024 JAN 25 18:18:12 pm by 東 賢太郎
【解散その1】キャンディーズ(1973~1978年)
ファンだったわけではないが、ランさんは自分と同期、ミキさん、スーさんは1つ下と親近感はあった。解散会見の「普通の女の子に戻りたい !!」は見事なキャッチコピーであり、いさぎよくてあっぱれだとおじさんまで感動させる国民的行事になった。日本人は何事も散り際が大切という教訓である。恋々と爺いが権力にしがみつく醜怪なシーンばかりの今日この頃、これは思い出しても一服の清涼剤である。昭和の「カイサン」といえばなんたってこれだろう。

【解散その2】ピンクレディー(1976~1981年)
キャンディーズの二番煎じと思ったが、「それではつまらない」とパンチの効いたペッパー警部で売り出して当たってああなったらしい。レコード会社がA面がいいと言った「乾杯お嬢さん」だったらどういう路線になったのだろうか。大学時代と重なって思い出深いが解散は就職後で記憶にない。意外に短命だったが、インパクトがあったゆえの賞味期限切れだったのだろう。
【解散その3】ザ・ガードマン(1965~1971年)
小学生のころ夢中だった。この正義の味方のおじさんたち、ついさっきまで刑事だと思っていたがwikipediaによるとセコムの人で会社公認というので驚いた。なるほど、それでガードマンで「ザ・」までついちゃったんだと納得だ。しかしどうして民間企業に銃撃戦ができたのかは永遠の謎である。まあ、とにかくカッコ良かったし、テーマ音楽もベンチャーズのシュッシュがちょっとダサ目に出たりして日本人のアメリカ崇拝の原点が感じられる。サラリーマンだから解散はしなかったのだろうが番組終了=解散なのだ。終わってしまったのはとても寂しかったが『キイハンター』や『プレイガール』などゾロ品がたくさん出た。
【解散その4】太陽にほえろ!(1972~1986年)
そのひとつがこれだ。ザ・ガードマン(TBS)が終わるとすぐ出てきた(日テレ)。こっちは刑事の設定でドンパチの疑問は解消されたがテーマ音楽はベンチャーズのシュッシュを真似。ただ日本人の勧善懲悪物好きはDNAであり、正義の味方はいつもカッコいいのだ。ジーパン刑事の殉職など国民的イベントとなり、あれで我々もジーパンをはくようになった。解散は86年らしいがもうイギリスにいて知らない。
【解散その5】ザ・ビートルズ(1970年)
そのイギリスだ。我が世代、「解散」といえばこれである。
バンドの解散ではなくジョンとポールのお別れだったが、どっちがぬけてもドラえもんはないという意味で藤子不二雄みたいなもんだった。またくっつけば確実に売れるのに二度となかった。だから彼らは永遠になった。
【解散その6】安倍派(2021~2022年)
前から森派だ町村派だとあった気はするが、まあどうでもいいというか、とにかく政治は浅学ゆえ細かいことは全然知らず、前任の細田氏については何者かも言えなかった。安倍氏が亡くなると、今度は分身の術のように5人衆になった。僕が持ったイメージはキメラとかキングギドラとか書いてきたが、全コマを記憶している伊賀の影丸ならこれである。まあいずれにせよ化け物だ。
安倍氏は目つきが只者でないのと、トランプ勝利の機先を制して本間の黄金ドライバーを携えトランプタワーに飛び込み外交した営業力を高く評価した。外交とはああいうもので、外務省がセットした飯食うだけのは外遊という。安倍派は5人に分身しても飛んでしまったのだから安倍氏は少なくとも小物議員の5倍以上の能力があったということだ。
【解散その7】岸田派(2012~2024年)
総理大臣つまり自民党総裁である岸田氏が岸田派領袖のままでもあったということで国民の注目を浴びた派閥である。会社なら社長兼○○部長である。その会社の××部で不祥事があった。そこで社長が裁いて××部長をクビにした。それはいい。ところが、まったく同じ不祥事が○○部でも起きていたことが検査部の調査によって発覚した。とすると、社長はその部長もクビにしないとつじつまが合わない。でもそれは社長自身なわけだ。「社長いないと会社はまずいよな、おい検査部長、キミだってサラリーマンだ、わかってるよな、だから○○部長のオレはセーフ!」。
「でも株主総会では追及されますよ」。「なるほど、秘書室長、じゃあどうすればいいんだ?」「いい案があります。思い切って○○部は解散宣言しちゃいましょう。キャンディーズ作戦です!株主はびっくりです。自ら身を切ったか、立派なもんだと総会は喝采の嵐です。そのうちみんな不祥事のことは忘れます」。「そうか、さすがは秘書室長だ。よしわかった、それはお手盛りじゃないって目くらましするために第三者機関が決めたことにするんだ。そうだな、名前は『刷新会議』がいいぞ。メンバーはキミも入れて不祥事やってバッテンついた面々にしてくれ、懐の深い社長という姿も見せりゃオレも一挙両得じゃないか。アメリカ本社も応援してるぞ。みんな刷新して『なかったことに』だ!」。
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大衆は気がつかないよ(宇宙人の予行演習)
2023 OCT 6 0:00:51 am by 東 賢太郎
「あなたは大きな猫だから」と家内にいわれてる。自分もそう思うし5匹の猫たちも多分そう思ってる。猫に理屈はない。だから人間界ではとても理屈っぽいのに猫といると頭がぼよんとしている。ひょっとすると人の前であっても僕の理屈というのは実は猫的な感性から発出していて、人には通じてないのではないかと思うことがある。通じないものは理屈といわないから、僕がしゃべっているのは猫語の翻訳みたいなものであるのかもしれない。とするとその刹那、この男はとてつもなく馬鹿でねえかと思われてるだろう。
手が不器用だ。靴ひもを結んだり荷造りとか整理したりがまるでだめで、ロッカーで着替えなんかをしようものなら必ず断トツにびりだ。僕より遅い人を見たことがない。子供の時からそうで、着替えがある体育や水泳は大嫌いだった。そりゃ猫の手は構造的にそういうことには向いてないのである。だから僕が愛猫家であるなどと人間の種別、分類で呼ばれるのは不適切であろう。機能的にも猫なのであって、獲物を見つけた時の瞬発力だけで生きてきたような気もする。
ときどき猫が窓から空をじっと見ていることがある。鳥も何もいないのに、しばし虚空の一点に目を凝らしている。するとああ誰か来ているなと感じるのだ。霊感が強いわけではないが、僕はそういう考えに抵抗はあんまりない。人間も動物も霊の乗り物であり、生まれる前、死んだあとは我々の意識は霊界にあると思ってるからだ。大阪では明け方に金縛りになって耳元で誰かの足が畳を擦る音まで聞いている。
一度UFOと思われるオレンジ色の火球を目撃もした。たしか1982年、結婚前の家内とデート中の真昼間のことだ。渋谷公会堂前にNHK放送センター側に渡る歩道橋が当時はあり、その上を歩いていたら西方の遠くにそれが浮かんでいた。家内も見たし周囲の人たちも「あれはなんだ?」とざわついて立ち止まっていたから絶対に錯覚ではない。中空に3つ4つが静止しているように見えた火球は、やがてぐるぐる互いを旋回するように動いて急に跡形もなく消えた。僕は星ぐらい小さな点になると色はわからない(猫目だ)。太陽みたいな色だったとはっきり覚えてるのは、それが点ではなくそこそこ大きかった証拠である。その動きの素早さは雲に地上から映しだされた光点のごとく空気抵抗というものをまったく感じさせなかったが、晴れていたから雲はなかった。
米国は軍人や民間人の未確認物体の目撃情報が何百とあるらしく、議会で大真面目にとりあげている。そしてメキシコではついにこんなものが出てきてしまった。医師らがDNA鑑定やCTスキャンなどの結果、「この物体は組み立てた痕跡がなく人類でもなく放射性炭素年代測定で約千年前のものと判明した」と世界に報道された。「ナスカの地上絵」付近の鉱山で2017年に発見されたのがなぜこのタイミングで出てきたんだろう。なぜメキシコなんだろう。よくわからない。あの渋谷の火球が乗り物であるなら明らかに地球製ではなさそうだからこういう宇宙人が操縦していて不思議ではないわけだが、さりとてこれを信じろと言われてもね・・。
そこで先日仲間とこういう会話になった。
「これって変だと思わない?」「どうして?」「だって、宇宙人だ!って世界を本気で欺く気ならもうちょっとマシなの作らないか?」「う~ん、たしかにこりゃハリウッド映画じゃ使えないな、馬鹿にすんな金かえせってレベルだ」「だからホンモノかもしれない、でも俺はわざとそう造ったなら面白いと思ってるよ」「どういうこと?」「つまり、科学者に『本物だ!』って報道させてみてさ、世界の何人がまじめに信じるかってデータを集めてる」「壮大な陰謀論だねえ、リアル世界のCGってわけか、じゃあ何を企んでるの?」「来年11月の米国大統領選のイカサマだ」「なるほど、民主党は劣勢だもんね」「そう。トランプが勝ったらバイデンがやったことがパーになって巨大な借金だけ残って民主党はボコボコにされる」「なるほど、でも前回の大統領選挙は何があったんだっけ?」「2020年だぜ、コロナ騒ぎが始まった年じゃないか」「そうか」「タイミング良すぎないか?」「うん、世界中がパニックになったからな」「だから選挙工作ができたんだよ」「選挙工作?」「感染するから郵便投票を増やせってなったろ?」「ああ」「その郵便票をバイデン陣営がイカサマ集計マシーンで水増しした」「たしかに噂はあったな、でも噂で終わったぞ」「それはマスコミがグルになって否定したからよ」「そうか、それどっかで聞いた気がするな・・」「それで工作は『なかったこと』になって、返す刀でトランプの議会襲撃の報道一色にすり替わったんだ」「おお、それも最近どっかで見たような気がするぞ!」「おんなじ奴らがやってるから手口もおんなじなんだよ、でも大衆は馬鹿だからどうせ気がつかねえって高をくくってるんさ、悔しくねえか?」「そうか俺も愚民なんだな」「だから民主党は今回もとんでもない大嘘を画策してる可能性がある」「楽しみだね、今回はなんだ?」「世界が唖然とするぐらい馬鹿馬鹿しいけど本当だったら大変だってのかな」「そうか、メキシコの宇宙人は予行演習か」「そしてやるんだ、アリゾナの砂漠にUFOの大群が着陸しました!宇宙人の侵略です!バイデン大統領が国家非常事態宣言を出しました、彼にまかせよう!(笑)」
猫は嘘をつかないが人は人をだます。
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