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帰ってきたDeNA筒香、なんてうらやましい

2024 MAY 7 0:00:12 am by 東 賢太郎

帰ってきた筒香。復帰初戦で逆転3ラン。鳥肌が立った。前稿にこう書いた。

人間、何事も才能というものがある。何かの技能がうまいなあと思う群れの中でも図抜けている者がほんの少しだけいて、その者はそれで飯が食えるようになるのだが、今度はその連中の群れの中でさらに図抜けた「すぐれ者」がいるという塩梅だ。

凄い一撃だった。今年はボールが飛ばないなんて言ってるが彼には関係ないそんなもの。5年アメリカにいて不本意ながら帰国し、いきなりこれだ。軽く3,40本は打ちそうなこの男がなぜメジャーで駄目だったんだろう?今日もドジャース大谷は9号を放っていたが何がそんなに違うんだろう?「すぐれ者」の世界は凡人には想像もつかない。

セリーグのクリーンアップを見よう。DeNAは佐野88・牧97・宮崎85・筒香97。阪神は森下89・大山94・佐藤96・ノイジー100。ヤクルトはオスナ106・村上97・サンタナ104。中日は石川100・細川98・中田107。巨人は吉川78・岡本100・坂本86。そして広島は野間85・秋山86・堂林96・小園91・坂倉89。

数字は体重だ。なぜかというと全員が鍛えぬいて体脂肪率が少ないので筋肉量であり、最高位の選手だから技量はあり、これがほぼ長打力と思うからだ。中日の躍進はこれ、巨人は丸94が落ちて入ったのが門脇76、佐々木80で90台は岡本だけと軽量化して低迷。阪神、ヤクルトは文句なしの重量級だ。それが目下の得点数の阪神102、DeNA100、巨人82、中日91、広島76、ヤクルト130に現れる。ヤクルトは投手が悪すぎで本来Aクラスとすると順位はほぼ得点順になる。

広島の一軍は代打要員の松山96、会沢95を除くと上本76、田中85、宇草84、菊池71、矢野71、羽月73とベンチはちびっ子ギャングみたいで、レギュラーの90越えは堂林と小園だけだが二人とも目下ホームランはゼロ。投手が失点を最小に抑えてなんとか5位という惨状だ。だからこそ田村97の覚醒が必須だがまだ青くさく、期待は末包112の復帰ぐらいだ。60年カープを応援してきた悲哀はとにかく長打がないことで、ヘビー級の巨人に吹っ飛ばされるフライ級ボクサーみたいな惨めな思いを何十年も耐えてきたのである。

この球団がちびっ子ギャングのコレクターなのは伝統だが、それは菊池、田中レベルならいい。そこを外人で補うのも伝統でホプキンス、ライトルなど当たり籤を引き強力な投手陣で守り勝って優勝した。2016~8の3連覇も打ちまくってOPS8割越えをキープしたバティスタ107がいて丸94、鈴木誠也106、エルドレッド126と並んだ超重量級の破壊力が大きく、東京ドームで巨人をホームラン攻勢で粉みじんに粉砕した試合は積年のうっ憤を一夜で吹き飛ばしてくれた。

ところがバティスタがドーピングで消えてから外人が超不作であり、何が起きたんだという異変すら感じる。去年はデビッドソンが19ホーマー打ったが、それを解雇して取った名前も忘れた二人がオープン戦からぼろぼろでおまけに肩まで故障と聞く。キズモノつかまされたのか、いい加減にせい。

先日のDeNA戦、森下が7回まで無安打で、打線は10安打だがそのうち森下が3打数3安打のていたらく。勝つには勝ったがこっぱずかしい試合を見せられた。初戦は東に苦もなくひねられて完封負け、もうひとつも大貫の変化球に翻弄されて完封負け。全員が崩されてるし、振ってないし、左は東出直伝のちょこんと流す「当て逃げ」ばっかりで、それをしくじってケツを引いて弱弱しい空振りと、こんなみっともない打線がプロを名乗るのはやめろ。

客観的に見てカープのクリーンアップ候補は森下投手と床田投手であるのは、カープファンの方ならご賛同いただけるだろう。

 

新井カープ「孫氏の兵法」でCSファイナルへ

2023 OCT 15 18:18:01 pm by 東 賢太郎

今日もよく勝った。

外へ出ていて7回、2-0を確認していた。帰ってみたら2-2だった。そして8回、先頭の1番菊池がさすがのヒット。2番野間はバントのサインだったが2つ見逃してツーストライク。空気悪くなる(上茶谷投手の低めが伸びていた)。サインが打てにかわってショートにボテボテ。内野安打。3番西川。今永からホームラン打ってる。解説者ふたり(山本浩二、野村謙二郎)とも「打たせるでしょう」。そこでバント。満場がだまされてびっくり。上茶谷もあわててサード野選。無死満塁。本当に新井の采配は素晴らしい。これぞまさしく孫子の兵法「兵は詭道なり」である

そこで代打でライト前に快心の決勝打を放った田中浩輔!今年のカープの躍進は峠を越したと誰もが思っていたこの男の復活が底力になった。それは4月に書いたこの稿にある。

点と線(田中広輔と小園海斗の場合)

投手起用にもインテリジェンスがある。

この試合先発の森下は公式戦後半は立ち上がりが悪く、バンテリンドームで観た中日戦では先頭から5連続ヒットを打たれていた。普通の監督なら第2戦は安定した九里で行くが、森下に「第2戦は彼しかいないでしょ」と公言して九里はロングリリーフに使った。プライドの高い森下の力をうまく引き出し、昨日はその九里が2回投げて抑えた。

森下は無失点でしのいできたが、6回先頭の新人林にあわやホームランの2ベースを打たれ1死3塁となると大道にすっぱりかえる。この交代は森下は屈辱だろうがここまで零封だから成功だ。打者は大田、牧。大道はいま島内と双璧の球威がある。大田を二飛に打ち取りタッチアップは封じ牧は右飛で無失点。その裏、きのう東を打つと燃えていたが不発でスタメンを外された末包を代打に出してもう一人の難敵左腕、今永からいきなりホームラン。空気を俄然変えた。カープの監督でこんなに采配が的中するケースはあまり記憶がない。

昨日も今日も高校野球みたいな緊迫のナイスゲームだ。DeNAもしぶとく強かった。打線の迫力はカープより上であるし東、今永はリーグ最高峰の左腕だった。9回先頭で代打に起用された41才の藤田。最後の打席になった。栗林のフォークを見事にすくって芯に当てた右飛。やられた、やばいと思った。さすがだ。

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よく勝った!カープCS第1戦サヨナラ

2023 OCT 14 18:18:59 pm by 東 賢太郎

DeNA東は直球は147kmぐらいだが質が高い。高めで空振りが取れてる。そのうえに制球も半端ない。スライダーは大きくて鋭く右の堂林、末包、デビッドソンは内側をえぐられて当てるのが精いっぱい。そこで緩急つけて外に来るチェンジアップだかツーシームだかが手元で落ちてる感じだ。捕手の山本がいやらしい。東を引っぱってる。このいやらしいという感じは言葉にし難いがリードにインテリジェンスがある。いいキャッチャーだ、巨人戦で戸郷からホームラン打ったがこんなのがよくドラ9でとれたもんだ。このコンビで最多勝は納得した。

6回まで0-0。対して打たれながらも持ちこたえてきた床田がついに宮崎に2ランを浴び、ダメかなと思った、そのぐらい東が良かった。そこで出た三盗にスクイズ!これはびっくりした。羽月と菊池。これで空気が少し変わった。次いで西川の犠飛で同点にして延長11回に秋山のサヨナラ打で勝ち。センターの蛯名君、そんなに前にいなくてもよかったんじゃないかね。まあ劣勢をひっくり返してよく勝った。

大道、矢崎、島内、栗林、九里、ターリー、よく抑えた。僕が今年最下位予想していたのは7-9回の投手陣だ。それがここまでやった。だからの2位だと思う。菊地原コーチの功績もあるかと思うが、やっぱり新井だ。短期決戦で采配をフレキシブルに変えてる。すばらしい経営力。見習いたい。

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今年最後の野球観戦(やっぱりプロは凄い)

2023 SEP 15 9:09:24 am by 東 賢太郎

神宮球場の一塁側スタンドにいた。カープがヤクルトに先に負けると、甲子園の巨人・阪神の結果を待たずしてマジック1である阪神の優勝が決まる。そろそろかなと思っていたら「甲子園終わったね」と後ろの席で女性の声が聞こえた。こっちはまだ7回ぐらいだった。

神宮は久しぶりだ。表参道駅に球場用のエスカレーターができており、いつも寄っていた立ち食い蕎麦屋が消えていた。東京が再開発だらけなのか、こっちがコロナで出なかったせいなのか、日本橋、渋谷、自由が丘で昔なじみの光景が気がついたら消えており、上海料理屋では池袋西口もそうなると聞いた。神宮球場もあの五輪で危なかったがどうなるんだろう。ここはスタンドの蕎麦ひとつだって思い出が詰まっている。東京の歴史も野球もわかってない田舎政治家の一声で消えるなんてことは勘弁してほしい。

このカード、第1戦も来たが2-1で負け。第2戦は静岡に出張だったが、第3戦はカープの神宮最終戦なのでまた来たのが昨日だ。とにかく今期の阪神は強かった。先日、甲子園の直接対決をスィープされて優勝の望みは絶たれたから勝敗はもういい。仕事が一段落したし、最後の意地を見ようというところだった。

広島は第2戦も完敗して大失速の連敗中、しかもぜんぶ1得点以下という情けない記録が更新中でもあった。この日も先発・高橋奎二を打ちあぐみ7回まで5-2と敗色濃厚、僕も完全にあきらめていた。それをひっくり返したのが8回。小園(本当にこの選手はモノが違う、カープの宝)そして堂林がお膳立てした満塁に代打・磯村のセンター前で勝ち越した。左腕高橋に対して右打者を先発で使い果たし、相手は救援の左腕・山本。彼しかいなかった。第3の捕手であまり出番がないがここ一番で打てる勝負強さは折り紙つきだ。彼は2010年春の甲子園で優勝した中京大中京の正捕手で5番打者。準々決勝、準決勝の土壇場でホームランを打っており、先発投手で4番が堂林だった。第3戦はこの2人の打棒で逆転勝ちしたと言っていい。しかしそんな人が第3の捕手ってのもねえ、プロのレベルは僕らごときには想像もつかない。

やっぱり球場はいい。画面ではわからない。第1戦は三塁側ベンチ上第16列で、打者目線で観られたのがとても大きい。サイスニードはテレビ画面では大したことないと思っていたが、150km台の速球が石みたいに重い。中村のミットの音が凄まじい。外野フライがやっと。あれをベンチから見ていたら怖気づくだろうなというパワフルな球で好調だと打てる人間は日本ではなかなかいないだろう。坂倉が本塁打を打ったが家でTVを観たらスライダーだ。カープは完全に力で封じられた。ヒューストン・アストロズが出したのはきっとコントロールだろう。カープ新人益田の150km台も惚れた。いいの採ったねえ、これはエース候補だ。大道は更に一段と速くて凄みがある。高め、あれは前に飛ばないな。カープ田村がプロ入り初安打。いいものを見た。センターから山田に返球、山田はちょっと考えカープベンチにふんわり投げる。わかってるんだ、業界人としての思いやり。

プロのピッチャーの速球を久々に見て感動した。みんな速いけどサイスニード、益田、大道は図抜けて球威があり、目と耳に焼き付いた。ホンモノ。これだ。俺もプロとしてこういう仕事をしなくっちゃ。身が引き締まった。

第3戦は4番に座った堂林の第1打席のホームラン。左翼中段にやや低めの弾道、物凄い当たりであれは高校野球ではあり得ないプロのあかし。あとでTVで確認したが速球だ、素晴らしい。堂林はホームランバッターになっている。山田のホームランも焼き付いた。体の回転で引っぱった技ありの一発。そして村上が2者連続で右翼にライナーで突き刺す。後ろの席の女性たちのキャー(歓喜の叫び)で耳がつんざかれ、傘の上げ下げの大嵐に襲われる(ここはヤクルト側)。第1戦も流してレフトに入れたがこれは高い弾道。今年はWBCでおかしくなったが、やっぱり只者じゃないね。この回はヤクルト圧勝の形勢であり周囲は絶叫の嵐。傘を振ってないのは僕だけであり居づらかったがヤクルトファンは東京の人だ、寛容なものである。新人の河野が5回を2三振で抑えた。彼も150km出て村上から三振を取った、楽しみである。田村もセンターにあわやホームランの2ベースを放った。 愛工大名電高、いいのが出てきたぞ、将来クリーンナップは間違いない。逆転した8,9回は島内、栗林が3人づつで締めた。どっちも生で見たのは初めて。島内の速球はぜんぶ150km越えである。この日の席は29列目で比べられないが第1戦の3人並の剛球またはそれ以上の物凄いストレートと思われる。疲れた頃は打たれたがこの日の調子なら真ん中でも打たれないよ。栗林は手の円弧が大きいオーバースローと見えた。150越の剛球に140台、130台の変化球(なんだかは横からはわからない)とたまに120台(これはカーブ)。速いし緩急もありで打てるわけないレベル。これもテレビじゃわからない。青木、塩見、オスナをあっさり抑えて試合終了。感動あるのみ。ヤクルトが9回に投げさせた坂口も154km、いい速球で2三振。ナイスピッチ。

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バンテリンドームで目撃した髙橋宏斗の速球

2023 AUG 15 10:10:36 am by 東 賢太郎

軽井沢、兵庫、岐阜、名古屋を3泊4日で踏破する旅というのは、ビジネストリップでなければまずないものだろう。前日に岐阜でのディナーを終えた土曜日、最後の日程は野球観戦だった。

バンテリンドームは意外に遠く、名古屋駅からタクシーで4千円かかった。先発投手は中日が髙橋宏斗、カープが森下。両方見たい投手でありこの対戦はラッキーである。

いきなりなんだこれはということが起きる。初回、森下が一死も取れずに5連続ヒットを浴びる。人生初めて見たんじゃないだろうか? 結局この3失点を返すことができずカープは3-2で負けというつまらない試合だった。

やむを得ない。髙橋宏斗が良かった、というより、かつて現物を見た投手の球の中でもトップクラス、一球ごとにため息しか出ない物凄さだった。

【動画】竜の若き右腕が連敗中のチームを救う!/8月12日:中日-広島のハイライト

ビデオを見たがこれではわからない。実物の球威は圧倒的。思い出したのはサファテとオスンファンだ。ああいう石みたいに重い球。153,4キロだが芯で打っても外野で失速してた。テークバックが小さいし立ち投げっぽく見えるんだがリリースでの腕の振りが速くて強く下半身も効いているんだろう。7回投げて2安打、6三振+フライアウトが11、四球は1つと、振り逃げを入れて22アウトのうち17が剛球で押し込まれての負けで、要するにカープの打者は手も足も出なかったのである。そしてクローザーのR・マルティネスの13球も見ものだった。高橋より一段と速い157が出て、最後の松山は159で三直だったが、体格やフォームを含んだ印象点では高橋のストレートの方が凄みがある。もうそれを見ただけで行った価値があったというものだ。

マウンドは髙橋宏斗

カープの救いは二番手・清水から放った小園のホームランだけだ。清水も150出たような気がするし高橋の後だから遅く見えたとはいえ、バンテリンのセンターは122mあってそこにぶちこんだのだから頼もしい。小園はカープの宝である。他の打者は少し疲れが出ているように見えるから連敗もするだろう。森下のストレートもいいが、高橋のを見ると普通の人の球だ。7回まで投げたが2回からは1安打でほとんど打たれず、投球術は百戦錬磨だ。これが実力なんだろうがどうして1回にああいうことが起きるのかは全く理解できない。

ちなみに、この翌日のこと、テレビ観戦していたがカープは柳に9回ノーヒットーノーランをやられてしまう。前日の高橋に押し込まれた余波はなかったろうか。幸いなことに遠藤も9回無失点で見事な投球を見せて不名誉な記録は残らなかった。10回に出てきたR・マルティネスの剛球を堂林が本塁打した。前日球威を目撃しただけにこれの凄さは実感できる。1-0で昨日の雪辱かと思ったらその裏に矢崎がいきなりホームラン2連発を食らって、劇的というかあまりにあっけないサヨナラ負けだ。昨日でなくて良かった。最悪の気分で新幹線に乗ることになったからまあ不幸中の幸いだった。しかし高橋といい柳といいマルティネスといい、なんでこんなすごいピッチャーのいるチームが最下位なんだ?

家に着いたのが何時だったか、もうふらふらで記憶もなく、どうやら夕食も忘れてそのまま寝こんじまったらしい。軽井沢、兵庫、岐阜、名古屋を3泊4日で踏破する旅が終わった。

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カープ6連勝で首位・阪神に並ぶ

2023 JUL 23 1:01:55 am by 東 賢太郎

カープが強い。後半戦初戦は中日、スタートは森下。しぶとく勝って6連勝となり、首位阪神に並んだ。高校野球の強いチームみたいな勢いを感じる。怪物はいないが選手が信頼しあって勝つムードがある。

新井監督になって様変わりなのは、足をからめて攻めまくるカープ野球の復活だ。それに向けてのベンチの強い意志で全員が動いている感じがする。それも納得してだ。攻めた結果の失敗はまあ仕方ないと思える。去年はそれがなかった。消極策やら意味不明のセオリーやらで失敗する。何も考えてない。お前ら馬鹿か!と僕などテレビに向かって何度怒号をあげたかわからないのである。

盗塁数がそれを象徴する。去年の26は12球団ぶっちぎりでドベ。阪神・近本ひとりの30より少ない。野手総合コーチの東出が「走力のランク的にSとかAというより、BやCが多い。失敗の確率が高い中で、わざわざリスクを冒す必要はない」なんてアホ極まりない方針だったからだ。確率?お前いくつ走ってそれを言ってるんだ?こんな鬱病みたいなベンチで勝てるはずがない。その証拠が、選手は去年と同じなのに今年はすでに48でセリーグ1位という数字だ。

先発は大瀬良、九里、床田、森下に加えて野村、森が好投。問題は中継ぎだったが矢崎がクローザーにはまり栗林が前に回って厚みが出て来た。島内、ターリーは150台半ば、大道、中崎も150キロ出てる。球速があるのは強い。7~9回が締まってきたので先発陣安定の強みが活きて勝率が上がる。先日の敵地でのDeNA戦をぜんぶ1点差で3連勝したのはそれだろう。

内野守備が締まっているのも投手には心強い。ここでは、どこでもできて打撃もしぶとい上本の存在が絶大だ。彼がいるから菊池が休んでも大丈夫だしサブに羽月が育ってもおり、サード、ショートを田中、小園、矢野で回して守備も攻撃力も穴ができない。内野のこの厚みは頼もしい。

打順も、今日の上本の4番はすばらしい。12球団で唯一ホームラン二桁がいないのだからそれでいい。上本は本ブログで何度も誉めたが本当に走攻守そろったいい選手で相手投手は嫌だろう。ユーティリティと思われると定位置を取ってないイメージから評価されない傾向があるが、一ヶ所しか守れないより優秀と考えるのが普通だろう。新井のフレキシブルな戦術には彼は不可欠で、怪我人を覚悟しなくてはいけない夏場を乗り切るには存在がアドバンテージでもあり、カープの目下の強さを象徴する選手だ。年俸2900万円はないよ、安すぎだ。

新井は去年までのベンチワークは完全無視で歯牙にもかけてないと思われる。大英断だしいきなり断行した行動力は大したものだが、就任していきなりここまでうまくいくのは、もしかして選手の空気が「早く上を替えてくれ」「こうやらせてくれ」だったのかもしれないとも思う。お兄ちゃん監督だから権威やプライドを振り回すことなく素直にそれをやってうまくいっている風にも見える。阪神、巨人、DeNAは巨大戦力がある。カープは長打力不足だからつなぎの野球であり得点する成功確率は劣る。夏場で怪我や疲れが出るとそう甘くはいかない。ここからが正念場だ。

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新井カープは素晴らしいが鬼門は中継ぎ

2023 JUN 29 3:03:29 am by 東 賢太郎

これが入る?ありえん

今日、2番・投手で6回1/3を10奪三振1失点で抑えたピッチャーが打席で2本もホームランを打った。それも両リーグトップの27、28号だ。しかも、それを6本差で追い上げる2位のライバルをマウンドから2打席三振に料理している。こんなことは草野球で大人が中学生とやってもそうはできるもんじゃない。メジャーでそれってどんだけ図抜けてるんだか、もう頭がくらくらしてわけがわからない。大谷翔平が今していることは野球の歴史を塗り替えるどころか、もう二度と誰もできない、人類ではない鉄人28号がやっているとしか思えない。

左翼上段まで飛んだ

これを知っていたのか、今日のDeNA戦でカープ先発の森下もやってくれた。投げては7回6奪三振2失点で1ホームラン。カープの投手は打撃が比較的良くて、マエケンも打ったが現役でやりそうなのは森下と床田と思っており、ついに完璧なのが出た。2対2同点の5回に、まさかピッチャーに引っぱられてこの特大のスリーラン。相手はガックリである。しかし大谷さんに外角低めの悪くないボールを右手1本でレフトスタンドまで流し打ちされた相手はどうなんだろう。まさか、じゃない。やっぱりか、かな。いや、まったく見当もつかない。

今年のカープは思ってたよりもずっといい。まず菊池だ。最高のリーダーになってる。そして田中が往年の輝きを取り戻したのが本当に嬉しい。最強の二遊間が帰ってきた。そして丸がいた所に秋山、これがまたハマリのリーダーだ。二人いてぶつかると良くないが菊池は秋山に電話してカープに来いと呼んだほどツーカーだからそれがない。これに打てるキャッチャー坂倉が加わって強いセンターラインが復活しつつあるのが今期はとても大きい。レフト西川は4番で違和感を覚えないほどになった。そしてライト野間がとてもねばっこくなった。ファースト堂林は打席で風格が出てきて当たれば場外まで行きそうな感じだ。矢野は田中を休ませる時に安定したショート、亜大の根性がいい。そして上本だ。サード、ショート万全で打撃は本当に勝負強い。広陵ー明治。う~ん聞いただけでエリートだ。そして代打の松山、チャンスで実に頼もしくなってる。忘れてはいけない、羽月がいる。走れる。なぜ去年走らせなかったのか不可解なほど。打撃もロッテ佐々木朗希から粘りまくってヒットを打ったし、菊池を休ませる時のセカンドは決まりかな。足はカープ野球復活に必須。曽根の足はこれから楽しみで、ホークス周東、ロッテ和田みたいになってくれ。

というわけで、外人がいなくてもそこそこ得点できるようになっている。イメージとしてどの選手も去年よりずっと「太く」なってる。まとまりも勝ちへの執念も増してる。だから交流戦も5割で切り抜けられた。これはひとえに良い空気を積極的に作ってカープらしい野球を戻してくれた新井監督効果であることは間違いない。問題は先発投手だ。九里、大瀬良、床田、森下の4枚では優勝は無理。ここは阪神、横浜に劣る。あと2枚必要だが、先日巨人に勝った森は期待するが、アンダーソン、コルニエルはメンタルが弱そうだなあ。河野、黒原はあの球じゃクオリティスタートはしんどいな。期待できた玉村、遠藤はどうしちゃったのか?このままだと夏場に中継ぎに負担のしわ寄せがドッと来て、7、8回がとても危なくなるだろう。ターリー、島内だけだと潰れるリスクが高いが今年は森浦がおかしい。ケムナは少しは使えそうだが、大道は球威はあるが球が素直。中崎は制球はいいが球威が落ちてる。となると栗林が復活して矢崎を7、8回にまわすしかない。しかし栗林は内転筋をやって右足の蹴りが弱くなってるように見える。ストレートが弱いとフォークは去年ほど振ってくれない。

もう1枚の先発。あるとすれば野村祐輔だろうか。ただ以前からそうだが6回までしか持たないから中継ぎの救いになる先発じゃない。この問題が残りそうだから今期は優勝があるとすれば得点力でカバーするしかない。となると外人打者二人が大化けして30本近く打ってくれるのを願うしかない。その確率は低そうだが。

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北別府投手、たくさんの勝利をありがとう!

2023 JUN 17 22:22:40 pm by 東 賢太郎

きのう家内から訃報を聞いて愕然とした。3学年下の65才だ。病気とは聞いていたがなんぼなんでも早すぎるだろ。まだ北別府ロスから立ち直れておらず、きのうの西武戦は床田に何が何でも完封して弔ってくれと念じていた。そして床田はそれをやった。よくやった。今日は危なかったが、背番号20を継いだ栗林が、そしてクローザーの矢崎が気迫の投球で押さえ込んで勝った。よくやった。

北別府の雄姿をTVで見られたのは入団2年目の1977年から20勝して沢村賞を取った1982年の夏までと、1990年から1992年夏までだ。あとは海外にいたから映像は見ていない。それでも毎朝、新聞で真っ先に見るのはカープの試合結果である。スマホもヤフーニュースもないからそれが最新情報で、株式欄なんてどうでもいい、どのページより先にスポーツ欄を開くワクワク感たるや半端でなかった。北別府は213勝141敗と72も勝ちこしているのだから、異国の地で朝っぱらから何度も勝利の美酒に酔わせてくれ、気持ちよく仕事をスタートさせてくれた。つまり僕が仕事で勝ち抜けた恩人である。

そういうわけだから彼をグラウンドで観たのはたった一度しかない。よってどうしてもその時の話になってしまうがこういうことだ。

あれは1990年から1992年のどこか、神宮球場の3塁側ベンチ上の席からだった。どういうわけかゲームについてはさっぱり記憶がなく、ゲーム前の北別府のキャッチボールが目に焼きついたのだ。捕手とは10mぐらいの立ち投げで、単なる肩慣らしだ。ところがである。腰を入れてフルに体重移動して、ということは1.5mぐらい体を前に持っていくわけだが、足が長く股関節が柔らかいのだろうそれが2m近いかと思われるぐらい前に行くわけである。ただ、足を開くだけなら他にもいくらもいる。びっくりしたのは、それに加えて球離れの位置がとても遅く、イメージ、顔の1m先までキープしてから軽く放っていたことである。そういう大きな動きは流れの中でないとうまくできないが、彼はスローモーションで投球システム全体のバランスを微細にチェックするシミュレーションとして行っていたのだ。何という完全主義!

投手をやった人はわかると思うが、それだと外角低めに伸びのいい速球がびしっと決まるイメージしか持てないと思う。それが投げられて初めてピッチャーをやらせてもらえるわけで、勝手にそれが投げられてしまうそういうフォームが彼の基本形になっているのだ。ワインドアップするがテークバックは浅くてあまり力感がなくセットポジションのように軽く脱力して見え、しかし、左足に体重が乗ってからトップでの力のタメが真骨頂で、それが指先に伝わったリリースの一瞬で爆発する。この印象がものすごくて、彼のビデオを百回見ればああいう感じで投げられるかもしれない、そうしておれば肩を壊さずに済んだかもといつも思ってしまうのである。もう遅かった。それが悔しくて、だからあのキャッチボールが今もビデオのように心の中でリアルに再生できてしまうのである。

上の写真。これは体重移動しきって胸を張った瞬間(トップ)だが、身長181cmで手足が長いのに開脚が広いので低く沈みこんで見える。この瞬間を横から見たのが下の写真で、体だけ前に来てボールは置いてきているので顔の後ろにあり、ヒジとボールが水平に近い。僕は経験的に、トップでそうなると速球が伸びることを知った。しかし、北別府のこの肩と肩甲骨の柔らかさは異例で、僕は頑張ってもまだ垂直に近くこんな平らにはとてもならない。この角度のまま我慢して体を追い越して1mぐらい先までもって行って限界で指さきでスピンをかけて押し出すようにリリースする。ご覧のように腕、肩、胸、右足の描く弧が美しく、頭は動かず、無駄な力がどこにもない。だからコントロールに狂いが出ない。これは神業なのだ。先の計算だと、ちょっと大袈裟かもしれないが、リリースポイントはプレートより3mほど手前になり、18.44mではなく15.44mからボールが出てくる感じになるからソフトボールの距離(14.02m)に近く、打者は140kmでも差し込まれただろうし変化球も曲がりが遅くなって対応に手を焼いただろう。「球が速い」というのは打者の体感であり、体感はそういう要素で決まる。差し込まれるとは目測より球が早く手元に来てしまうことであり、それが起こるとスピードガン表示が何キロだろうが打者は速いと感じるはずだ。これは打席にいる者しかわからないから150kmが速いか速くないか130kmが遅いか遅くないか数字だけをあげつらって議論しても意味がない(だから伊良部の150kmより星野伸之の130kmの方が速かったという選手が現れる)。北別府は制球力ばかりが語られるが、140km半ばは出ていたと思われるから振り遅れるほど伸びる速球のキレ、球威がまず一級品だったのであって、あまりに神懸かった制球の良さの陰に快速球投手のクレジットが隠れてしまったように思う。僕を神宮でびっくりさせたのは、下の写真の足腰の「形」をきっちり作って 10mの距離で軽く投げていたキャッチボールだったが、それが彼の一級品のボールの秘密であり、213勝へのルーティーンだったのだろう。

彼は集中力で勝負する人だったようで1球へのこだわりがすごくて近寄りがたい雰囲気があり、達川はいい音を出して捕らないのでキャンプでは受けさせてもらえなかったそうだ(達川が1才年上)。「ゴルフは75~80ぐらいで常にコースマネジメントを考えながらプレーをする。まるでプロだ。だから、北別府さんと回ると昼食時以外で会話がない」と後輩の川端投手が言っているが、僕もゴルフ仲間からまったく同じことを言われており(本当にラウンド中に一言も口をきかなかったらしい)スコアも同じぐらいで、たかがゴルフとはいえ遊びではなくなってしまうところはああ同じタイプの性格だったんだなと感無量で誇らしくさえ思う。以上、僕のようなへっぽこ投手が彼の野球についてああだこうだ言う筋合いなどまったくないが、見てしまった理想の技術への感動というものは消し難く、不遜にもそういう話になってしまったことをお許しいただきたい。

北別府と衣笠(1986年6月、広島市民球場)

いち野球ファンとして北別府のフォームほど美しいアスリート姿と思うものはなく、キャッチボールひとつで魅了された野球選手は他に誰もいない。デカいだけとかマッチョマンとか、ぐしゃぐしゃの汚いフォームでエイや!とか叫んで160km出すだけが能なんて投手は興味ない。優劣ではなく美学が合わない。無駄のない完成されたギリシャ彫刻のような美しさ。手元で伸びるストレート。内外に揺さぶって手を出させぬ制球力。タイミングをずらして腰砕けにする緩急。この三つを駆使して打者を攻めまくれる者こそ本物の投手と思うのであって、北別府こそまさにそれだったからこそあの江川卓がライバル視した数少ない投手だったのだろう(江川氏ご本人が自身のyoutubeチャンネル「たかされ」で対戦相手の投手として最も嫌だったNo.1に挙げている)。1982年に両者は沢村賞をめぐって熾烈な戦いを演じ、勝ち星(江川19勝、北別府20勝)、勝率(江川.613、北別府.714)、登板数(江川31、北別府36)、投球回数(江川263回1/3、北別府267回1/3)は北別府が上だったが、防御率(江川2.36、北別府2.43)、奪三振(江川196、北別府184)、完投数(江川24、北別府19)は江川が上だった。結果は北別府が選ばれ、江川は沢村賞を獲得できないまま現役生活を終えることになる。元巨人の角 盈男氏が歴代最高の投手は江川と言っておられたが、その江川に勝った北別府がいかに凄いピッチャーだったかは永遠に語り継がれるだろう。

北別府さん、長く苦しい闘病生活と聞きとても心苦しく思っておりました、ほんとうにお疲れ様でした。今は解放されて自由になられたことでしょう、ゆっくりお休みください。たくさんの素晴らしい勝利と歓喜をほんとうにありがとうございます、雄姿は決して忘れません。ご冥福をお祈りいたします。

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カープがホークス戦4年ぶりに辛勝!

2023 JUN 3 19:19:13 pm by 東 賢太郎

広島4-2ソフトバンク

いや危なかった。先発森下が7回2安打零点でやれやれ今日は楽勝かと思った。8回に出てきた救援ターリーは長身の左腕で150キロ半ばがでる。プロでもあんまりいないし大丈夫だろう。ところがだ。エラー、ヒット、ヒットであっさりと1死満塁にされる。ホークス打線恐るべし。迎えるは柳田、栗原だ。血圧があがる。ここはなんとか左飛2本で抑えて零点だ。

そして9回である。クローザー栗林が不在のあいだ抑えを任されてる矢崎の登場だ。数年前、新人で初先発のヤクルト戦。直球とフォークだけで9回までノーノー。あわやだった剛腕投手だ。今年は悪くない。前回登板のヤクルト戦は3者三振だった。まあ6番からの下位打線だし大丈夫だろう。

ところがだ。ぜんぜんストライクが入らない。3ボールから苦し紛れの球をヒット、ヒット、四球で無死満塁になってしまったではないか!

おい、矢崎、どうしたんだ?

またヒット。ついに1点とられる。4対1でまだ無死満塁、ここで1番・中村という最高に嫌な打者を迎えてしまう。

新井監督登場、「ピッチャー島内」のコール。そうか栗林はまだ使えないんだな、まあ島内もチェンジアップ覚えてちょっとは安定感出たし。しかし急遽登板となった島内もガチガチなんだろう、ストレートがみんな浮いてしまう。中村にセンター犠飛でもう1点を与えてしまうが、ああフライで良かったとしか思えない。4対2で1死1,2塁が残った。そして打席に2番・牧原である。

ホークスの打線は次から次から打ちそうなのが出てきて物凄い「圧」である。

やられた!牧原に1,2塁感を抜かれた。相手にビビり感がまったくない。ここが勝ち慣れしてるホークスだ。またまた1死満塁の大ピンチ。しかも、迎えるはWBCで打ちまくった3番・近藤健介である。心臓に悪い。なんとかストレートで左飛に打ち取る。いいぞ、球威はあるんだ。2死満塁。

そして、打席は4番・柳田である。

中島さんとペイペイドームで観たドでかいあのサヨナラ満塁ホームランが頭をよぎる。6対4で逆転負けか?島内のタマは速いがどこに行くかわからない。チェンジアップはぜんぜん無理だろう。150kmごえのストレートで押すしかない。打った。ショートフライ。試合終了。やれやれ。

何という恐ろしい打線だろう。

そういえば去年も3連敗だし、だいぶ前に広島市民球場の最前列で観せてもらったホークス戦も苦も無くひねられたし、カープがホークスに勝ったのを見た記憶がない。

終わってみてつくづく思う。この打線に7回投げて甲斐の2安打だけに抑えた森下くん。甲斐がいなきゃノーノ―か。君は宇宙人ぐらい次元が違うスーパー・アスリートである。まず凄いのはひじの手術の後遺症をぜんぜん感じさせない。そして、去年はたしかホークスに5、6回あたりで9点取られて撃沈されてるのにまったく苦手意識が残ってない。それどころかこの打線を攻めまくって飲んで投げてる。ピッチャーとしてこんなにカッコいい男はそうはいない。

投げるだけでない。今日の君の野手より俊敏なバント処理(素晴らしい)。二度とできないぐらい絶妙なセーフティ・スクイズの1点(実に素晴らしい)。前を打ってる8番・曽根が初安打が欲しいと頑張って4タコなのに君はあっさり2安打しちゃう(強烈に素晴らしい、曽根頑張れよ)。大分商高の同期だったホークス川瀬から「三振取りたい」と狙い、言葉通り取ったスナイパーぶり(勝敗に関係ないのに素晴らしすぎる、これぞピッチャー性格)。そうかその打線で川瀬は1番、君は3番だったんだ。そりゃ打つわな。明大の主将までやったんだ、性根も座ってる。矢崎くん、島内くん、凄い球もってるんだからあとはメンタルだけだ。森下の爪の垢でも煎じて飲んだらいい。

この日投げたカープの投手4人。ターリー、矢崎、島内は150キロ越えの、まあ球界でも上位の剛速球がある。森下はそこまではない、というか、出るけど先発なんで投げない。でも速球は伸びがあり(伸びる球は変化球だ)、制球、緩急、変化の大小・奥行きのバリエーションで打者を自分の術にかけられる。

森下をオーナーに直訴して1位指名したのは佐々岡だ。さすがの眼力である。佐々木朗希、奥川も候補だったが正解だった。それに合わせたんだろう、彼の今日の初解説は訥々として味があってよかった。カープに大貢献である。

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サイヤング賞投手をカープが撃沈

2023 MAY 17 2:02:40 am by 東 賢太郎

DeNAの先発は鳴り物入りでやってきたバウアー。「海を越えて 僕らのためにやってきた~」って巨人の外人応援歌があるが、君らのためじゃない、お金のためにやってきたんだ。バウアーはメジャーもメジャー、3年前にドジャースと3年1億200万ドル(約137億円)の契約を結び、ダルビッシュと競ってサイヤング賞をとった超大物投手だ。

これに広島打線が初回いきなり襲いかかってボコボコにした。野間、秋山、マクブルームが3者連続2塁打、西川が快心のライナーで右翼中段に2ランをぶちこむと坂倉もヒットで5者連続のつるべ打ち。しかも高め157キロも変化球も軽々と芯でとらえており、投手目線の僕はカープ打線に本能的に恐怖を覚えた。2回で7得点KO。あっという間の粉砕、撃沈だ。酒がうまい。

おりゃおりゃピッチピッチ、おめえは通用しねえんだ、ケツまくってクニ帰れや。日本の野球なめんでねえぞ。大谷さん見てみい!

酔っ払ってテレビに向かって大声でがなっていた。こんな壮絶なものを見せられると興奮してしまい、居間が昔の野球部のベンチ(勝ってる時の)に戻ってる。負けてるとこっちもこれを浴びせられるからおあいこなんだが、三つ子の魂が体に染みついてる。そういやあスタンドだって、川崎球場のパリーグのガラ悪さもすごかったよ、新聞はいつも5千人だが2千人もいなくってね。広島市民球場もベンチの上まで進出して野次かましまくる名物のおっさんがいたし、神宮も通路をつかつか降りてきて敵軍の選手に話しかけて攪乱する知能派のカープおやじがいた。

いまや何たらガールズとかキツネダンスとか平和だ。敵軍巨人のヴィーナスはファンであるが、野球がアミューズメントパークの余興になってくのは悲しい。選手だって塁に出ると野手とへらへら談笑してる。今晩焼肉どうだなんて言ってるんじゃねえだろうな、そんなんだったらぶっ飛ばすぞ。乱闘なんて死語になってるがメジャーはやってる。基本がなあなあだと迫真のプレーなんて出ないしね、そんなユルイ空気だから腑抜けの政治家選んじまって国もなめられまくって、丸ごとどっかの属国になるのよ。星野さん、「ノックアウトされてベンチに戻って来るピッチャーなんか拍手しないでください」とファンに苦言を弄してた。立派だ、まったくの正論だ。そしたら楽天は俄然強くなって優勝した。打たれた奴にお疲れさんなんて、馬鹿も休み休みしろ、そんなことしたら若い奴は反省しない、てめえケツまくって二軍いけでいい。そういやあ先日逆転サヨナラ負け食らって僕がボロカスに書いたカープの松本くん、やっぱ登録抹消になっちまったね、でもね誰が見てもそれ当然なんよ。

昭和ですねなんて言われそうだが、そうではなくこれは遺伝だと思う。4人の祖父母で顔が似てるのは九州の婆ちゃんだ。グラバー邸の隣りの旅館の娘で小学校まで存命だったが、普通のお婆ちゃんらしい感じでなくものすごく腹が座ってて着物姿が凛としてちょっとこわかった。ミリタリーな家だから僕はその気質を引いているかもしれない。野球は刺すとか殺すとか物騒だが、内角をエグってのけぞらせてバットをへし折るのが好きだったし。

へなちょこな隷属政治の憂さを野球で晴らすのも空しい。

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