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カープ6連勝で首位・阪神に並ぶ

2023 JUL 23 1:01:55 am by 東 賢太郎

カープが強い。後半戦初戦は中日、スタートは森下。しぶとく勝って6連勝となり、首位阪神に並んだ。高校野球の強いチームみたいな勢いを感じる。怪物はいないが選手が信頼しあって勝つムードがある。

新井監督になって様変わりなのは、足をからめて攻めまくるカープ野球の復活だ。それに向けてのベンチの強い意志で全員が動いている感じがする。それも納得してだ。攻めた結果の失敗はまあ仕方ないと思える。去年はそれがなかった。消極策やら意味不明のセオリーやらで失敗する。何も考えてない。お前ら馬鹿か!と僕などテレビに向かって何度怒号をあげたかわからないのである。

盗塁数がそれを象徴する。去年の26は12球団ぶっちぎりでドベ。阪神・近本ひとりの30より少ない。野手総合コーチの東出が「走力のランク的にSとかAというより、BやCが多い。失敗の確率が高い中で、わざわざリスクを冒す必要はない」なんてアホ極まりない方針だったからだ。確率?お前いくつ走ってそれを言ってるんだ?こんな鬱病みたいなベンチで勝てるはずがない。その証拠が、選手は去年と同じなのに今年はすでに48でセリーグ1位という数字だ。

先発は大瀬良、九里、床田、森下に加えて野村、森が好投。問題は中継ぎだったが矢崎がクローザーにはまり栗林が前に回って厚みが出て来た。島内、ターリーは150台半ば、大道、中崎も150キロ出てる。球速があるのは強い。7~9回が締まってきたので先発陣安定の強みが活きて勝率が上がる。先日の敵地でのDeNA戦をぜんぶ1点差で3連勝したのはそれだろう。

内野守備が締まっているのも投手には心強い。ここでは、どこでもできて打撃もしぶとい上本の存在が絶大だ。彼がいるから菊池が休んでも大丈夫だしサブに羽月が育ってもおり、サード、ショートを田中、小園、矢野で回して守備も攻撃力も穴ができない。内野のこの厚みは頼もしい。

打順も、今日の上本の4番はすばらしい。12球団で唯一ホームラン二桁がいないのだからそれでいい。上本は本ブログで何度も誉めたが本当に走攻守そろったいい選手で相手投手は嫌だろう。ユーティリティと思われると定位置を取ってないイメージから評価されない傾向があるが、一ヶ所しか守れないより優秀と考えるのが普通だろう。新井のフレキシブルな戦術には彼は不可欠で、怪我人を覚悟しなくてはいけない夏場を乗り切るには存在がアドバンテージでもあり、カープの目下の強さを象徴する選手だ。年俸2900万円はないよ、安すぎだ。

新井は去年までのベンチワークは完全無視で歯牙にもかけてないと思われる。大英断だしいきなり断行した行動力は大したものだが、就任していきなりここまでうまくいくのは、もしかして選手の空気が「早く上を替えてくれ」「こうやらせてくれ」だったのかもしれないとも思う。お兄ちゃん監督だから権威やプライドを振り回すことなく素直にそれをやってうまくいっている風にも見える。阪神、巨人、DeNAは巨大戦力がある。カープは長打力不足だからつなぎの野球であり得点する成功確率は劣る。夏場で怪我や疲れが出るとそう甘くはいかない。ここからが正念場だ。

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