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カテゴリー: ______高校野球

履正社高校の敗戦に見た失敗の本質

2026 AUG 16 17:17:45 pm by 東 賢太郎

甲子園の大阪代表というとPL学園時代が長らくあり、廃部になってからは大阪桐蔭一強だった。履正社が出てきたのは2000年代、プロでT-岡田、山田哲人が活躍したぐらいから二強時代になった。特に大阪を応援しているわけではないが、 2年住んだ街だからひとかどの愛着はある。チーム数は多いが甲子園では今ひとつの東京勢にカツを入れる意味でも、強くあってほしいと思っている。

今年は春に大阪桐蔭が全国制覇した。ところが夏の予選で初めて名を聞く大阪立命館に3対2で負け4回戦で消え、時代は変わったもんだとショックを受けた。大阪立命館は5回戦で箕面学園に2対1で負けた。箕面学園は決勝戦で履正社に16対2で負けた。結局は二強の1つが勝って帳尻を合わせたのだった。

豊中に住んだので箕面(みのお)は隣町だ。箕面学園はカープの床田投手の出身校として知っていた。準々決勝で大商大に 3対2、準決勝で東海大阪暁星に 7対6で勝った。 4回戦から準決勝まで4試合を1点差で勝ち抜いてきたこのチームが甲子園に出ると面白いと思ったが履正社の壁は厚かった。なにせ決勝までの7試合中4試合が10得点以上、失点は準決勝まで0か1で、はじめて2点取られたのが決勝の箕面学園だったのだから。

さて甲子園に出てきたその履正社だ。初戦の享栄には 6対2で勝った。 10得点は行かなかったが2点で押えたのは地区予選の延長戦上だ。ところが、今日の三重に5対2であっさり負けた。これもまたひとかどのショックである。序盤に先制され、打線は2点返すのがやっと。第1戦で投げたエースを温存し11番、20番が出てきたが、守備のほつれから制球が甘くなりいきなり5失点してしまったのが敗因だ。

履正社の守備は、本来は、優勝候補として不足ないほど鍛え上げられている。小飛球になったバントを瞬時の判断で捕手がワンバウンドさせてゲッツーなんてのが当たり前のようにでき百戦錬磨感いっぱいだ。ところが初回にエラー、野選が出て三重にかき回され、14人の打者に6安打され1、2回であっという間の5失点だった。僕の感想としては、履正社にエラー以上の失敗があったというよりは、敵の混乱に乗じて一気呵成に攻め込んだ三重高校こそあっぱれであった。

野球の常識と言ってもいいが、投・攻・守で最も読めるもの、日によって良かったり悪かったりしない安定したものは圧倒的に「守」なのだ。だから新チームができるとまず鍛えるのは守備であり、それに穴があれば何をしてもむなしい。したがって「守備が弱くて強いチームはない」は野球の鉄則ということになるのである。だから強豪である履正社の守備にああいう破綻は想定できなかった。

破綻は初見の相手が想像以上に強かったときに起こりえる。今回の原因があるとするとそれぐらいだ。初回、サイレンが鳴り終わる前にセンター前ヒットが出てイケイケだった履正社に点が入らず、その裏にキャッチャーの悪送球、ファーストの野選が出ていきなり3点取られた。予選の最高失点が2点だから未体験のことが起きた。

桑田・清原のPL学園や松坂の横浜でこういう破綻は想像できない。投手力が図抜けていたわけだが、それもバックの守備力あってのことだ。先発した履正社の11番は予選では安定した二番手投手で、15回無失点の好投手であり、それも守備力に支えられていたはずだ。しかし、常にボロ勝ちしてきたから破綻の経験がない。そこで焦って球が浮き、打たれてしまったと見た。 スイスイと人生を勝ち抜いてきた者がドツボにハマると脱出法を知らないから深みに落ち込むことがある。11番はまだ2年だからそうならないことを祈る。

これは野球に限らないことだが、誰でも失敗はする。大事なのは、そこで何が起きようが平静を失わないことだ。履正社はそれができなかった。かつてより書いてきたように、僕は野球も受験もサラリーマン人生も数々の失敗を重ねてきた人間だ。個々の失敗について語ろうものなら、どれひとつであれ、あれは悪夢だ、なければ良かったと吐き捨てるに決まっている。ところが、それだけ重ねると失敗の練習量は半端でないということにも気づくのだ。そうなりたいと願ったわけではないが、もう少々のことではびくともしなくなった自分がここにいる。

練習と書いたが、実は、失敗は練習できない。成功しようと願ってやって成功しないことが失敗だからであり、暴投しようと思ってする暴投は暴投でないから、わざとそう投げて横っ飛び捕球のシミュレーションをすることはできても、予想外にそれが起きてしまったときの心持ちまでは練習できないのである。しかし実際の試合で暴投をなくすことはできない。だから、起きてしまった時に冷静に対処することこそが最善の策であり、「平静を失わないこと」が最善の対処法なのだ。履正社の選手諸君はこの敗戦を、そういうプラス思考で人生の糧にしていただきたいと切に願う。

ではどうしたらそうできるか?頭の中で妄想したり、先人の教えを受けたりハウツー本みたいなもので耳年増になってもだめだ。万人が回復できるうまい方法なんてないので、上手くいった他人の経験が自分にワークする保証もないのである。自分が実際に窮地に陥って、悩み抜いて、誰にも助けてもらえず、眠れぬ夜を過ごし、もがいていたら、別に殺されるわけではないということぐらいは頷(うなず)けるようになってくるだろう。死刑になる恐れのある罪を犯したのでなければ、世の中の大概の事は実はそんなものだ。誰もそんな思いをしたいと思わないが、それに遭遇することを恐れてはいけない。なぜならその経験の1つや2つは子供の麻疹(はしか)と一緒で、あった方が長い人生にとって保険になるかもしれないからだ。そう思う安楽な心持こそが平静への第一歩だ。

これもかつて書いているが、僕は高2で肩を壊して投球不能になり、だましだまし続けるより退部することに決め学業にシフトした。心の底から世をはかなんだが、別に野球ができなくても殺されはしないし実は何も失わないということを後になって学習した。50歳手前にしてサラリーマンとして思うところがあった時、その経験が心によみがえり、そこからほんの数日で、自分の力がより発揮できる会社に移籍する決断に至った。野球を断念するのはそれよりずっと重かった。「仕方ないことをうじうじ考えても何も産まれない」。以来これは僕の鉄則となり、万事において決めたら委細構わず即決する人間になった。

それがいいか悪いかは別だ。失敗だったこともある。でもそれで人生が楽で軽やかになったことだけは間違いない。会社の移籍は失敗した場合を考えはしたが、やらないで後悔するよりやって後悔する方がましだ。どっちであれ別に殺されはしない実感がたくさんの失敗経験によってガッチリと出来ていた。であればやらない手はない。プロとしての勘から成功する自信があった。「やって得」と思えることはやった方が現実に得であることが確率的に多い確信があった。であれば、チャレンジ数を増やせば増やすほど「大数の法則」によってその高めの勝率はより確かに固定されてゆくのである。

サイコロを振って1が出る確率は1/ 6だ。 6回振っておおよそ1回は出る。出ないかもしれないので「おおよそ」だ。それを不確実性という。 60回振ればおおよそ10回出るが「おおよそ」は減る。60億回振れば10億回出るが「おおよそ」はほぼゼロになる。つまり、振れば振るほど1が出ない不確実性は減る。これが「大数の法則」だ(保険会社の本業収益はこれによって出ている)。ということは、プロとしての勘がある人は、それがプラスと確信できるチャンスがあるなら転職は出来る限りやった方が良いということを示している。それに伴うコストを差し引いても得かどうかは判断しなくてはいけないが、常識とかけ離れていることは何の問題もない。数学は常に正しいからだ。

これに従ってより良い人生を生きるために必要なことが2つある。 1つ目は、どんな職業であれプロにならなくてはいけないこと。 2つ目は、実現可能な選択肢をたくさん持つことである。それにはまず大前提として就社でなく就職していることが大事だ。僕は学卒で野村證券という会社に「就社」したが、 10年ほどでプロの証券マンとなることで初めて「就職」資格を得た。この差は決定的に大きい。就社に留まる人は市場で買い手がつかないサラリーマンであり、給料と退職金をもらって社会人終わりである。ところが就職になると買い手がつく。野村でいくらもらっていたかに関係なく市場の値段がつく。これのプロ野球版が「フリーエージェント」である。大谷選手は日本ハムで数億円はもらえたが、市場の評価としてドジャースから1000億円のビッドが入ったわけだ。

僕はみずほ証券の執行役員を最後に市場でビッドが入らなくなったのでソナー・アドバイザーズ株式会社という雇用主を自分で作り、そこに雇われて16年になる。この行為を別のアングルから「起業」と呼ぶ。これをするためには市場で値段のつく人間になっていることが最低条件であることは以上の論旨から自明であろう。僕の市場価格はソナーなど僕の作った会社から頂く金額であることも理解されるだろう。お金で表せないものはあるが、表せる部分は表した方がいい。自分は何のために生まれてきたのか、社会にとって何の役に立っているかなんてことを悩まないですむからだ。

履正社の選手諸君はこの敗戦で、強い組織にいても世の中一寸先は闇であることを身をもって学んだ。優勝してしまっていたら一生わからなかったかもしれない教訓だ。優勝のトロフィーや記念写真やメダルやたくさんの記事やファンの祝辞を頂いても、どうだ俺達は強いだろで終わり、10年も経てば世間はそんなこともあったねで終わりである。勝利は美酒ではあるが、学ぶことは実はあんまりない。負けは失敗であり、失敗はたくさんの教訓を残してくれ、しかも悔しかったので肌身に染みて忘れない。お偉いさんの訓示や、誰かさんの体験談や本をいくら紐解いても、涙を流すほど悔しい思いをした者にはかなわないのである。

思い出となった第100回夏の甲子園大会

2024 AUG 23 15:15:29 pm by 東 賢太郎

第100回の夏の甲子園大会が終わった。昨年の慶応旋風がつい先日のようだが、今年は京都国際高校と関東第一高校の息詰まる素晴らしい決勝戦となり、0-0でタイブレークとなり、2-1で京都国際が優勝した。

ネット裏のすぐ目の前で初戦を見た関東第一高校が接戦をどんどん勝ち抜いて決勝に進出したのも嬉しかったし、応援した北陸高校が強かったこともよくわかった。最高の思い出になった。

京都国際高校。おめでとう、強かった。僕はピッチャーしか興味ない。それもストレート。それも球速でなく球質である。毎年見てるが、あ、これはいいな、打てないなと思うのは大会で一人か二人しかいない。それがこの高校は二人いた。

どの試合だったか、背番号11番の西村投手を見た。9回になっても135キロにみんな差し込まれており、いつまでも見ていたいピッチャーだと思った。彼はチェンジアップばかりが評判だが、そもそも直球が速くないと通用しない。

ところが決勝で初めて見た1番の中崎の135キロはもっと凄かった。空振りを見て元巨人の杉内を思い出した。4番高橋を空振り三振に取ったインローのクロスファイヤーは球威も制球も鳥肌ものだ、あれはプロでも打てんと見た。

関東第一高校は先発・10番の畠中。走者を出して押されながらも断ち切って6回零封した胆力が見事。救援の1番・坂井の148キロは打たれなかった。タイブレークの押し出しで坂井を替えなくてもよかったかなと思うが、まあ結果論だ。

両校、プロがあり得る京都国際の両左腕、関東一高の坂井とサード高橋はいたがスターは他チームもいた。その中で両校は投打のバランスが良く、ここぞの場面の走塁、堅守で精神力も鍛え抜かれていた。いい野球を見せていただいた。

甲子園に行けた、感動、感謝!

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甲子園に行けた、感動、感謝!

2024 AUG 13 17:17:48 pm by 東 賢太郎

このブログは8月6日。北陸高校と関東一高の組み合わせを縁だと書いた。

夏が来れば思い出す はるかで遠い高校野球

そうしたら10日に「チケット取れました」とメールが。

きのう、おっとり刀で新横浜を朝8時の新幹線に。12時について昼飯。今年から暑さ対策で前半、後半で開始時間の間をとる。皆さんと喫茶で時間調整して前の試合の5回あたりに球場に入る。なんとバックネット裏の一番前だ、ちょっと良すぎねえか。

すぐそこで野球やってる。というか、あっというまに自分もやってる感に没入。シューっとボールが空気を切り裂き、パーンとピストルみたいなミットの音が炸裂。ボールやバットの重さまで伝わる。蔵の奥に50年眠っていた宝ものが出てきた。

関東一はでかい。モモと尻がすごい。現場の人間はまずそういう処に目が行く。

この子が友人の子息、大地くん。

くるぶしの骨折で背番号が14になったが試合には出てたというから立派である。本番は4でよかった。レギュラーで甲子園だけでも全国100校で1校、関東一高のプロ注目のエース坂井投手から快心のヒットは一生ものの勲章である。野球センス抜群と見たが親父さんによると大学では野球やらない。金融界の大物を目指すか。

ずっと三塁ベンチにいたような錯覚に陥ってしまい、仕事が慌ただしいので日帰りしたが一晩寝ても心がざわついてる。親父さんと大地くんに感謝しかない。

 

PS

行きも帰りも南海トラフ地震のおそれとやらで新幹線が遅れ、帰宅は0時を回った。そういえば去年の今頃は岐阜に出張し、初めての名古屋バンテリンドームで広島対中日を見たっけと思い出して日記を見ると、この甲子園と同じ8月12日のことだった。

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慶応高校の甲子園優勝おめでとう

2023 AUG 24 0:00:23 am by 東 賢太郎

驚いた。試合終了後、興奮冷めやらぬ中のインタビューで主将から「この優勝で高校野球の楽しさを広く知ってもらえたら嬉しいです」という言葉が出てくる。大舞台のキメの一言だ、高校生がこれって大変なことじゃないか。日本中がエンジョイ・ベースボールは口先だけでないことを知って、野球に限らず新しいスピリットが世の中を変えていくんじゃないか。古き良きものは守っても、古いだけにしがみつくものは淘汰されていくんじゃないか、そんな気がしてならない。提唱した監督も立派だし、それを甲子園で身をもって行い、結果を出した選手たち、ほんとうにカッコいい。

仙台育英は強かった。今日先発の10番の彼、好投手だ、準決勝を見ていてこりゃ打てないなと思った。打線の圧も群を抜いていた。慶応は先制したが3回あたりから押されてる感じがあった。ヒットで出た走者を走らせて刺されたあたりでちょっと焦りがあるかなと見た。ひとつ歯車が狂えば逆の展開もあったが、そこで圧に負けなかった慶応は胆力が鍛えられていた。エンジョイ・ベースボールで猛練習の成果が自然に出せたのかどうか、グラウンドで歯を見せるなと言われて育った世代には屈託ない笑顔がまぶしかった。

エンジョイ(楽しめ)というのは命令されてできるものではない。できる状態になって初めてできる。その状態をどう作るか。それは心の持ちようだから練習しながら自分で考えろということではないか。孔子様も説く。何人もこれを楽しむ者に如かず。だからそうなれば最強なのだが、楽しんでますと独りよがりで思うだけなら誰でもできるから、その上に「有言実行」がなくては意味ないだろう。これは僕のスナイパー主義と通じるものがある。この大会、なにくれとなく慶応を応援してきたのはそういう気もしていたからだ。

有言実行。これは人の道だ。動物は話さないからそれはない。人は話すからある。だからそれは両者を仕分けするシンボルである。昨今の政治を見よ、有言不実行、無言実行、無言不実行の嵐である。嘘八百、強行採決、都合悪いと報道せず。みなさん、この連中はどっちに仕分けすべきなんだろうか?大変申しわけないが、連中はガチでスポーツやったことがあるんだろうか?疑わしいように思えてならない。

慶応高校のみなさん、清々しいものを見せていただきました。人にしかできないスポーツという素晴らしい文化を通じて、日本国が末永く人の道を堂々と歩んでいけることを願ってやみません。

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慶応高校の毛の長さという甚大な問題

2023 AUG 21 17:17:49 pm by 東 賢太郎

甲子園を見ているとけっこう毛が長い。今日の慶応対土浦日大なんか両チームとも長い。かつてよりの時流といえばそれまでだが、甲子園の準決勝でこれはとても驚きだ。なにせ僕の時代、電車に乗っても硬式野球部の奴らはお互いにすぐわかる。頭が坊主(丸刈り)の集団なんて、お坊さんはあんまり群れないだろうしめったにいないからで、記章やカバンで校名を見て緊張が走ったりした。僕はスポ刈りだった。それでも慶応の子よりずっと短かい。しかしだ、それでもなんだか坊主の方が強そうに見えるのである。何の根拠もないが毛を刈ると戦闘員っぽい気持ちになるのはたしかであった。それが集まると戦闘集団の一体感が出ることは戦う上で大きなメリットだからか軍隊はGIカットなど世界的にそうだ。

坊主も毛の長さに段階があって「五分刈り」からテカテカに青光りする「五厘刈り」まである。清原や中田翔(左)の五厘は球界の紳士のイメージはないが読売は禁止してないと思われる。軍人の髪形だが高校野球の原点でもあり日本文化の奥底を見る。マッカーサーはA級戦犯を思想犯まで処刑し、古来からの日本文化を焚書で抹殺しようと試みた。そこで大政翼賛会から一転し、御用新聞として生き残りを図った緒方竹虎の朝日新聞、正力松太郎の読売新聞がそれぞれ「夏の甲子園大会」、「読売巨人軍」の母体となって野球を振興した。日本の軍部を解体して非武装化し、国民を米国化したいGHQの戦略に取り入ったのだろうが、そこで軍隊刈りが禁じられなかったのは興味深い。

高校で入部してまず圧倒されたのが3年生の頭だ。全員が坊主。すれ違えば誰しも道を譲る。中でも主将Hさんの迫力あるビジュアルは半端でなく、強打は相手投手がビビるせいと思ったほどだ。ところが不思議なことに僕等の代はスポ刈りOKになった。うさぎ跳びや水飲めないなど「野球部あるある」はみなあったからチョロい部ではなく、たぶん3年が強烈すぎて2年部員が少なく、長髪世代の我々新入生をたくさん勧誘する作戦に出たのではないか。それでたしか15人ぐらいは入った。それでも夏からの新チームは捕手HさんとK、左翼Sさん、右翼Yの五厘組をはじめほとんどが坊主で、スポ刈りは主将の遊撃Sさん、一塁Tさん、二塁OとY、外野SとHだったが、彼らも坊主姿をどこかで見た気はする。

かように高校野球はGHQの検閲をくぐりぬけて密かに生き残った軍国調世界である。日大アメフト部の問題で「体育会カルチャーは消せ」のGHQ並の激震が走ったが、体育会どころか軍隊である高校野球はけしからんという声はあんまりなかった。なぜなら日本的な保守精神の深淵に触れるものがあるからだ。我々の親世代は甲子園のプレーボールのサイレンを聞くと空襲警報を思いだした。戦闘開始の効果音には最適で、プロレスと同様にサーカスとして国民のガス抜きにする意図があったのではないかと思われるが、盧溝橋事件の年はサイレンの代わりに進軍ラッパが鳴ったから野球に軍隊を重ねて見る文化は戦前から日本にはもうあった。本塁に向けて血気盛んな五厘刈りの兵士たちが走ってきて整列、礼、そしてサイレンとともに初球が投じられ両者が激突する。その舞台には南方戦線のジャングルを行軍する兵士を焦がした灼熱の太陽、むっとする草いきれと地面の照り返しがふさわしい。だから野球は夏だ。夏こそ野球だ。僕はそのイメージが体に染みついてどうにも消えない。

僕的に強そうに見えないが

いま思うと、坊主のみならず「野球部あるある」は立派な全体主義である。毛を刈るとうまくなるわけでないと考えるのは個人主義だ。どっちが正しいかは理屈で結論が出ないからどっちが強いかで決まる。当時の強豪校は例外なく坊主である。だから坊主とやると負ける。「そうだろ?だから言っただろ、毛を切るとうまくなるんだよ」「なるほど、そうか」。そんなはずないことでもみな信じるようになる。ナチスにしろ大日本帝国にしろ、全体主義国家はそうして成り立ってきた。試合に出ない大衆もその一員であることで安心し、総帥を信じ、強いという心地良さを味わっていた。でも強さと毛の長さは科学的に関係ないのだからいずれ嘘がばれる。全体主義国家はそうして終焉を迎える。

慶応高校はそれをぶっ壊したと僕には見える。たかが毛の長さの話ではない。

 

 

 

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2007年、佐賀北が勝った甲子園

2020 MAY 3 13:13:33 pm by 東 賢太郎

ロッテのサブローさんから体調を心配してメールをいただいた。今は楽天イーグルスだから仙台に缶詰め状態とのこと。「絶対に感染しないように気をつけてください!」。プロ野球界ってのはこうなんだな、なんともありがたい。

彼も1994年、PL学園の1番センターでセンバツに出てベスト4になっている。1学年上に松井稼頭央、1学年下に福留孝介がいた。

今年のセンバツの選手たち、本当に気の毒だ。夏はせめて無観客でやらせてあげられないだろうか。そして秋に春の出場校でもう一回なんてどうだろう。プロを無観客でやるなら考えてあげてほしいが・・無理なのかな。

2007年の夏の佐賀北と広陵の決勝戦をBSでやっていた。8回に逆転満塁ホームランで佐賀北が勝った試合だ。広陵はバッテリーがカープの野村と巨人の小林、ショートはカープの上本、サードも元カープの土生、控え投手にカープの中田廉がいた。対する佐賀北は大会前はノーマークの県立高校であった。

当時多忙であったとみえこの試合は見ていない。色々発見して面白い。打順は7番野村、8番小林だ。野村はこの大会20打数10安打でこの試合も左中間2塁打で2打点、PLの4番だったマエケンを思わせる打撃センスもある。

野村の球速は135だが質が良く、切れ抜群の変化球が4種類あり7回まで1安打10奪三振ですいすい、打たれる気配まるでなしだ。前日完投しててこれか、すばらしいピッチャーだ。なんでこれで打たれたの?そういう目線で見る魔の8回、スコアは4-0である。

まず三振(4者連続だったかな)。次ぎ、微妙に高めに抜ける感じあり。満を持した快心かつ細心の外角低め直球をボールと判定される。ここで野村、小林のがっくりが顔に出る。これだったのか・・・

13年も前のビデオだけど、結果も知っているのだけど、手に汗握る。こんなシーンは日常にそうはない。野村も小林も、その後プロで数々の活躍を見せてくれているが、やっぱりあの満塁ホームランはずっしり残る。

悔しいシーンをこうやって末代も見られてしまうけど、あのまま野村が完封してたらここまで人々の記憶に残ったろうか?公立校をプロ予備軍が潰して悪役として記憶されたんじゃないか?

佐賀北の選手はどうなったんだろう?

調べてみると打った副島は佐賀で指導者になっている。あの場面で打った、それだけでも球史に残る打者と思う。野村に投げ勝った優勝投手の久保は筑波大に進んだが、明大に進んだ野村を「すごい投手。僕とは全然レベルが違う。プロなんて実力的に考えていない」と言ったそうだ。その後やはり指導者になった。

http://「3人が甲子園に集まることはない」あの夏の佐賀北OBが語った …

プロに行く人はいなくても頂点に立った、これを見ると高校野球は技術論だけで語れない、選手、指導者の方々の入魂の、一個の完成した世界であることが見えてくる。

ひょっとして今年もこういうドラマがあったかと思うと、つくづくコロナが憎い。

 

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これで韓国にサヨナラ負け?

2019 SEP 7 0:00:33 am by 東 賢太郎

野球のU-18ワールドカップは韓国にサヨナラ負けだ。

無残にやられた最後しか見てないが。

大船渡の佐々木投手にはこう書いていて、期待の大物だ。

http://投げなかった大船渡・佐々木投手に

しかし、非常に意味深いこの日の韓国戦、先発して指のマメで1イニングで降板というのはちょっとね、いかにも寂しいね、投げすぎでできるもんでもないんで、むしろ投げてたんかいなと思っちまう。そうじゃないのなら運のなさに同情する。

西投手、勝負師だ。凄い。外野でもね、持っとるね、プロで行けるね。奥川投手、並外れて素晴らしい。ぶっちぎりで今大会No1投手である。性格もプロ向きっぽいし投げ方も長持ちしそうだなあ、顔もマー君にそっくりだしすぐメジャーで通用しそうだ。ドラフトの目玉でしょう。

そんなによく見てないが、これだけの投手もってて台湾、韓国に負けってよくわからん。

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投げなかった大船渡・佐々木投手に

2019 AUG 4 18:18:50 pm by 東 賢太郎

甲子園大会につき私見を述べる。高校で国民注視の大会がある文化は世界に日本しかない(駅伝もそう)。日本高野連の加盟校数、つまり硬式野球部がある高校の数は4,000前後で推移している。ちなみに2018年の韓国は77、台湾は102であるがWBC、五輪で4,000:100の実力差はない。

野球は9人でやる。そのエリートの9人が集まるかどうかに国の人口は確率的に関係があるが、まずは世界水準の9人さえいればいい。確率といっても9人がどこから出現するかは予測がつかない。歴代の日本人高校生で160キロの球速を記録した選手はともに岩手県出身の花巻東・大谷翔平と大船渡・佐々木朗希の2人しかいないが、岩手県は硬式野球部がある高校の数は71である。

次に肝要なことは彼らの技能習得環境があるか否かだが、韓国、台湾の9人が日本の9人と大差ないのであれば次点の9人の水準もほぼ同等、次々点の9人になってもほぼ同じだろう。それを何度も繰り返せばどこかで人口比による差が出てくるはずだが、77、102チーム(約900人)まで行っても劣化はないということだ。102チームは日本なら甲子園地区大会の決勝進出校レベルで意外だがそうだということをWBC、五輪の韓国、台湾の戦績は示している。

つまり、人口比で凡そ日本:韓国:台湾=4:2:1だが長期戦を行えば9人の戦績はほぼこの比率(出現確率)に近づき、硬式野球部がある高校の数は有意な差をもたらさないと推測される。つまり、おおまかな数字にはなるが、人口1億2千万の国で、エリートの9人の次点水準の選手で作れるチーム数は台湾の4倍の400ほどであり、日本の残り3,600チームは9人の技能習得環境には関与しない。あるからといってサムライ・ジャパンは強くならないし、ないからすそ野が狭い韓国、台湾が弱いということもない。

つまり、自分もその一員であったことでこう書くのをお許しいただきたいが、残り3,600チームはエリート層とは無縁の一般参加者で地区大会3回戦あたりで消える水準のチームであり、しかし、思い出という残像を残す場としては人生の一期一会、良くも悪くも一生ものだからまさしく真剣である。サドン・デスのトーナメントゆえに常連校が初戦敗退なんてハプニングも時にはあり、努力と汗と涙という日本人の琴線に触れる要素が満載だ。そこに甲子園大会が国民的イベントたりうる特殊性があるのである。

一般参加者だったのに僕は毎年この時期になるとそわそわし、エリート層のプレーを憧れの目で眺める。今年の西東京代表の国学院久我山には1年の秋季大会で9-0で負けた。背番号1。公式戦初先発。高校を背負って投げる重責。人生で9点も取られたのはあの試合だけ。でも3回まで0-0であり、全国レベルも大したことないという自信も生んだ。それが高校1年の残像になったのだから人間形成にも影響があっただろう。

地区予選決勝で試合に出られなかった大船渡・佐々木朗希投手がどんな残像を懐いて生きていくのかは想像つかないが、投手にとって試合で投げられない以上の苦しみはない。監督はもちろんそれを知っており、もちろん自分も甲子園へ行きたいのだから、何か理由があったのだろう。それは何だろう?

佐々木しかエース級はいないと仮定するとこうなる。

(1)【佐々木を決勝まで温存】

決勝は勝てるが準決勝までに負けるかもしれない=リスク(X)。

(2)【佐々木を温存しない】

決勝までは進めるが疲弊して佐々木が決勝で投げられない=リスク(Y)。

監督はX>Yと考えたのだろう。決勝の相手より準決勝までの相手の方が普通は格下である。格下を他の投手でまかない、決勝を佐々木で甲子園にというのが順当だ。しかし他の投手にはその力はない、そう思ったはずだ。格下でその程度の信用の投手たちが決勝で勝つということは、表向きはなんと語ろうが、現場の厳しい現実ではあり得ないことであって、X>Yと思った時点で将棋は「詰み」だったのである。佐々木なしでは甲子園は元来が無理であり、佐々木がいてもそうだったのかもしれない。唯一、佐々木の疲弊が登板限度内であることが救済の道だったが、何かの事情で、監督は「そうではない」と判断されたのだ。であれば未来のある佐々木の健康を守る。おそらく高校最後の試合になる決勝の舞台に他の選手を(打席にも)立たせてあげる。それが打てる最善の策だったのではないかと推察する。

それに対して批判が飛び交っているようだが、僕自身が登板過多でヒジと肩を壊してしまった経験者だから思うところがある。「連戦連投は古い野球だ」「高校野球は教育の場だ」「子供を守るのが監督の義務だ」。たしかに。そういう前提でいまの甲子園大会は国民的イベントになっているのであり、その末端で思い出をいただいた身として何の異論もない。しかしだ、僕は高2で野球ができなくなってしまったがそれで当時の監督を恨んでるなんてことはまったくない。むしろ評価してくださり、全試合エースとして起用してくださったことに感謝の気持ちしかない。試合開始前のメンバー発表で「6番ピッチャー東」でない試合などひとつとして望まなかったし、マウンドで肩に異常を感じた試合以外に途中降板させられたこともない、あれほどの信頼をいただいた経験はその後に野球以外でも自信になった。故障は自己責任だった。

登板過多の故障者は人災の被害者だ、だから連投させる指導者は古い体育会体質をいまだに持った加害者だと主張する人がたくさんいる。そういう人たちがどういうわけで体育会が嫌いになったかは知らないが、故障者として言おう。被害者などとは無礼千万である。別に義務で野球部に入ったわけではないし、パワハラで登板させられたのでもない。好きだから入部し、練習しまくってマウンドに立ち、高校で一人しかなれないエースの座を勝ち取ったのである。監督に命令されたら従うしかない?されなくたってマウンドにはいつも立ちたいのだ。そういう習性をお持ちでない人には逆立ちしてもわからないだろうが、そのことと、非合理な練習方法、スポーツマンシップなき戦法、理不尽な上下関係、暴力行為の是非とは全然別な話である。佐々木投手の件は何ら問題ではないのに、それをごっちゃにする人が騒ぐから宗教論争化している。

投球過多はいかんと騒ぐのはは残業過多という労働問題の扱われ方と似ている。①労働が苦痛で悪だと思う人には残業も悪だ。逆に②もっと時給が欲しい人や実績をあげたい人は残業したい。③時間労働と思ってない作家や芸術家やスポーツ選手や経営者には残業の概念すらない。②③の人々個人にとっての本音としては、①の時短闘争や残業廃止の労組活動ははっきり言ってどうでもいいのであって、そういう人に守ってもらう必要もない。弱い立場かもしれない①の人にとって大事であることはフェアネスの精神から尊重するし、経営者としてはもちろん決まりになればコンプライアンスの精神をもって遵守するが、それを国民全般の重大事かのように祭り上げ、パワハラ・セクハラのように「言われたらアウト」で、反対してはいけないことであるかの如くに③人種である僕個人の価値観にまで侵食されるのはファシズムであって不快であること極まりなく、基本的人権を理由に断固として排除したい。

大船渡高校監督の決断は美談でもパワハラ阻止でも体育会精神誹謗中傷のためのサンプルでもなく、上述のような合理的、理性的なご判断の結果と思う。その意味において、賛同したい。今の高校野球はエース級を複数持たないと勝てないが、投手というのは資質が必要であって、140キロ出るからといくら練習してもできるとは思わない。去年の夏の滋賀・近江高校はハイレベルの投手が4人もいてひょっとして大阪桐蔭が負けるとするとここかなと楽しみだったが、エース吉田で評判の金足農業のツーランスクイズに敗退してしまった。無念だったろうが勝負はそんなものだ。うまくできたもので甲子園は無念の敗者のほうがけっこう記憶に残っている。古くは三沢高校の太田幸司、雨で負けた作新の江川、5敬遠で負けた星稜の松井、自らの三振で散ったマー君、7回まで被安打わずか1が逆転満塁本塁打で終わった広陵の野村祐輔・・・。投げられなかった大船渡の佐々木朗希も行く末に世界の球界の大物になって、そうか、そういえばそんなことあったよねという存在になってくれるのではないか。

 

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金足農業・吉田投手の奇跡のストレート賛

2018 AUG 22 23:23:29 pm by 東 賢太郎

今大会、目は金足農業の吉田投手のストレートにクギづけでした。一に吉田、二に吉田、三、四がなくて五に吉田。あれを見てしまうと他の投手なんか見る気もしない、プロでもあんな素晴らしいストレートは見ない、スピードガンが速いかどうかでなく、マニアの僕が「見ていたい」ことがバロメーター。もう吉田の直球は何百球でも見続けていたい。お辞儀してた大谷の165キロよりずっと上。快感の極致。

打者の反応、特に高めの空振りの感じは作新学院の江川以来でしょう。変化球も組み立てのうまさも守備もほめられてますが、すべてはあの速くて「異常に」伸びるストレートあってこそ。美しい!150キロのマシンを手前に置いて対策を練った日大三の打者がお手上げでした、仕方ないね、マシンの球はあんな「異常な」伸びはあり得ないから。本当に一世一代の素晴らしいものを見せてもらいました。勝敗なんてぜんぜんどうでもいい。ありがとう、感謝感激です。

06年に全国を興奮のるつぼにしたマー君vsハンカチ王子はエース君臨型同志の戦いでしたが、今大会はエース君臨型とプロ野球型(複数投手制)の戦いでした。後者は勝つための合理主義で、必然の戦略と思います。しかし、多くの日本人は合理主義がきらいです。それに敢然と立ち向かい勝利する、しかも東北の農業高校だなんて素敵、それにぴったりじゃないのという図式が地元はもちろん国民的に琴線に触れたという大会でした。

僕は大会前半は4人投手制で大物食いを次々と成し遂げた近江高校を応援してました。選抜で花巻東に参考記録ながらノーヒットノーランを達成した彦根東が負けて出てきた滋賀の高校ということもありました。戦略も優れているが運も勢いもあって、大阪桐蔭とやったら勝つ可能性もあったと思います。その近江をツーランスクイズでうっちゃってしまった金足農業も、時が時なら勝つ可能性は十分あったと思います。

今大会の世間の関心は、合理主義という敵に武蔵坊弁慶のように立ちはだかる吉田投手がどこまで倒れずにもつかだったのです。結局「その時」は決勝戦の初回にやってきてしまった。これは紛れもなく、打った大阪桐蔭打線が凄かった。優勝して当然というプレッシャーをはねのけた勝負強さはあっぱれ。彼らも吉田がベストでないのはわかるので、本調子でやりたかったと思ったのではないでしょうか。その位に懐の深さを感じるウルトラ強力打線、本当に立派な優勝でした。おめでとう!

高めのストレートは投手のプライドである

 

赤ちゃん、野球、また野球

2018 AUG 19 1:01:33 am by 東 賢太郎

知り合いからおめでたの知らせがあって、家内と娘とで病院にお見舞いしました。元気でかわいい女の子で抱っこさせてもらいました。この感じは3人の子供のとき以来ですが、どことなく覚えています。ところがだ、その写真を見ると抱っこがどうもぎこちないのですね。かたや家内はというと絵になるほど盤石の安定感であり、こればっかりは足元にも及ばないと思いました。

さてそこからです。昨日のドラゴンズの件があり、山井投手が先発というのが気になって東京ドームへ向かいました。しかし山井は初回の投球練習からあんまりピリッとしない感じ。対する菅野も3回までに70球ぐらい投じていまひとつでした。山井は2回に早くもマギー、阿部、長野にホームランを食らい5失点でKO。これはちょっとこたえたかもしれません。

菅野は立ち直り、結局平田の2本だけの2安打完封でした。ここ1か月勝てておらずどうしたのかと思っていましたがやっぱり球威が戻ると抑えますね。かたや山井は心配だし、救援したかつての名リリーバー浅尾も130台しか出ず明らかに肩が痛い投げ方で岡本に1発浴びました。気の毒でなりません。結局、巨人が5本塁打で10-0の圧勝でした。昨日ニューオータニのロビーで見かけたもうひとり三ツ間投手も投げ、ついに全員が登板。これも何だったかわかりませんが帳尻が合いました。

 

帰りに東京ドームにある野球殿堂博物館に寄り、すぐ退散するつもりがけっこうまじめに見てしまいます。しかし甲子園の準々決勝第4試合、金足農業vs近江が気になっており、そっちはスマホで実況を見ながらです。吉田が連投にもかかわらず好投しましたが終盤で2-1と負けておりました。そう思いながらも博物館も捨てがたいものがあり、興味あるコーナーはじっくり見てしまうのです。

 

出口に向かうとTVがあって、大勢が取り囲んで見入っておりました。見るとスコアはまだ2-1で金足の攻撃、9回裏ノーアウト1塁という絶妙の場面です。これはここで張り付いて見るしかないではないですか!

次打者がレフト前ヒットで1,2塁。次はバントのサインでしたが投手が定まらなくなってきて四球。無死満塁。次はスクイズだろうというのは衆目の一致です。やった。決まった。同点!と思った瞬間あ然でした、まさかツーランスクイズとは!それで逆転サヨナラです。またまた今日もマンガみたいな事件で決着、いったいこのチームって・・・!

 

テレビコーナーに歓声が上がり、やがて大きなどよめきと変わり、ほとんどの人が金足農業の応援だったことがわかりました。ちょっと近江はかわいそうだ。三々五々散った後もまだ見入ってる人たちが・・・。

 

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