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カテゴリー: ______高校野球

金足農業・吉田投手の奇跡のストレート賛

2018 AUG 22 23:23:29 pm by 東 賢太郎

今大会、目は金足農業の吉田投手のストレートにクギづけでした。一に吉田、二に吉田、三、四がなくて五に吉田。あれを見てしまうと他の投手なんか見る気もしない、プロでもあんな素晴らしいストレートは見ない、スピードガンが速いかどうかでなく、マニアの僕が「見ていたい」ことがバロメーター。もう吉田の直球は何百球でも見続けていたい。お辞儀してた大谷の165キロよりずっと上。快感の極致。

打者の反応、特に高めの空振りの感じは作新学院の江川以来でしょう。変化球も組み立てのうまさも守備もほめられてますが、すべてはあの速くて「異常に」伸びるストレートあってこそ。美しい!150キロのマシンを手前に置いて対策を練った日大三の打者がお手上げでした、仕方ないね、マシンの球はあんな「異常な」伸びはあり得ないから。本当に一世一代の素晴らしいものを見せてもらいました。勝敗なんてぜんぜんどうでもいい。ありがとう、感謝感激です。

06年に全国を興奮のるつぼにしたマー君vsハンカチ王子はエース君臨型同志の戦いでしたが、今大会はエース君臨型とプロ野球型(複数投手制)の戦いでした。後者は勝つための合理主義で、必然の戦略と思います。しかし、多くの日本人は合理主義がきらいです。それに敢然と立ち向かい勝利する、しかも東北の農業高校だなんて素敵、それにぴったりじゃないのという図式が地元はもちろん国民的に琴線に触れたという大会でした。

僕は大会前半は4人投手制で大物食いを次々と成し遂げた近江高校を応援してました。選抜で花巻東に参考記録ながらノーヒットノーランを達成した彦根東が負けて出てきた滋賀の高校ということもありました。戦略も優れているが運も勢いもあって、大阪桐蔭とやったら勝つ可能性もあったと思います。その近江をツーランスクイズでうっちゃってしまった金足農業も、時が時なら勝つ可能性は十分あったと思います。

今大会の世間の関心は、合理主義という敵に武蔵坊弁慶のように立ちはだかる吉田投手がどこまで倒れずにもつかだったのです。結局「その時」は決勝戦の初回にやってきてしまった。これは紛れもなく、打った大阪桐蔭打線が凄かった。優勝して当然というプレッシャーをはねのけた勝負強さはあっぱれ。彼らも吉田がベストでないのはわかるので、本調子でやりたかったと思ったのではないでしょうか。その位に懐の深さを感じるウルトラ強力打線、本当に立派な優勝でした。おめでとう!

高めのストレートは投手のプライドである

 

赤ちゃん、野球、また野球

2018 AUG 19 1:01:33 am by 東 賢太郎

知り合いからおめでたの知らせがあって、家内と娘とで病院にお見舞いしました。元気でかわいい女の子で抱っこさせてもらいました。この感じは3人の子供のとき以来ですが、どことなく覚えています。ところがだ、その写真を見ると抱っこがどうもぎこちないのですね。かたや家内はというと絵になるほど盤石の安定感であり、こればっかりは足元にも及ばないと思いました。

さてそこからです。昨日のドラゴンズの件があり、山井投手が先発というのが気になって東京ドームへ向かいました。しかし山井は初回の投球練習からあんまりピリッとしない感じ。対する菅野も3回までに70球ぐらい投じていまひとつでした。山井は2回に早くもマギー、阿部、長野にホームランを食らい5失点でKO。これはちょっとこたえたかもしれません。

菅野は立ち直り、結局平田の2本だけの2安打完封でした。ここ1か月勝てておらずどうしたのかと思っていましたがやっぱり球威が戻ると抑えますね。かたや山井は心配だし、救援したかつての名リリーバー浅尾も130台しか出ず明らかに肩が痛い投げ方で岡本に1発浴びました。気の毒でなりません。結局、巨人が5本塁打で10-0の圧勝でした。昨日ニューオータニのロビーで見かけたもうひとり三ツ間投手も投げ、ついに全員が登板。これも何だったかわかりませんが帳尻が合いました。

 

帰りに東京ドームにある野球殿堂博物館に寄り、すぐ退散するつもりがけっこうまじめに見てしまいます。しかし甲子園の準々決勝第4試合、金足農業vs近江が気になっており、そっちはスマホで実況を見ながらです。吉田が連投にもかかわらず好投しましたが終盤で2-1と負けておりました。そう思いながらも博物館も捨てがたいものがあり、興味あるコーナーはじっくり見てしまうのです。

 

出口に向かうとTVがあって、大勢が取り囲んで見入っておりました。見るとスコアはまだ2-1で金足の攻撃、9回裏ノーアウト1塁という絶妙の場面です。これはここで張り付いて見るしかないではないですか!

次打者がレフト前ヒットで1,2塁。次はバントのサインでしたが投手が定まらなくなってきて四球。無死満塁。次はスクイズだろうというのは衆目の一致です。やった。決まった。同点!と思った瞬間あ然でした、まさかツーランスクイズとは!それで逆転サヨナラです。またまた今日もマンガみたいな事件で決着、いったいこのチームって・・・!

 

テレビコーナーに歓声が上がり、やがて大きなどよめきと変わり、ほとんどの人が金足農業の応援だったことがわかりました。ちょっと近江はかわいそうだ。三々五々散った後もまだ見入ってる人たちが・・・。

 

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妙な一日(金足農業と中日ドラゴンズ)

2018 AUG 18 1:01:20 am by 東 賢太郎

ホテルの2階にあるファミマにサンドイッチを買いに行ったところ、ロビーに続くエスカレーターのあたりでブルーのユニフォーム姿の大柄な男たち数人とすれ違いました。よく見ると胸に「CHUNICHI(中日ドラゴンズ)」とあります。みんなぞろぞろとバスに足早に向かってるのです。ニューオータニは定宿みたいですね、以前も見かけたっけ。顔まではわからないので背番号だけスマホにひかえておきました。実は当夜はその中日・巨人戦を東京ドームで観ようと思っていたのです。

ところが昼頃にTVで金足農業・横浜の試合の最後の所をたまたま見てしまってました。吉田投手が気になっておりましたが横浜のサウスポーもいい球を放ってる。応援してた金足は8回裏で4-2で押され気味。大事なバントは失敗するわで「もうだめだな」と思ってたら出た、まさかの逆転スリーラン。度肝を抜かれ、9回は吉田が3者連続三振で締め。こんなの漫画でもマンガチックすぎて笑ってしまうでしょ。

野球の神様は年に1回ぐらい野球好きにこういうご褒美をくれるのです。でもこれは5年に1度あるかないかのスペシャルバージョンだ、もう完全におなかいっぱいになりました。ほな、ごめんなさい、中日・巨人はやめ。今日はまっすぐ帰ってあのホームランの余韻に浸りたい、そんな心持ちになってしまったのでチケットも置いてきてました。

そういうところに突然どやどやとドラゴンズ選手軍団が目の前に現れてまうのだからこれもマンガです。そういやあ松坂は見なかった、きのう投げて勝ち投手だからかなあ。そういえば金足に負けたの、松坂の横浜だったよなあ。そうそう、エスカレーターですれ違った連中、あれ誰だ?スマホに記録した背番号を調べたらこれまたなんと笠原くんとマルチネスくんでした。今日はその笠原が先発、マルチネスが抑えで好投したらしく、中日が6-1で勝ち。笠原はヒーローのお立ち台でした。なんか妙だなあ。

そう、もうひとり背番号書いてた、29番、なるほど山井くんだ。彼は明日先発なのだ、困ったな予定があるんですが、見に行けってことなんだろうな。

 

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甲子園をみていて目が行くところ

2018 AUG 17 21:21:56 pm by 東 賢太郎

(1)ボール交換を要求しない

ワンバウンドの投球を捕ったキャッチャーが審判にってことですね。ミットを外して両手でボールをこねこねこねして泥を落とし、場合によってはユニフォームでごしごしまでして、つるつるにしてピッチャーに返す。いいですね、心がこもってますね。よしがんばるぞって気になりました。ボールは貴重品だったんで内野ゴロでも何でもそのまま使って、チェンジでピッチャーに返ってきてプレートの穴に置くんです。プロ野球はちょっとでも地面に触れると当然のように交換ですが、あれ味気ないね、今でももったいないなあ~なんて違和感あります。

(2)整列して礼

試合開始。ホームベースはさんで両チームが整列。主審の発声。全員で「お~す」と礼。ここでこいつら強そうだ弱そうだと感じる。時に足が震える。後攻ならそこからまっすぐマウンドに。投球練習はたしか8球。主審のプレーボール!の発声・・・いろいろあって・・・また整列。ゲームセット(だったかな?)の発声。勝っても負けても「あ~した~」。高校野球の儀式、かわってねえなあ。

(3)女の子がベンチに

いいなあ、なごみそうでうらやましい。マネジはいたけどそんなことありませんでしたし。でも打席でバットは振ってほしくない。えっ、土俵じゃあるまいし?やっぱり古いですかねえ。

(4)ガッツポーズ

そんなのそもそもなかったです。グラウンドで歯をみせるなと言われてましたから無表情、無感動を装ってやってました。三振してマウンドで平然とされるとチクショーでした、あれなら雄叫びのほうがましかな。

(5)金属音

あのキーンはだめだ。僕のすぐ下の代からあれになりました。卒業してから一度夏練でフリー打たせてもらったら、なにこれって安心感ありましたね。折れないぞって。芯もアバウトで広いし飛びました。外野手は音で当たりを判断できないし、ピッチャーは詰まらせても内野超えそう。ああいやだ。

(6)150キロ

なんだそれは?今の子はデカイし筋トレしてるらしい。近鉄入ったジャンボ仲根もでかかったけど出てなかったろうなあ。打席でどんな音してるのか気になります。120あたりはサーーーーーパン!、130超えあたりでシュワーーーバチーン!!。150キロ??

(7)フォーシーム

減りましたね、甲子園だけじゃなく。直球とカーブだけのクラシックな子はいませんね。5,6球、「う~ん」とノドが勝手に唸ってしまったのが金足農業の吉田クン。この子のフォーシームはダントツ、凄すぎ。あんな伸びあがるの見たのは何十年ぶりだろう?高めは江川を思い出しました。ロッテかカープのドラ1たのむ!

(8)ホームラン

なんであんなに出るんだろう?やっぱり金属バットでしょう。でもその方が観る側は面白い。金足農業の逆転スリーランは頭が真っ白になりました。

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母校・九段硬式野球部が大健闘

2018 JUL 19 0:00:04 am by 東 賢太郎

昨日の東京の暑さはいっぱしのものだった。朝7時に早々と30度を超えたらしく、午後に外を歩いたがシャツの中の空気までが熱いというのは狂気の沙汰だ。こんなのはあまり記憶にない。

こういう中で高校球児は甲子園めざして野球をやっているのだ。いま思うと尋常なことではないが、暑さも野球の内という感覚だった。実は今年は母校の九段が東・東京大会で、

1回戦 広尾学園 16-5(5回コールド)

2回戦 文教大付属 10-9

3回戦 大田桜台 7-0(8回コールド)

と来ていて、雄々しい勝ちっぷりであった。残念ながら昨日とうとう力尽き明大中野に8-1で敗れてしまったが、しかし4回戦まで進んだのは最近記憶にない快挙でまことに痛快である。勝つとベスト16だったのだが、僕の2つ上の代が東西いっしょの時代のベスト32だったからそれに並ぶ可能性があった。

昨日勝ってベスト16を決めたのが関東一高、修徳、日大豊山、小山台、安田学園、そして今日は日大一高、二松学舎、成立学園、堀越、城東が4回戦をむかえるが、以上はみな甲子園出場校だからそれが4回戦のレベルなのだ(ちなみに7回勝てば甲子園である)。後輩たち、よくやってくれた、ありがとう!

そういう中でのことだった。五反田で会議を終えた後にタクシーを拾おうとしばし歩いたところ、おばあさんが炎天下の歩道に倒れていて家族と若者が懸命に助け起こしている。意識はあったが頭を打っていて出血があり、なかなか起き上がれない。91歳のご高齢とお聞きしこれは急を要すると思い、我々の判断ですぐに救急車を呼んだ。ところが出番が多いのだろう、なかなか来てくれない。しばしの緊張の時間が過ぎやっとお乗せすることができたが、その後いかがだったのだろうか心配だ。

毎年猛暑はひどくなっている気もするし、若くても熱中症で亡くなる方が増えているようでもあり、オリンピックもさることながら高校野球もリスクを考えた方がいいかもしれない。甲子園も、例えば準々決勝までは京セラドームでやるとかだ。勝ち残った8チームが甲子園でやることができる、そこまでは比較的涼しい中で黒白つけるなら過度の消耗も熱中症も避けられるしゲームの質も最後まで保てるのでは。根性と精神論で、欲しがりません勝つまではの時代でもないと思うのだが。

 

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彦根東 VS 花巻東(春の甲子園)

2018 MAR 31 16:16:49 pm by 東 賢太郎

仕事に忙殺され、今年の春の甲子園は見る間もない。ところが今日土曜日、すごいことがあった。

彦根東(滋賀)の左腕・増居翔太(3年)が第2試合の花巻東(岩手)戦で、九回まで無安打無失点に抑え、試合は0―0で延長に入った。

甲子園大会でのノーヒットノーランは春夏通じてこれまで37回達成されているが、その中でたった1度だけ、延長戦で記録されたノーヒットノーランがある。57年第39回大会でのこと。その記録保持者こそが、早稲田実(東京)の2年生エースだった王貞治(元・巨人)である。

 

十回裏の先頭打者に右前安打を浴び、さらに無死満塁からサヨナラの中犠飛を浴び、0―1で敗れた。九回までノーヒットノーランをしながらの敗退は、センバツでは2度目。夏は1度、プロでは過去に3例ある。

 

 

ソナー・メンバーズ・クラブ評議会は増居翔太に「惜しかったね賞」と「文武両道賞」を授与することを決定した。理由は下記のとおり。

1.体がでかい⇒速い、ではないこと(171㎝、64㎏)

2.九回無安打14奪三振、うち12がストレートであったこと

3.京大工学部志望であること(ぜひ入ってね)

4.夏も頑張れよ!!

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以上

清宮くんの早実、敗れる(神宮球場にて野球の原点にふれる)

2016 JUL 24 2:02:18 am by 東 賢太郎

後輩のSくんに「清宮君の早実を見ませんか」と誘われ、何十年ぶりに高校野球を観ることになりました。この日の神宮球場は西東京大会の準々決勝4試合のてんこ盛りで、第2試合が注目の早実×八王子でした。2万4千人も入ったそうです。

内野席は満員で仕方なくライトの外野席に陣取りました。先日、筒香のドライバーショットみたいな弾丸ライナーが突き刺さった付近ですね。第1試合の国学院久我山×東海大菅生が試合中でした。たまたま国学院久我山は僕の初先発となった高校1年の秋季大会の相手だったので応援しましたが、残念ながら負けてしまいました。

さてお目当ての第2試合、早実×八王子です。試合前の練習(下、背番号3が清宮選手です)、真近で見ていると早実はいかにも強そうだ。Sくんは浦和高校の球児であり、お互い硬式やったもん同士で会話が弾みます。八王子の下馬評は知らず、キャッチボールとトス見ながら早実が5-2ぐらいか?なんて言っておったのです。 soujitu 2年生の清宮くんが4番ではなく3番というのは1年生の野村くんがいるからですが、野村の打撃は脅威(2塁打、3塁打でした)。守備も肩も十分にこのレベルの選手で驚くしかないです。清宮くんも2塁打を打つには打ったが、ところが八王子の左腕・早乙女くんの好投にチームとしては要所を抑えられます。スピードは130キロ程度ですが球持ちが良くて低めまで伸びがあり、巨人の内海を思わせる。緩急をうまく使うのでキャッチャー小掛くん以外の下位打者は差し込まれてましたね。

これが清宮の打席です。 kiyomiya 野球はわからないもんで、早実が6対3でビハインドの最終回を迎えます。ノーアウト1、3塁で清宮という最高の場面は盛り上がりました。カキーンと打った瞬間いい角度で我々の方向へ飛んできて、入った同点!と思ったがわずかに失速してフェンスぎりぎりでライトのグローブに。結局、優勝候補の早実は6-4で敗退してしまいます。残念ながら投手陣があまりに弱かったですね。エースが引っ込むと控えはもう甲子園レベルとは遠い。高校野球はピッチャーで決まると言いますが、まさにそう。八王子はエースの投球術が早実をしのいだということです。それに加えて内野守備(特にショート竹中くん!)がすばらしく、打撃も5回に集中打で5点奪ったのですが、大物はないがシュアな印象でした。ショート、センターが中軸のチームは強い。あの3,4番がいるだけで普通はビビるでしょうがまったく位負けしなかった。ナイスゲーム! soujitu1 第3試合は早稲田高等学院×創価。これはネット裏に移動して観ました。結局、覇者覇者ワ・セ・ダの応援歌を二試合聞くことになったのですが、試合前練習で見るに創価は強そうだし、野球エリートの早実とちがって学院は勉強はできるだろうがとあんまり期待してなかった。ところがふたをあけると、この試合が一番面白かったのです。

それは早大学院のエース柴田くんに尽きます。今日出てきたすべてのピッチャーの中で文句なく最高。ストレートは最速142キロあたりで、最近の高校生ではそれは珍しくないですが、彼の場合は球の質が素晴らしくいい。球離れの力の入れどころが理想的で、回転がよくエネルギーにあふれた「強いストレート」です。カーブは浮き上がって落ちる、いわゆるブレーキがあってタイミングがとりにくいでしょう。先日、交流戦でソフトバンクの東浜をネット裏で見ましたが、彼のボールと質的に近いものがあります。

無死3塁でスクイズのミスで無得点というのがあり、あそこで1点取れば勝っていたのですが、結局は延長10回にホームランで負けました。しかし彼の球は目に焼き付きましたね。最高の目の保養、快感であり、いいものを見せてくれたお礼を言いたい。タラレバですが、もし彼が早実にいれば甲子園だったのではと思ってしまいます。大学で磨けばプロも夢でないでしょう。できれば東大に入って宮台君と勝ち点とってください。 gakuin 第4試合は日大三が聖パウロ学園に5回コールド(13-3)で圧勝でした。今日は午前10時から午後7時まで9時間ぶっ続けで 4試合見ました。飽きないかと思われるでしょうが、先日書きました通り、まったくそういうことはないんですね。これは同じく飽きないS君がいたことが大きいのですが、グラウンドでやったもんしかわからないことが多々あって、ぽろっとつぶやいたことにちゃんとした反応が返ってくる。それにまた僕が返す。こうやって会話のキャッチボールになるのが心地よいものなのです。

周囲もたぶん経験者だろうというオジサンがたくさんいて、熱い。OBじゃなくどっちが勝つ負けるはどうでもよくて、野球という競技を楽しんでる感じの人たちが。チームの応援ではなく、野球の神様のお恵みへの応援ですね。ラッパや太鼓で盆踊り大会みたいになってるプロ野球はうるさいだけでかないません。これが野球の原点、ホンモノです。

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U-18野球は負けたけど評価(野球と確率について)

2015 SEP 8 0:00:18 am by 東 賢太郎

僕は野球は確率だと確信してます。自分のグラウンド経験からの体感でもあり、数学でもあります。1、2回はフロックなんてこともあって都立高校が甲子園常連に勝ったりもしますが、100回、1000回やったら個々人の打率、防御率etcの確率が結果をほとんど説明(予見)するはずであるのは東大の90何連敗を見ればわかります。東大の試験と野球能力の相関は確実にゼロですから東大がここ10年で弱くなったということは説明できません。他大学が何らかの理由でレベルアップしたんでしょう。

このブログはその観点で書きました(広島打線の能力は良くて4,5位)。では、それはほんとうでしょうか。野球というゲームは確率論に支配されているんでしょうか。そこで実際の記録を検証してみます。確率は統計サンプル数が多くないと意味を持ちませんから可能な限り長い戦後70年間の記録を見てみましょう。

まず平均的なチームのレギュラーメンバーの打率(=安打確率)を想定しましょう。

1番、2番が2割8分、3-5番が3割、6番が2割7分、7番が2割5分、8番が2割2分、9番が投手で1割

どうでしょう、だいたいのイメージですが、違和感はないのではないでしょうか?

この打線が完全試合(27連続アウト)になる確率を計算すると0.032%です。12球団の年間総試合数は(変動がありましたが)約840で、それが70年続きましたから、その確率どおりに完全試合が達成されると、その数は、

0.00032×840×70=18.7(試合)

になるはずです。

そこで日本プロ野球の完全試合達成投手数を調べると15人です。けっこう近いですね。打率の数字を多少上げ下げしても大きなずれはないでしょう。ことは確率論どおりに進んでいるとみていいのではないでしょうか。

70年に15人というのは、逆算すると、完全試合は3125試合に先発してたった1回しかできないということです。不動のエースを20年続けても、年間30試合先発するとして人生で600回しか機会はありません。同じ人が5回生まれかわらないとできませんね。

プロ野球の投手の歴代勝利数ランキングを眺めると200勝して名球会入りした人が24人いますが、そのうち完全試合をやった人は1位(400勝)の金田正一(1957年)と24位の藤本英雄(1950年)のふたりだけです。次が159勝で47位の槙原寛己で、槙原が1994年にやって以来現時点でまだ達成者はありません。

こう見ると実力はあっても27個同じもの(アウト)を並べるには運の要素もあって、そこに確率論が働くのかもしれません。アマチュアを見ても、甲子園大会では選抜(春)は2回だけ、夏はまだありません。大学はどうかというとプロとアマぐらいの実力差があって最もやられそうな東大が2回、京大が1回しか献上していません。

こういうことを知っていると、06年でしたか、中日の山井が日ハムとの日本シリーズで8回まで完全試合であったわけですが、9回に降ろして岩瀬に替えるという落合監督の愚策はあまりに気の毒だったと感じ入るばかりです。それでも、のちにしっかりと無安打無得点をやって見せた山井投手はそういう風に記憶されて欲しいものです。

確率はサンプル数を増やすと一定の期待値に収束します(大数の法則)。これは一例ですが、一試合だけ見れば偶然や選手の調子や監督の采配で左右されるように思える結果も、実は確率という神のルールの支配のもとにあるということです。

しかし、毎試合に一喜一憂している下界の我々にすればその方が人生楽しいよねということもあります。神様は先がわかっちゃって退屈だろうなと。

運の要素があると言っても実力がない所に完全試合は100%やってきませんから、まずは良い防御率という投手の技術の全てを包含したベーシックな確率があって、そこはほぼ神様のおっしゃるとおりなんですが、そのうえで27回ジャンケンして勝つみたいな運の要素が乗っかる。だから一試合一試合のハプニングが悲喜こもごもになって、選手は大変だけど見ている方は面白い。そういうことなんじゃないでしょうか。

今回のU-18野球W杯の勝ちっぷりなんか、選手個々人の能力からして打率や防御率という確率値に置き換えられるデータは他チームとかなりの差があったと感じます。そうでないとあれだけの試合数を大差で勝てないはずだからです。ところが、決勝で米国のいい投手が本気で向かってくるとパタっと打てなくなって1点に封じこまれてしまう。70年もやれば神様の言うがままですがここ一発の勝負だとそうはいかない、そこが面白いのです(大数の法則はサンプル数が少ないと働かないということ)。

この試合はオペラでほとんど見られなかったのですが、VTRを見ていて日本がピックオフプレーで米国の一塁走者を殺した(一塁手がバント処理で前進したすきに二塁手がすばやくベースに入って捕手が投げるというもの)、ああいうのを見ると、たぶん捕手のサインなんですが、急造チームですごいなあと感嘆するわけです。僕らのしていた野球なんかとはもう違うスポーツをしてる。大阪桐蔭の西谷浩一監督、お見事ですね、強いチームを作ったんですね。

最後の負けは負けで悔しいですが、一発勝負になってしまうと結果は仕方ない。審判のストライクゾーンやボークもあったがそれはお互い様なんで言ってはいけません。米国とは力(個々人の能力的に勝つ確率)は互角だったがむこうの方がガッツがあったかなということでしょう。シカゴからウィスコンシンに行ったとき、飛行機の窓から野球場を数えたらあるわあるわ、なんと100もあったんです。30分ぐらいで。米国人にとって野球はそういうものなんです。それと互角なんだから誇っていいいですよ。

清宮くん、打てなかったが、いい勉強です。どうあれ周囲が騒ぎすぎで変になった可能性もありますね。4番だろうがたかが1年坊主でしょ、試合以外では体育会ではせいぜい平民です(僕らの時代は奴隷だった)。そういう当たり前の扱いをすべきであって妙な空気は作らない方が本人のためでもあると思います。

16才でホームランを軽々と打てるのはまぎれもなく才能だしもっと伸びるのでしょうが、確率論という眼で冷静に野球を眺めると僕はやっぱり打者はまず、いの一番に打率(安打率)かなと思います。ヒットの延長がホームランなのかどうかは知りませんが、彼はプロで長くやるとして打率さえ良ければ試合で使われますから。打席数が多ければ彼の才能による高い本塁打率どおりに数は出ますから。大成を祈りたいです。

 
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やはり20億円の男

2015 SEP 6 2:02:37 am by 東 賢太郎

U-18野球W杯はついに最強の一角キューバを完封して無傷の8連勝となりました。宿敵・韓国にも7回コールドで12-0であり、8試合の半分がコールド勝ちで合計3点しかとられていないという圧勝ぶり。オリンピックの柔道、レスリング、体操、ジャンプも強いことがありましたが、国際試合で日本がこれほどの力の差を見せつけるケースはあまりなかったのではないでしょうか。

東京の球児であった僕としては3番・勝俣(東海大菅生)、4番・清宮(早実)と西東京の二人がクリーンアップというのがうれしいですね。特に勝俣は大会三冠王が取れるかもしれず、期待してます。このチームはほとんどプロ入りできるんじゃないか。黒田級の20億円の男が出て来そうです。今日、米国との決勝ですが、前回の先発の左が出てくると簡単には点が入らない感じです。2004年はダルビッシュと涌井が、一昨年は松井祐樹と森友哉のバッテリーがいて勝てなかった決勝です。頑張ってほしい。

さて、昨日はTVで広島戦を見ましたが、黒田の7回3安打零封にはしびれました。何にかというと、7回先頭の山田にヒットを打たれましたが、その執拗な牽制にです。10数回は放ったでしょう。あんなに投げられるもんじゃないです。打者に神経が行かなくなるし、牽制って真剣に放るとけっこう疲れるもんなんです。

それでも盗塁した山田もさすがですが、クイックで投げて畠山、雄平、ミレッジに打たせなかったのは圧巻です。絶対に点をやらんという執念。技術的にも川端を3-0に抑えたコーナーワーク、大引、中村あたりは手玉にとって何もさせず、昨日ジョンソンに合っていてヒットを打った比屋根を赤子あつかい。山田も微妙に芯をはずされました。零点に抑えても勝ちがつかない打線は毎度のごとく論外でしたが、そんなことは一顧だにせず、あの強力ヤクルト打線を3安打!最終回に暴投から4点取ったのは黒田の執念がマウンドに残っていた感じでした。やはり20億円の男です。

 
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高めのストレートは投手のプライドである

2015 AUG 31 22:22:18 pm by 東 賢太郎

さっき終わりましたがU-18野球ワールドカップは

日本 15-0 チェコ

で大分商の森下が7回無四球12奪三振の3安打完封でコールド勝ちでした。森下くんは甲子園は出てませんが好投でした。これで日本は1次ラウンド1試合を残し、3日から行われるスーパーラウンドへの進出を決めたそうです。

米国に完封勝ちするチーム相手にチェコは健闘だったと思います。欧州も最近は強いですよ、王貞治の本塁打記録を抜いたバレンティン(ヤクルト)も今季7勝無敗のバンデンハーク(ソフトバンク)もオランダ代表ですしね。

大差ゲームは経験があって、7回9-0のコールド負けがありました。逆に5回10-0のコールド勝ちもありました。いずれにしても男として凱旋も屈辱も忘れようのないレッスンであって、両方ともはっきりくっきりと覚えてます。

特に9-0の負けの時、「バカヤローおまえ、もっと悔しがれよ」と先輩に怒鳴られたんです。1年生だったし相手は甲子園級で、とにかくそんなにポカスカ打たれた経験なかったですから悔しさも忘れ茫然としてたようです。

硬式で投手をやるのはそれなりのタマを放るということで、特に高めのスピードと伸びです。高めは20mのキャッチボールで胸の高さ。それがグーンと伸びて正確に相手の胸にパシーンといかない人がピッチャーをさせてもらうということは、古今東西どこでもあり得ません。自分もいいタマ行ってたと思うし、相手が普通の人だとその距離では危険であって本気で放れなかったです。

このキャッチボールすると怖い、アブナイという感じはなかなかお伝えしにくいです。元西武の投手とゴルフしたとき「工藤さん(現SB監督)とやってて急にカーブ投げられて殺されると思いました」と。投手のタマってそういうもんなんです。プロの練習みてると、内野手のタマでも充分凄味があります。元投手だったりですが、それでもプロでは投手はやってないのです。

だからマウンドからでも高めのストレートいうのは投手のプライドです。勝負して空振りの三振を取りたい。今日の森下くんはそれができて気持ちよかったはずで、年甲斐もなく見てて嫉妬してしまいました。だから反対のことも言えて、それを打たれるとショックなんです。これから野球をご覧になるとき、気をつけて見ると楽しいです。

きのう、カープの一岡投手がDeNAの主砲・筒香を外角低めストレートで見逃し三振をとりました。グーンと伸びるいいタマでした。で、次のロペスの初球、甘い外角高めのスライダーをレフトにホームランされた。一岡はやっちゃいけないことやった、もったいなかったチクショーとは思ったろうがショックはたぶんないです。

なぜならあれはコントロールミスですが捕手の配球ミスでもあって、しかも直球を打たれたわけじゃない。ダメージないです。まずかったのは四球の走者を置いて打たれた捕手・嶺井のホームランです。これは渾身の高めストレートで体重の乗ったいいタマでした。要は自信の勝負球です。筒香を三振にとってるから自信があった。これを完璧なフルスイングでバックスクリーンに叩き込まれたのです。

それで1点差が3点差になって勝負が決したことより、自信を粉砕されたことこそショックで、投手経験者ならわかる。あれはへたするとダメージが残るんです。次からダメになることはなくても、ちょっとしたときに投げる瞬間に指がその恐怖を思い出して、また打たれたりする。そうするとまた次も、と悪循環します。大瀬良がやっぱりオープン戦で日ハムの中田に同じ球をバックスクリーンにぶちこまれて、交流戦の中田におかしかった。あとは一岡の性格次第ですが、あれは嶺井がすごかった、絶賛できますね、だからあっさり忘れちゃってほしいです。

高めのストレートで忘れられないのは、だいぶ古いですが、全盛期の江川卓と晩年の山本浩二の対戦です。試合は巨人が10-0ぐらいで勝っていてもうどうでもいい。法政の先輩後輩のプライドの対決でした。江川は全球高めストレートで、山本はそれを全部スイングしてファウルチップ。見ている方も何が行われてるかわかってるので球場が固唾をのんで緊張します。たしか7,8球ファウルが続いて、ついに最後の渾身の一球を、なんと会心の一撃でレフトスタンド中段にホームラン。どちらも千両役者でした。

あれはきっと江川も納得で、浩二さんさすがですと気持ちよく脱帽したのでしょう。高めのストレート、ドラマがあるんです。

 

プロの投手と対決した思い出

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