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ゴッホと色弱

2012 OCT 3 1:01:20 am by 東 賢太郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴッホの「夜のカフェテラス」です。左がオリジナル。右は赤緑色弱の目で見たものだそうです。

僕が色弱と言われたのは小2のとき。クラスで検査表が読めないのは僕1人でした。子供心に俺は頭が悪いんだろうかと相当ショックでした。この2つの絵は僕には全く同じ絵です。ブログ写真の張り方は宍戸事務局長に指導されたばかりですし、まちがって同じ絵を2回張ったんじゃないかと、これを書きながら今も疑心暗鬼です。

幼稚園時代にお絵かきを習ったようです。木の幹を緑にぬってある(らしい)ので先生が「独創的です」と評を書いてくれています。やさしい先生ですね。親はそのへんで気がついていたと思います。しかし強がりを言うようですが、今の今までこれで生活に困ったことはありません。

ただ高校の担任から受験は文系にしなさいと言われたのはショックでした。野球に明け暮れ高3になっても成績はボロボロ。どうせどっちでもゼロからのスタートに等しかったので、子供のころから好きだった天文をやりたいと言った時のことです。父方は日本色彩学会会長(これも運命の皮肉ですね)とか東芝の最高技術責任者など筋金入りの理数系ぞろい。納得いかない気持ちが残りました。

親父からはお前は理屈っぽい、法学部がいいと決められ、そういうもんかと深く考えずに結局そうなってしまいました。僕は人間が作ったものは野球と音楽を例外としてぜんぜん興味がわかず、やっぱり法律はいかんと悟ったのも後の祭りでした(遊びたい口実も半分でしたが)。救われたのは母方が絵に描いた様な文系商人系宝塚ミーハー系一族だったこと。そっちのDNAを酷使して社会をなんとか生きぬいてはこられました。

これが何色に見えるの?と健常者(あえてそう言います)の方からよく聞かれます。何色といわれても、「僕に見えてるイロ」としか答えようがなく、そのイロは彼にはそう見えないので答えようがないというのが正確な答えです。犬が僕にだけ猫に見えるなら、猫を見たら犬だと答えれば何も問題ないでしょう。そういう問題じゃないということがわかっていただけないのはつらいところです。

僕は人の顔色が赤く見えたことは一度もありません。相手の顔色を読むという大事な処世術が使えません。天文学者以上にサラリーマンは無理でしたね。赤色・緑色・茶色それから水色・ピンク色・灰色なるものは判別困難です。だから僕の秘書をしていただいたやさしい女性たちはみなさん折れ線グラフの色に気を使ってくださいました。

さてゴッホです。彼が見たのは実は右側で、塗ったのは左側だとします。これは彼の色覚が認識した色と取り出した絵の具の色が健常者とは別の対応関係にあったという仮説です。つまり左右とも同じと見えていたということです。僕と同じで。健常者で右側の方が美しいと見る方もいます。僕の目をお貸しして見てもらうと、そう見えるのです。

僕はこういうことを一切知らずにゴッホが好きでした。何故かというと、ほかの画家より色がきれいだからです。オルセー美術館では2時間ゴッホをじっと見ていました。ポスターまで買いました。バルビゾン派と印象派のコーナー近辺で、そこだけ光り輝くがごとくぱっと明るくきれいに見えるのです。不思議でしょう。

ゴッホもそうだったらしいよとあとで教えてくれたのは娘です。やさしいです。

 

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