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情報は危険物である

週刊新潮の中吊り広告を文春がトーハンから入手していたと報道されています。新潮は3年間調査したそうで、満を持してのクレームが裁判よりまずはネタになる業界なのかという観があります。

証券業は間違いなく情報の管理について最も厳しい業界のひとつでしょう。ファイナンスに関わる情報は外部に漏れれば即刻にインサイダー情報であり、管理に不備があれば牢屋に入る可能性もある。資本主義の大動脈である市場の公平性は法律が担保し役所が目を光らせているのです。

週刊誌ネタにそんな大義はないのかどうかは知りませんが、我が業界の目からすると非常に奇異に映ります。新潮はトーハンとNDAすら結んでいないのかという点にです。商慣習として黙認したのか自分もやっているのか、まさか法律に疎いはずはないだろうからむしろ罠を張ってトラップしたならあっぱれですらある。

文春は弁明したが入手の有無には触れず、仮に入手があったとしても使用はしてないと抗弁するしかないしそう逃げるだろう。だから入手させたトーハンを訴えるしかないがNDAがないとすると弱いし損害賠償の金額の特定も難しそうで、それなら逆ネタにして信用を失墜させてやろうという戦略になったかもしれません。

法律も役所もかんでいないならNDAすなわち守秘義務契約書を交わしておくのは当り前であって、誰であれそうしていない相手に情報を開示するなど僕らの常識ではありえない。例えば来月会うノーベル賞学者のニューヨークの会社からさっそくNDAがメールで来て、僕は昨日それに目を通してサインして送り返したばかりです。

それなしにまともなビジネスの会食などできないし、そこで得た情報をブログに書いたりすれば僕は何百億円もの損害賠償請求をされかねません。金融とマスコミの違いはありますが、どちらも情報がお金であるのは同じであり、そういう情報を扱う者は危険物取扱い業者ほどの注意と倫理観が必要ということです。他山の石とします。

 

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