ブロムシュテットの田園(N響定期B)
2018 OCT 24 23:23:10 pm by 東 賢太郎
ブロムシュテットはもはや数少ない20世紀の巨匠で、彼のシベリウス全集は辛口の部類としては聞ける。なぜ辛口かというとロマンティシズムに耽溺しないからだ。ドイツ人のアルブレヒトを思い出すが、もっと歌わず内に内に凝集する音楽性だ。例えば彼がDSKと録音したシューベルトの未完成はその凝集感が良い方に出て峻厳な曲作りができている成功作と思う。
今日の曲目、ベートーベン田園はどうも彼のその音楽性がプラスに出ないように思う。これは好きずきであって、そのように演奏された田園に僕はあまり感銘を受けないということに過ぎないが。ステンハンメルの交響曲第2番では彼の両親の母国スウェーデンの作曲家ということでの登場なんだろう。1911年になってこういう曲を書いていたという人であり、それが音楽史上何か意味があるのかさっぱりわからないが、たぶんもう2度と聞く機会はないだろうということで聞いた。ぜんぜん理解できない曲だった。
ファンの方には申し訳ないが、ブロムシュテットのライブで感動したことはなく、今回もその確認になってよりその確信を深めたというだけだった。大指揮者と呼ぶ方に反論を唱える根拠はなんら持ち合わせないが、要するに気が合わないということに尽きるんでしょう。
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