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神山先生に「寿命が縮むよ」と叱られる

2019 AUG 24 1:01:48 am by 東 賢太郎

忙しさにかまけたわけではないが、しばらく神山先生の施術と漢方をパスしてしまった。診療所へ伺うと顔を見るなり「疲れてるね」とまず背中に鍼(はり)を8本もうたれる。中国鍼である。ちょっとチクッとするが痛くはなく、「そこだ!」という凝りまくってカチカチの部分があるが、どうしてわかるのか、憎たらしいほどそこのど真ん中にお見事に刺さる。そのままうつ伏せで放っておかれ、普段は30分そのまま安静にするが「今日はひどいから1時間だね、眠ってていいよ」と相成った。いびきをかいて寝てたらしい。鍼を抜くとウソのように爽快である。

「首ひねると痛い」と訴えたところ、先生は僕を寝かしたまんま後ろから首を触って、「これはいけないね、前より右も左も10度も曲がらなくなってるじゃない。頚椎がつまってきてるよ、これじゃ脳にうまく血がうまく行かない。疲れがとれないし寿命が縮むよ」と叱られてしまった。そこで右手で頭を支えたまま、左手で頭をしばしクネクネ動かし、これ以上ひねると痛いよという限界の所でえいっと顔を押してさらにひねられる。自分でびっくりするほどバキっ!と音がして首の骨が折れたかと思うが、音はどうも僕の頭蓋骨の中で鳴ってる。これを右と左。すると両方にスムーズに首が回るようになってるのだ。

麻酔科の医師であられる奥様も一緒だったので、自然とお礼に「先生、焼き鳥うまい店知ってるよ。食べに行こ」となる。上海で3つ目の診療所をオープンするらしい。奥様は中国語と英語だけだ。しかしそれでも彼は日本で日本人の診療を続ける。「週末はいつも伊豆の温泉です。楽しい。日本好きです」と奥様。「中国で仕事すると疲れるよ、中国人のやり方もう忘れちゃってね」なんて笑うぐらい彼は30年も住んでもう心は日本人なのだ。しかし、意外なことを聞いた。上海の経営は娘さんに任せてるらしい。エネルギッシュでポジティブシンカーで何でも自分でやる先生だが仕事を減らしてる。「東さん、もう僕らそういうトシじゃないよ。体に良くない。東さんの性格はね、もっともっとって先を考えるの、どんなにうまく行ってもね」。

彼の漢方薬を飲んで15年になるが、サボったら真夏なのに風邪をひいた。どっさりもらって帰ったら、なぜか普段はあんまり来ない猫が寄ってきてやたらと薬にまとわりつく。ひょっとしてと思い「マタタビ」を検索したらやっぱり漢方薬ではないか。それも「虫こぶ」だから国内じゃ手に入らないだろう。煎じ薬はかような生薬のミックスだから何が入ってるか僕は知らない。もらったものをお茶みたいに飲んでるだけだ。背中の鍼も首のバキも猫を吸い寄せる薬も、やっぱり日本では余人をもって代えがたい。お互い人生で尋常でない苦労もしてるし、アドバイスは真剣に聴くし、何でも言える友人であること一生変わりなしだ。

 

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Categories:健康

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