Sonar Members Club No.1

since September 2012

クラシック徒然草-タンホイザー(東版)-

2012 SEP 27 14:14:59 pm by 東 賢太郎

作曲:リヒャルト・ワーグナー (パリ版)
指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:オットー・シェンク
演奏:メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団
出演:タンホイザー…リチャード・キャシリー(テノール)
エリーザベト…エヴァ・マルトン(ソプラノ)
ヴェーヌス…タティアーナ・トロヤノス(メゾ・ソプラノ)
ヴォルフラム…ベルント・ヴァイクル(バリトン)
ヘルマン…ジョン・マカーディ(バス)
収録場所:メトロポリタン歌劇場《1982年収録》 収録時間:約3時間9分(2枚組)

写真はディアゴスティーニから出ているDVDオペラ・コレクションで、1990円と非常に安価です。まだ市販されているかどうか知りませんが、見つけたら迷わずご購入をお奨めします。

このDVDになっている公演が僕の人生初オペラです。留学中の1983年、妻とこのメトロポリタン歌劇場でした。当時オペラなどというものに縁がなく、ニューヨークの先輩の家に遊びに行ったおりに何気なく買ったチケットでした。度肝を抜かれました。これをごらんになればわかっていただけると思います。

ワーグナーの歌劇ではナイフで刺されたりもしないのに人が平気で死んでしまいます。歌合戦(今ならカラオケの得点?)で娘の婿を選ぶ親というのも常軌を逸している。サラリーマンのくせに愛欲の日々を過ごしていたタンホイザーがクビにもならずにその歌合戦に堂々と出場してしまうところなど、まじめに取り合うと発狂しかねないストーリー満載です。

にもかかわらずこれをお奨めするのは、いい音楽、いい演出だからです。初めから終わりまで文句なしの大名曲。第2幕の大行進曲の合唱など一度覚えたら一生病みつきになることうけ合い。第3幕の巡礼の場面は今でも覚えているぐらいの衝撃シーンでした。第1幕、シルエットだけのビーナスのエロチックな踊りも見たら忘れませんよ。

ワーグナーのオペラ(彼は楽劇と呼べと言ってますが)で誰が聞いてもわかりやすく、覚えやすいのはタンホイザーで決まりです。これを聴いてどこかひとつでも「いいね」と思った方は、全部で16時間かかるニーベルンゲンの指輪という魔界の森にいずれお入りになることでしょう。

 

Categories:______オペラ, ______クラシック徒然草, ______ワーグナー, ______作品について, クラシック音楽

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

ライフLife Documentary_banner
加地卓
金巻芳俊