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日本のかかえる非合理について

2017 OCT 19 0:00:08 am by 東 賢太郎

多くの人が指摘するように日本の「リベラル」という用語はミスリーディングだ。概観すれば欧州では各国の良き伝統を尊重するのが保守だが、市民革命(欧州の保守の否定、自由・平等・博愛)に建国の起点を置いた米国ではむしろそれが元々の保守だ。米国から言葉だけ輸入してリベラルを名乗り、「保守でない=リベラル=左翼+反自民(護憲)」にすり替えるのはおかしい。

希望は自民の対立軸を目論んだと思うが反自民ではなく反安倍であり、「(いわゆる)リベラル」の排除宣言で立ち位置が曖昧になってしまった。そこを突いたリベラルでない=保守というすり替え方程式の逆用によって安倍政権の補完勢力だと批判した共産党が希望の新鮮味を削ぐことに成功したように見える。しかし、その方程式は元から変なのだ。こういうレトリック(横文字がもっともらし見える等)で有権者が騙されると、安倍でない誰の一強になろうと同じことの繰り返しになって日本は停滞するだろう。

SMCは政治信条を述べる場ではない。僕が言いたいのは「真実でないこと、詭弁、まやかし、なりすまし、嘘の主張はやめましょう」である。それは政治に関わらず僕の好き嫌いだ。嘘をつくことの善悪、倫理ではなく、(いわゆる)保守、リベラル(or 単細胞な右・左)のどちらに与するかでもなく、まともな人物にまともな国家運営を委ねないと子孫に禍根を残すと思っている。現状アメリカの属国に等しいがそれが良いわけではなく中国のそれが望ましいわけでもない。しかしサンフランシスコ講和条約、朝鮮戦争休戦協定のまま歴史が止まるわけでもない。

そんな人はいないのが残念な真実であるならそう行動するしかないように立法府と行政府への国民の監視の目を強めることだと思う。それと改憲論は矛盾しない。そんな人はいるけれど多くはないというなら、その人たちだけ残した数まで議員定数をばっさり減らせばいい。「そういうことになってるんで」というのは「なんちゃって保守」であり、小池百合子が都議会でそれをぶっこわしたのはむしろ保守だと思った。これは安倍政権にも自民党にもできないだろう、そこにレゾンデトルを求めるならまともな支持者はいるだろうし希望も持てるだろう。

 

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Categories:政治に思うこと

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