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カテゴリー: ______プロ野球

菅野の初ホームラン

2018 MAY 19 0:00:55 am by 東 賢太郎

今日は東京ドームで巨人(菅野)vs DNA(石田)の観戦。菅野はTVで「いちばん意識する打者は?」という質問に筒香と答えていて、今日はその対決を楽しみにしていた。第1打席は1死2,3塁からスライダーで四球。ここは完封狙い戦略で中日戦でもアルモンテを同様に歩かせており納得だ。しかし1回で30球ちかく投げてしまい暗雲が立ちこめる。

第2打席は3回表、立ち上がりはやや球が上ずっていたがロペスをフライに打ち取り球威は戻ってきたかに見えた。そこで迎えた筒香。これは見ものだった。三振狙いの全球ストレート勝負で3-1、もう1球行くかと思われたがそこで高めの変化球。直球に張っていた筒香は空振りする。あれならもう1球フォークでたぶん三振だったろうが、ここで男と男の意地の勝負だ、菅野は全力でストレートを投じ、それを筒香はレフトスタンドへ運んだ。

次打者の宮崎から4人連続三振、投球数は3回で50球、もう完投はむずかしい。坂本の3ランで3-2と逆転してもらい、迎えた5回。先頭の梶谷に3-2まで行ってしまいスライダーを高い弾道でライトスタンドにもっていかれる。これは想定外だったろう。同点の1死1塁で迎えた筒香だったがストレートで攻めきれず、ついに変化球で歩かせてしまった。「菅野は今日は眠れないよ」と言った。

その裏だった、先頭打者の菅野がレフトスタンドにホームランを打ったのは。これをもって男の子としての菅野は今日は80点はあげられると讃えたい。筒香への逃げた四球、その前のありえない梶谷のホームラン。まあやっぱり眠れないだろうが、それでもあそこで意地の一発を放った(プロ入り初らしい)、いや意地は誰でもあるがちゃんと結果を出したのは根性のリカバリーだ、すばらしい勝負師ぶりである。

菅野vs筒香は、昔の平松vs長嶋、松坂vsイチロー、野茂vs清原に並ぶ名勝負だ。

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かつて見た最高のストレート

2018 MAY 12 0:00:23 am by 東 賢太郎

昨日今日は東京ドームで阪神、中日戦を観る。昨日は巨人が300日ぶり登板の内海であまり期待しなかったが、予想外の好投。やはり久々スタメンの阿部が第一打席で早々のスリーランで内海を援護しドームは一気に盛り上がった。7回は上原が抑え、一方の阪神も藤川が想像していたよりはるかに勢いのある快速球をなげ、福留がうまいなあという技ありのヒット。なんだかおじさんのリバイバルデーだったが、阿部が生まれた年に僕は会社に入ったんだ、言うことなし。

どうしてもピッチャーになるが、内海の快投は感動ものだった。先頭は三球三振。130キロ台のストレートに糸井やロサリオが押し込まれる。どうしてこんな投手が二軍にいたんだと信じがたいほど素晴らしい速球であり、スピードガンは目安にすぎないという証明だ。速いから出来ることだが若手は自分のペースに巻きこんで飲んでしまっている。それを見たバックが絶対勝たせようと気合いをみなぎらせる。最高のゲームでこちらも元気をいただいた。

そして今日の菅野だ。ヤクルト戦につづく2試合連続完封になったが結果だけでなく内容が激烈であり、およそピッチングで相手をねじ伏せるということに関してあれ以上のものはメジャーでも求めようがない。間近で見られた僥倖は人生そうはない。150キロのストレートは速球でなく剛球であり、見るたびに「凄い」とため息をつくしかない。僕は古い野球ファンだから投手は①完封が当たり前②ストレートで三振が当たり前、と思っている。完投など当たり前以前だ。6,7回投げていい仕事しましたねとかフォークやスライダーで三振なんぼとりましたなんていうのは、まったくクソくらえなのだ。

いまや球界でまさしくその美学をキープして僕の留飲を下げてくれる投手は菅野以外にひとりも存在しない。②の人はいるがクローザーなんてお仕事ができて

座席から(投手・菅野、一塁手・阿部)

そっちへ行ってしまうから完投能力なんてない。①②を兼ね備えるなど現代では神業であり、則本と千賀がストレートの質としては良いものがあるが、投手の総合力として菅野の域にはとうていない。今日の菅野のボール、特に7回の1死2,3塁の場面で福田、藤井を連続三振に取った(取りに行った)球は人生で目撃した最高のストレートのひとつである。下位打者はエネルギーをセーブできる投球が光り、それでも意のままのコントロールで手玉に取って打てる気配すら皆無であった。速いだけではない、こういうワザも完投能力の必須の一部である。投手は速ければ良いというわけではぜんぜんない。むしろコントロールの方が先決であって、そのうえで速いから打てない。

あっけにとられるうちに2時間半で9回終わってしまった。被安打5、与四球1で121球投げたのは三振が7連続を含む13個(ぜんぶ空振り)もあったからだが5球で終った回もあり、ヤクルトと同じで追い込まれると打てないので中日も早打ちだった。インタビューで「絶対完封しかないと思っていましたし、1点とられたら意味がないので、あそこ(上述の7回)も意地を出しました」。菅野君、あの連続三振のストレートを僕は一生忘れない。このコメントひとつに、①と②が完璧に入っているではないか!君は巨人のエースなんかじゃない、日本球界最高のピッチャーであり、僕の理想の投手であり、やがてメジャーで完全試合ぐらいやってくれるだろう。

この日の東京ドームは入場者数が新記録だったようだがこれも菅野の力だろう。同行いただいたおふたりにも堪能していただき良い日になった。帰宅して、ファン感謝デーで菅野にサインをもらえと指示。神としてお守りにしたいからだ。

 

PS

この稿で意味がおおよそお分かりいただけると思います。そこに貼った2013年の稿に1行だけ新人時代の菅野の球に言及しています。ご参考まで。

高めのストレートは投手のプライドである

PS

帰宅してニュースで観た阪神・広島戦。先発の能見はかつてマツダスタジアムでCSでやられたり、あまり打った記憶のない憎きカープキラーであるが、きのうは初回に菊池、バティスタ、石原と3発ホームランを食らって2回で9失点とボコボコにされた。しかし能見のストレートは球速表示は147キロ出ていたのだ。菅野がばたばた三振を取っていたのは148キロである。スピードガンで速いの遅いの言っても意味がない、お分かりいただけると思う。

 

PS (ちょっとマニアックなポイント)

「1点とられたら意味がない」。それを見たのは9回、大島に3塁打を打たれた無死3塁だ。大島は第1打席で、バットを折りながら引っ張られてライト前ヒットだった。次の京田にも引っ張られて右飛、3番アルモンテは右翼フェンスまで引っ張られて危なかった。あれは投手として、嫌なものが残る。だから9回、大島に再度引っ張られて、さてどうするかは見ものであった。まず京田は渾身のストレートで空振り三振。あっぱれ。そうして、7回にセンターに2塁打されて9人中ひとりだけ「どうもあっている」感じのアルモンテを迎える。ここだ。変化球ばかりくさいところへ放り、打って凡打ならラッキーの攻めで結果はストレートの四球で歩かせる。直球はゼロ。これは小林のリードかな、ともあれお見事。

ここでの計算はたぶんこう。次の4番ビシエドは前の打席まで3-0、いまひとつあってないスライダーをひっかけさせてゲッツーに仕留めよう、それがはずれて四球で1死満塁でもいいや、6点差だからね(そこで坂本、吉川がやや前進守備をとったから多分当たっていた)。この計算は5番・福田、6番・藤井をストレートで三振に取れるという絶対の自信があるから成り立もの、僕はそういう仮定で投球の組み立てを想像していた。とするとビシエドの次はこうとなり次はこうで、結局空振り三振に取る。そして予定通り福田勝負となり、ツーストライクまでは変化球だ、直球は最後の1球にとっておいて絶対見せないはずだという読みになる。そのとおり初球が変化球、ところが追い込まれての三振を恐れた福田の方が2球目の予想通りの変化球を想定外にひっかけてサードゴロで試合終了という塩梅であった。僕らの席で変化球の種類まではわからないが、直球と変化球は球速表示でわかる。菅野程のコントロールの投手になると小林の配球も理詰めになり将棋みたいに読める。こんな投手はほかに知らない。あれだけ配球があたったのだから「3点やるリスクを冒しても、1点もやらない」というロジックでリスクリターンを計算しているはずという仮定も正しかったに違いない。エイや!と馬鹿力で放り込む愚鈍なピッチャーではない、頭もいい、本当に素晴らしい。

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菅野の神投球に感動(東京ドーム)

2018 APR 29 1:01:04 am by 東 賢太郎

東京ドームのシーズンシートを買ったので今年は巨人戦ばかり見ることになるが、接待・福利厚生用だからゲームはなんでもよかった。ちなみに僕はアンチ巨人という巨人ファンですらない。しかしGW9連戦の初戦、先発・菅野のピッチングを目のあたりにして、これはラッキーだったと思うようになった。

僕にとって野球観戦とは投手を見ることである。好投手が投げないなら興味ないしあんな雑踏と騒音に紛れるなどめんどうくさいだけだ。しかも多少食指の延びるカープ戦は神宮、横浜がカープ女子などというものの出現で当日券が買えなくなってしまった。迷惑な限りである。ところが、今年のカープにはどうしても見たい投手は一人もいない。世の中は難しいものだ。そこに実に刺激的な菅野くんが立ちはだかってくれた。いよ、日本一!救世主だ。

菅野は無四球で2安打完封。三振は5つであったがヒットは一二塁間(2回・雄平)と三遊間(8回・坂口)で2本とも詰まったゴロであり、外野フライは中飛が3つだけで内2本はふらふらの打球。ちゃんと外野に飛んだ、つまり、ちゃんとバットに当たったのは27アウトのうち4回のバレンティンの1本だけで、3人がバットをへし折られた。

家でyoutubeで確認したが、あのストレートの球威はビデオではわからない。過去に観たうちでも最上位に入るし、青木と山田の空振り三振の仕方が尋常ではなく、ヤクルト打線はあれを打席で見れば打てる気がしなかったろう。まともなスイングすらさせてもらえなかった。160キロ出たり切れの良さでバットをかわすようなボールであれば、出あい頭で当たればホームランがあるが、今日の菅野は球が鉛のように重く、伸びはというと捕手がとらなければそのまま地を這ってバックネットに突き刺さるありえないイメージであり、スタンドにいても芯で打って外野に飛ばない感じがした。完全試合でもぜんぜんおかしくなかった。

投手は味方の攻撃中にベンチ前で捕手とキャッチボールする。肩を冷やさないための手投げの低速のアイドリング投球だがいいピッチャーはその球が「いく」。「いく」「いってる」と野球人が表現するのは軽く投げても生きた球がミットに向けて糸を引いたようにぐ~んと伸びてる、なんとも言えず気持ちのいい感じで、ああ野球をやっててよかった、幸せだ、と快感物質で頭が満ちる瞬間である。捕手は試合中で頭がテンパってる投手を少しでも乗せて気持ち良くしようとわざとパーンと音をさせて捕ってくれる。これは忖度(そんたく)だ。

菅野のベンチ前の球がこれまたいいのだ。こっちまで快感物質で満ちる。思い出したのは2001年にヤンキースタジアムで目撃したロジャー・クレメンスの剛球だ。新人だったイチローがミートしたと思ったらふらふらのセカンドフライだった。打っても外野に届かない重い球というのは手も足も出ないから三振もいらない。三振はけっこう疲れるのだ。

菅野は腕力とスナップが強そうで、球離れが早めの比較的立ち投げである。球持ちがいいのが理想というがそれは4シーム礼賛の日本流で、メジャーにそれがあるとは思えない。体格が良ければ立ち投げで球は「いき」、打たれず、そのほうが疲れないからいいに決まってる。それができるのはNPBでは菅野とロッテの涌井ぐらい。見ていたら涌井は90メートルほどの遠投を手だけで伸びる球で届いており、菅野は見てないが間違いなくそうだろう。だから悲壮感が出るほど一所懸命投げなくていい。ベンツとカローラの違い。投手の理想形である。

凄い投球を見てしまった。感動。菅野に延々とスタンディングオベーションである。おそらくヤクルトのベンチですらそうだろう、野球人なのだから。こういうのを前にすると巨人だろうが広島だろうが関係ない、ピュアな気持ちになって合掌(ありがとう)、自分は野球というスポーツのファンなのだと再確認する。タオルをぐるぐる回してる巨人ファンの99%には多分わからないだろうが、今日の3万人は凄いものを目撃したのだ。

野球を発明してくれたアメリカ人に感謝するしかない。以上縷々説明したようなことを街角を行くオバちゃんでも当たり前のようにわかってくれるのはアメリカだ。日本はラッパや太鼓がうるさくてベンチ前のパーンなんか聞こえない。菅野もきっと早くメジャーに行きたいだろうし、確実に大谷並みに活躍できるし、ぜひ行ってほしい。それまで何回東京ドームでみられるかな。

 

PS

ヤクルト先発・ブキャナンにひとこと。初めて見たがいいピッチャーだ。菅野と比べると球威がやや劣るが、菅野が凄すぎたのであって、それでも150キロは出るし、なにより小さく変化して低めのコントロールも良い。7回2失点で負け投手は本当に気の毒だ。ソフトバンクか広島なら軽く12,3勝は行く感じである。クローザーのカラシティも出てきたが、今日を見る限り落ちる。速きゃいいってもんじゃない。ブキャナンのほうが2枚ぐらい格が上。

 

 

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「エースで4番」とはなにか?

2018 APR 9 23:23:20 pm by 東 賢太郎

子供はみんなプロ野球選手をみて「速いたまを投げたい」、「遠くまでかっ飛ばしたい」と憧れて野球を始めると思う。でも高校あたりまでくるとどっちか得意な方に落ち着くことになるのがふつうだ。そこでまだ両方がんばれるスーパーマンの子だけが「エースで4番」になれる。

甲子園でエースで4番がいるのは3,4校ぐらいか。強豪校になるとスーパーマンはたくさんいるから分業したほうが有利である。さらに上の大学・ノンプロではスーパーマンがふつうであり、分業が常識でエースで4番はもはやゼロだ。さらに上の野球エリート集団であるプロ野球は超スーパーマンしかおらず、完全分業制でそういう人はいないことになっている。

高校までは投手は打者でもあるから打席に立ってガンガン打つこともある。しかし野手がマウンドに立って10個も三振を取ることはない。それができるなら彼は最初から投手登録されるからだ。だから「エースで4番」になるにはまず投手であるのが条件ということになるだろう。

プロ野球でそれがいないのは超ウルトラスーパーマンはそうはいないからだが、職業野球ならではの理由もあると思う。打撃の良い投手を打線に加えるということは打者の職場をひとつ奪うことだ。打撃にプライドと人生をかけている男たちが一人の野球少年のわがままにつきあってくれるほどプロは甘い世界ではないだろう。

日本ハムで大谷翔平がそれをやったのは本拠地お別れ試合だけだった。この試合のビデオを僕は特別な感慨を持って眺めた。4番中田翔は大阪桐蔭高校のエースで4番だ。自分よりうまい者がいるなど辞書になかったろう。彼は投手を捨てて打者にかけた。その中田が昨年、二刀流大谷の2016年よりも5割多い打数を重ねながら打率、打点、本塁打どれも上回れなかった。大谷はNPBでエースで4番定着もありだったと認めていいだろう。

メジャーで大旋風となっている彼の映像は別世界の出来事だ。何の世界であれ力でこれほどアメリカ人をねじ伏せた日本人がいただろうか。7回1死まで完全試合で12奪三振の男が3試合連続ホームランを打ったら野球の世界ではベーブルースを持ち出すまでもなく天変地異だ。相手は土下座させられて文句もいえぬ、二の句もつけぬ完敗だ。

それを「すごい!異星人だ!」と認めるアメリカのファンもさすがだ。初本塁打のボールを拾った子が「どうするの?」ときかれて「大谷にあげるよ」とこともなげに答える。道行くおばあちゃんが「12三振は凄いわね」と熱く答える。イチローもダルビッシュもきっとそうだったろうが、本当に野球を知っているファンに観てもらいたいというのはわかる気がする。

大谷は国宝だ。お願いがある。ひとつ、メジャーで「エースで4番」、ぜひやってほしい。ふたつ、怪我だけはしないでほしい。

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東京ドームで最高の気晴らし

2018 MAR 25 2:02:39 am by 東 賢太郎

気晴らしに子供と東京ドームで巨人対楽天のオープン戦を観戦した。席はネット裏20列目で上々だ。久々の球場とグラウンドが目にまぶしい。3万3千人とほぼ満員である。まず書くべきは巨人の内野シートノックだ。ノッカーの井端がうまい。リズムがいい。無駄も遊びも皆無である。プロのうまさに敬意を表しながら見とれる。実に美しい光景で、ボリショイ・バレエ団の白鳥の湖の大団円を思い出した。

美馬と田口の先発。初めて実物を見る美馬はうれしい。身長169センチと僕より低いが、イーグルスで則本、岸と3本柱となる素晴らしい投手である。スライダー、ツーシームで内外角を攻めるコントロールを武器とするイメージが強いが、実はストレートに高いエネルギーがあって差し込む威力があり打者がみな振り遅れる。そう見えないが「凄い球」を投げるという印象を僕は持っている。軽く投げても球が「行く」。いいピッチャーだなあ、北別府の全盛期にちょっと近いなと思った。

140キロ台半ばだが実物はずっと速く見え、TVのイメージ以上だ。ミットをはじくパーンという音も最も強い。これがたまらない。6回投げて吉川尚の2ラン以外は当たり損ねの3安打だけで誰もまともに外野に飛んでいない。う~ん、見事だ。去年のカープとの交流戦であの好打者・丸が3三振を食ったが(見たことない)調子が良いと何もさせてもらえずノーヒッターもあり得るタイプの投手とみた。一番見たかった投手の球!仕事疲れに何よりの薬だ。

速いというなら澤村とカミネロ。澤村は2三振で何もさせず。完全復調したようだ。カミネロの157キロはすさまじかった。爆発的な威力。あれは打てそうもない。きのうの上原は138キロ、125キロの投げ分けで(球種はわからなかった)遅い、大したことなかったが、復調すればこの3人のリレーは手ごわい。

しかしこういう筋肉もりもりや、大谷のように身長2メートル近くありますとかいうと、うわっ速いねと驚きつつもそりゃそうでしょうとも思ってしまうのだ。超人を見に行くのが野球観戦の醍醐味だし非日常体験でもあるのだが、どこか動物園にライオンを見に行ってでっかかったね、怖かったねと言ってる感じもする。

田口は140キロが出ない、130代半ばで意外だった。しかしストレートはもっと速く見える。コントロールと投球術はさすがだが5安打1失点で3イニングと調子は今一つだった。2番手の日ハムからきた吉川光はよかった。球の切れがあり先発も行けると思う。となると今年の巨人は侮れない。打線の迫力がやや足りないが広い名古屋で35本打ったゲレーロは40は打つだろう。

楽天は強い。層も厚い。常総学院出の内田はいいなあ(サード)。昨日マシソンの150キロを打った一発(レフト)、今日は田口からライト中段へ一発(素晴らしい)。フリー打撃練習では習志野出の山下斐紹(捕手)だ。打てば中段に入れてる。投球の質も良い。なんだこれはと思ったらSBのドラ1だ。こんな人でも島、足立のサブか、プロはすごいなあとため息をつく。巨人は智弁学園出の岡本だ。でかい。振りもいい。これはホームラン打てる。美馬から粘って一発打った中京出の吉川 尚輝も右投手にはいいかもしれない。捕手で東海大相模出の大城。左だしスローイングの質も大変良い。

オープン戦は当てにならないが、見る限り中日も良さそうで、去年お客さんだったこの2チームが復活するとカープは場合によってはAクラスも危ない。今日SBに逆転負けして5連敗だが、投手がいない。僕は去年は岡田、薮田が出来過ぎだったと思っており、それは黒田効果の余熱だったと考えている。熱は残ってるのだろうか。大瀬良も打たれ九里もだめで先発はジョンソンと野村だけだ。中継ぎもジャクソンが危ないしカンポスはどうも中途半端だ、もっといいのがいなかったのか。抑えも中崎だけだがサファテ、カミネロのウルトラ・パワーに比べるとどうだろう。打線は鈴木誠也次第でそれなりに点は取るだろうでが、投手力は大いに不安があるのである。

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わくわくのプロ野球キャンプ雑感

2018 FEB 12 2:02:56 am by 東 賢太郎

プロ野球のキャンプもそろそろ第3クールに入り、紅白戦、オープン戦に突入いたします。いよいよ野球なしの寂しい季節の終わりで、球春といいますが、桜が咲く前に春が来て毎年わくわくさせてくれます。日ハムはアリゾナで韓国のチームと対戦していて、TVを見ていたら清宮選手がファーストの守備でプロ初登場してました。なかなかの風格でしたね。

大谷選手の特集番組もあって、エースで4番だったオリックス戦のハイライトを見ました。吉井コーチいわく本調子でないのに2安打完封です。ところが監督は打者としての方が天性のものがあると評価していて想像がつきません。プロでエースで4番なんて、アニメでも漫画的すぎてないでしょう。もうそれができる人は出ないかもしれないし、ひょっとしてメジャーでやったら快挙ですね。

カープは日南で紅白戦です。両高橋投手が合格点で、アドゥア投手の球の勢いも楽しみです。昔からハードなキャンプで有名で、元気の良さは12球団一番でしたが夏ごろに失速してました。今は選手層も厚くなってそれが続くので強くなったのでしょう。攻走守をバランスよく鍛えるのは野球の原点で、それ向きの選手を集めているのがいいですね。試合では3年目の捕手・坂倉の2安打が光りました。今年は彼に要注目です。

阪神はDeNAとオープン戦です。タイガースが8-0で勝ちましたが、2年目の才木投手はいいですねえ、150キロ出てスピンが効いて打者6人から5三振取りましたが4人は直球でした。決め球だけでなく、ほとんど直球は空振りが取れて、打っても誰もフェアゾーンに飛びませんでした。この時期とはいえ、大変なことです。神戸市立須磨翔風高校という公立出身なのもレアで楽しみです。

今年のセリーグは広島が引き続き強いでしょうが、4番に強打のロサリオが入った阪神が若々しく元気です。

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ソフトバンク日本一おめでとうございます

2017 NOV 5 2:02:06 am by 東 賢太郎

中島さん、ソフトバンク日本一おめでとうございます。セリーグ3位に4勝2敗はパの王者としてご不満でしょうが、DeNAも雨中のCSを勝ち抜いて高校野球のチームみたいにどんどん強くなりましたし、最後の2試合は手に汗にぎる素晴らしいゲームになって全国の野球ファンを熱くしてくれました。

それにしてもこの試合、もしDeNAがあのまま3対2で勝ってたら両者とも崖っぷち。第7戦は濱口が出てきてSBはいやな展開になったかもしれません。そういう空気が漂いはじめていた9回裏、1点差で絶対の守護神・山崎が登板。デスパイネを遊ゴロに打ち取ってあとふたり。そこで同点ホームランを打ってしまう内川には見ていて鳥肌ものの衝撃をうけました。そこから3イニング投げたサファテの気迫の凄さが打線を鼓舞してのサヨナラだったでしょうか。

DeNAは8回と11回に痛いミスがあって無念の敗戦でしたが、しかし無敵の王者SBとここまで死闘を演じて互角に戦ったのはあっぱれの一言です。ラミレス監督の指揮は心から絶賛いたします。内川の一発で火がついたSB打線の風圧はすさまじいものを感じましたが、そのウルトラ強力打線に負ければ終わりの第4戦であわやノーヒットノーランを演じてしまった新人・濱口(!)。驚きました。しかも彼が7回で10奪三振なら、今日の今永は7回で11奪三振です。大谷みたいに速くはないけど、見ていて快感を覚えるストレートでした。しびれました。

プロ野球に入れる人達は全員が「天才」なので下々だった僕らは仰ぎ見るばかりなのですが、そのレベルの人達が死力を尽くして戦うシーンは壮絶であります。しかし天才の中でも、ここぞで結果を出せる人はさらに図抜けた人であり、そういう人を僕流にはスナイパーと呼ばせていただいております。本シリーズのMVPはサファテ投手になったそうですが、(場面の重み)×(出した成果)の巨大さから、SMCは「最優秀スナイパー賞」は内川選手と決定いたします。

両軍選手の皆さん、こんな素晴らしい野球はめったに見られるものではありません。最高にプロフェッショナルなプレーを有難うございました。

 

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日本シリーズに見るスナイパー指数

2017 NOV 3 1:01:29 am by 東 賢太郎

野球が一日でも多く見られるのがうれしい。海の向こうではドジャースがダルビッシュの5失点で終戦を迎え、日本の方も3連敗で崖っぷちのDeNAが先発バンデンハークに手も足も出ず、ああ今年の野球もおしまいかと観念した。そうしたら筒香の一発が出て、クローザー山崎が渾身の投球で強力なSB打線をなんとか抑え、九死に一生を得た。手に汗握る好ゲームだった。

14ゲームも差をつけられた3位のチームがシリーズに出ているのはおかしいのだろうか?見ていて思った。いや、そんなことはないと。

バンデンハークの立ち上がり、ストライクゾーンのストレートを誰も打てない。これはそのままいけば完全試合になるのであり、まずいと思った。しかし4回にロペスが筒香がそれを打った。こういう打者がいるのがつよい。

打率や勝率というものは確率だ。10回打って3安打すれば3割打者である。しかし彼が11打席目に安打するかどうかは、実は誰もわからない。10回打たせてもらうわけでない、「次の1回だけの打席」においての話である。彼が打つ確率は30%でしょうでは答えにならない。今日の降水確率は30%です、では傘を持って出るかどうか微妙なのと同じだ。

シーズン勝率で上だったのは広島、阪神だ。しかし「次の1回だけの試合」で強かったのはDeNAの方だった(CS)。であれば、「次のここ一番」である日本シリーズにおいて、そういう戦いにおいて一番強いセリーグのチームに出ていただくのは全然おかしくない。下克上というが、そうではなく、スナイパー能力の高低だろう。これは僕の仕事における定義だ:

スナイパー指数=(求められる結果)×(そこで出した結果)

である。僕はこれで人を評価している。野球でいうなら、どうでもいい所でホームランを打っても、満塁で三振に終わっても、指数は低いわけだ。3割打つが指数が低い人と、2割5分だが指数が高い人なら、断然後者のほうの給料を高くしたい。勝つにはそういう人が必要だからだ。広島というチームはDeNAよりもこの指数が低かった、だから負けたのである。

昨日のゲーム、筒香、山崎は高い指数を記録したし、そういう選手が増えてきた方が勝つだろう。それをシーズン通しての確率で論じるのは無意味である。DeNAは新人の濱口が負けたら終わりの瀬戸際で、あわやノーヒットノーランの快投をやってのけた。おわかりだろうか、指数は満点である。今永もゲームはせり負けはしたが、快速球で三振奪取して打者を威圧した効果は大きく、だから7回で10奪三振は大変な高得点だ。

SBは左投手に苦労しているように見える。1日置いてヤフオク決戦だが、まず間違いなく先発は今永、勝てば濱口だろう。SBは千賀、東浜だろうか。最後の最後に、最高レベルの野球が見られそうだ。

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うちのスタイルに合わない

2017 OCT 2 23:23:32 pm by 東 賢太郎

カープが清宮のドラフト指名から撤退したらしい。理由は競争率でも契約金でもなく「うちのスタイルに合わない」だ。しかしホンネは「いらん」だろう。

清宮は好打者と思うがこの決定には大賛成である。素晴らしい。カープのスタイルはまず足と守備だ。ホームランじゃない。それが赤ヘルのイメージとして定着してるせいか彼はカープのユニフォームが似合わない感じがする。ということはスタイルに合わないということなのだ。カープに必要なのは先発と抑えの両方で強力な左腕投手である。それとサードがほしい。広陵の中村は適材だろう。

ファーストかレフトしかできない、でもホームラン40本打ちますよというのは外人の指定席なのだ。ドミニカのカープアカデミーからバティスタのような日本人が逆立ちしてもかなわない身体能力の巨体の若者が出てきている。コストも安い。しかもバティスタはライトができるから上玉で、指定席にもうひとり強打の外人をおけるから圧倒的に利点がある。野球というのはいくら強打を誇っても守る所がなければ試合には出られない。つまりカープに清宮の居場所はないし、他球団で無理に場所を作ってレギュラーで出てくれれば付け入るスキが万年できて有難いのである。

ちなみに巨人の得点力がないのは外人指定席のファーストに大事な「阿部様」を置かなくてはいけないからだ。そして空き家となったセンターラインかなめのキャッチャーに置いた小林がこれまた極めつけの超貧打である。ダブルパンチなのだ。主将としてそのツケが回った坂本のスイングがおかしくなってしまった。それを補ったマギーと村田は来年いるかどうかのよそ者だ。長野、亀井は生え抜きだがもう年齢的に斜陽族のイメージでチームの起爆剤とは程遠い。菅野、マイコ、田口に活きのいい畠も出てきて防御率1位の投手陣にしてこれでは4位は仕方ない。「代打・ヨシノブ」が使えない高橋監督は読売人事異動の被害者だ。

カープの強さは若手がリードするチームワークだが、野球というのは時間の半分は守備であり、守りがリズム良く快調にいくかどうかは精神面で士気に大きく関わる。打撃はひとりでやるが守備は連携が命だからだ。その守備の快調さを左右するかなめは「センターライン」だ。つまりキャッチャー、ショート、セカンド、センターだが、タナ・キク・マルに加えて捕手の曾澤が定着したのが大進化だ。4人は27~29歳でほぼ同期であり、カープ生え抜きの文化で育ったという「血の結束」がある。5年は黄金時代が続くと書いたのはそのためだ。

センターラインの守備の結束は打撃の相互信頼にもなり、それがいわゆる「打線のつながり」を生む。カープは1,2,3番が不動のタナ・キク・マルで、打線にも血の結束が根付いているから強いのである。それが巨人だと坂本、マギー、陽、小林の4人だ。高橋監督はタナ・キク・マル効果を意識したんだろう、陽、マギー、坂本を1,2,3番に並べてコピーしてきた。しかし問題は順番ではないのだ、他球団からFAで盗んできた寄せ集めに血の結束なんかできっこないことこそ問題の根源なのである。

センターラインという視点から広島目線で嫌だなと思うのは以下の通りだ。ソフトバンクの柳田、今宮は12球団最強でキャッチャーに強肩の甲斐が定着しそうだが、セカンドが本多、川島、明石、川崎とまだ見えないのが救いだ。しかしそれ以外のポジションの厚みは圧倒的で付け入るスキなしだ。西武の浅村、源田、秋山、炭谷、これは血の結束もあって強力だ、源田が入ったのが大きいし森が捕手に定着したら12球団最強になるかもしれない。楽天は茂木、島内、嶋だが二塁が銀次か藤田か未定着だ、ここも茂木の加入が絶大だ。ショートが下手なチームに強いのはないのである。去年彼に新人王をやらなかったのは、選んだ記者連中の素人ぶりを暴露した。

阪神は途上である。セカンド上本は当確だが残りはばらばらの起用だった。特に鳥谷が偉大過ぎて後釜のショートが大問題だが、大和になるのか(ともあれ大和の守備は凄い、しかもプロになってスイッチにしたなど天才の域だ)。糸井がいるうちは逆に安心だがセンターを俊介、中谷、高山のどれかで決め打ちしたらカープ並みの血の結束ができそうだ。そうなると一番いやだ。新人の大山は僕がキャンプで感じた通りだ、構えが不敵で見逃がし方も思い切りもいい。投手目線ですごく怖い。金本はなんと4番に据えてしまった。2,3年後に優勝を争うのは阪神だ。これは誰が監督してもだめだったチームに金本が導入したカープ・スタイルの威力だ。

しかし今年のCSはといえばカープはDeNAのほうが嫌だ。桑原、倉本、戸柱が固まって、唯一だめだったセカンドに柴田というのが出てきてしまった。これはまずいのである。レフトに筒香、ライトに梶谷内野はファーストにロペスがいてトップクラスの打撃力だ。ダメだったサードに初めて規定打席に達して首位打者となる宮崎なんて伏兵が現れた。こうなるとセンターラインに加えてサード、ファーストに松田、内川、外野両翼に中村、上林を配するソフトバンクに見劣りしないではないか。

以上が野手の戦力分析である。ここに投手力が乗っかる。これはソフトバンクが最強、次がカープと巨人だったが巨人は消えてくれた。しかし7,8,9回だと阪神、DeNAがあなどれない。今のカープより上だろう。となると、まだまだ道は険しい。CSファイナルまで時間もあくし安閑とは出来ない、なんとかシリーズまで行ってくれと願うのが本音である。

 

(ご参考にどうぞ、これを読めばよくわかります)

野球人類学

読売巨人軍のシビリアンコントロール

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広島カープ、セリーグ連覇

2017 SEP 18 20:20:10 pm by 東 賢太郎

緒方監督の胴上げを見られてよかった。彼の万感こもったスピーチにもらい泣きしました。本当に強いチームを作ってくれてありがとう。

「ウチの選手たちは絶対にあきらめないんです、おまえたちはほんとうに頼りになる奴らだぞ」

なんていい言葉だろう!!こう言わせた選手たちも立派だが、それを作ったのは九州男児、緒方でしょう。

すべては一昨年、黒田の男気復帰から始まりました。その年こそ気負ってだめでしたが、必要だった世代の橋渡しを新井が見事にやりました。

野村前監督が育ててきた若手に黒田、新井の男気が乗り移って台風のような勢いとなりました。主力にケガ人が出ても止まらない勢いでした。

これがカープ野球の伝統です。50年もそれを観てきましたが、弱かったから積み上げてきた基本中の基本を鍛える姿勢です。教えられます。

金本阪神は手ごわかった、最も怖いチームになるでしょう。それに立ちふさがった最終回の中崎の気迫の熱投、魂がこもってました、感動でした。

カープファンというだけでなく、男子として胸のすく優勝。ほんとうに見られてよかったです。

 

(追記)

これを今年4月に書いたがほんとうにそうなりそうです。

 

カープは黄金時代へ向かう

 

 

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