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カテゴリー: ______プロ野球

ソフトバンク日本一おめでとうございます

2017 NOV 5 2:02:06 am by 東 賢太郎

中島さん、ソフトバンク日本一おめでとうございます。セリーグ3位に4勝2敗はパの王者としてご不満でしょうが、DeNAも雨中のCSを勝ち抜いて高校野球のチームみたいにどんどん強くなりましたし、最後の2試合は手に汗にぎる素晴らしいゲームになって全国の野球ファンを熱くしてくれました。

それにしてもこの試合、もしDeNAがあのまま3対2で勝ってたら両者とも崖っぷち。第7戦は濱口が出てきてSBはいやな展開になったかもしれません。そういう空気が漂いはじめていた9回裏、1点差で絶対の守護神・山崎が登板。デスパイネを遊ゴロに打ち取ってあとふたり。そこで同点ホームランを打ってしまう内川には見ていて鳥肌ものの衝撃をうけました。そこから3イニング投げたサファテの気迫の凄さが打線を鼓舞してのサヨナラだったでしょうか。

DeNAは8回と11回に痛いミスがあって無念の敗戦でしたが、しかし無敵の王者SBとここまで死闘を演じて互角に戦ったのはあっぱれの一言です。ラミレス監督の指揮は心から絶賛いたします。内川の一発で火がついたSB打線の風圧はすさまじいものを感じましたが、そのウルトラ強力打線に負ければ終わりの第4戦であわやノーヒットノーランを演じてしまった新人・濱口(!)。驚きました。しかも彼が7回で10奪三振なら、今日の今永は7回で11奪三振です。大谷みたいに速くはないけど、見ていて快感を覚えるストレートでした。しびれました。

プロ野球に入れる人達は全員が「天才」なので下々だった僕らは仰ぎ見るばかりなのですが、そのレベルの人達が死力を尽くして戦うシーンは壮絶であります。しかし天才の中でも、ここぞで結果を出せる人はさらに図抜けた人であり、そういう人を僕流にはスナイパーと呼ばせていただいております。本シリーズのMVPはサファテ投手になったそうですが、(場面の重み)×(出した成果)の巨大さから、SMCは「最優秀スナイパー賞」は内川選手と決定いたします。

両軍選手の皆さん、こんな素晴らしい野球はめったに見られるものではありません。最高にプロフェッショナルなプレーを有難うございました。

 

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日本シリーズに見るスナイパー指数

2017 NOV 3 1:01:29 am by 東 賢太郎

野球が一日でも多く見られるのがうれしい。海の向こうではドジャースがダルビッシュの5失点で終戦を迎え、日本の方も3連敗で崖っぷちのDeNAが先発バンデンハークに手も足も出ず、ああ今年の野球もおしまいかと観念した。そうしたら筒香の一発が出て、クローザー山崎が渾身の投球で強力なSB打線をなんとか抑え、九死に一生を得た。手に汗握る好ゲームだった。

14ゲームも差をつけられた3位のチームがシリーズに出ているのはおかしいのだろうか?見ていて思った。いや、そんなことはないと。

バンデンハークの立ち上がり、ストライクゾーンのストレートを誰も打てない。これはそのままいけば完全試合になるのであり、まずいと思った。しかし4回にロペスが筒香がそれを打った。こういう打者がいるのがつよい。

打率や勝率というものは確率だ。10回打って3安打すれば3割打者である。しかし彼が11打席目に安打するかどうかは、実は誰もわからない。10回打たせてもらうわけでない、「次の1回だけの打席」においての話である。彼が打つ確率は30%でしょうでは答えにならない。今日の降水確率は30%です、では傘を持って出るかどうか微妙なのと同じだ。

シーズン勝率で上だったのは広島、阪神だ。しかし「次の1回だけの試合」で強かったのはDeNAの方だった(CS)。であれば、「次のここ一番」である日本シリーズにおいて、そういう戦いにおいて一番強いセリーグのチームに出ていただくのは全然おかしくない。下克上というが、そうではなく、スナイパー能力の高低だろう。これは僕の仕事における定義だ:

スナイパー指数=(求められる結果)×(そこで出した結果)

である。僕はこれで人を評価している。野球でいうなら、どうでもいい所でホームランを打っても、満塁で三振に終わっても、指数は低いわけだ。3割打つが指数が低い人と、2割5分だが指数が高い人なら、断然後者のほうの給料を高くしたい。勝つにはそういう人が必要だからだ。広島というチームはDeNAよりもこの指数が低かった、だから負けたのである。

昨日のゲーム、筒香、山崎は高い指数を記録したし、そういう選手が増えてきた方が勝つだろう。それをシーズン通しての確率で論じるのは無意味である。DeNAは新人の濱口が負けたら終わりの瀬戸際で、あわやノーヒットノーランの快投をやってのけた。おわかりだろうか、指数は満点である。今永もゲームはせり負けはしたが、快速球で三振奪取して打者を威圧した効果は大きく、だから7回で10奪三振は大変な高得点だ。

SBは左投手に苦労しているように見える。1日置いてヤフオク決戦だが、まず間違いなく先発は今永、勝てば濱口だろう。SBは千賀、東浜だろうか。最後の最後に、最高レベルの野球が見られそうだ。

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うちのスタイルに合わない

2017 OCT 2 23:23:32 pm by 東 賢太郎

カープが清宮のドラフト指名から撤退したらしい。理由は競争率でも契約金でもなく「うちのスタイルに合わない」だ。しかしホンネは「いらん」だろう。

清宮は好打者と思うがこの決定には大賛成である。素晴らしい。カープのスタイルはまず足と守備だ。ホームランじゃない。それが赤ヘルのイメージとして定着してるせいか彼はカープのユニフォームが似合わない感じがする。ということはスタイルに合わないということなのだ。カープに必要なのは先発と抑えの両方で強力な左腕投手である。それとサードがほしい。広陵の中村は適材だろう。

ファーストかレフトしかできない、でもホームラン40本打ちますよというのは外人の指定席なのだ。ドミニカのカープアカデミーからバティスタのような日本人が逆立ちしてもかなわない身体能力の巨体の若者が出てきている。コストも安い。しかもバティスタはライトができるから上玉で、指定席にもうひとり強打の外人をおけるから圧倒的に利点がある。野球というのはいくら強打を誇っても守る所がなければ試合には出られない。つまりカープに清宮の居場所はないし、他球団で無理に場所を作ってレギュラーで出てくれれば付け入るスキが万年できて有難いのである。

ちなみに巨人の得点力がないのは外人指定席のファーストに大事な「阿部様」を置かなくてはいけないからだ。そして空き家となったセンターラインかなめのキャッチャーに置いた小林がこれまた極めつけの超貧打である。ダブルパンチなのだ。主将としてそのツケが回った坂本のスイングがおかしくなってしまった。それを補ったマギーと村田は来年いるかどうかのよそ者だ。長野、亀井は生え抜きだがもう年齢的に斜陽族のイメージでチームの起爆剤とは程遠い。菅野、マイコ、田口に活きのいい畠も出てきて防御率1位の投手陣にしてこれでは4位は仕方ない。「代打・ヨシノブ」が使えない高橋監督は読売人事異動の被害者だ。

カープの強さは若手がリードするチームワークだが、野球というのは時間の半分は守備であり、守りがリズム良く快調にいくかどうかは精神面で士気に大きく関わる。打撃はひとりでやるが守備は連携が命だからだ。その守備の快調さを左右するかなめは「センターライン」だ。つまりキャッチャー、ショート、セカンド、センターだが、タナ・キク・マルに加えて捕手の曾澤が定着したのが大進化だ。4人は27~29歳でほぼ同期であり、カープ生え抜きの文化で育ったという「血の結束」がある。5年は黄金時代が続くと書いたのはそのためだ。

センターラインの守備の結束は打撃の相互信頼にもなり、それがいわゆる「打線のつながり」を生む。カープは1,2,3番が不動のタナ・キク・マルで、打線にも血の結束が根付いているから強いのである。それが巨人だと坂本、マギー、陽、小林の4人だ。高橋監督はタナ・キク・マル効果を意識したんだろう、陽、マギー、坂本を1,2,3番に並べてコピーしてきた。しかし問題は順番ではないのだ、他球団からFAで盗んできた寄せ集めに血の結束なんかできっこないことこそ問題の根源なのである。

センターラインという視点から広島目線で嫌だなと思うのは以下の通りだ。ソフトバンクの柳田、今宮は12球団最強でキャッチャーに強肩の甲斐が定着しそうだが、セカンドが本多、川島、明石、川崎とまだ見えないのが救いだ。しかしそれ以外のポジションの厚みは圧倒的で付け入るスキなしだ。西武の浅村、源田、秋山、炭谷、これは血の結束もあって強力だ、源田が入ったのが大きいし森が捕手に定着したら12球団最強になるかもしれない。楽天は茂木、島内、嶋だが二塁が銀次か藤田か未定着だ、ここも茂木の加入が絶大だ。ショートが下手なチームに強いのはないのである。去年彼に新人王をやらなかったのは、選んだ記者連中の素人ぶりを暴露した。

阪神は途上である。セカンド上本は当確だが残りはばらばらの起用だった。特に鳥谷が偉大過ぎて後釜のショートが大問題だが、大和になるのか(ともあれ大和の守備は凄い、しかもプロになってスイッチにしたなど天才の域だ)。糸井がいるうちは逆に安心だがセンターを俊介、中谷、高山のどれかで決め打ちしたらカープ並みの血の結束ができそうだ。そうなると一番いやだ。新人の大山は僕がキャンプで感じた通りだ、構えが不敵で見逃がし方も思い切りもいい。投手目線ですごく怖い。金本はなんと4番に据えてしまった。2,3年後に優勝を争うのは阪神だ。これは誰が監督してもだめだったチームに金本が導入したカープ・スタイルの威力だ。

しかし今年のCSはといえばカープはDeNAのほうが嫌だ。桑原、倉本、戸柱が固まって、唯一だめだったセカンドに柴田というのが出てきてしまった。これはまずいのである。レフトに筒香、ライトに梶谷内野はファーストにロペスがいてトップクラスの打撃力だ。ダメだったサードに初めて規定打席に達して首位打者となる宮崎なんて伏兵が現れた。こうなるとセンターラインに加えてサード、ファーストに松田、内川、外野両翼に中村、上林を配するソフトバンクに見劣りしないではないか。

以上が野手の戦力分析である。ここに投手力が乗っかる。これはソフトバンクが最強、次がカープと巨人だったが巨人は消えてくれた。しかし7,8,9回だと阪神、DeNAがあなどれない。今のカープより上だろう。となると、まだまだ道は険しい。CSファイナルまで時間もあくし安閑とは出来ない、なんとかシリーズまで行ってくれと願うのが本音である。

 

(ご参考にどうぞ、これを読めばよくわかります)

野球人類学

読売巨人軍のシビリアンコントロール

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広島カープ、セリーグ連覇

2017 SEP 18 20:20:10 pm by 東 賢太郎

緒方監督の胴上げを見られてよかった。彼の万感こもったスピーチにもらい泣きしました。本当に強いチームを作ってくれてありがとう。

「ウチの選手たちは絶対にあきらめないんです、おまえたちはほんとうに頼りになる奴らだぞ」

なんていい言葉だろう!!こう言わせた選手たちも立派だが、それを作ったのは九州男児、緒方でしょう。

すべては一昨年、黒田の男気復帰から始まりました。その年こそ気負ってだめでしたが、必要だった世代の橋渡しを新井が見事にやりました。

野村前監督が育ててきた若手に黒田、新井の男気が乗り移って台風のような勢いとなりました。主力にケガ人が出ても止まらない勢いでした。

これがカープ野球の伝統です。50年もそれを観てきましたが、弱かったから積み上げてきた基本中の基本を鍛える姿勢です。教えられます。

金本阪神は手ごわかった、最も怖いチームになるでしょう。それに立ちふさがった最終回の中崎の気迫の熱投、魂がこもってました、感動でした。

カープファンというだけでなく、男子として胸のすく優勝。ほんとうに見られてよかったです。

 

(追記)

これを今年4月に書いたがほんとうにそうなりそうです。

 

カープは黄金時代へ向かう

 

 

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山路塁審、退場はキミだ

2017 APR 19 21:21:41 pm by 東 賢太郎

こんなひどいジャッジは世にも珍しい。50年野球を見てて初めて、おそるべしだ。永久保存の殿堂入り、いやWBCの世紀の誤診に匹敵するワールドクラスものである。

緒方は現役時代も退場なんてないんだ、ちょっとやそっとで怒る男じゃない。当たり前だ。1回なら目をつぶるけどな、あれを2回つづけてアウトという人は126,932,772人いる日本人で間違いなくキミだけだ。そのうち証拠写真がネットにたくさん出てくるだろう。それ見て眼医者いけよ。

こんなのが2回もあって球場全体が怒りを通り越してシラけてしまった。TV放送なんかシラけムードをどうやってとりつくろうかアナウンサーも解説者も苦労してた。DeNAベンチですらそういう感じで、ラミレスもベイスターズファンも気の毒に後味悪かったろう。こんなアホらしいジャッジがまかり通れば野球なんて面白くも何ともないぜ。見る気も失せるよ。球界全体の不利益である。

人間だからで済む問題じゃない、プロで金取ってんだからな。世の中そんな甘いもんじゃないぜ。広島球団は日本野球機構に提訴すべきである。メジャーと同じくすべてのプレーにビデオ判定を入れるべきだ。

ごらんの通りの渾身のミス・ジャッジだ、もう笑うしかない。

(PS)

それとこれとは別、DeNA今永のピッチングはすばらしかった。山路塁審の応援で1安打完封だが3安打であってもすごい。カープ打線は巨人・高木に始まって昨日の濵口で弱みを握られたと思ったほうがいい。

 
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球春すぐそこまで来たる!

2017 FEB 15 10:10:56 am by 東 賢太郎

プロ野球のキャンプ中継(スカパー)、見てしまいます。去年あんまり興味がわかなかった反動でしょうか。

カープの第1クール(基礎トレ)、じっくり見ました。第2が打撃、ノック、連携など、第3が紅白戦という順番ですが試合より練習を見たい。野球は部活も9割は練習してるんで今になるとほとんどその記憶ばかり。試合はその時たまたまそうだったねという程度で、練習の苦しみの方が残ってます。

キャンプ。球音が聞こえるのがいいなあ。客が静か、ラッパも鳴らない、カーン、パシーンていう音だけ。あと選手の声。これですね、よみがえって興奮してきます。だから何時間でも見てしまう、いい番組です。

ブルペン。これです。見た中ではカープは塹江、良くなってる、いけるぞ。ドラ1加藤は浮いてる、重そうだけど。中日ドラ1・柳、球質いまいち怖くない。鈴木 翔太、うわっ、なんだ、こいつフォローいいなあ、阪神ドラ2小野、こいつ低目伸びてる、やばいなあ、・・・なんて

解説がまたいいですね。みんな野球少年にもどって興奮気味で熱い。技術のファンダメンタルを滔々と語ってくれるから面白い。試合はその時たまたまのできごとをしゃべるだけ、あれは誰でもわかること。でも練習は違うんです、たまたまはどうでもいい、基礎の基礎をしゃべっていて、もう考えてるレベルが我々素人とぜんぜんちがう。

紅白戦。カープ、九里が良くなってる。球に力がついた。シュートがえぐい。中村 祐太(関東一)ストレートいいぞ。でも一軍に5連打(!)されてしまうのかあんな球でも。プロの打者は恐い、あんなのどうやって討ち取るんだろう。カープの打線は仕上がってます。阪神は若手が伸びてるがまだちょっと荒い、送球なんか、ああいう所に出ます。

オリックスはたいしたことないなあ。カープと比べると基礎トレが甘い感じがするし自発性があまりない。中日、韓国のハンファ・イーグルスとやって18-1でしたが相手が弱すぎ。目だったのは新人の京田ぐらい、こいつはすぐ出てきそうだけど。巨人は見てませんがどうなんだろう。

ところで日ハム大谷、去年話題の167キロは球が沈んでる、あんまりいい球じゃない。着地した左足をフォローで引くのをTVで自分で説明してましたが、頭いいから理屈つけてたけどどうも違う気がする。右の足首無意識にかばって思ったほど体重が左にいかないからそういう癖になったんじゃないか。

野球はどこか痛いとかばってほかに無理がくるんで怖いです。自分で気がついてないから。ピッチャーはリスクあるんで野手でもいいんじゃないか、それでも十分メジャーでやれると思うんですが・・・。

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人生最高のストレート

2016 DEC 21 14:14:13 pm by 東 賢太郎

大学に入って1年目に神宮球場でバイトしたことがある。1975年のことだ。スタンドの入り口でお客さんを席まで案内する係で、ゲーム終了後にみんなでゴミ出しをして終わり。お手当は非常に安くプロ野球がタダで見られるというだけだったが、それが日本ハム対太平洋クラブの試合だった。

このカードは当時とりわけ人気がなく客はまばら。仕事はおおいに楽で、座れないとはいえゲームをじっくり見た。

9回表までたしか0-0で、そこまでの試合経過も日ハムの投手も忘れた。野球はたくさん見てるからそんなのはいちいち覚えていない。この試合を記憶しているのはひとえに9回裏のシーンがあまりに劇的だったからだ。

太平洋の先発・加藤初(はじめ)が8回までノーヒットノーランのまま9回にはいり、左打席に張本を迎えたのである(完全試合だったかもしれない)。

d_09767463この試合の加藤の投球、僕はネット裏中段やや一塁側の角度で見ていたが、腰が沈み込んで重心は低いのに投げ下ろしの球離れが高く、どういうわけか外人のような角度を感じさせる。それが外角低めにのびてビシッと決まる痛快さは忘れられるものではない。あのストレートは人生で見た3本の指に入る。変化球は記憶にない。それほど見事なストレートでありハムの打者はほとんど外野に飛ばなかったように思う。

大記録の気配が高まっていた9回裏、それを、内角やや高かったと記憶するが、張本が振りぬいた。音は鈍くあんまりいい当たりではなかったがライトの頭を越した。

記憶はそれで途切れている。四球の走者かなにかがいてサヨナラだったような気がするが、僕の関心は加藤のボールしかない。少なくとも延長ではなかった。

打った張本もあっぱれだ。すごい名勝負を見せていただいた。奇遇というか、その翌年この二人はそろって読売巨人軍に移籍し、加藤はわがカープ相手にノーヒットノーランを達成するのである。そりゃ無理ない、あれは打てないさ。

僕の永遠のアイドルは外木場義郎だがそれに次ぐとなると安仁屋でも金城でもない、加藤初だ。投球スタイルが違うのだ。変化球投手はきらいだし大谷みたいに速きゃいいってもんでもぜんぜんない。女子供にはわからない、これは男の美学といわせていただこう。

加藤初さん、ご冥福をお祈りします。

 

 

 

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クライマックス・シリーズ雑感

2016 OCT 12 14:14:51 pm by 東 賢太郎

僕はクライマックス・シリーズ(CS)には肯定的ではなくて、2位に16ゲームも差をつけてぶっちぎりで優勝したカープのようなチームが、万が一にも短期決戦の運不運で、3位どころか5割にも達していないDeNAのようなチームに負けでもすればペナントレースはなんのこっちゃということになります。公式戦が「なかったことに」というのはいかにも空しいですね。

敗者復活は考えとしてはいいのですが、1ゲーム差と10ゲーム差の優勝のアドバンテージが同じ1ゲームは変じゃないですか。2ゲームぐらいないとおかしい、ところがでは15ゲームなら3ゲームですねなどとなると1つ勝てばいいわけでもうCSの意味がない。だから、いずれにしてもCSはおかしいのです。

ゴルフで考えてください。トーナメントで4日間も頑張って2位に16打差もつけて優勝したのに強制的にプレーオフがあるんようなもんです。そこで何かのハプニングで3位の選手に負けなんてことで、しかもその人が本戦ではオーバーパーだったりして、もうアホらしくて誰も4日間観なくなるんじゃないかと思うわけです。

しかし、そう思いながら見たCSはけっこう面白かった。プロが高校生みたいにサドンデスの気合で戦うのは見ごたえがありました。ホークスは2試合とも先頭の清田に本塁打を打たれましたが、これもおんなじように今宮が終盤に適時打を打って勝った。立ち合いの張り手でよろめいた横綱でしたがちゃんとつかまえて寄り切った感じでしょうか。

セリーグは第3戦、真っ青に染まった見慣れないドームのムードは盛り上がってました。そこに初回、内海が梶谷に3球シュートで内角攻めしてぶつけてしまう。梶谷が予想外の交代。ここでムードは異様になりました。そしたら次のロペスが左翼席に仕返しの本塁打でざまあみろ顔をする。そしてその裏に先頭の坂本に投げた石田の初球ビーンボール(たぶん)ですよ。本気のケンカでした。

そうしたら阿部が右翼に本塁打で2-2の同点。次の場面は中盤の村田の死球でした。左ひざ直撃で倒れ込んで動けず、担架でひっこむ。だいぶ待って出てきましたが大丈夫か?ところが次の打席でその村田がリベンジのセンターオーバー本塁打。これは鳥肌もんでしたね。あっぱれです。結局3-3の同点で9回裏、無死一塁で村田が痛い足で必死の内野安打で代走は鈴木。これは巨人の勝ちパターンです。盗塁でサヨナラかと思ったら、球場唖然の牽制死。これで巨人の勢いは止まりました。

それでも10回を終わって同点で、そのまま引き分けでアドバンテージのある巨人がファイナルへ進むと思われました。なにせマシソンが前日投げた筒香への外角155kmが恐怖を覚えるほどの凄まじい球で休場は凍りつき、この日も9回表を難なく三者三振だったからです。あとを継いだあぶなっかしい澤村ですが、一応10回はロペス、筒香、宮崎のクリーンアップを抑えてしまう。巨人からすれば、やれやれ、11回は下位打線というはこびだったからです。

しかし、前日はマシソンを回マタギで行った高橋監督ですが、10回を澤村で行った。ベンチは田原と戸根しかいなかったので12回までは想定しなかったんでしょうか。どうしてマシソンを2イニング行かないのか不思議でしたね。疲れてたのか、無死一塁で代走鈴木でバッターは阿部、長野というあたりでマシソンの気持ちが切れたのか、はたまた澤村と心中にいったのか、あえて澤村をクリーンアップにぶつけた。そして成功した、これは結果論的には勝負手でした。

僕は巨人ファンではないが、本当にがっかりしたのは11回表です。澤村が先頭の倉本の打球を右足に当て(それも足で止めにいってだ)、治療でそのまま出てこなかったことです。誰もが(解説者も)大したことないと思っていたら、高橋監督が主審に(さほど困った風でなく)苦笑いで「だめですね」と手を振った。おいおい、折れてないだろ、いや村田を見ろよ、折れてても出てきて投げますぐらい気合を見せないと。

急きょ登板の田原(どう見てもマシソンの後に出てくるピッチャーじゃない)が公式戦で5安打しかない嶺井に打たれて1点献上。2位巨人はあえなく終戦を迎えました。澤村君、投げては打たれ、いいところで引っ込む、こりゃいかんですね。せっかくの戦闘モードで始まった試合がぶちこわしになりました。打線も結局ヒットは6本、打ったのは村田、阿部、長野、坂本だけでした。糸井を取りに行きそうですがそれでも来年はもっと苦しそうですね。

ファイナルステージはいやなDeNAが来てしまいましたが、たぶん先発はジョンソン、野村、黒田だから3戦で悪くて2勝はいけるだろう、すると次の3戦を岡田、福井、ヘーゲンスで1勝でよしだから有利は有利です。初体験の固さはおんなじのDeNAが来てくれたのはポジティブに考えた方がいいでしょう。

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イチローもいいがサブローも好き

2016 SEP 3 21:21:49 pm by 東 賢太郎

自分が少年時代に何をやって育ったかというと、音楽ではぜんぜんなくて勉強ではもっとありません。やっぱり野球です。いま何が一番好きですかとなれば、やっぱり、何の問題もなく野球です。

僕は早生まれのせいか、中1まで身長はクラスで前から2,3番目のちびのやせっぽちでした。その頃の1才の差は大きかったのでしょうか、みんな体がでっかく見えたし、ケンカも弱かったし体育もダメ、女の子にも相手にされないコンプレックスのかたまりでした。

何か別なことで見返そうというガッツもなかったのですが、中2で少し背が伸びてから河原の草野球で、どうしてピッチャーをさせてもらったか覚えてませんが、多摩川で石投げをして手首が強かったんでしょう、そこから人生かわったのです。

高1で硬式のエースというと早生まれが飛び級したわけで、もし自分にちょこっとでも才能みたいなものがあったとすればタマを投げることだけです。だめオトコには大金星でした。どこかに「学校へは野球をしに行ってた」と書きましたが、こういう事態でしたから本当のことだったのです。

高校まで勉強で誇らしい思いをした記憶は皆無です。野球こそ「捨てたもんじゃないぞ」と勇気をくれた恩人であり、今でも、何か苦境に立ったときに右手で直球のニギリのイメージを持つと、不思議と自信がどこからともなく湧いてくるのです。

肩を壊してからの転落人生も厳しいものでした。17才で「降格」「左遷」の屈辱を味わったということです。その悔しさが人生のバネになったとはいえますが、できればそんなのはない方が良かった。それで得たものすべてを捨てたら甲子園に出してやると神様がいったら僕はそっちをとります。

野手をしたことがないのであこがれがあります。というよりできないコンプレックスですね、攻走守そろった野手というのは。僕なりのポイントがあって攻走守に「美」が入らないといけない。イチローは好きですが、あの投げ方は投手です。だからタイプとしてあこがれるかというと近親性があってちょっと違う。

マゾっぽいですが投手としてどうしようもなく打たれそうな感じがいい。しかし、でかいだけとか筋肉マンみたいなのは芸も美もないですね。かたや小兵の曲者はマウンドでモグラに見える。打席の構えがスッと自然で美しく、やさ男気味で、誰もわかんないでしょうが伊賀の影丸の左近丸みたいなのがいい。

では誰かというと、ほとんど皆無なのですが一人だけいて、それは千葉ロッテマリーンズのサブロー(大村 三郎)選手なのです。僕は彼の大ファンです。彼の構え、打撃は見るからに美しく、すべてがバランスしていて格好いい。

もう、どうしようもなく野球がうまいやつというのがいて、どうしようもなくかなわないのですが、彼はそれです。内野も外野も何でもできて、野球アタマが良くて、肩も足もあって、ホームランが打てて、ものすごく勝負強い。

誰も手も足もでないピッチャーから苦も無くパコーンと2塁打を打ってしまうイメージですね。4番だったしホームラン20本ぐらいは打ってましたが、大砲という感じではなくステルス戦闘機かな、武士というより忍者っぽいですね。

そのサブローが引退します。2005年の劇的優勝、2010年の下剋上優勝。忘れません。里崎、今江、福浦、ほんとうに強かった。謎の巨人トレード事件もあって、僕は真相を知ってますが、それは書けません。

これは去年6月15日の神宮球場、ヤクルト・ロッテ戦です。これがサブロー最後のホームランになってしまうとは。でも往年を思わせる一球必殺の見事なスイングです。

この試合、去年ブログにしましたが、この動画のネット裏のかなり前の方にいるんです。最後の一発、たまたま目撃できてすばらしい思い出になりました。サブロー君、あなたは天才です。楽しませてくれてありがとう、ロッテでぜひいい指導者になってください。

 
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なぜカープは打てちゃうの?

2016 SEP 1 17:17:36 pm by 東 賢太郎

今年は野球についてほとんど書いていません。去年、50年も応援していたカープに黒田が戻ってきてマエケンが残留してよもやの期待が急上昇しましたが、にもかかわらずのブザマな試合続きで怒りが爆発するわ血圧が上がるはで心底疲れ果てました。仕事が仕事なのでストレスは大敵であり、そこでもうファンはやめ!と自分で自分のスイッチを切ったのです。

そうしたら今年はご覧の絶好調で喜んでいいのかどうか、おい何だったんだよ去年のあれは??一度冷めた恋がやっぱりいい女だったとそう簡単によりが戻るものでもないですが、先日なぜ僕がそんなに怒っていたかブログを読み返してみました。これですね、これ、ここに今年の強い秘密が書いてある(書いた本人がもう忘れてましたが)。

なぜカープは打てないの?(当たり前の質問に当たり前の回答)

鈴木誠也の6番なんて、もう史上最強でしょう。そうして、黒田、新井の優勝ラストチャンスへの気迫と、ふたりの記録を達成させようというチーム一丸となったモチベーション。それがこれですね、この殺気が開幕から今に至るまで勢いになってますね。

黒田の殺気で喧嘩に勝ったカープ(追記あり)

もうなんか緒方が俺のブログ読んだんじゃないかと思うぐらい、ボロカスにけなしまくったポイントがことごとく治ってるんですね。あっぱれである。

マジックがどうのとか、そういうのは大事じゃないんです、もう優勝は確定です。それより昨日のDeNA戦、先発の福井がアクシデントで中継ぎの薮田が突然の指名で出てきて、終わってみれば4投手で3-0の2安打完封です。

この「急場しのぎの投手で2安打完封」というのがすごい。ずっしりと重くて、いやいやもう言葉にならないぐらい、ものすごい。打線がボカスカ打って10点取りましたなんて試合より10倍ぐらい「強いなあ」「やばいなあ」と無言の威圧を感じる。もう勝てません、ごめんなさい、これ、やってた人間ならわかると思うのです、巨人、DeNAはもちろん。

ついでに書くと「なぜカープは打てないの?」にある去年の2番~5番の全員(川端、山田、畠山、雄平)が不在だったヤクルトがDeNAと2.5ゲーム差とは!伏兵が育ったということですね、来年は強いでしょう。

ホークスはまさかの逆転でマジック点灯しませんでしたが、これ最後見てましたが、西武の森友哉の打席ですね。1点負けの最終回、2死1,2塁で投手は誰もまともに打ててない豪速球のクローザー、サファテです。

高めストレートをあまり合ってない空振りしてツーストライク、こりゃ三振だなと思ったら画面が森のアップになって、よく見るとグリップめいっぱい長く持ってるんですね。これは驚いた。そしたら低めストレートを左中間を破ってサヨナラ。「三振覚悟でストレートに張ってました」。あそこで三振覚悟しちゃうのね、大物だね、インタビューも舞い上がってないし、いや君はすごいです。

そしてカープ薮田君の勝利インタビュー、「中継ぎの気持ちで投げてました」。一切飾らず、自我もみせず、真摯に言葉を選んで・・・強い子ですね。日本人だね。みんなエースだったんだから中継ぎなんかやりたくないよな。思わずぐっときてしまいました。

 
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