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ソニーショック走る

2014 SEP 17 23:23:47 pm by 東 賢太郎

今日は大変驚きました。

ソニー、今期中にモバイル事業の人員の15%に当たる約1000人を削減。業績悪化を踏まえ、年間配当を1958年の上場以来初の無配とする。  連結営業損益は1400億円の黒字から400億円の赤字に転落する見通し。

ここまで、新社長の指揮のもと、再建は堅調という趣旨にとれる発表があったので、8月に「JPX日経インデックス400」から同社株の採用除外が決まったにもかかわらず株価は20%以上も上昇していました。

僕らはソニー株をお薦めすることはなかったのですが、あす以降、市場がこれをどう受けとめるかは大きなリスクファクターです。「中計の見直し」とのことですが、中計は通常は3年の「中期計画」ですから、昨日まで良しとしていたものを今日突然にこれほど下方修正するというのは記憶にございません。

ソニーとえばトヨタと並んで日本企業の代名詞的、優等生的存在です。東証銘柄保有比率が約3割、東証売買高シェアが約6割の外国人投資家にとって、ソニーの自社見通しがこんなにぶれるということは、日本企業全体の「自社利益予想」というものが信用できないとならないか非常に心配です。

ソニーは井深大という天才創業者の先見の明と発明精神で、日本の通信、家電技術のパイオニアという地位を築いてきました。普通の経営者になってその天才の築いた企業イメージを踏襲するのは大変と思います。しかし、企業としてのイメージ戦略、マーケティング戦略と、証券市場へのフェアなステートメントというのは全く別問題です。

株式市場というのは、常に売り手と買い手の情報量に不公平がない、つまり、その情報の発信人である当該企業がその不公平を発生させない配慮を強く求められます。それができない企業は上場する資格なしなのです。このようなイロハのイを、ソニーは今後は模範を示す立場になっていただかねばなりません。

 

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Categories:______株式市場展望, 経済, 若者に教えたいこと

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