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旗幟鮮明ならざるが良し

2014 NOV 5 20:20:53 pm by 東 賢太郎

いま安倍政権にとって外交こそ試金石になりつつある。簡単にいえばこういう事だ。

①米国は共和党圧勝でオバマと議会のねじれが生じて2年ほど影響力が落ちる。内政的には経済政策に知恵のない政権はだめということ。オバマ以後(2年後)の金融覇権再建に軸足を移す政策をとるはず。ドルは強い。

②ロシアはウクライナ、クリミア問題で孤立しEUなしでの自立経済圏では食っていけない。内心は焦っている。何をやりだすか誰もわからない。なんとかに刃物状態で武力による威嚇に走る危険あり。

③EUは通貨も組織も存亡の危機にある。銀行の「飛ばし」は私見では100兆円以上あり金融の火種が再度くすぶっておりいつ爆発してもおかしくない。ドイツが一身に重荷を背負うのが馬鹿らしいと思いだしており求心力が落ちた。ロシアと軍事対立を想定しておりNATOでなくEU軍による防衛もある。

④中国は公害問題が実は非常に深刻(絶対に公表されない)で日本企業のクリーン技術に秋波を送りだした(尖閣問題が出なくなったのはそのためだ)。失敗すると香港の民主化勢力すら抑えきれなかったツケが回ってくるリスクを恐れている。金融の実態はもうかなりボロボロである。

⑤北朝鮮が日本にすり寄ったことで韓国の態度に変化が出ている(竹島の施設入札中止に出ている)。隣国の景気は非常に悪い。

この千載一遇の好機にどう立ち回れるか、それ次第で今後30年ほどの日本の立ち位置が決まるとある政府関係者からきいた。漁夫の利というと聞こえは悪いが、チャンスでいかに戦後の劣勢を挽回できるか。

ポピュリズムは結局は底辺にもプラスにならず誰の得にもならないまやかしであることが理解された。まずは米国で共和党が勝ち、日本にやや遅れて「リーマン前」に戻ったことは長い目で見ると世界経済にプラスである。

わが国は旗幟鮮明ならざるが良しこそ最善の策と思料する。ここはしたたかにお願いしたい。

 

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Categories:______グローバル経済, 政治に思うこと

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