株式道場ー急激な円安で株はどうなるか?ー
2014 NOV 4 23:23:46 pm by 東 賢太郎
10月31日の黒田日銀の追い討ち金融緩和は驚きました。
円は2007年12月以来となる対ドル114.20円まで一気に下げ、日経平均株価は4日に17,127.66まで急騰しました。円ドルと日経平均はこんなにきれいに連動しています。
自説に固執する気はありませんが、ここに書きましたことをもう一度お読みいただきたいと思います。 運用という仕事は何をするのか? 海外の投資家やプレスはここに僕が書いたことを指摘して皮肉る向きが多くあります。
これは黒田さんだけの判断ではありません。 良い円安はない に指摘しましたが財務省はやる気なのです。リスクを取ってでも消費税10%にしたい。内閣改造でケチがついた安倍さんは何が何でも株安は避けたい。同床異夢という言葉がありますが、逆です。異床同夢なのです。
前者のブログにこう書きました:
我々は、これは①株価が間違っているか②業績だけでない要因で株が高い、のどちらかなのだと考えます。9月までは消費税10%のベースとなる3QのGDPを政府は意識するでしょう。しかしそれによるPKO期待や、内閣改造などのうわべの取り繕いで株価が維持できるほど相場というのは甘いものではありません。
だから、仮にですが、10月以降に日経平均が1万5500円以上をキープして年末までいった場合、我々は①ではなく②だと考えることになるのです。それは、もちろんのこと、政府が決める話なんかではない。市場が決めるのです。市場が間違っているように見えるが間違っていない、むしろ業績だけ見ていると我々が間違ってしまうようなファクターで株価が維持されているのだと。
「PKO期待や、内閣改造などのうわべの取り繕いで株価が維持できるほど相場というのは甘いものではありません」という部分が重要です。日経平均が10月17日に14,529円まで下がったのはそういうことだったのです。そこから2週間でインデックスが18%もぶっ飛ぶというのは尋常でありません。
ところが、それが人為的なものであれ、市場がそれを信じだすと相場というものは変わります。そこで依怙地になる者は相場に関わらない方がいい。負けます。
「10月以降に日経平均が1万5500円以上をキープして年末までいった場合」以下の記述をピックアップしておきます。そうなる可能性がますます高くなってきました。
市場が間違っているように見えるが間違っていない、むしろ業績だけ見ていると我々が間違ってしまうようなファクターで株価が維持されているのだ
そのファクターが何か?それはここに書くわけにはいきませんが、いままで書いた記事にヒントはたくさん書きましたので読み返してご賢察ください。ご自身で株式をお持ちの方はそれを加味して戦略をおたてになった方がいいでしょう。
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