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必死にさせてくれる人

2015 JUN 5 0:00:28 am by 東 賢太郎

今日、たまたまこの昔のブログを読んで笑ってしまいました。

カープには甲子園優勝投手が3人もいる

これを書いたのは2012年9月19日のことです。2年と9か月も前なのですが、あまりに変わってない広島カープというチームの現状がほほえましくもあるではないですか。

話は大きく飛びますが、プロスポーツという職人の世界で、チームをひっぱって変えていくというのはどういうものなのか興味があります。リーダーシップということですね。リーダーは監督ということです。

僕は人間は経験を通してしかものを理解できないと思っている(ジョン・ロックの経験論)ので、そのことを経験から推察するしかありません。プロの世界のことですから、自分が唯一プロであると思える海外の機関投資家ビジネスからということになります。

海外の機関投資家相手の証券営業というのは個人のプロ意識が強くて、実績(=数字)がものをいう世界です。先輩も後輩もないし、職位も年齢も学歴も関係なし。とりわけかけ出しの30代前半のころの僕は鼻っ柱が強く生意気でした。半沢直樹の銀行だったら真っ先にいじめられて閑職に飛ばされていたでしょう。

赴任してすぐのころ先輩に「お前の書いたレポートはひどい」といわれ、どこがですか?と真っ向から反論し、そっちが間違ってんじゃないですかと言ったらそういう口のききかたねえだろと喧嘩になりました。気がすまず、すぐそのレポートで100万株の大口注文を取って見せた。ここまでやると普通の会社ではアウトでしょうが、でも彼はそれで認めてくれました。

今となるとやり過ぎでしたが、そのぐらいプロ意識をもってやれる仕事でした。別にあなたに認められる必要なんかない、お客様が認めますからということです。赴任してすぐだからその程度でしたが、3、4年後にもなると誰かの技術指導を受けるなどありえなかった。「先輩、なんであなたに指導されなきゃいけないんですか?」って面と向かって言いかねない勢いになってました。

だからプロ野球のそういうことというのは大変だろうと想像します。鼻っ柱の強い甲子園のスター選手をどう指導するのか。指導なんか受けつけない人もいるだろうし、ダルビッシュやマー君はどうだったんだろう、いまマエケンや大瀬良はどうなんだろうと気になります。

菊池と丸は今年は明らかに変ですね。技術のことは僕にはわかりませんが、モチベーションに波があるかもしれない。全体に上のブログを書いたころと比べると若手の「のびのび感」がない。やんちゃ坊主がいない。彼らのメンターはいるんでしょうか?

僕は営業で認めてる先輩が数人いて、彼らがメンターであり、わからなくなるとこっそりと教えを乞いました。そうでない人は何を言われてもいっさい無視でした。

メンターのひとりであった先輩は、実績がすごいということではないのですが人格者でした。部のヘッド格になった僕が窮地に立つと必ずこっそりと助けてくれました。ちゃんと見ていて下さり、耳に痛いうわさも教えてくれる。

だから、必死にやろうという気にさせてくださいます。こっちも、彼をどっかで男にしたいといつも思うようになりました。

たぶん野球の世界も本音はそういうことになるんだろうと思います。カープは強くなってほしいし、そのためには強力なリーダーシップが必要です。いい選手は機会均等で取れているのだから、ことの本質は戦力の問題ではなくリーダーシップだと思います。

じゃあマエケンやキクマルや甲子園優勝3人組が、誰なら心服してついて行くのか?誰を胴上げしたいと必死になるのか?プロが力量を発揮するかしないかはカネでも男気でも女子でもなく、必死にさせてくれる人にかかっていると確信します。

 

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Categories:______広島カープ, 野球

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