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渋野日向子、驚異の1年生世界制覇

2019 AUG 7 18:18:59 pm by 東 賢太郎

渋野日向子がAIG全英女子オープンを征したがTVを観てなかった。そのぐらいゴルフはご無沙汰になっていて、きのう野村ロンドン会の会合で「東さん、ウォーバーンでしたね」といわれ、何のことかわからなかった。「オーバン?なんだそれ?」「ちがうちがう、なに言ってんです、ウォーバーンですよウォーバーン、連れてってくれたじゃないですか」。

ウォーバーン・ゴルフ・クラブ(Woburn Golf Club)、懐かしい名前だ。「そうか、昔っから全英女子オープンはあそこだった。渋野が勝った勝ったって大騒ぎになってるのはあそこだったか」。「そうですよ、ほら、覚えてます?18番でああなってこうなって・・・」。

覚えてない。あまりにあちこちでやったのもあるがあまりに沢山のことを忘れちまってもいるんだろう。ウォーバーンはロンドンから車でそう遠くなくって、親父のつてで三井銀行の上の方にご紹介いただいて、たぶん3、4回ぐらいはプレーしたと思うが、あんまり得意なコースじゃなかった。1番のティーショットがちょっとスライスするとフェアウェーが右下がりで2オンが難しいのが嫌だった。それぐらいしか記憶にない。パネルを見ると、ここはブリティッシュ・マスターズのトーナメント・コースでもあってグレッグ・ノーマン、リー・トレビノ、セベ・バレストロス、マーク・マクナルティ、サンディ・ライル、ニック・ファルド、イアン・ウーズナムなんて当時の綺羅星のような名前が並んでる。こういう憧れのスターを見てゴルフに目覚め、彼らと同じコースでプレーしていたのだから贅沢な日々だった。

僕はゴルフをなめていた。止まった球だ。野球のノックと一緒だろ。ノックなら二塁ベースの左右1メートル幅内に9割入れる自信あるぜなんて思ってた。それはゴルフでもその通りだった。ところがそこから先がちがう。球が曲がるのだ。野球ならバックスクリーンの距離で2、30メートルも曲がってしまう。野球はキャッチされなければそれでOKだが、標的を狙うゲームであるゴルフでは話にならない。だから僕のゴルフは、飛ばすことは放棄し、曲げないことに傾注する闘争となった。

ウォーバーンの1番は200ヤード先で2、30ヤードもスライスしたら右に転がってもうパーが危ない。でも行ってしまう。わかってたんだろ、お前は馬鹿か!自分の内なる声が責めたてる。第2打はラフでライが悪い。ツイてねえな。そう呟くとダフって草だけ勢いよく飛んで、肝心のボールはグリーンのはるか手前だ。ちくしょう。切れて打った第3打がトップして大オーバー。もうここで人生をはかなんでしまい、スリーパットしてトリプルボギーと、だいたいこんな感じのゴルフをやっていた。

完全主義なのでスタートでつまずくとモチベーションが切れてしまう。これが僕の最大の欠点だった。そういう性格に生まれついており、それじゃ何やってもだめだと問答無用に数字で思いしらせてくれたのがゴルフだ。野球でそれに気がつくことはなかったからやってよかったし、性格を変えてくれるほどゴルフにのめり込んだことは大きかった。そんなレベルからシングルになる道のりは長かったが、その過程で発見した数々のことはビジネスに絶大な価値がある。一番才能のない勉強は予備校の助けを要したが野球とゴルフは完全独学であり、その自信でビジネスも独学で来れた。

渋野日向子がソフトボール選手でピッチャーだというのはいいと思う。有利だ。しかもゴルフよりソフトボールが好きだと言ってのける。彼女はなんであんなに明るくプレーできるんだろう?阪神の西投手がいつも笑顔で投げてカープがやられている。あの顔は不思議であり、打者は余裕を持たれてる感じで嫌だろうなあと思う。その境地でゴルフをやって、去年プロテストに14位タイで合格した1年生が全国制覇どころか世界制覇してしまう。なんじゃこの子は??

ビデオでバットスイング見た。左打ちだ。たしか王貞治さんがゴルフは右でシングルだった。運動神経すごい。中学で男の野球部に入部してる。足腰が野球だ、できてるね。だからかもしれないがゴルフスイングは女子プロによくあるオーバースイングじゃない、テークバックが小さめでフォローが大きい。パットもなんとなくそう感じる。思い切りもいい。カープの小園を思い出すなあ。盤石の安定感。すばらしい!彼女にスイング習いたいなあと思う。

 

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Categories:______わが球歴, ゴルフ

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