Sonar Members Club No.1

カテゴリー: ソナーの仕事について

キャリアの集大成期がやって来た

2021 MAR 18 10:10:32 am by 東 賢太郎

先週金曜のディナーからのことで眠れない。仕事の大きな進展であったのだが、にわかには咀嚼し難く心中は動転した。間違いなく千年待っても2度とない機会で断るという選択肢はない。いよいよこんなものに取り組む時がきたのかと打ち震え、そこからいつ寝たのか、寝た心地もないのでわからない。

昨日はその打ち合わせが午後まであって、どっぷりと疲れてしまった。忍耐力も集中力も落ちたものだ。天気も良いしぶらっと多摩川に散歩に出ることにした。家にいると精神がもたついて、いい発想が出ない。どこへ行くあてもないそぞろ歩きだったが、気がつくと多摩川台公園に足が向いていた。

川沿いの遊歩道は人気の桜並木だ。開花はまだだが、うららかな陽気と春風が肌に柔らかく心地が良い。この感覚、はっきりとしたデジャヴがあった。昭和50年3月20日、大学の合格発表のあと、嬉しいということもなくこんな空気の中を漫然と歩いていたのを肌が覚えている。あれはいったいどこだったんだろう?

公園の川べりに露天の駐車場があり、その先に石のベンチが3列に並んでいる。傍らを進んで見ると一番後ろに若者が前かがみに腰かけていて、足元に犬がいるように見えた。あれ息子かなと思ったがそうではなく、犬はいなかった。視界を邪魔しちゃ悪いなと思い、川寄りのベンチのはしっこに座ることにした。

ここから見る景色はおなじみだ。10年まえ、仕事がまったく取れず、通帳の預金残高がみるみる減っていった。鬱々としながらあちこち電話をしたのがこの場所であり、焦り、恐怖とセットの心ざわめく情景である。先日来の案件を巨象とするなら、あのころ必死に追っかけていたのは蟻んこみたいなものだったが。

その景色の川向こうは川崎市で日ハムの球場があった。武蔵小杉のタワマンがにょきにょきと聳えており、東急東横線のその先が日吉だ。多摩川は大雨による増水で下水が逆流したり大事になったが、その対策なんだろうか、対岸は護岸工事をやってフォークリフトが4台も土手を掘ってはダンプが土を運びこんでいた。

ふと振り返ると、若者の姿がない。あれっと思った。ほんの数分のことだ、立ち去る音もしなかったしおかしいなと三方を見渡したが影も形もない。

実はここは保守派の評論家、西部邁氏が2018年に入水自殺した場所である。例の増水で地形はやや変わってしまったがロープをひっかけた樹はかろうじて残っている。その5年前には、左手に見える丸子橋からウクレレ漫談の牧伸二氏が飛び込んで入水している。そういう所でもある。

右手に歩くと旧巨人軍多摩川グラウンドで大学生が打撃練習をしていた。しばし外野手の後ろから打球を目で追っていたが、視力は1.2あるはずなのにあがったフライが全く見えないことに気がついた。そうか、それで若者も見えなかったんだろう。あたりはカラスがたくさんいて、忍び足で寄るとぱっと散った。

V9時代の巨人軍選手が立ち寄ったことで有名な小池商店は開いていた。家内がズボンのポケットに800円入れてくれていたのでおでんかラーメンでもと思ったが、前に立つと気が進まずやめた。何をしようと、ちっとも気が乗らない。やっぱり、頭はそれでいっぱいなのだ。

知る者は誰もそう思っていないだろうが、僕は仕事においてジェネラリストでなく、限りなく細かくて微細なミスも見逃さないウルトラ専門職である。それをやりこなすイメージぐらいはできているのは、他人には説明し難いが、純粋に技術的な観点に照らしてのことだ。

それが何の役に立つんだと長らく自問して答えが見つからずにきたが、そうか、これをやるための40年の道のりだったのだ。この案件は僕にしかできないだろうし、信頼には報いたい。これが我がキャリアの記念すべき集大成になり、人生も会社も様変わりになり、後になって語り草になる1年がやってくるだろう。

そこから先は先週お会いした斯界の先達のご進言どおりだ。どんどん増えている子供ぐらいの年齢の新しい仲間たちを見守り、仕事をバックアップしながら後進として育てることに専念しよう。みずがめ座と九紫火星の占いは当たってたんだなあと思う。

 

 

我が経営の鉄則は「信用資本主義」

2021 MAR 11 18:18:47 pm by 東 賢太郎

年末年始に皆で苦労した甲斐あってビジネスは3月に入って急展開。先週は大きなMTGがリアルで2つあり、案件が9つ立ち上がった。6月に東証一部企業の顧問就任も決まった。ここから1,2年はそれらを仕上げるのに心血を注ぐことになるだろう。

9つのうち純ドメ(日本で完結)案件はひとつもない。どれも日本と英・米・中・韓・スイスのどれかにまたがる多国籍案件であり、コンサル、貿易、株式投資、ゴールド、仮想通貨、IPO準備などだ。その5か国は僕が何年も住んだり深く関わった思い出深い国々で、ここが我々の絶対の強みである。

以前に「信用資本主義」とブログに書いたが、社員9人のソナーが9個の仕事を同時にできる秘密はそこにある。信用の輪によって動員できる別動隊があるので足りないメンバーは都度補充できる。だから僕の守備範囲内の案件なら受注して問題ないし、各チームのメンバーが活躍し、公平に利益分配にあずかってハッピーになるようにすればいい。それが信用の輪をさらに広げるのだ。

ゼネコンを思い浮かべるかもしれないが、別動隊は下請け、丸投げ先の存在ではない。彼らはチームにおいてソナー社員と同格のメンバーであり、僕もメンバーの一人であり、案件執行は万事がソナー・クオリティで行われる。手抜きなど言うに及ばず、低品質のサービスが嫌いなのだ。

9つのオーケストラを同時に指揮するのはチャレンジだが、数えてみるとサラリーマン時代に30人以上の組織を5か国で9つ指揮したことがあり、そこそこの老練指揮者の部類だ。まったく不安はない。これができる人はそうはいないから、ソナーの仕事はブルーオーシャンでありつづける自信がある。

今回の案件をやる人達と知りあったのはサラリーマンを辞めてからで、15年前の人も8年前の人も去年9月の人も先週の人もいる。ご縁は化学反応だから古い新しいは関係ない。反応は化学式によってするかしないかだけで、するならお会いして瞬時だし、しなければ千年たってもしない。15年前の人とは15年間はなかったが、彼が急成長して大きな反応が起きた。面白い。

サラリーマン時代に多くの方とお会いしているが、それはご縁というよりリレーションだ。大企業の名刺と肩書が呼んだものだ。起業して、それはもうないのだから空虚なリレーションにすがろうという気はなかった。むしろソナーという誰も知らない名刺で出来たご縁は僕にくっついているものだ。それをたくさん作る方がずっと頼りになると信じて10年そう行動した。

ご縁がたくさんできてくると、今度はご縁同士のご縁を作る作業が可能になる。これは実に創造的で、ぞくぞくするほど魅惑的なプロセスである。どちらも僕固有のご縁だから競争者など現れるはずがない、つまりこの点においても100%のブルーオーシャンなのである。それが転がると雪だるまとなる。さらに坂道を自分で転がって、ソナーの成長のドライバーとなるわけだ。

これが「信用資本主義」と名づけたものである。信用は企業の資本である。ない人に別動隊の動員は困難で、やっても足元を見られて高くつく。仕方なく社員にするともっと高くつく。しかも案件がない時は遊びの人材を持ってしまう。これからの時代、そういう経営は自らに足かせをつけ、競争力を失うだけである。立派な本社ビルや社長室も同じ理由で全くの無駄である。

僕はまだまだ道半ばだが、大企業の信用は必要としない人間だったことを証明しつつある。このことは何らかの特別な努力の結果ではなく、親の教えに従って真面目に生きてきた証だと思っている。

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今年は米中とも政治的に大変調あり

2021 JAN 6 12:12:50 pm by 東 賢太郎

新年早々に年が二回りも下の俊英たちが参集してくれました。会議はすべてリモートでやってきていますが、やっぱり重要なメッセージはリアルでないと伝わらないですね。感染者が東京1278人という日だったようですが、完全にプライベートな場所であり心配ありません。

このグループにはどうしても会いたく、お招きしたのです。大きな構想ができる人達と話すのは喜びです。4時間ぐらい話して目的、方法がかみ合いました。こういうブレスト的、アドリブ的な会議は実に生産的だと思います。

もうひとつ、やはり大きな構想ができる別のグループがあります。こちらは外国でクロスボーダーの話です。米国の適確な情報はここから入ります。具体的案件が進んでいて楽しい展開になってきました。

我々は必要に応じて案件ごとに組め、必要ならJVでも資本関係でも持てる方向に進化している感じがいたします。そうしようと意図しているわけでなく、リスクもありますが、マクロの眼で環境適応するとそうなるかなと思います。

お会いしているのはとびきり優秀ですでに実績もある人達で、なにより若い。その気なら何にでもなれた人達がビジネスを選ぶのが自然という時代になりました。勉強が一番でもビジネスはできないのを彼らは知っています。

10年前からの人も去年からの人も昨日初対面の人もいますが僕は万事が是々非々です。関係ありません。2グループを結合したらどんな仕事ができるだろう?たまたま長いことこの道を来たので、どうやらそういう役回りのようです。

今年は米中とも政治的に大変調があり、それが金融、経済に及びます。そこで何がおきるかは現時点で予測できませんが、万人に不測の事態だからマグニチュードが大きいことだけは間違いないでしょう。

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未来予測 『コロナ後の世界はこうなる』

2020 NOV 29 20:20:50 pm by 東 賢太郎

メールで「米政権交代はお仕事にはどう影響しますか?」という質問をいただきました。以下のようにお返事いたしました。

 

米政権交代ですが、仕事という意味ではどちらでも構いません。株が高ければOKというところでしょうか (笑) 。それよりコロナが生み出した新環境が今後どうなるか、ワクチン・治療薬開発の進展があるのかという点が影響大です。コロナ環境での最大の変化は世界規模での生活のIT依存度の高まりですが、それは GAFA依存の高まりでもあるので開発が長引くと不安が出てきます。彼らはすでに国家並みに力がありますから個人情報を混乱に乗じて広範に握られ、ビッグデータによるAI支配力を更に持つと考えています。すでに自動車産業、家電産業、メディア産業、仮想通貨はデータ収集競争のツールですからデータを握る者が他を圧する資金調達力を持ち国家と対抗する権力となるかもしれません。米国のメディアがバイデンに加担する背景のひとつはそこで、それに中国が加担しているのはまず間違いありません。産業に国籍はないので中国寄りになるならないはビジネス判断であり、それに国家、国益という話をどこまで割り込ませられるかですね、それは交易や産業のサプライチェーンを分断する不利益がありますから両者のバランスでしょう。トランプは良くも悪くも強力でしたがバイデンはそれが権力の資金源だから弱腰になるでしょう。民主党は一枚岩でないので失業がまた増え増税となれば自分で騒いでいた米国内の分断は解決どころかもっと進み、アメリカのヘゲモニーは揺らぎ中国を益々利する可能性があります。そんな世になって日本国が安保で本当に守られるかどうかは疑問です。菅さんのいう自助が国家にも必要になるでしょう。日本国の弱みは、そう言いながら経済的繁栄については中国を無視できないことです。ということで日本国民として、少なくとも経済的にはGAFAと中国の株を買っておくしか手はないでしょう。

 

注釈いたします。

 

僕は自由主義、民主主義を支持します。いかなる国家、権力、他人にも服従したくありません。他人を支配したくもありません。日本国民として日本の法律を守り、税金を払い、公序良俗に従います。それ以外は我が儘(まま)に生きます。

ずっとそう考えて生きてきました。生まれた家は中産階級で資産はなく、他人の会社に就職しました。今は自分の会社で働いています。これが我が儘の最たるものです。一番大事な経済面で誰にも服従せず人生を送れるからです。

そこで大事と思うことが2つあります。1つ、身体と精神の健康。2つ、我が儘という自分中心主義が他利(お客様はじめ僕に関わっているすべての人の利益)にもなるようにすることです。あとは自分がうまくいくように集中します。

「米政権交代」も「日本の政治」も「コロナ問題」も、僕にとって「環境」でしかありません。環境がどうなろうと適応するだけです。わかることだけ予測し、自分が関与して意味があることだけやります。それ以外は無駄です。

 

そういうスタンスなので、米政権交代も日本シリーズや女子ゴルフリコー杯と同じくCNNとネットで楽しんでいるにすぎません。

 

個人的にはバイデンよりトランプが好きです。今回の選挙は「八百長試合」と判定が下りトランプ続投となる可能性はあります。しかしそれはそれです。どっちになっても環境適応することしか関心はありません。

さらに加えますと、皆さん米国しか見てません。米国の分断は中国がWTOに加盟して「大貧民ゲーム」で大勝ちし、弱い先進国が大負けした結末にすぎません。ギリシャ危機、Brexit問題とおなじことが米国内で起きているだけです。

震源地である中国を見なくては本質がわかりません、未来も読めません。経済と国防は別物という考えは誤りです。お金がなければどちらもだめです。日本は米中どちらにも偏らず、金持ち国であり続けることが唯一の生きる道です。

トランプが国益を盾に中国を叩いても4年で終わりです。大貧民ゲームは永遠に終わりません。働かない白人はもっと没落します。暴動、宗教対立、人種差別がもっとおきます。バイデンになればそれが4年早く来るということです。

中国=「中共+巨大市場」です。巨大資本に国籍はなく、その意味で中共も巨大資本です。資本主義=市場強奪戦だから巨大資本と中共は互いに引きつけあいます。トランプが戦っている敵はその不可避の磁力であって陰謀ではありません。

巨大資本はGAFAをはじめITの覇者である企業が牛耳ります。自動車、家電、物流、メディア、金融を通じて集めた個人情報が集積したビッグデータを握った者が全産業を支配し資本も集まります。産業のコメは石油でなく情報になります。

国家は無国籍IT企業(GAFAなど)が強大化して自国民が貧民化すると徴税権だけで食えなくなります。企業と国家がお金を奪い合います。市場、人口、情報集積力で優位な中国が20年ほどで米国経済を抜き世界一になります。

経済力1位の国が軍事で2位はありません。北朝鮮も抑えられない米国が中国の軍事大国化を抑えられるはずがありません。Quad(日米豪印)で1位に均衡してバランスをとった平和(非戦争状態)をキープできるかどうかです。

以上のことは産業革命時代の勝ち組からAI時代の勝ち組にヘゲモニーが移行する自然な動きです。国家という切り口で見るより資本集積度で見ないと誤ります。日本国が関与する余地はほぼありません。「環境」と割り切るしかありません。

日本国に生きる個人が関与する余地はまったくありません。経済的に豊かであり続ける保証もありません。自由主義的に楽しく生きて子孫もそうあって欲しいと思われる方は勝ち組に投資しておくぐらいしかありません。

 

僕個人的には日本国が没落するなら外国に移住する選択肢もあります。さらにはコロナが作った新環境では仮想空間上の「リモート企業」が作れます。情報だけ共有して経済活動を仲間として行い利益は均等に配当します。

それを昇格して「リモート国家」もありです。各人は居住国の法律、警察、病院等にお世話になって税金は各々の国に支払いますが、同じ国民の規律で行動し、情報を共有して皆で生計を立て、送金は仮想通貨で為替リスクなく行います。

かつてユダヤ民族、華僑が苦難を重ねて作った非国籍ネットワークがゼロコストで作れ、コロナが生んだ「リモートワーク」環境が運営を容易にします。これは失敗の歴史であるアナキズムやユートピア思想ではありません。

まず高収益のリモート国国営企業を設立します。どこの国でも構いません。その株に全国民は出資し、各国で配当で暮らします。それを何社も増やします。世捨て人や空想家でなく、勝ち組リアリストによる国家です。

僕は今月に仲間3人で「リモート企業」を設立しました。「国家」を計画している人も現実にいると聞きます。まったく絵空事ではありません。ITは私人の生活と国家の在り方を変え、それにコロナが拍車をかけたと後世は語るでしょう。

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ソナー・アドバイザーズ(株)創立10周年

2020 OCT 19 23:23:34 pm by 東 賢太郎

お蔭さまをもちまして10年となり、青山で記念の昼食会を行いました。スピーチをしながら来し方を思い浮かべましたが、10年は長いようであっという間でありました。さしたる理由も覚悟もなく証券界に飛び込んだのが41年前。その一番最近の舞台がソナーだったという事になりますが、してきた仕事は同じですから自分の中ではずっと一貫した大河のようなものです。

まず御礼したいのは、海のものとも山のものともつかぬ時に出資して下さった株主の皆様です。起業を思い立ってすぐに自信満々で香港、インドネシアまで行きましたが、何人と会っても資本が1円も集まらず、人生途方にくれました。退職して名刺のない自分の無力を思い知りました。そこから立ち直らせていただいた株主の皆様のご恩は忘れません。

そうして2010年10月20日に事業をスタートし、素晴らしいお客様との数々の出会いがございました。証券界で41年やって来られたのもその喜びあってこそです。とても大事なことは、起業以前から存じ上げていた方はおられず、出会いひとつひとつがソナーの歴史になったということです。我々はお客様の為に働くことで歴史を作っている、そういう意識を堅持して参ります。

そして今日この日、ソナーの10年目という特別な場を共有していただいた役員、社員の皆さまには感ずるものがございます。41年にわたり多くの先輩、同期、後輩の方々と苦楽を共にしましたが、ご縁には「時」というものがあります。何人も左右できず偶然に見えますが、僕はそれに意味があるという経験を幾度かしてきました。また、ここにはおられませんが、今あるのはこれまでソナーにご縁があった方々全員のお力添えの成果でもあり、心より感謝申し上げます。

いまソナーは9人、社員ではないですが近しく仕事をして下さっている方々をいれると20人ほどが事業を支えてくれています。そのうち、10年以上前から知っていた人は3人だけです。お客様もそうですから、僕自身がソナーといっしょにブランドニューの人生を築いてきたという誇りがございです。過去の小さな成功体験にこだわると大きな成功は来ないと信じ、これからもそうあるつもりです。

コロナは世の中がどう変わるか誰もわからないことを教えてくれました。だから、どう変わっても生きられるようにしておくことが大きく稼ぐことよりも大事です。それには会社を無用に大きくしないことです。小さい組織なら、社員一人当たりのリターンを増やすことでモチベーションは高くなり、同時に、変わり身の遅さが理由で倒産するリスクは低くなります。どう考えてもコロナ後は得なのです。これからそういう時代になると思います。

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魅力ある株を探しだすことは最大の趣味

2020 SEP 13 1:01:11 am by 東 賢太郎

ソナーという社名はソナー探知機からとった。それは僕の最大の趣味が、魅力ある株を探しだすことだからだ。野村時代にドイツでSAP、香港で超大現代農業という株を見出し、どっちも株価は10倍になった。飲み屋で中国人のお姉さんに儲かりましたと感謝されたが、一介の証券マンが世間様のお役にたつなどその程度のものだ。中国人もアメリカ人も不労所得はいかんなどと辛気臭いことを言わないのは実にすがすがしい。労働は尊いものだという価値観が日本にはあるが、キリスト教国では労働は悪であって、だから早く帰宅するし休暇も1か月も取る。ドイツ人などその最たるものだ。別に日本の文化にケチをつける気はないが、だからといってお金に働いてもらうのがおかしいということはない。この妙な考え方がコロナ経済下で二極化批判のダシに使われるなら人生百年時代の日本国民の資産形成には絶望的な話だろう。

僕は勤勉実直でお堅い銀行員の息子である。「アリとキリギリス」や「小原庄助さん」の訓話で育ち、二宮尊徳は偉いと教わり、「学生の仕事は勉強だ」といわれて官僚養成所の学校に進んだ。労働が尊いと思うようにはならなかったが、食うために働いて自助努力するのは当然という価値観はできた。そこまでは親父の計画通りであったが、無計画にアメリカへ2度行って放浪し、本能に従って進路を勝手に決めた。計画からは180度ずれ、親不孝になってしまった。なぜあんなに熱病みたいにアメリカへ行きたかったのかは長らく謎だった。どういうわけか、ほんとうに忘れてしまったのである。ずっとベンチャーズの影響だろうと納得していたが、ちょっと動機としては弱いと思っていた。ところが先日、CS放送で刑事コロンボをやっていて、「これ、夢中になって見てたよなあ、こうやって犯行がバレるんだよなあ」となつかしく思い、いつごろだったかなとwikipediaでシリーズの初回放映日を調べてみたら、まさにあのころだ。そうか、これだ。

思い出した。成功者でセレブである犯人たちの大豪邸だ、それが頭に焼きついたのだ。やっと合点がいってくる。なるほど、だから最初に行ったのが西海岸だったのか。あれに憧れて渡米し、ハリウッドやビーチの豪邸を眺め、ああいう生活ができる富がほしいと思って帰ってきたのだった。劇的なカルチャーショックだったのは、アメリカのセレブに官僚やサラリーマン出身はいないことだ。会社を興した事業家であり、歌手やスターであり、スポーツ選手であり映画監督であり、弁護士や医者であり、何であれ才能で輝いて自営業で自由に生きてる連中だ。そうでなければMBAをとってウォールストリートでサラリーマンとして高給を取って元手と人脈を作って勝負するわけだが、これは才能がないほうの連中の道だ。

そういうことをカリフォルニアで現実に見知って、ウチに資産はないから自分で稼がなくてはいけないと思った。なんのため?ああいう家に住むためだ。男の人生最終の通信簿はどんな家に住めるかだと思うようになった。あんまり子孫の名誉にもならない話だが、僕はそんな動機でなんとなく進路が決まってしまったことは否定できない。菅さんが上京して段ボール工場で働きながら天下国家を動かす道を志したと聞くと恥ずかしくなる。しかもサラリーマンという一番なる気のないものになったわけで、その理由はといえば何の才能もなかったからだ。才能というのは先にあるのではない、やってから、あったねとなる。だから何もしなければないし、やってみないとあるかどうかは誰にもわからないのである、などと今になって慰めてもいるが。

最大の趣味が魅力ある株を探しだすことだと知ったのは野村證券に入ってからだが、日本のウォールストリートで富を作りたいのだから当然だろう。10倍になる投資というと株しかない。1、2割もうかるなどという話にはさっぱり興味がなく、30年も証券マンをやってきてお客さんに債券を売ったことは一度もない。こういう人間にとって、個人営業で大坂を駆け回った平社員時代は楽しかった。君は面白いやつだと、小僧が絶対に会う事もできない大物のお客さんたちにかわいがってもらったからだ。そこで株式投資を通して生活やお金への考え方や処世術をじっくり学ばせてもらい、実は素顔は名刺からは想像できない普通の人だという事もわかった。

役員や拠点長になりたくて頑張ったからサラリーマンはやっていたわけだが、その動機は出世すれば大いに給料が上がるからである。しかし、なってみるとそれでは足りない。トップになっても大したことはないだろう。すると、職務規定で株を買えないという本末転倒は人生のゴールに向かうにはナンセンスだったし、自己都合の退職はいずれ来るべきものだったと思う。起業が絶対だったわけではない。デイトレーダーでもよかったが、出資してくれる方が現れそれはなくなった。人様の資金を増やすとなるとひとりでは弱いからだ。そこでSくんに出会ったことは幸運だった。渋谷の中華料理屋で初めて会って、彼と会社をやろうと即決した。同じ趣味の持ち主だったからだ。

生命保険会社で運用キャリアをスタートしたSくんは儲かる株を探す求道者でありマイスターである。何時間語り合っても疲れない、そこが同じなのだ。こういう仕事はいい意味でオタクでないとできない。Sくんがやって資金は3倍になったがこれは偶然でも不労所得でもない、あらゆる経験と知恵を使って労働して出た利益である。だから報酬は相応に頂くしお客さんにご満足いただける。知恵の勝負で労働が見えにくい金融業は成功して顧客満足があってナンボだ。成功報酬なるものを成功率5割の人がもらう資格はない。一発屋がビギナーズ・ラックでもらえるものでもない。満足な結果を5年以上継続して出すのは統計的に至難とされる。彼は20年も出している。説明はいらない、それがすべてだ。

僕に彼の才能はない。ただ彼が異能の人だと見抜くことはできて、組む利があると判断した。彼のほうはデイトレーダーでも問題なく食えるが、なぜ僕と組んだかというとそのほうが利があるからだろう。彼の利と僕の利は中身は同じではないだろうが、会ったときに1+1が2以上になるとお互いが思ったということだ。パートナーシップ、成功するwin-win関係とはこういうもので、こと人に関しては直観、第一印象を大事にしている。見かけや服装ではない。話してみないとわからない。どんなに家柄や履歴書が立派でいいと思っても、僕は理屈ではなく決める。どうして自分がそうしたか自分にも説明はできないが、それに逆らわないことにしてきて失敗してないからそれでいい。

だいぶ後になって執行役員のKくん、Dくんが加わった。基幹の業務ラインが2つになって大臣がもう一人必要となり、経営全般に官房長官が必要になったからだ。僕はプロ野球のスカウティング以上に学歴を見ないが、結果的に慶応4人、東大2人になった。非常に満足なのは9人に重複がなく特技がクリアに違うことだ。僕自身もプレーヤーのひとりであり、名刺には社長兼CEOとあるが対外的にそういう “配役” を演じているということにすぎない。では対内的に指揮者かというと、9人が同じ曲をやることはまずないからそうでもなく、僕が指揮台に立っていると客席が埋まるという意味でだけ指揮者だ。

この「ゆるい」組織は気に入っている。全員がプロのプライドと時間を持てるし、貢献度に応じて利益配分を受けられる。なぜそうしたかというと単純で、若いころ自分がそういう会社に入りたかったからだ。こうすれば専門性の高い人のモチベーションとパフォーマンスは上がるし、求人においても他力本願のサラリーマンは来なくなり、自信のあるプロが寄ってくるのである。そして、ラッキーなことに、この組織はリモートワークになってもダメージがないことがだんだんわかってきた。むしろコストをセーブできるかもしれず、要は、コロナはあんまり関係ないという事だ。

魅力ある株を探しだすことは推理ゲームである。株がその他(債券、FX、仮想通貨、ゴールド、原油など)と違うのは対象が日本だけで3500銘柄あり、その個々に “ファンダメンタルズ” と呼ばれる企業業績のデータがあるからで、株価をモデル化するならば複雑な多変数回帰分析が必要だ。その他のほうは対象も変数も圧倒的に少ないから解析のインテリジェンスで優位性を持つことができず、結果的に長か半かのバクチに近くなってしまう。しかし、もっと重要な差異はというと、株価は企業価値そのものでありすべての経営者はそれを増加させようと人生を賭けて努力していることだ。円レートや金価格を高くしようと頑張っている人など世界のどこにも存在しないが、すべての企業には手金で勝負をかけたCEOがいる。つまり株価には常に上昇バイアスがかかっているといえる。参加する価値のあるゲームではないだろうか。

しかもゲームに勝てば運用益というお駄賃がもらえる。払ってくれるのは市場であり、相手は匿名性のあるリスクマネーだから恨まれることもない。短い人生で普通の人が資産を10倍にし得るのは株しかないし、いくら儲けても世間様にご迷惑にならないのも良さだろう。日経平均が上がっても株を持ってるのは富裕層だから庶民には関係ないなどという政治家がいるが、こういう人は浅知恵から株をバクチと思ってるのであり、払えるはずのない年金で国民をごまかしているのである。コロナが長引いて世界の政府は財政出動と異次元金融緩和を継続せざるを得ず、それは図らずも国家が株高政策を採ることを意味する。それを税金で行うのであれば庶民に小口でも株を持たせ、国家と利害の一致したポジションを取らせてあげるよう適切な投資教育を行うことが善政なのではないだろうか。

僕は自分の感性という探知機で見つけた企業の株とコールオプションをソナーという蔵にがっつり貯め込んできた。あと2年ぐらいでそれがIPOして何倍になるかは時の運だが、不発でも2倍だろうし10倍も夢でない。だから来年までワクワクドキドキして過ごせるわけで、これぞソナーを作ったご利益と天に感謝する。たぶんあと2、3発の「弾込め」をすれば後進に道を譲って後顧の憂いなき人生になろう。娘が健康を心配してくれて、お父さん仕事しすぎだよ、もういいから人生楽しんでと言ってくれる。ありがたいことだ。でも僕にとってこの仕事は労働ではなく最大の趣味なのだ。他は全部捨ててもこれだけは残るものであり、尊いとも思わないが嫌と思うこともなく、すでに理想郷であるショーペンハウエル的幸福に近づいているのだ。オーストラリアか屋久島の好きなホテルからリモート参加なんて形なら80になっても後進のお役ぐらいには立てるだろう。

ところで、証券ビジネスへと背中を押してくれたコロンボの豪邸だが、もう家はあるしあんなでかいのをいずれ家内と二人でとなると猫を増やさなくてはいけないだろう。そのためというわけではないが、先日に、野良だった4匹目のフクが来た。こいつは気が良いしオスの黒猫であることに大きな意義がある。福を呼んでくれそうだしクロが2匹で黒字経営と縁起もいい。そして何より、我が家は猫を入れると男女比が2:6と劣勢であったが盛り返すこともできるのである。

 

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必然は偶然の顔をしてやってくる

2020 JUL 10 18:18:40 pm by 東 賢太郎

さっきニュースで英投資会社スローン・ロビンソンが閉鎖を決めたことを知った。ヘッジファンド業界が厳しいとは聞いていたが驚くしかない。僕にとって同社との出会いはどんなドラマより劇的だった、なぜなら、それがソナー・アドバイザーズという会社を生んだのだから。

 

僕は2010年にみずほ証券を辞めてフリーランスになり、理想とする金融業務を行う会社の設立に全身全霊をかけていた。出資を仰ごうとまず香港、インドネシアに飛んで超富裕層の華僑にプレゼンテーションをしてみたがうまくいかない。自国市場の方が日本より成長率が高いのがネックだった。

作戦は難航したまま半年が経過していた。ニューヨーク在住のY君からメールをもらったのは6月5日の夕刻、成田空港でのことだった。香港で断られて真っ暗な気分で帰国し、成田エクスプレスの到着を待っていた時だ。

「東さんとは気が合うと思います。電話しておくので、すぐにロンドンまで行って下さい」

すぐY君に電話した。心が躍った。人生最悪の時に人生最もエキサイティングな話と思った。電車が来たときに、もうロンドン行きが決まっていた。

その相手が、1兆6千億円の資金を運用するスローン・ロビンソンの創業オーナー、ヒュー・スローン氏であった。面識がなかったが、シティきっての日本株投資のプロである。こっちもプロである。わかってくれるはずだ。もらった時間は午後1時から2時まで。その1時間に賭けようとロンドンに飛んだ。

陽ざしの強い夏日だった。1時のアポの直前まで大英博物館のベンチで資料を盛大に広げてプレゼンの仕上げをしていると、通行人が怪訝な眼を向けた。構ってる場合じゃない、こちとら失敗は許されないのだ。ふと思い出した。こういうことは新入社員だった梅田支店でもあった。それで大坂財界の大物をお客さんにしたじゃないか。じたばたしてもいいことない、開き直ってやるだけだ。

スローン氏は年格好は同じほどのオックスフォード出の聡明な紳士だった。Y君の直感通り、すぐに意気投合した。6年間シティで日本株を売っていた頃の、緊迫はしているが何かが起きる期待にも満ちているあの空気がおだやかに部屋を流れた。プレゼンはほんの30分で終わり、雑談になって2時間ぐらいになった。同行していた息子を呼んでツーショットまで撮った。返事は快いものだった。

スローン・ロビンソンのオーナーがスポンサーになったということは周囲でいっぱしの話題になり、まだ設立してもいない僕の会社の信用になった。おかげで別の方からも出資をいただき、2010年10月20日にソナー・アドバイザーズ株式会社は誕生した。すべてはY君のくれた洞察力に溢れるメールと、スローン氏との好意に満ちた2時間から生まれたものだ。

今も出会いの瞬間は昨日のように覚えている。何も言わずに握手しながらしばらく彼の眼をじっと見て、信用できると思った。付き合いを始めてみても、その判断は裏切られなかった。40年この仕事をして何千人の眼を見てきたか数えようもないが、そういうものなのだ、人種も年齢も性別も宗教も学歴も職歴も握手も、その全部を束にしても、眼よりものを言うことはない。

 

昨日の東京はじとじと雨だった。梅雨は苦手だ。6月のグァムが意外にましだったのでこれから毎年そっちに逃避しようと思っていたが、コロナでもう難しくなったかもしれない。ZOOMで業務は進んでいるが、いかんせん3か月もステイホームすると外へ出たい。感染はできないから三密は禁忌して近場をジョギングする程度だが雨でそれもできない。

スローン・ロビンソンが閉じるというニュースは、じとじとした気持ちをぴんと引き締めた。そんなはずはないだろう。まずこの記事ほんとうだろうかと疑った。英語のニュースソースを調べると、それは2日前の7月6日に発表されていることがわかった。誤報ではなかった。その日をもってスローン・ロビンソンは消えたのだ。

7月6日・・・

ちょっと気になって、2010年の日記帳を引っ張り出した。大変な時だったから記録のために日々漏れなくびっしりと出来事を書きつけてある。ページをめくりながら、だんだん「ひょっとして」が強くなる。あった。やっぱりだ。

プレゼンをしたあの日は、10年前の7月6日だった・・・

これは僕の胸中で既視感を呼ぶ。こういうことは過去に何度かある。偶然といえばそれまでだが、偶然にもいろいろ種別があって、生きてることも我が両親のもとに生まれたのも、自分で決めなかったものはみな偶然なのだ。ところが、自分で考えて決めたはずなのに実はすでに決まっていたかもしれないと後から強く感じること、いうならば、

必然は偶然の顔をしてやってくる

というものが、この世の中には存在しているという気がしてならない。実はどこかで先に決められていて、その選択肢を僕が選ぶことも決まっているのだが、それに気づかないようになっている。だから「あれは運命だった」みたいな後付け解釈が施される。あの日に巨大な王国に見えていた1兆円の会社が、これから作る僕の会社より先に消えるなんて何億分の一の確率もあると思わない。

必然はきっとプログラムされている。そう思う。ぴったり10年とはいかにもプログラムっぽい。誰がしたかは誰も知らず、アインシュタインはそれを神だといった。我々に見える物質(元素)はぜんぶ足しても宇宙の4%しかない。我々は96%の部分に何があるか知らないし「4%世界の常識」に合わないものは「そんな馬鹿な」で切り捨てている。重いものを受け取った気がする。

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1年は巣ごもりでもいい

2020 APR 4 2:02:33 am by 東 賢太郎

去年ひどい目にあったインフル。あれは僕の行動パターンを知らぬ間に変えていたんだということがこの新型コロナ騒動への自分の無意識の反応でわかった。本来びびりだからほとんどリスクは取らないが、証券ビジネスで生きるため逆になってしまっていて、それで仕事は出来ていたがそれで疲れていた。

今週からテレワークして今年どうしようと考えているが、事態は日々激変で答えは出ない。だったらのんびりしようと思っていろいろしたが、ぜんぜんのんびりモードにならない。猫がうらやましい。去年までならここで無理してしまったが、今は違って1年巣ごもりでいいやと思っているのである。

それは、僕が意味もなく疲れるのが会社の最大の無駄でありリスクだからだ。びびりの本能に帰って、リスクは取らないという選択をするのである。巣ごもりしても会社の兵糧は大丈夫だが、経営者がそんなことでは社員やお客様は不安になるだろう。でもチャンスに起爆力を蓄えたほうが得策と決めた。

そこで、働かないのだからその間の僕の役員報酬は減らす。もちろん働いてもらう社員はそのままだ。それがフェアである。僕を信じてついてきてくれている社員は守る。経営者として当たり前のことだ。僕がじっと待つのは、お客様のためになるタイミングだ。それが来たら、一気呵成に攻めに転じる。

それには、最大の元凶であるコロナ・ウィルスを知ることだ。金利動向も企業収益もどうでもいい。それしか戦いに勝つ方法はない。ここまでは、ほぼ僕の読み通りに来ている。先を読む力、こればっかりは人に教えられるものではない。のんびり構えてそれを鈍らせないのはひとつの手だと思う。

 

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パンデミックは必至

2020 FEB 27 23:23:41 pm by 東 賢太郎

昨日は一日、朝のタクシー運転士さんから社員からパートナーから全員にウィルス対策を教えて終わってしまった。それだけ皆の健康が気になるからで、パートナー若手諸氏がせっかく話をききに来てくれたが本題そっちのけになってしまい申し訳なかった。

父の入っている高齢者施設から「契約書にサインしに来てほしい」と電話があり驚いて「そんなの郵送でいい。社長に言って外部者の入館はすぐ禁止してくれ」と言ったら施設はびっくりして騒ぎになった。その時点で役所からは何の指示も来ていなかった。2月17日のことだ。遅い。遅すぎる。

火曜は舎弟Sと夕食のはずだったが、朝方に電話で「今日やめときましょう」といってきた。どうしたのときくと「ウチ担当のやつが出ちゃったんです、陽性反応」「えっ?会ったの?」「いえ今年はまだ」。だったらいいようなもんだが、ご時世がら、そうきいただけで気勢をそがれちまう。その担当者氏のD社が全員テレワークというニュースが世間を驚かせたのは午後だった。

経済ってどうですか、株はどこまで下がりますかとよく聞かれる。きみね、ウイルスの得体もしれないのに株価なんてわかるわけないだろ。そうなのだ。陽性なのに健康に見えてバラまいてしまう。かかっても初めは風邪ぐらいのふりをしてバラまかせて、急に両肺にくる。いったん陰性になった罹患者がまた陽転する。このウィルスの「なりすまし戦略」は凄い。正体を見せず、じわっと確実に広がっておいて、しかも宿主に居座る。生物兵器かどうかはともかく人工物ならまぎれもなく最高傑作だ。

ワクチンは1年はかかるらしい。全大陸に既に広がり、ひとりでも出たらどこの国だろうと止めようがない。よってパンデミックは必至。「イメージまだ世界は三合目、半年はいくよ。オリンピックはアウト」。クラスターをつぶす戦略は正しいというより唯一の対抗策である。イベントの中止、一斉休校は当然。今日の読響はブルックナー2番があるので悩ましかったが昨日やっと中止が出た。廣津留すみれさんの来日公演も中止の連絡あり。プロ野球はオープン戦無観客で済まないだろう、テレビの斉藤コミッショナーちょっとお疲れ気味で心配です、ご自愛ください。

弊社は2年先を売っているので社員の健康はともかく業務的には警戒する意味がない。パンデミックを想定して、全人類が死滅してない限りそれがどう織り込まれているか、「未来完了形の文法」で思考するだけのことである。3月までに仕上げるべき案件があって、去年までなら僕が自分でやっていたがこの1年で実力者がそろった。どこまで皆さんにお任せできるかお手並み拝見だ。このビジネスはマニュアルで教えられない。言葉は悪いが、虎の穴にぶちこんで苦労させるしかない。目の黒いうちに何人鍛えられるか。

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うまくいくのは神様のおかげ

2020 FEB 7 11:11:06 am by 東 賢太郎

65才になった。5年区切りで考えると、なにやら節目の年かもしれない。50で退職、55で起業、60で収益化と来た次は何だろうと思う。

考えてそうなったわけでない、50,55の時点時点では失敗だ、不幸だと思って仕方なくそうなった。その敗北感がなければこんなしんどい道に迷い込むことはなかった。そこから多少うまく行ったのは運だ。

65年を俯瞰してみると、浪人時代、梅田時代、ロンドン時代が三大ドツボ期だった。受験、営業、海外とお初の環境でもがき苦しみ、しかも大失敗をしてしまった。

浪人なんかやめとけば、別な会社に入ってれば、と後悔したことは何度もある。逆にそれあっての今と思ったこともある。コップの水を「もう半分」か「まだ半分」かと聞かれれば、半分は半分だと答えるのが齢65だ。

そんな気持ちになったのは初めてかと思いきや、実はもう5年前にその予兆のようなことを自分で書いている(がんばらない生き方)。①決めない②求めない③大事にしない④神仏を信じる、だ。

自分の長所は忍耐力、短所は飽きっぽさと思う。矛盾する二つが、集中力という接着剤で結びついてうまくいっていた。がんばれるのは集中することだけだが、トシと共に集中力が落ちて来たらこのバランスは崩壊する。

①は5年前からそうしている。②の「欲」は、もうない。足るの境地はまだ知らないが、欲がなければ即ち足りているからこれは出来ている。

③の「いらん物はすぐ捨てる。だめと思ったらすぐやめる。直感の声に耳を澄ましてそれをすぱっと決める」、これである、これから大事なのは。

うまくいくのは神様のおかげ。自分ではない。うまく進まないものは「やめとけ」というお告げと考える。

まったくそのとおり。ここまで、自分は忍耐しただけだ。何か選んだわけでも能力で乗り越えたわけでもない。一切の過信はごみ箱に捨てる。そうしないと、

『直感の声に耳を澄ます』

ことができない。

『うまく進まないものは「やめとけ」というお告げと考える』

何十年株とつきあってきて、今でも難しいのは「損切り」だ。自己否定だからである。でも神様のお告げなら仕方ない。

 

(PS)

先日書いた才能は遺伝で決まるというブログでショックを受けたという人がいた。それは事実かもしれないがショックは不要だ、人生は才能でも遺伝でも決まらない。実感として、8割は運だと思う。

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