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カテゴリー: 政治に思うこと

コロナは「君子」を炙(あぶ)りだす

2020 JUL 13 23:23:45 pm by 東 賢太郎

国内で確認された新型コロナウイルス感染者は、13日午前10時現在で2万2713人に上り、前週より2171人増えた。たった1週間で1割近く増えた。3~4月ごろなら蜂の巣をつついたような騒ぎになり「厚労省は何をしてるんだ!」と怒号が飛んだろう。

ところが今はどうだ。この数字を見ても首相はおろか責任者の厚労大臣すら影も形もなく、「東京の問題だ」とする。この人たちは自分が国民に責められ被告人状態になっても、気がついたら裁判長の席に座っている「忍術」の使い手だ。コロナ問題もそれになりつつある。第1波の失敗は専門家会議の責任。第2波は西村と小池をバトルさせて負けたほうの責任だ。裁判長は裁かれることはない。

東京は問題だ(都知事の失政で危ない)と言いながら「どんどん旅行に行きましょう!」である。経済対策は東京の中でやったほうが乗数効果がある。旅行である必要がどこにあろう?ココロは「東京のみなさん地方にお金おとしてね」だろう。とすると形を変えた「お肉券」「お魚券」である。それを「ウィルス拡散は大目に見ます」と税金で支援までする。もしも東京人が期待できなかったら?とても嫌な予感がする。外国人を入れてしまうのではないかと。すると羽田、成田からウィルスが東京に入る。かんべんしてほしい。

海外にはマスクをしない大統領が二人いた。トランプは「感染しても99 パーセントは無害」として1日で6万人(日本の150倍!)の感染者を出し世界一、死者数も世界一。もうひとりのブラジル大統領は「風邪みたいなもの」「みんなかかって抗体を持つべき」として、自分が率先垂範して罹患してしまい、国を感染者、死者で世界二位に導いた。まことに勇壮な両雄である。トップはマッチョを地で行く国々なんだろう、それが馬鹿と言われず選挙で許されてしまうお国柄もあろう。

わが国はどうか。マッチョよりマスクが大事であり、そこは二人と違って合格だ。むしろマスク文化を世界に広げたようだ。しかし「まだ病院のベッドは空きがある」とGo To Travel作戦を決行するのは、彼らと同じほど勇壮だ。ベッドが埋まってから作戦停止しても遅いのだから、重症者が出てきたら誰が責任取るんだろう(いま書いて気持ちが悪かったが、どうでもいいことだが、Go To Travelは英語として変じゃないか、go to Kyotoなら正しいが、それを言いたいのならGo travelだろう)。

冒頭の「1割増えた」だが、これは小池知事の言うように検査数が増えたからでもあるような気がする(原データがないから確たることは言えない)。4月のピーク時は症状がある人だけ検査したから無症状者は入ってない。今回は濃厚接触者である無症状者も検査している。そのサンプリング・メソッドの差が出つつあるのではないか。当時は発症したら検査だった(なかなかしてもらえなかった)からほぼ世の中の感染者の伸び率を反映したが、今は無症状既感染者も検査しに行って新たに確保した人数だから厳密には伸び率ではないかもしれない。

つまり、4月にも検査網にかかっていない無症状者はたくさん市中にいただろうし、今は毎日の伸び率が「発生数」でなく「捕捉数」でもあるからあんまり毎日一喜一憂する必要はないかもしれない。まあそんなことを乏しいデータで憶測するより、23区内の都民全員の検査を強行すべきだろう。それで陽性と出たら全員を病院、ホテルに隔離する。それさえしてくれたら僕は毎日満員電車で通勤するし、飢えているので毎日外食するし、銀座や赤坂にも心置きなく足を向けてカネを使う。皆さんも安心してそうされるだろう。「営業自粛要請はしません」という政策は、表向きはいかにもお店のために見えるが、その政策故にもっと感染が広がると思う客は来ない。お店に限らず、すべての経済活動をむしばんでしまう本当の地獄はそっちだろう。

国民は安心が欲しい。「桜の開花宣言」みたいな「お上のお墨付きご判断」はいらない。ここに至ってそんなもの誰も信用してないからだ。最低限の信用できる情報、データの開示だけでいい。例えば、新宿、池袋、東京、品川、渋谷の駅の乗降客数や、特に混みあうスポットの歩行者数や入場者数をリアルタイムでスマホ配信するぐらい簡単にできるはずだ。行った店で「感染者出ました」なんて何時間もたってから教えてもらっても、もう感染してるかもしれないのに何の意味があろう。行く前からリスクを自分で判断して行動する。それが大人の市民じゃないの。「君子危うきに近寄らず」という。時に豹変もするが、まずは無用なリスクを取らないのが第一歩、それが君子(立派な人徳やすぐれた知識・教養を身につけた理想的な人物)だと古典は諭しているのである。

べつに立派な君子になろうと勧めるわけではない。若者には息をするぐらい簡単なことだ。スマホの現在の数字見て「うわっ、渋谷の交差点増えてきた、いま行くとやばいな」、「池袋は減ってる、穴場だぞ」「東横線、意外に混んでないな」となればひとりひとりが自主的に行動変容するきっかけになるだろう。その変容ぶりを測定すれば有意なビッグデータができ、さらに有効な感染防止策ができるだろう。どうしてそういうことをしないんだろう。国や都がやらないなら民間でできるだろう。東京アラート?何がどうなって、誰が、何の根拠で、いつ判断して橋が赤くなったのかさっぱりわからん、そんなものを都民は信用しない。そんなショーに金かけるんじゃなく、判断材料となる「原データ」をぜんぶ、あっさりと、わかりやすく開示する。それを国民は見て、因果関係を学び、自分で判断して決めるように進化していくだろう。国の運命を左右するのは政治家でも役人でもない、国民なのだ。国民の進化こそがポスト・コロナでの国の在り方を決め、国を進化させ、日本が優位に立っていく道を切り開くだろう。

おそらく、政治家は、自分たちが選良であり賢くて優れていて国民は馬鹿なのだという図式を絶対にくずしたくない。政治家が政策決定するという「お仕事ぶり」を有権者に常に見せておきたい。だから、実は見れば子供でもわかる情報、データを囲い込んで開示せず、「慎重に検討しました」ともったいつけて発表する。これは国会議員が700人も存在するレゾンデトルを作るための有効なパフォーマンスであり、与野党は関係なく地位保全のための “互助会” としてそれをやることが暗黙の了解なのだろう。それで一定数の「他人に決めてもらいたい人々」(フォロワー)を作り、囲い込み、選挙でその人たちが確実に自分に投票してくれれば当選という安定したメカニズムをたくさん作った政党が「与党」になるのである。選挙のお金はそのためにばらまかれるのである。こんな馬鹿な事をやっていたら、予言しておくが、確実に、日本は沈没していく。我々世代はもう繁栄を充分に謳歌させていただいたが、若い皆さんにもそうあって欲しい、だから自分の未来の幸福のために選挙に行った方がいい。そして、その中からこれをぶち壊す若い候補者が出てきたらと切に思う。日本の政治革命をしてくれる選良が現れたら、僕は徹底的に応援する。

スマホを持てばどこの誰でも「発信者」になれ、小学生でも中学生でも、放送局にも芸能人にもニュースレポーターにもなれる時代が加速している。いっぽう、受信者としては、世界から好きなデータを好きな時間に無料でゲットして瞬時に判断に利用できるようになった。スマートになったのは道具だけではない、ユーザーもどんどん賢くなっているのだ。かたや、ファックスという言葉すら死語になった時代にいまだにそれを使って手書きで送り、見られてはいけない賄賂の記録がサーバー復元でバレてしまうことを、隠した者が知らないというお粗末以上に驚くべき日本の政治家、役所の「進化のなさ」は中世の如しである。役所の人たちは東大を出ているが、そんなものは進化の前には無力だ。ハンコは個人的には古典文化として好きだが、といってそのためにテレワークなのに満員電車で出社させられたり、IT大臣がPC使えませんというのはもはや笑えない。世代だから仕方ないというなら60才以上は議員も役人も全員無条件で引退してくれというぐらい国家の存亡のかかるリテラシーだ。

選良の作るはずの政策がお粗末なのは、選良でないからだ。お友達が選良と思ってる人が選良であるはずがない。個人がどうであれ、組織としてそうなればいいのにそれすらできない。知らないからだ。台湾のIT大臣はすばらしい政策を練り、難なく実行した。あれこそ国民の命を守る政治家の姿であり、選良であり、閣僚として圧倒的に若い彼を見つけ出して任命した蔡英文首相こそ僕は選良の上に立つ「君子」だと思う。女性であり、コーネル大学修士、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス法学博士であるが、それが君子の要件ではない。政治家として優秀だからの一言に尽きる。彼女を選んだ台湾国民も見事だが、候補者にこういう人がいたということがまず幸福だった。日本にもきっと、若い世代には、君子の候補がいると信じる。派閥の力学とか当選回数とか、国民の幸せにはまったく関係のない世界でトップが決まる。まず、その力学の構造を壊す人が出てこないかなあと渇望している。

 

 

 

 

 

「Go To トラブル」キャンペーンは乗らない

2020 JUL 12 0:00:38 am by 東 賢太郎

プロ野球に観客が戻った。少し不安に思ったのは、席はまばらに売ったのだろうが、場所によって三密になっているように見えたことだ。インタビューを受けたファンがこう言っていた。「やっとここまできました、嬉しいですね」。気持ちはよくわかる。しかし、政府が手綱をユルくしたから「もう大丈夫」なんてことはまるでない。人間はしばらく我慢してやった気になっているが、それはウィルスには関係ないことだ。

本稿を読まれると、僕は経済再生政策よりも感染抑止政策に寄っていると思われるかもしれない。その2つは車の両輪でどっちが大事というものではない。僕の仕事は株式市場が好調な方が有難いのは火を見るより明らかだ。したがって強力な経済再生政策が望ましい。ところが、それを不用意にやると市中感染者が増えてコロナにかかるリスクが増える。僕が倒れると会社はお終いだ。株の不調でそれはない。だからまずしっかりした感染抑止政策を望むのである。

東京の「1日200人台」は検査数が増えたからで、同じ検査をしていれば4月の数字はもっと多かったはずだから大したことないと堂々と言われている。これはおかしい。あの頃は「37.5度の熱がある人」だけ検査した。今はその縛りはやめて夜の街クラスターつぶしだ。つまり、サンプル(検査ターゲット)に別々の偏りがあるから数字を比べる意味などどこにもない。ワイドショーの茶飲み話に右往左往するのは見苦しい。

アメリカではアンソニー・ファウチ所長が6月30日、人々の行動が変わらなければ、米国内の新型コロナの新規感染者数は1日当たり10万人に増加する可能性があると上院の委員会で証言した。案の定、7月10日に6万3900人と過去最高の新規感染者が出た。数字を独占していたニューヨークはやや落ち着いたが、フロリダ、テキサス、ジョージア、カリフォルニア等が数字を激増させている。トランプが科学完全無視の俺様経済政策に舵を切り、ニューヨーク現象だったのが中西部に飛び火を始めた。

トランプは責任逃れで「ファウチは間違った」「99%の人にウィルスは悪さをしない」と驚くべき発言をくり返し、大統領選の主戦場となるサンベルト地帯で自ら首を絞めている。彼のコロナ政策を支持する国民は33%しかいない。この数字は「太陽が地球を回っている」と発言しても支持してくれる岩盤層の比率と合致する。それでもトランプ陣営が勝てるとふんでいるのは有権者の40%がバイデンは認知症かもしれないと疑っているからだ。80近い爺さんの一騎打ちだ。これがアメリカとは信じ難い。

日本も似た者同士だろう。新規感染者が増えてくると「専門家会議が間違った」と廃止する。「ウィルスはそんなに悪さをしない」とばかりに「Go To Travel キャンペーン」だ。「数字が増えたのは東京問題だ」と官房長官が逃げ、兵庫県知事も「東京が諸悪の根源」とまで言ってくれる。ほっともっとフィールド神戸で巨人が主催したヤクルト戦、東京のファンが数千人も応援に行ってるがTVを見るとけっこうスタンドは「密」だった。感染者が出たら今度は悪の枢軸に格上げしてくれるんだろうか。

コロナの空気感染をめぐっては、世界各国の研究者239人が連名で新型コロナウイルスが空気感染するとの書簡を専門誌上に発表し、あれほどパンデミックを認めるのが後手後手だったWHOがついにこう認めた。

 

「主に屋内で、混雑し換気が不十分な場所で新型コロナウイルスが空気感染することは無視できない」(WHOガイドライン、7月9日)

 

僕も冒頭に書いた野球ファンと同じでそろそろ箱根の温泉でも行ってみようかなと甘く考えていたことを白状しなくてはならない。もちろんやめる。空気感染というのは、咳、くしゃみでうつる飛沫感染と違う。近くにいる陽性者が息をするだけで感染する。いただけで、しばらくは空気中にウィルスが浮遊する。マスクは飛沫はブロックしてもウィルスは入りも出もダダ洩れだ。

ということは、「三密」をますます厳守ということだ。それしか身の安全を守る方法はない。200人出たら緊急事態宣言になるのかどうか?ついに第2波がやってきたのかどうか?そういうことを井戸端会議で論じるのは一興だろうし、それを仕事にされている方もおられるだろうが、「梅雨入り宣言」「桜の開花宣言」と同じほど僕にとってはまったくどうでもいい事である。やるべきことは変わらないからだ。

ちなみに、誤解してる人が多いが、三密とは密閉、密集、密接の3つだが、「全部同時にやると危険(=3アウトチェンジ)」ではなくて、「どれか1つでも危険(=ワンアウトチェンジ)」だ。それを徹底して避けて、うがい、手洗い、鼻洗浄を励行すれば大丈夫と思っていたが、空気感染という話が出てくるとソーシャル・ディスタンスは2mでは済まないのだろう。

小池都知事が不要不急の他県への移動を自粛するよう都民に呼びかけた。都民だから言うことをきこう。旅行に出ても東京人は諸悪の根源だから迷惑だし、冷たい目で見られてるんだろうなんて気にしながら温泉入ってもくつろげないし、東京問題などといってる政府のキャンペーンなんか乗っかったら「Go To トラブル」になるだけだ。

小池氏の圧勝に感じる微妙な不安

2020 JUL 7 1:01:02 am by 東 賢太郎

小池氏が得票率59.7%。その他はぜんぶ足しても負けというのはやる前から戦いになってない。つい高校時代、甲子園の予選で同じブロックに強豪の日大一高の名前を見た時のことを思い出してしまった。いとも簡単に優勝されてしまったが甲子園で16三振も取ってドラ2でプロ入りする投手との差は致し方なかった。

では小池さん、その投手と同じぐらい図抜けてるの?どこが?という問いに答えられる人はいるんだろうか。前回の公約はほぼ未達だし、対戦相手が弱すぎ以外にないんじゃないか?会社で議決権6割なら独裁であって社長が経営に失敗して倒産すれば社員は路頭に迷うしかない。しかし政治はそうはいかない。

国政もそうだ。安倍首相の自民がいとも簡単に選挙に勝ってしまい、取り巻きが独裁でやりたい放題になった。それで良かったことも悪かったこともあるが、良かった方を美点凝視してOKというわけにはいかないのが現在の困った状況だ。醜点凝視する気もないが、案件ごとにダメなものはダメだ。

僕はリベラリストだ。個人主義、資本主義、自由主義、国際主義、人種・性別・信教の平等主義を尊重したいし、税金はたくさん払うから権力は干渉してくれるな好きにやらせてくれという市民だ。たまさか、それらは西洋人が血を流して勝ち取った「市民革命」の賜物であって、日本でそれは一度も起こっていない。

ではなぜあるかというと、憲法のおかげだ。列挙した**主義どれひとつ江戸時代までない。全部借りものだ。日本国憲法が市民革命なき国を変えた功績は大であり、GHQの押しつけ憲法というが、70年もたっていまだにそんなことを言ってる幼稚な国民はもう70年たってもアメリカから自立などできないだろう。

借りものは身に染みついたものではない。自民党に丸腰で委ねて大丈夫かという疑念は常にある。憲法9条改正は賛成だが本当にそれだけかと。国会を飛ばして法を勝手解釈するのを目の当たりにし、ますますそう思った。まして僕の払った税金がご贔屓候補のマンジュウになってるなら気持ちの修復は不能である。

じゃあリベラルを支持すればいい。それが道理だ。しかし、最大のネックは、この人たちは本当に日本国を体を張って守り隣接諸国と好適な距離をとる人たちなんだろうか?という素朴な疑念を感じることだ。もちろん守ると言うだろう。でもそれは僕の望む生活を守ってくれる日本国なんだろうか。

英国の “影の内閣” がない。任せてみた民主党、悪夢の3年というがコロナ対応のひどさは安倍政権も変わらない。でも野党は敵失があっても浮上できない。リベラルは左を意味してしまうからだ。これぞ日本にとって悪夢なのである。僕のような者が安心して市民生活を送れる政党が欠落しているのかもしれない。

 

 

 

専門家会議と反知性主義

2020 JUN 29 19:19:47 pm by 東 賢太郎

西浦教授が4月中旬に、専門家会議としてではなく個人の見解として公表した42万人が死亡するとの推計には、過大でないかとの批判があった(東洋経済、6月27日)。

数学の解答に過大はない。こういう記事を書く人がいるから過大になるだけで、そうではないとわかりやすく解説するのは政治家とマスコミの仕事だ。それができなかったから「専門家会議が機能しなかった」という意味不明の話に持ち込んで責任逃れする羽目になる。メンバーでない西浦氏の暴走を止められなかったから専門家会議はもう不要だという説まで現れ、では会議を招集し西浦説を採用したのは誰だったんだと、ここまでくると誰を守りたいのか貶めたいのかわけがわからない惨状である。

西浦教授は「(集団免疫政策を採って)何もしなければ」という条件で最大値を計算し、疫病の最大の被害規模を想定して示した。学者として当然のことだ。思い出していただきたい、福島第一原発の津波対策を巡って「事故の3年前に10メートル前後の大津波が襲う可能性を示す試算がありながら東電は十分な対策を取っていなかった」と猛烈に批判が出た。「まさか14メートルのが来るとは思っていなかった」との弁解は許されず、原子力安全・保安院長の「私、文系なので」は迷言として記憶された。いま西浦教授を批判している者たちは彼らを許さなくてはいけない。

危機管理において最大限の被害を想定するのは世界の常識である。最大限のことを言っているわけだから常識を外れて聞こえるのは当然だ。「何もしないなんてことはないのだから」と、人が仮説を立てている傍から仮説を否定してかかるような粗野な頭脳の人は論理思考がまったくできず議論にすらならないことを暴露している。国民を無用にパニックに陥れると批判するのは危機管理する気のない人であり、結果を見てからそうならなかったじゃないかと後出しジャンケンをする人はただのアジテーターである。いずれにしても政治家にしてはいけない人であり、「知性だけで物事は決まらないよ」とそういう人たちの存在をあえて正当化して許してしまう考え方を反知性主義と言う。

下のグラフをご覧いただきたい。結果を見てから語っても良いなら、日本国の感染者数は西浦教授が42万人死ぬと警鐘を鳴らした4月15日(下の黒い矢印)から今に至るまでずっと減ったままで、国が緊急事態宣言を解除しても増えていない。「西浦教授の警鐘が国民の行動変容をもたらしたからだ」と評価できない理由がどこにあろう?教授は危機管理の要諦として、可能性のある最大の数値(福島原発なら10メートル超の堤防の必要性指摘に相当)を指し示し、コロナの場合それは国民個々人のウィルスの恐ろしさの正しい認識と危機意識に依拠していることを危機感を与えることで知らしめ、一定の成果を挙げたということではないか。

このグラフは東京だけのグラフとほぼ相似形である。

つまり、コロナ対策とはほぼ東京対策であると言って過言でない。全国区(平等に日本国全体に)というお題目でしか施策を打てない官邸としては困ったことで、東京に有効な対策があったとしてもそれを感染者ゼロの岩手県にもしなくてはいけない。それでも東京がうまくいけばいいが、その場合は小池知事のお手柄で、失敗すれば安倍政権の責任というまったく割の合わないゲームになっていた。この「全国区しばり」の制約こそが、ひと家族2枚だけというアベノマスクの究極のショボさに「何もやらないよりまし」という免罪符を与え、やらない方が良かったねという不幸な評価を固めてしまったことは想像に難くない。

東京都民としては、夜の街のクラスターなどよりも都に管轄権がない羽田、成田経由の外人によるウィルス大量持ち込みが最も怖い。「専門家会議は法的根拠がないから解散」などと政権が言いだすと、官僚っぽいその理屈で立法権のない東京都を篭絡して経済対策のために米中の入国禁止を解除し、「国がインバウンドによる景気対策やってます」のパフォーマンスに持ち込まれる危惧を覚える。コロナのリスクを最も抱えている都民を犠牲に「国民のためにがんばってますキャンペーン」はやめてほしい。それと戦える人に都知事をやってもらうしかないだろう。

ポピュリズムに徹する今の政権にとって反知性主義はやりたい放題の温床となるありがたい考え方だ。学者や専門家は自分の都合の良いことを正当化してくれればいいだけの存在で所詮はお飾りである。賞味期限が過ぎれば他の飾りに変え、お色直ししてイメチェンだ。中身はもちろん、いつも同じだ。首相がかわって院政を敷いても同じだ。馬子にも衣装とはこのことで、その手法はというと、「これはプロの味ですね」とプロの料理人に褒めさせておいて「あくまで個人の見解です」と画面の端っこに断り書きを入れてさえおけば、誰が見ても明々白々のヤラセなのに「合法的でしょ」とできる昨今のテレビCMと同じだ。「法律に基づいて適正に処理している」という国会答弁が、まさにそれである。

専門家会議が法律に基づいたものかどうかなど国民はどうでもいい。専門家の意見を聞いて判断するのは政治家だからだ。政治家に結果責任を問うという国民の眼からは逃げようがないのがSNS網が張り巡らされた現代の政治環境である。専門家会議の先生方は政策決定の外見作りに利用されていることにどこかで気づいたと思う。当初、尾身先生は専門的知見と経済政策を混同されているように見えた(恐らくそういうミッションと解していた)。拙ブログに「解のない連立方程式」と書き、次第にそういう世論になって行き、最後は「経済対策は政治のご判断」と言い切ったのはあっぱれだ。それは最初から自明のことではあったが、西村大臣の新たな会議が招集されたところで、数学で「解なし」の解が有識者で会議を開けば見つかるわけではない。

ここで「いや、世の中は数学や疫学で動いてるわけではない!」と演説すれば「そうだ!」と人気がとれるだろう。それが反知性主義によるポピュリズムだ。無知だが純真なピープルを守ってあげようという主義ではないことをピープルは気がつかないところにのみ成立する政治技法であるのは、その権化であるトランプ大統領を見れば歴然としている。「知性で政治はできません、国は良くできません、私はそれをやる力がある、だから私に任せなさい」という、資金力や閨閥や票田はあるが知性がない政治家に都合のよい主義であり、知性はあるが知的売春をいとわない宦官たちによって支えられる。選挙は街宣車やウグイス嬢など世界に類のない滑稽かつ膨大な無駄にカネがかかるシステムをあえて作り新規参入を阻止する。晴れて国会議員になれば逮捕されたって高額のボーナスが出る。そんな仕組みの挙句の果てに、政党が税金で票を買うところまで行ってしまえば「それをやっちゃあお終いよ」の審判が下るのは世の道理なのだろう。法律より尊い人間の生き様という法があることを気づかせてくれる。

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若者のための政治講座(その3)

2020 JUN 18 22:22:10 pm by 東 賢太郎

①影響を及ぼすほどの大物議員でもない(河井夫妻逮捕で二階幹事長)

小物でも法務大臣になれる。法務大臣は検察官を指揮監督する。よって、検察官は小物未満である。

 

②法務大臣任命者として責任を痛感しております(安倍首相)

法務大臣の任命権は法令上ワタクシにあるということに関してはですね、強く認識をしておる次第でございます(以上、本件おわり)。

 

③話題になったことが意義(小池都知事) 

え~、豊洲、東京アラート、カイロ大、みな都政(渡世)に大事でございます。

 

④政治の世界では陣中見舞い、当選祝いの形なら許されるんですが(田崎史郎)

こういうオヤジが許されてるのが政治の世界なんですが。

 

⑤どうせやるなら、てっぺんを目指さないとね(河井案里容疑者、初当選の声)

その志やよし。史上初に1年で到達されました。

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ジョージ・フロイド事件

2020 JUN 2 13:13:36 pm by 東 賢太郎

ドイツにいたころ、チャイコフスキーの音楽というとどうもあんまり上等と思われてない気がした。部下の通にきいてみるとやっぱりそのようだ。もっと言えば、ショパンやグリーグもだめなのだ。彼はバイエルン人で年上だ。「そうかなあ、R・シュトラウスよりいいと思うよ」などというと真っ向から否定されてしまう。彼とはミュンヘンに出張してバイエルン放送響でベートーベンのコンチェルトをきいた(チョン・キョン・ファだ)。素晴らしい演奏だった。「韓国人はいいのか?」と聞いたら、「なに、彼女、日本人じゃないの?」ときた。演奏家はいいよと取ってつけたが、そのころ、博士号を持って日本企業に勤めるインテリでも東洋人の認識はそんなものだった。

ドイツ人が音楽で覇権主義なのは仕方ないと思う。自分もそうだし。イタリア、フランスは別種であり存在ぐらいは認めるがスペイン、ポルトガルは未開地、東欧は格下の親類と思ってる。ロシアや北欧は辺境であって英米などは最果ての地で無きに等しい。クラシックに浸かっていたからこういう差別的世界観は元からあったが、ドイツで彼と意気投合してさらに鉄壁となってしまったから後でずいぶん困った。というのは米国でMBAを取ったインベストメント・バンカーにとって、世界はその真逆であって英米以外は辺境の未開国だ。ユニバーサル・バンク方式という銀行支配型のドイツの田舎くさい金融など前世紀の遺物であった。野村のなかでドイツ人の言うことなど通る風土はかけらもない。文化と言えばきこえはいいし、根はたしかに文化にあることはあるのだが、人種差別とはこうやって知らず知らず心に巣食ってくるものなのだ。

アメリカにいたときは、通りにたむろしてる黒人の下衆で薄汚い奴らがあからさまに東洋人を差別してきた。体格は立派で運動能力もありそうでそれを誇るのは一理あるのだが、字も読めないどうしようもない、目があえば恐喝の危険を感じるようなグレた連中だ。イギリスもロンドンのソーホーやピカデリーあたりに怪しげな黒人はいたが、ニューヨークやフィラデルフィアで見慣れてるものだから顔が温和に見えた。僕は白人の大学に行き、ウォール街やシティの仕事をしたから目だけでなく頭も白人に感化されているに違いない。だから香港に着任した時にえも言えぬ都落ち感があった。そのフィーリングは誰にも説明できないし言葉にもならない。ドイツやスイスの何倍も大きい現法のトップで一応は出世なのに心に巣食ってしまったものが剥がれるには2年ほどかかった。

アフリカ系米国人のジョージ・フロイド氏がミネアポリスの路上で警官に殺害された動画は、僕の中にある様々なものをえぐり出した。まだ「あれ」があるのか・・・オバマの8年は何だったのか?「あれ」とは40年ほど前にマンハッタンで目撃した黒人青年の射殺死体だ。まだ息があったが救急車が来たときはもう遅く、あとに血の海が残った。映画で見るマフィアの銃撃戦がアメリカでそうそうあるわけではないが、気持ち的には日本人に理解できないほど身近で、シリコンバレーで会った男など「俺はガードが固い、金庫に銃が40丁ある」が自慢だった。その彼が丸腰で夜の街に出てロスでホールドアップを食らった話が仲間のジョークのネタになっていた。刑事コロンボで犯人の女が計略を練っていとも簡単に浮気者の亭主を撃ち殺したりするが、それがお茶の間のドラマだという点にアメリカを感じるようにならないとあの国のヤバさはわからない。

ジョージ・フロイド事件への抗議デモは各地の都市に凄まじいマグニチュードで飛び火して、5月30日のCNNを見ていたら、アトランタの、まさにそのCNN本社が襲撃されているシーンが実況中継され、夜間外出禁止令が放送中に施行時刻となったが誰も帰宅せず無視して警官隊とにらみ合っている。ニューヨークで暴徒が発生し6月1日にはついにホワイトハウス前で火の手が上がった。すでに大事件であるのに感度が悪い田舎者の日本のテレビはあんまりニュースにしない。与党も野党も東部も西部もない。トランプは連邦軍を出すと言いだしたが、選挙がまずいと思っていることだけは確実だ。香港の国家安全法批判をプロパガンダの目玉にする予定がお膝元でおんなじことになってしまったからだ。中国はざまあみろ、してやったりの声明を出しているが敵のオウンゴールで香港弾圧が正当化されるわけでもない。

1997年、米国の資本原理主義にどっぷりつかった頭で香港に赴任して、その主義に「超」がつくことを発見した驚きは忘れない。要はどちらも拝金主義なのだが、金鐘(アドミラルティ)にそびえる48階建ての遠東金融中心ビルのてかてかの金色にニューヨークでおなじみのトランプタワーを思い出し、あまりのあけすけな成金趣味に憎めないものさえあった。僕の赴任は1997年12月でパッテン総督が香港を返還して船で去ってから5か月後だ。最初の半年、あれほどに、すがすがしいほどピュアな自由主義、資本主義の息吹を僕はアメリカですら感じたことはない。低福祉、低課税。自己責任で生きろ、能力あるものは好きなだけ稼げという国である。持てる者に過剰な嫉妬もしない。お札が象徴的だ。米ドルのリザーブで発券される「HSBC」「スタンダード・チャータード銀行」「中国銀行」の3種類の同額紙幣の存在は有名だが、日本人の感覚で言うなら日銀券の威厳にほど遠く、偽造できそうだなあと思う程やっぱり軽い。英独スイスで感じたことのない軽さ。これに唯一匹敵するのは北朝鮮がせっせと偽造している米ドルだけだ。

香港人はエスニックには中国人だが、そういうことに鑑みるに、東洋人ではあっても日本人よりは遥かにアメリカ人に近い。巷の人の英語はヘタで語彙も少ないがそこそこ通じるし、立派と思うのは誰も何の抵抗もなく臆面もなくしゃべることだ。そうしないと食えないからだ。会社では社員はフレッドだシンシアだと好き勝手な英語のファーストネームを名乗り、こっちも経理部のスーザン、人事部長のフランクだなどときっちり認識している。社長が実は社員の中国名(漢字)を知らない、なんともこのポップな軽さもアメリカンっぽい。会食で使う店はみな一流だがサービス精神は誠に乏しく、給与が安いのもあるのだろうが、なにより料理が美味であればそれでいいではないかという割り切りだろう、華僑の大御所である顧客たちがサービスに文句を言ったのを見たことがない。「江蘇省・浙江省同郷會」の50がらみの給仕長だけは例外でいつも愛想がよかったが、それはチップのせいというより僕がそこの剥き海老と上海蟹が好物で真剣に世界一であると褒めた美学的な理由からだろう。

かように、香港では老若男女、職業、貧富を問わず差別というものを明白には感じたことがない。入国管理の法務局と監督官庁であるFSA(金融庁)の役人だけは偉そうだったがそれは差別ではなく役所というものの世界的特性だ。白人というと歴史の成り行きから英国人が多いが、本国でのように高飛車でない。というより当時は香港に来る階層というのはまずアッパーでもピカピカのエリートでもなく、こう書いては悪いが流れ者っぽいアジア好きか出稼ぎ感覚の連中だった。前者は結婚して土着する者も多く、もとより差別感情はない。香港は阿片戦争で英国人が暴力と麻薬で強奪した租借地だが、借款で期限切れになると延長はなく、金の卵を手中に収めようと画策する中国にすげなく追い出されたわけだ。一国二制度はその時のおためごかしの言葉だが、当時から、きわめて嘘っぽく響いており、いずれ牙をむくぞと華僑たちは警戒していた。

香港のエリート層は誇り高い。自由主義で能力を発揮して富豪に昇りつめた自負、自信にあふれた人ばかりで僕自身もああなりたいという気持をかきたてられたほどの熱量だった。もともと中国から逃避した者たちであり中共のヘゲモニーに服する気などかけらもないだろうし、台湾の商人と同じく中国を利用して儲けられるなら服したふりぐらいはするだろう。ただ、一国一制度になった瞬間に香港は香港でなくなるから中国全体の利益にはならない。香港は全体の一部分にならないゆえの「軽さ」(フレキシビリティ)が発展の原動力で、それは米国の資本主義に近いがより軽やかで独特なものである。それが能力はあるが母国では上の階級に抑えられて開花できない層を魅了してきた。その点も、欧州からメイフラワー号で流れてきた移民の国アメリカと気質が共通する要因だろうと思う。

中共がかぶせる国家安全法なる網は権力による差別である。若者が反対するのは必然だ。中国に足場のない彼らの未来がなくなってしまうからだ。ジョージ・フロイド事件とは発端は異なるものの、国家権力による弱者の蹂躙、差別への反駁デモという結果は同じである。両国の暴動をひとくくりにしてコロナに結びつけるのは短絡的かもしれないが、それでも、世界中で社会に個人に鬱積したコロナ・ストレスが何かの形で爆発するのではないかという社会学者の予測は各国にある。デモ隊が三密を気にする様子はなく、正義を求めてそれに参加することはコロナの呪縛を解きはらってくれる精神的大義になっているかもしれない。貧困と飢えとストレス。コロナでたまったマグマがナショナリズム、ひいては人心に根深く燻っていた差別感情に火をつけ暴動、戦争につながるリスクは常に覚悟しなければいけない。

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「のぞき劇場」のコメント欄について

2020 MAY 23 7:07:12 am by 東 賢太郎

5年前にこのブログを載せました。実は同じタイトルの記事をもう一度書こうと思っていま読みかえしてみたのです。すでに書いてあったのでやめました。

Yahoo,Googleのコメント欄はおもしろい

こう予言してあります。

Yahoo、Googleのコメント欄はますます書き込みが増え、なまじの弱小野党などよりずっと与党の政策に影響力を有する存在になっていくと思います。

既にそうなっていると感じます。

大きく変わったのは質的な面ですね、5年前はいかがわしいものが多いイメージでブログにするのもちょっと勇気が要ったのですが、今は実名で投稿される方も現れ質・量ともグレードアップしてます。ネットの発信力は格段に強くなっていると実感しましたし、皆さんステイホームですからネット依存が増えてますますそうなるでしょう。もうこれは後戻りがなく、ポスト・コロナの地殻変動の最大要因の一つにすらなると確信します。

時にマスコミが書けない事や内部告発的な情報がズバリ書いてあるし、一個一個は市井の偏見でもマス(総体)として俯瞰すると世論の傾向がわかるようになります。一個だと偏見でも多数になると政治になるのです。傾向を知って何の意味があるんだと思われましょうが、今の政治は完全にポピュリズムですから傾向にこそ敏感であり、だから意味があるのです。

ちなみに僕はYahooコメント欄に参加はいっさいしませんが、似た趣旨のものは自分のブログのコメント欄に書き足していきます。同じテーマで記事を書き足すよりも整理がつくし速いし、ご関心ある方にはオピニオンの推移がたどれるからです(基本的に僕はあんまり振れませんが)。最近増えたのは

のぞき劇場

です。アクセス数もトップです。

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ぎょうさんやぎょうさん、無量大数や

2020 MAY 13 23:23:30 pm by 東 賢太郎

一、十、百、千、万、億、兆、京、垓、 杼、穰、溝、澗、正、載、極、恒河沙、阿僧祗、那由他、不可思議・・・つぎなんだっけ?

にいちゃん、そんなん数えたってあきまへんで、誰もわからんがな、ぎょうさんやぎょうさん、無量大数や

 

尾身副座長

報告されているより感染者の数が多いのは間違いないが、それが10倍か、15倍か、20倍かというのは、今の段階では誰も分からない(5月11日、参院予算委員会)

安倍首相

現在の感染者が、PCR検査で確定している感染者数よりも多いだろうと考えているが、どれぐらいいるかは申し上げられない(同上)

ファウチ博士

州や市が感染拡大への十分な対応能力のないまま尚早な経済再開を進めた場合は、あちこちで感染者が増加し、さらには手のつけられない流行に至る恐れがある。そうなれば避けられるはずの苦痛や死を招くだけでなく、経済回復への道まで後戻りすることになりかねない(5月13日、上院公聴会)

トランプ大統領

コロナの数字はだいぶよくなってきている。どの地域でも数字が下がっている。大きく前進した!(5月11日、ツイッター)

 

尾身さん、すばらしい。ついに安倍首相に忖度させてる。まあアンリ事件でそれどころじゃないかもしれないが。トランプ大統領はいったいどうしちゃったんだ、4月終息、金正恩、武漢研究所、ぜんぶハズレかよ。このツイッターで投票してくれるのは無教養の層だが、患者、死者はそこが多い。ご両者ともおんなじ、コロナでコロリかな。

 

ファウチ博士

死者数の実態は政府の公式死者数である約8万人より多い可能性が高いことを認める、その理由として、流行中心地であるニューヨーク州などで多くの人が病院に搬送されることなく自宅で亡くなった(5月13日、上院公聴会)。

厚労省

感染拡大で感染者やその病状などの把握が困難になったとして、厚生労働省は9日、集計方法を変更した。その結果、全国の退院者数などが大幅に修正された(5月10日)。

東京都

東京都は12日、新型コロナウイルスの感染者数の集計ミスに伴って修正した日ごとの新たな内訳を公表した。この他にも複数の日にわたって発表していた人数に増減が生じ、差が2桁に上った日もあった(5月10日)。

 

役所の忖度も必要なくなってきたのか。こうなってくるとウィルスの正体がわからん以前に、データがあっとるんかもわからん。もうだあれもわからん!!

 

ぎょうさんやぎょうさん、無量大数や

 

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男にはそれをやっちゃあお終いの一線がある

2020 MAY 12 9:09:33 am by 東 賢太郎

どういうわけかイスラム圏らしき異国に赴任していて、家族と部下のために懸命にサバイバル・グッズを買い求めている夢を見ました。寝ても覚めてもビジネスを考えてるせいでしょうか、夢も突拍子もないことになっています。

こういうのをコロナ・ドリームと呼んでるそうですね。海外の店に社長として着任して社員に迎えられる夢は本当によく見るので、それのコロナ・バージョンでしょう。どれも現実でないのばかりなんですが、例外なくよしやるぞとなる。その高ぶりがあまりにリアルで、目覚めた瞬間に「あれはどこの店だったっけ?」と真剣に思い出そうとしてたこともあります。

平課長に降格でデスクヘッドで雇われてるシーンもけっこうあります。決まって成績悪くて追い込まれてます。ああ今日も商売できんな、そろそろクビかなと悩んで朝になります。さらに降格で梅田支店のいち営業マンというケースもあって冷や汗もの。ひとりリーフ(顧客取引簿)をめくって、やばい、今日も何もできない、これだ、この人に電話してみなくちゃとリアルに焦ってます。

僕の愛読書に「なにわ金融道」(青木雄二)があります。出た当時から何度も読んでるこの漫画、人生勉強になるなどとしたり顔で言ってる甘ちゃんインテリは多いですが、僕にとっては梅田支店の日々、飛び込み外交に出歩いて遭遇する大坂の商売人の人間模様。別に金貸ししてたわけじゃないが、株を売るのはもっとこわいですよ、朝の船場あたりの殺伐としたどやどやした商売人の街の空気がですね、「儲かってまっか?」というウソも虚飾もないストレート勝負のわかりやすい世界がですね、あるある(あったあった)の連続なんです。今も社会人として育てて頂いた大阪のお客様への感謝と愛情に涙が出ます。

似た路線では日本映画専門チャンネルでやってる「難波金融伝(ミナミの帝王)」ですね。竹内力のギンギン、コテコテの極道もん風情が最後は善玉というのが最高だ。カネの恐ろしさがわかるハードボイルドの極致でレイモンド・チャンドラーなんかより日本人にはずっとわかりやすい。情でなく理で悪を倒すエンディングは刑事コロンボに通じるグローバルな勧善懲悪ドラマですね。

もうひとつは「静かなるドン」(新田たつおの漫画が原作)。カタギとヤクザの間で揺れる後継ぎ組長の話。派手な撃ち合いは一見壮絶ですが時代劇のチャンバラみたいにリアル感は実はなく、人物名が新選組や歴史上の人物のパロディで「作り物」感を認めちゃって、主人公のキャラと奮闘を今風の遊び目線で楽しむスタンスですね。

かように、紳士淑女の皆さんには申しあげにくいのですが昔から任侠映画の大ファンです。高倉健、松方弘樹、北大路欣也、マーロン・ブランドが恰好いいと思って育ちましたんでどうにもなりません。だからやってるとついつい見てしまい、どんどんドラマに没入、俺、どうしてこんなにヤクザもんが好きなんだ大丈夫かと心配になったりするのです。

このルーツが少年サンデーの伊賀の影丸にあります。忍者集団の殺し合いドラマだから現代版がまさにそれ。戦争物はアノニマス(匿名)で個人技が見えずいまひとつ面白くない。ヤクザは忍者ほど個性はないですが顔が見えるんでOK。戦国武将も三国志も相撲の星取表もアニマルプラネットもそのノリで観てますんで、三つ子の魂でしょう。投手対打者も熱中して、それで自分でやりました。

いいわけですが、男子が強い者にあこがれる、これ自然と思います。でもやっちゃあいけないことがある。法律でなく世の中の掟を破ることです。破ったら自分に負けという掟でもある。これで生きてる男は格好いいです、信用できます。逆に、法律に書いてないからいいだろう?最低ですね。そういう奴は信用しちゃあいけません。そういう輩に忖度して精神的売春して生きてるのは男のクズです。

男の器量というものがある。本物は知りませんが、映画が暴対法問題にならないのはそれを描いているから、日本人の奥底にそれがあるからです。腕力でも学歴でもない素っ裸の男前ですね、それがないとボスにはなれない。部下が馬鹿にするんでね。ところが今はどうだ。器量のかけらもないチンケな男が権力をもって偉そうにしている。僕はそういう奴は恨みなくても本能的にぶん殴りたくなる。

そういうのはだいたい運動もだめで「男の勝負」という人間の修練の場を経てないから汚いことを平気でします。勝つためにはウソも裏切りもありというのが三国志であり孫氏ですが、それで生きるのは中国、朝鮮までの話であって、日本の男にはそれをやっちゃあお終いよという一線があります。それをわかってない奴というのは日本の男じゃない、僕など1秒で馬鹿にしておわりです。

そういえばビジネスの戦場で何人か同期、部下にいい男がいましたね。ゴルフしたり飲んだりのお友達関係が先に来るなんてのは、誤解を恐れず言えば女の世界です。女子会、ママ友です。奴らはあくまで仕事で男ぶりが良かった。それだけなんで会社辞めたらつき合いはありませんがね、プロ野球選手が選ぶオールスターなんてもので今でもずっと敬意をもってます。

政治家にそういう光を放つ男が少なくなりました。見事に劇貧ですね。私利私欲の前に掟なしのふぬけばっかり。男はそれをやっちゃあおしまいなんて微塵もなく、邪魔者は情け容赦なく消す曹操の凄みもなし。本性を見たからもう何を言っても無駄。何人かの特定の政治家に贈っときます。女性はよくわかりません僕の本能の範疇に入らないんで、でもあねさん組長ってのもありでしょうね今時。

 

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素晴らしい吉村知事の大阪モデル

2020 MAY 8 1:01:34 am by 東 賢太郎

なにより素晴らしいのは吉村知事の発言に「専門家」という言葉が出てこないことです。いまのところ新型コロナの専門家は世界に一人もいません。

彼自身の言葉を聞いてよくわかりました。

①感染者数の山を低くして医療を守る(ワクチン、抗体、治療薬なければいずれ同数が感染)

②ワクチン開発(または抗体獲得)まで時間稼ぎ(ウイルスと経済のいたちごっこになる)

③データを「見える化」して市民に我慢のインセンティブを与え、一緒に考える

ということ。①「移動平均線」で観測するのはかようなデータを扱う常識です。③透明性、国民への情報開示はこれから最も支持される政治家の必要条件でしょう。非常に素晴らしいのは自粛再要請の条件に④「感染経路不明者の前週増加比1以上」と変化率の概念を入れたこと。①②は積分、④は微分がわかってないと発想が出てこないし、説明されてもよくはわからないでしょう。「いたちごっこ」は連立方程式で、概数とはいえPCR検査データがある程度揃わないと解けません。大坂はあるんでしょうね、だから数値を入れられた。

これ、「専門家に聞きました」じゃないんです、吉村さんは。収集したデータを吟味し咀嚼して、アドヴァイスはもらっていようと自分の頭で考えてます。それは受け答えを見れば一発でわかります。彼は数学ができますね。これからの時代、コネと口だけ得意技の政治家は不要でしょう。

東京はデータがHPにあまり出てません。国の感染者の30%がそれですから政府は全国の解除条件の数字を出せないでしょう。PCRをやらなかったツケであり、山中教授が大学などを動員すれば1日10万はできるし人もいると言ってるのにできない。なぜかというと、厚労、文科、農水、自衛隊、経産、警察に検査機能が分散してるから。役所の縦割りは誰かが鶴の一声を発しなければ解消しません。それができるのは今の日本で首相か西村大臣しかいません。目詰まりはそこでしょう。

 

(追記)

 

加藤厚労大臣 相談目安「我々から見れば誤解」発言にネット怒りの声「ふざけるな」「酷い」https://news.yahoo.co.jp/articles/311595d1cfabed7f267ffd5d2dec5db96bb7b6cb

この国民の怒りは当然。目安か基準かなど国民はわからない。わからないものを出しておいて多くの命が失われ、軽症者、無症状者をダダ洩れ放置して感染を広げてしまったのは、100%厚労大臣の大罪である。断言するがこの人はまったくの無能。指針を変更する前に厚労大臣を変更すべき。

(ちなみにこのデイリースポーツの記事についてる大量のコメントを全部読みました。気になる記事はいつもそうします。マスとしてみればネットのコメントは、マスコミの色がついていない、政治操作もされてない貴重な生の情報源です。自分の記事のヒット数を見てもネットの力は増しているように感じます)

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