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カテゴリー: 政治に思うこと

五輪とスーパー・スプレッダーの関係

2021 MAY 15 0:00:07 am by 東 賢太郎

今日は良いニュースがひとつあって、陽性で入院した仲間がZOOM会議に元気に復帰した。本当によかった。セミナーに出たら講師が陽性だったそうで、なんと出席者10人全員がアウト。発熱して救急搬送されICUで人工呼吸器装着となり「人生で初めて1週間記憶がありません。あのまま目が覚めなければ終わりだったですね。金融関係者のセミナーですよ、まさかでしょ、変異型は怖いです、絶対に気を緩めないでください」。イギリス型でこれだ、インド型はもう確実に入ってしまっておりこれが暴れだすとめちゃくちゃになる。感染研は変異株を充分なサンプルで調べていない。どういうわけか、この件はクラスターとして報道もされていない。

10人にうつす超スーパー・スプレッダーが講師だったというのが驚きだ。出てきたんだから無症状だったのだ。僕の周辺、つまり金融業界で陽性者はいままでほとんど聞かなかったがついに魔の手が迫ってきたようだ。東京は新規陽性者がいまのところ千人ぐらいだが、一番危険なこのような人物は統計に入っておらず、実態は毎日数千人であり、しかもスーツを着て満員電車に乗っていると思われる。僕はステイホームなのでかからないし人にうつさない。だからワクチンは後でいい。そういう危険な輩から先に打ってもらうのが道理なのになんで高齢者からなんだろう。それで東京が沈静化してくれれば僕は打ちたくないし、打たざるを得ないならオリンピックでやばくなるのは冬だから今打つと早すぎる(効果は半年で切れる)。

よく考えよう。緊急事態なのにワクチンを2%しか打ってない国にオリンピックが来るか?来るわけない、そうだよね、普通ならね。えっ?普通じゃない?そうか、緊急事態だからね、そりゃそうだ。で、緊急事態なのにどうしてやるの?その理由は?・・・え?安心安全?それって当たり前だろう?スポーツの感動?国民が楽しみ?60%は反対だ。違約金?ほんとにそうかなあ。

お断りするが僕は別に反対ではない。こういう非科学的、非知性的なドタバタで税金がどぶに捨てられるのが極めて不愉快なのだ。半端でなく払ってるんでね、言う権利がある。有事なのに開催国の民意など関係ないと偉そうに放言しておいて、中止したら大枚ぼったくるとしたらIOCの男爵は世界中に批判されいずれ開催国を失うだろう。彼らと堂々と交渉できるスタンスも能力もないのはワクチン分捕りのヘマを見るまでもなくわかる。えっ?ここで中止を言ったら世界の笑いものになる?心配はご無用だ、すでになっている。

 

 

若者のための政治講座(カレーの術)

2021 MAY 14 1:01:54 am by 東 賢太郎

僕が学生のころ、論述式の試験問題にお手上げだった学生が苦しまぎれに「美味しいカレーの作り方」を書いたら単位が貰えたというまことしやかな話があった。「その問題はさておき、美味しいカレーの作り方を書きます」という書き出しでレシピが書かれていて、教授はその解答者に「可」を付けたという。

世の中には懐の深い教授もいるかもしれないと思わせる話だ。零点よりましというねばり腰はビジネスには向いていると思うが。

「その問題はさておき、美味しいカレーの作り方を書きます」

は実社会でも使われている。ポイントは「その問題はさておき」は言わないことだ。むしろ、いかにもその問題について答えているような顔をしつつ、関係ないことを堂々と言う。これを「カレーの術」という。

利点は2つある。

①目くらまし

相撲の技なら猫だましだ。野球だと超スローボールだ。フランスのド・ゴール大統領が「お前は国をまとめる力がない!」と議会でつるし上げられ、「諸君はフランスにはチーズが何種類あるかご存知か?246種類だ。どうしてそんな国がひとつにまとまるんだ?」とかまし、きりぬけた。

②レッドへリング(燻製ニシン)

臭いニシンで猟犬を迷わせることから出た呼称。ミステリで読者の注意を真犯人に向けさせないためあえて別の人物を怪しげに仕立て上げ、いかにも筆者が重要な手がかりと考えているかのように書いて注目させる(実はどうでもいいことだ)。W・アイリッシュの作品に最後の最後までサスペンス溢れるストーリーが展開して実に手に汗握るが、真犯人がわかるとそれは実は膨大な長文の「ニシン」だった、ぜんぜんどうでもよかった、ああ騙されたというのがある。

以下に実例を示す。

その1

〈問い〉

緊急事態宣言の期間を11日までの2週間余りとした当初の判断は妥当だったか?

〈答え〉

(その問題はさておき、美味しいカレーの作り方を書きます)

「人流の減少という所期の目的は達成できた、そう考えておるところです」

 

その2

〈問い〉

夏に感染が悪化していても五輪は開催するつもりなのか?

〈答え〉

(その問題はさておき、美味しいカレーの作り方を書きます)

「安心安全な大会が開けるように進めてまいります」

 

その3

〈問い〉

多くの人が納得し喜んでくれる状況になることが望ましいので説明を。

〈答え〉

(その問題はさておき、美味しいカレーの作り方を書きます)

「借金でなかったものを返さなかったと末代まで言われては困ります・・・うちは名誉ある家なんで・・悪いのは相手ですし隠し取り録音だってあります・・・(28枚)・・・以上がご説明すべき唯一の問題です」

 

まあ、こんなもんに騙されるほど国民は馬鹿ではない。そういう声が拡散されるネット社会の怖さすら気がついていない。カレーの術はド・ゴールやアイリッシュのような大物がやればサマになるが小物がやれば馬鹿がバレるだけだ。

 

世の中の謎(安心安全の大会)

2021 MAY 12 1:01:51 am by 東 賢太郎

日ハムの井口投手が陽性になったらしい。去年は阪神、巨人などで国民的に大騒ぎしたのにもはや大した報道もなく試合は何事もなく開催だ。五輪のことがあるんだろうか・・・。

変異株はまったく別物と医師がいう。東京は5月2日時点で英国型が68%に達したそうだ。感染力が7割増しで大坂で1日に55人亡くなっている。東京の数は本当か?僕の周囲でも3人かかった、こんなことはなかった。いよいよ来たかという感じがする。高齢者だからワクチンの紙が来たが、打つのは7月らしい。それって五輪中だろう?

インド型はもっとヤバいと聞く。アジア人の免疫をすり抜ける進化をしたらしい。こんなのが入ってきたらめちゃくちゃになる。国会で蓮舫議員がインド、パキスタン、ネパールからの入国者のデータを質問したら田村厚労大臣が答えられなかった。あの姿を見てぞぞっとしてしまった。現場が大変なのは理解しているが、日本の政治は現場の善意に寄生してるだけだ。緊急事態であろうがなかろうが、もう外に出るのはやめた。

水際防衛策を徹底した台湾、ニュージーランドはほぼ平時に戻っている。こちとら五輪か経済か理由はなんだか知らないが、入れちゃってから大変だと大騒ぎになってなんのことない五輪も経済も危なくなってる。物凄い合理主義的戦略に基づいた反知性主義を世界に率先垂範して推進してるようにしか見えないのだが、それで誰が得するのか、きっと誰もしないと思うんだけど、もうわけがわからない。とどのつまりが五輪やらないと政権も選挙も危ない、小池も危ない、だから安心安全の大会にしますって、安心安全じゃないからこうなってると思うのだが誰か教えてほしい。

 

コロナは「税金たかり屋」を駆逐する

2021 APR 28 18:18:25 pm by 東 賢太郎

僕の周囲は平穏だったが、とうとう知人が陽性になった。ショートメールは返してくれるので大丈夫、回復を祈ろうと話していたらそれを聞きつけたY君がイギリスの錠剤を持ってきてくれた。トランプ大統領が昨年12月の選挙中にかかって治したのがこれらしい。コロナは本当に忌まわしい。こっちも大変だが飲食、ホテル・旅館は気の毒でならない。学校も対応が難しいだろうがかわいそうなのは子供たちだ。さらには医療従事者の方々が仕事もリスクも増えたのに病院が赤字でボーナスも満足に出ない。ふるさと納税と同様にそちらに税金を回してくれないだろうか。寄付という手はあるが、どこにすれば看護師さんたちに届くのかわからない。税金の適正な分配こそ政治家の仕事なのだが・・・。

コロナは変異株が優位になった。変異は外国で起きたので日本に入れなければなかったわけだ。去年2月の初動の時もそうだが、我が国は危機の予防に甘く、事が起きてしまってから騒ぐ傾向がある。そして、起きた事にはきっちり、黙々と対応するのだ。なぜ起きる前にそうしないのか不思議だが、予知、予測、予防というものに対して「はずれたらどうするんだ」「世間に迷惑をかけないか」という心理的な予防線でもあるのか、「予防×予防=何もしない」というおかしなことになっている。「状況を見すえながら慎重に対応してまいります」とは事が起きるまで何もしませんという意味だということをすべての国民が学んでしまった。昨年の11月までがそれだった。そうしたら専門家が予知していた第3波が本当に来てしまい、あわててGoToは停止して右往左往になった。

何もしないのだからウィルス様の御意次第であり、それでも死者数は国際的に低かったが今や10万人当たりの数はアジアで1位だ。イギリス変異株への予防策も当初と変わらず微温的だった。緊急事態宣言を出しては引っ込めをくり返し、マンボウは出たがあんまり効きませんでしたという結末は大半の国民が「予知」していたことだった。唯一の救世主がワクチンであることは今や世界の常識だが、契約で縛ってないので来る算段もあんまりついてません、アメリカ行くので社長に電話してみます、でも仮に来ても現場がスムーズに打てるかどうか、前例がありませんのでね、はい、全国民に打ち終わるのはたぶん来年でしょうとなって国民はずっこけているのである。それでいてオリンピックはやります、コロナに人類が打ち勝った証にしますではさすがに理が通らない。

ただ、僕は政府に同情心も懐いている。初めから書いているように、コロナウィルスは正体不明のエイリアンであって、ワクチンと特効薬なくして勝つことは期待できなかった。ということは、首相や知事が誰であろうと「格好の悪い結末」を迎える確率が非常に高かったわけだ。方策は「やってます感」を醸成することしかなく、長引けば長引くほど失政感が出てしまう。首長さんの姿を見るとその対処法は様々だ。当初は大坂の知事さんが抜きんでて輝いていたが変異株の大暴発で彼の株は大暴落した。かたや都知事さんは相変わらずうまい。「ウィルス様は無敵なのね」と本質を見抜き、要所は国に譲って決めさせる作戦に転じた。そして、彼女の回したババをつかんだのが首相という図だ。大変な激務と拝察するし、足元の職務を真摯にこなそうと気概は感じるが、「やってます感」はもっともっと出したほうがいい。

皮肉ではない。ワクチン投与率はアフリカ並みの1%で先の見えない国民にとっては雨乞いだってありがたい。その意味で「やってます感」は精神安定剤としては重要であり、それに日々邁進して下さる政治家の皆さんに税金をお支払いするのは当然だろう。しかしその使途があまりに不透明だったのでツケが回っている。税金がアンリさんの選挙資金だったかもとなるとさすがにまずく、保守王国の広島で与党は想定外の敗北を喫した。公選法違反で片づけなかった広島の有権者の眼は節穴ではなかったわけで「政治とカネ」は来たる衆院選で重要な争点になると予感させる。要は求められるのは税金の「使途明確化」というシンプルな事であり、民主党の事業仕分けは「無用なことに使うな」だったが今回は「私利私欲に使うな」という誠に下卑たレベルのものだ。

思えばこの数年で権力の陰に私利私欲を垣間見ることが増えた。人間は長期に権力者の地位にあると「全能感トラップ」に陥るらしい。私事で恐縮だが、僕は人生で都合19年「社長」と呼ばれている。これに慣れると会社で何でもできると思ってしまう危険があるのはよくわかる。国民最高位の首相ともなれば上は皇室だけだ。自らもそれに擬(なぞら)えてしまう。サクラ、モリカケはそれじゃなかったのかと友人が面白い分析を披露した。そういう人から見れば、およそ税金というものは民百姓から搾り取って空から降ってくる「年貢」であろう。自分で汗水して稼ぐという観念も痛みもなさそうなセレブで名家の人たちだ、それを使う重みも庶民のようには感じないだろう。「税金の使途に関われば強大な利権を得る。周囲の配慮、忖度で身銭をきらずに貴族的生活ができ、私財はいらないから叩いても身からは埃が出ないんだよ」と彼は教えてくれた。

例えばオリンピックだ。懸命に努力してきた選手のためには開催してあげたいと思うが、今やすべての国民だって耐え難きを耐え、しのび難きをしのんで懸命に努力している。万一コロナを案じて来日しない選手が多いならば、巨大スポンサーの為の大会となってそもそもの開催意義が失せるだろう。それでいて舞台裏がカネまみれと見ている国民が多い。小さな大会のはずだったのに誘致の裏金やら競技場やエンブレムの代金やらD社の中抜きやらで税金がじゃぶじゃぶ投入されたイメージがあって、不快感がマグマのように溜まっている。それがジェンダー発言であらぬ方向に大爆発したのが森さん問題だったのではないかというのはその道に詳しい元部下の指摘だ。

それはオリンピックの責任ではなく、多額の公金が動くと「たかり屋」が出没するという古今東西の世の常ということなのだ。たかり屋の特徴は自らは働かないことだ。他人のカネをあてにしてあの手この手の詐術、洗脳、巧言令色、性的支配力を弄してターゲットをモノにし、甘い蜜を吸う。男も女もいるが、男の場合はヒモ、ジゴロで女から巧みに援助やカネを引き出す。女の場合は妾、愛人だが、積極的に攻めるのは略奪婚だ。略奪された妻が自死してしまった国会議員が出た。もっと凄いのは高齢男性を狙い、入籍あるいは内縁関係になって保険金や遺産を根こそぎ狙う後妻業というのがある。奇しくも本日、元妻が逮捕された「紀州のドン・ファン事件」はそれくさい。しかしそれをどうこう言っても始まらない。そういう危ない輩がうようよと跋扈しているのが現実の社会というものだ、ジゴロ(gigolo)がフランス語であるように世界のどこにだっているし、我が国だって1300年も前から孝謙天皇(称徳天皇)にとりいって天皇になりかけた弓削道鏡のような男がいた。

たかられるのが個人ならまだいい。やられる方もお互い様で何がしかの喜びがあるのかもしれない。しかし、それが政府でお目当てが税金であるならそうはいかない。税金は行政サービスの対価だ。徴税は厳しくされるのに使う方はザルだという声が多々あるが、ましてサービスすらしない者に裏でかすめ取られているなら堂々たる泥棒である。国民が納税義務そのものに疑問を懐き始めれば国が乱れる。道鏡で思い出したが、京都の天皇家の菩提寺(泉涌寺)に、天武系天皇(天武~孝謙=称徳)の位牌はないことをご存じだろうか。ここに詳しく書いた。

はんなり、まったり京都-泉涌寺編-

称徳天皇は女性である。お気に入りの道鏡クンに対して宇佐八幡宮が「皇位につければ天下泰平」の神託を出した。ところが和気清麻呂を派遣してみると事実は真逆で、神託は「あいつを追い出して穢れを掃除すべし」(筆者意訳)であった。怒った称徳天皇は「あんたは穢麻呂(きたなまろ)だわ」(同上)と清麻呂を貶めたとされる。ということは彼女は道鏡天皇を望んでいたのであり、画策までしたのかもしれない。その証拠はないが、それはどちらでも構わない。僕の興味の核心は根拠が「神託」であった点である。宇佐八幡宮のお告げなら皆が納得するという大前提でこのストーリーは記述されており、神様でも持ち出さないと皇位継承のルールはかえられない、つまり1300年前に既にそれほど不変不動な皇統の大原則だったということを示しているからである。天皇家が天武系天皇の位牌を祭らず、皇統図からも抹消しているのはなぜだろう?消された最後の天皇が称徳天皇であるのはなぜだろう?

穢れ(けがれ)は感情だ。単に皆があると思えばあったことになるのであって、いわばMe-Tooのようにその場の空気で多数決で決まってしまう。ちなみに現行憲法においては、天皇制は数の論理で成り立つという考え方がある。なぜなら天皇の地位は「国民の総意」に基づく(憲法第1条)ゆえに、日本共産党は「国民の総意」が変われば天皇の地位にも変更が起こりうる綱領で明言している。天照大神からの伝統だ、不遜であると思う人が多かろうし僕もそう思うような教育を受けて育ってきたが、法律論としてはそれが正しい。なぜなら憲法は議員の3分の2、国民の過半数で改正できる(憲法第96条)。従って67%以上の国民が「不適切」と思うことをしていれば民意が動き、憲法改正による天皇の地位の変更に至ることはあり得るからだそうなれば自業自得でやがて日本人は誇りを失い、国は衰退するだろう。国民はそれを望まないし僕も望まない、だからこそ税金で皇室をお支え申し上げているのである。

つまり、日本の皇室と国体と誇りを支えているのは税金であり、国民が支払うという総意に基づいていることで「国民主権」という日本国憲法の下での民主主義の大原則が体現されている。このことについて、いずれコロナが収束したあかつきには「ひとつだけ良いことがあった」と回想される日が来ると僕は考えている。何かというと、収入が激減する中で支払った税金の重みに国民が思い至ったことだ。だから、どう使われたのかを真剣にウォッチしてネット上で議論が盛り上がるようになっている。自然な成り行きであり、老後の年金を期待できない若年世代によりその傾向は顕著になるから元には戻らない。つまり、コロナがきっかけになって、税金は年貢ではなく、受けるべき行政サービスの見返りに払っているのだという意識が芽ばえたという納税者革命と呼んでもいい大事件が静かに進行している。しかしそうなった理由はというと悲しい。命と引き換えにいの一番に求めている行政サービスの「コロナ対策」があまりに後手後手でお粗末だったからである。

税金使途の問題がどこで起きようと、上述のように憲法改正要件からの目安である33%以上の国民が疑念を持つといろいろな意味で国を乱す(保守政治を覆す)と考えておけば物事の軽重を計るベースぐらいにはなるだろう。今までは政治家が私腹を肥やすと追及するパターンだったが、コロナで先鋭化している “新しい民意” においては、たかり屋に易々と利得させても政治生命にかかわる事態となるだろう。逆にそれを阻止する「正義の味方」に票が集まるだろう。それがアフター・コロナ、SNS主導の世の中で常態化する。今ごろになってデジタル庁を作っている政治家の多くは新聞、テレビ、雑誌のアナログ世代でSNSの影響を甘く見ており、革命に気づいていない。このことは来たる衆院選でより具体的にわかるかもしれない。税金使途への意識が希薄な政治家は失格であり、社会的責任、サステナビリティの時代には淘汰されていく。「大きな力」で押し切るスタイルを通す政権は倒される時代になるだろう。

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「女性差別はいたしません」の謎

2021 FEB 23 1:01:12 am by 東 賢太郎

まず、去年の正月に映画を作ると書きましたがあれは何だったかについて書きます。あの時点ですでに監督さん、脚本家さん、カメラさんと某地に飛んで2泊してご挨拶、シナハンを済ませており、ロケハンやるぞという段階であり、キャスト、配給会社も概ね決まって脚本が完成する直前まで行ってました。無念ながらコロナで中断してしまいましたが、それでも未知の世界だから何もかもが新鮮で仕組みが良くわかりました。通行人役でも訓練が要るとは意外で、素人はカメラが向いただけで無意識に硬くなって動作に出るそうです。それなのに東さん出て下さいと監督に言われて映画が売れなくなると断りましたが実はそっちよりテーマ音楽を作って指揮したかったのです。

ジェンダーレスが主役に内定していました。彼女?を見てびっくりし、これはいけるかもと一瞬思ったものの、あまりに別世界で心の準備がなく、ストーリーを読んでもヒットする自信がありません。おいどう思うとオヤジ連中に写真を見せるとニヤニヤしておおいいぞいいぞだ。こりゃいかん、信用できんと今度は20代の女性に見せました。えー、すごぉぉい、でも違和感ありませんよぉ、えっ?つきあえるかって?ぜんぜんOKですよ。ええっ、ほんとか、そんなもんなのか???  ここでまた唖然でびっくりで、我が世代のジェンダー感覚はネアンデルタール人とかわらんかもしれんと衝撃を受けたのです。

これがあるから、森さんの女性差別発言とされたあれは思う所もあります。軍人だった森さんの父上は終戦をミクロネシアのトラック島(現・チューク島)で迎え、酋長・相沢氏(日本から渡り酋長の娘と結婚、戦前の漫画「冒険ダン吉」のモデル)に助けられて帰還したと同国政府要人に聞いたことがあります。息子の彼も敗戦で焼け野原だった日本を背負って国を建て直した世代です。あれはその世代の男の典型的な思い込みでそのこと自体を否定しても始まらないでしょう。隔絶した世代にそれをソンタクしてもらえないという現実にお爺ちゃんになって直面したというのは気の毒に思いました。戦争は男しか行きませんし組織だって軍隊式上意下達しかあり得ません。上が決めたんだからごちゃごちゃ言うなとなり、それが「会議で話が長い」になる。たぶん彼は女性に限らず男も女もそれが嫌いなんです。じゃあ会議は何ですかとなる。民主主義の場でしょと。ところがあの世代にとっては忖度、追認の場なのです。

それが密室政治といわれるものです。日本のまつりごとは古代より御簾の向こうで決まってきた。ここは難しい所です。この件は自民党がそれをまだやっていることにルーツがあり、それに国民が大いに批判的だという背景があるわけです。王侯貴族や宗教勢力の支配を打破した欧米からすれば御簾の向こうにいるのが王であれ総理大臣であれ同じです。つまり、密室政治と見られてしまう限り日本人の精神構造に刻まれている古来よりの支配形態と西洋の近代政治思想にはそもそも大きな矛盾があるということになってしまう。中国のようにそんなものは関係ない、ここは中国だと言い切る国力もない。さらに日本的な特徴として政教分離、信教の自由を謳いながら天皇は神道という宗教の祭祀を行い、国民はそれを敬い税金を拠出しています。いや、法的には象徴だからねという理屈はあっても、天皇の認証や叙勲のように、それがまつりごとの権威のバックボーンであると国民が無意識に感じている政治的行為はたくさんあります。

つまり、皇室にこそ政治の権威の源泉があると国民が感じている。この「感じ」はまだ国民という概念すらなかった時代、徳川家康が関ケ原で天下をとって武士の頭領になっても、朝廷(後陽成天皇)から征夷大将軍に任命してもらうのを3年も待ったことに現れています。家康は任命されると息子の秀忠にその地位を譲ることを認めてもらい、徳川氏による将軍職世襲を確実にして自分は隠居しました。ということは、子孫が少々頼りなくとも将軍職さえ世襲できれば永く徳川の世は続くと家康が考えていたということであり、当時の天皇に武力も財力もありませんでしたが諸大名もそう思っており、現にその世は260年も続いたのです。隠居した家康の尊称「大御所」が今も使われているように、天皇の権威も日本人の心に脈々と伝わっています。

武家社会ですら治まった天皇制の伝統をマッカーサーは温存しました。矛盾の種はGHQが撒いたわけですが、その判断は重かった。英国にも国民の税金が拠出される王室が存在しますが、それがあったおかげで国家が占領される存亡の危機を生き延びることができたという歴史はありません。現在の日本人がその重みを軽々しく消せるものではないし、そんなことになれば日本は犯し難い無言の権威を喪失し、ややもすれば容易に侵略され破滅の道を行きかねないと僕は思っています。だから日本は神の国だと言う気は毛頭ないですが、天皇制、神道という伝統と西欧の発明した民主主義との日本的な調和は模索しなければならないと考えます。森さんの問題は、しかるに、その調和はないんだ、伝統は壊してでも民主主義、自由主義なんだという方向に民意が振れ、女性蔑視というクレームがそのトリガーになったと見えなくもありません。

昭和30年生まれの僕も森さんとほぼ同じ空気で育っています。ほぼというのは成城学園は初等科(小学校)から自由闊達、リベラルな校風で軍国調を冷めた目で見る教育だったからです。あの時代に映画、舞踊、演劇、彫塑の授業がカリキュラムにあり、児童劇や音楽会のイベントがあったし、英語は5年生ぐらいから教えてました。スクーターでブザンソン・コンクールに乗り込んだ小澤征爾さんも成城の校風から出てきたのではと思いますし、僕はいやいやでしたが幼いころにそういうものが身の回りに自然にあったから今のようになったのではと感じないでもありません。ただいま振り返るとこれはやや特殊な世界で、官であれ民であれこの世代の男でヒエラルキーの階段を登ろうという者は学生運動に残滓があった軍国調の渦に表だって逆らうのは難しかったと思います。

だから森さんを女性がやり玉にあげたのは分かるとして、テレビで私はそうじゃないと言いだす中高年の男が相次ぐのには驚きました。「これは今どきいけません」「やっちゃいましたね」「日本の恥にもなります」「弱者の目線に欠けてますね」「私はちょっと立場が違いまして」「国際社会は許しませんよね」・・・まあ言葉はどうあれ「エンガチョ切った!」「MeToo、MeToo」です。こういう男どもを心ある女性はどう見るか聞きたいものです。よっぽど本流から外れて育ったか、何であれ長い物に巻かれる日和見でしょう。僕は「ああ森さんは昭和の体育会だなあ」それだけです。よっぽど問題なのは80のお爺ちゃんを倒してのし上がる者が出てきてないほうでしょう。政治家は男も女も森さんのちょうちん持ちの座を競う小物感満載の人だらけになっちまった、そっちのほうです。そんなのを選んでる我々の民度の問題でもある。本当に日本人は劣化してきています。

僕は「会議で話が長い」のは歓迎です。僕が一番長いし、むしろ黙ってる人は何も意見ないのかとなる。男女は水平分業と考えるので男に向いた仕事を無理に女性に振っても非効率だしその逆も真です。クォータ制は完全に男女に適性の差がない組織の話で、オーケストラは70年ごろまでどこも男ばかりでしたがクォータ制がなくても今は半分女性の楽団もあります。経営に民主主義はありませんが、女性の方ができる仕事は任せた方が効率がいいし、従来は男専門だった仕事もやる気があればやりなさいと言ってます。男女比の問題はそれを発見できない経営者が無能なだけです(ちなみにソナーは3人に1人が女性)。僕が作った組織には階級の上下もありません。真ん中にいる社長も社員です。全体をバランスさせてパフォーマンスを上げる指揮者という配役にすぎず、偉いということはない。指揮がうまいかどうかだけです。

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ワクチン接種をどう考えたらいいか?

2021 FEB 14 1:01:19 am by 東 賢太郎

「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」 (東京大・2003年)

う~む、美しい問題だ。20字だ。数字が一つしかない。昔どおりなら文系は100分で4問だからこれを25分で解かなくてはならず、けっこう大変だ。

それにしても実に刺激的だ。ならば僕ならこういう出題をしてみたい。

「太陽が地球を回っていないことを証明せよ」

数字はない。アンチョコを見ない限り、おそらく人類の99%は25分どころか1年かけても解けないだろう。かくいう僕も1%に入る自信はない。数学のような積み上げの学問で円周率が3.05より大きいことを証明できない人がこれを解くことは考え難く、2003年の問題は科学の素養のふるい分け機能を果たす良問と思う。クイズ王になるのとこういう問題を解くのとはぜんぜん別の話である。

僕の問題を解いた人がいる。「コメンタリオルス」を著したドイツ系ポーランド人のニコラウス・コペルニクス氏だ。時は1510年あたりとされている(そのころ日本では織田信長が生まれている)。

それから500年。地球の方が回っていることになって今に至る。でも、宇宙飛行士にならないとそのシーンを目視することはできないし、宇宙から撮った写真だってヤラセかCGでない保証はない。

つまり、それを信じるよりどころは数学(天文学)しか存在しないが、99%の人は数学がわからないのだから、地動説というものは、

「そういうことになってる」

だけなのである。皆さん、お正月は神社に詣でて願掛けをされるだろう。「こうなりますように」と。本当に「こう」なる証明はないが、国民的にみんなやってるんだから効果はきっとある。そう信じるから初詣に行く。なぜなら、

「そういうことになってる」

からだ。これが宗教というものだ。

従って、有意に高い確率でもってこういうことが言えるだろう。

「99%の人にとって科学は宗教である」

回るのが太陽だろうが地球だろうが我々の渡世には何の関係もない。それより酉の市で去年より大き目の熊手を買うかどうかの方が、99%にとってはよっぽど大事なのである。

縄文時代の日本は今より2度暑かったし、1300~1850年の地球は下のグラフのLittle Ice Age(小さな氷河期)にあった。現在はその極寒期から脱して3千年の平均気温に戻りつつある回復過程であって、「温暖化」の正体は自然現象であるというのが科学的な視点だ。

少女を使ってポリコレと化した「地球温暖化説」は過去100年だけのチャートを都合よく切り取って「危機だ」「原因はCO2だ」とする。では百歩譲ってその100年だけを見てみよう(下のチャート)。ご覧のとおり、原因はむしろ太陽活動である(Tが地球気温、Sが太陽活動、CがCO2排出量)。

化石燃料から代替エネルギーに転換させると都合のいい人がいるのであり、世界の学者を巻き込んで99%の人には科学に見える「宗教」を作っているのだから裏で巨額のカネが蠢いていることは論じるまでもない。既存の大手メディアはその教義を巧妙に真実にまぶして世界を洗脳し、異端の教徒の声は抹殺する。最近は「地球温暖化」を「脱炭素」と言い換える風潮が顕著だが、なぜならウソがバレたからであり、科学でないことを人類をあげて頑張っても何も起きない。

職業投資家として僕はポリコレだろうがディープステートだろうが脱炭素だろうが、そういうものは単なる商材と見做して勝つ方に投資するだけだ。しかし人間としては別である。許せないのは、カネで科学をねじ曲げる腐敗した精神である。そんなことを許していればやがて科学も退廃するし、一部の勝ち組が人類の命運を狂わせてしまうのだから言語道断だ。このスタンスを読者はSTAP細胞事件でご存じであり、僕の中で常に一貫している。

さて、だいぶ回り道したが本題に入る。東京五輪だ。実のところ、ロゴでもめて国立競技場の設計で多額のキャンセル料がどぶに捨てられ、緊縮のふれこみだった総予算が予定されていたかの如く膨れあがり、福島の復興は隅に追いやられ、そして夏の東京は暑いとわけのわからん理由でIOCがマラソンを札幌に持って行った、あのあたりから気分は冷めてしまっていた。

首相曰く「人類がコロナに打ち勝った大会にする」らしいがどうやって打ち勝つつもりなのだろう。常識的にはワクチンに頼るしかないが、そもそも見込んだ本数がちゃんと日本に来るのか?最も危険にさらされる都民全員に7月までに接種は間に合うのか?重症化は抑えるが感染抑止はしないのだから病床数は足りるのか?医療関係者は?東洋人が射っても安全なのか?そもそも効くのか?未知数だらけだ。

この点については、科学者である医療ガバナンス研究所理事長・上 昌広先生のブログ(2021/02/08付)から引用させていただく。

「ノルウェーでワクチンを接種した高齢者23人が死亡した。接種したのはアメリカ・ファイザー、ドイツ・ビオンテックのワクチンで死者13人は剖検されており、ワクチン接種との関連が示唆される。私は、現状では高齢者に一律にコロナワクチンは推奨できないと考えている。それぞれの状況に合わせた個別対応が必要だ。少しでも不安をお感じの方は、是非、主治医に相談してほしい」

上先生の説明

まったくその通りと思う。僕が昨年今ごろから厳戒態勢に入ったのはまさに無症状感染者が出たからだ。上先生にお会いしたことはないが、わかる、この方は素晴らしく頭がいい。コロナは科学でしか解明できないし、科学は頭が良い人しかできない。ならば素人の僕は最高の頭脳の先生の言うことをきくしかない。それでも保証はないが他に手はない。彼が指摘している厚労大臣は精一杯頑張っているとは思うが、頭の問題はどうしようもない。そういう人が語る宗教の信者になってワクチンを射つことは僕にはあり得ない。

高齢者の感染数は増えていて優先してくれるのは有難くはあるが、約半分は若者が持ち帰った家庭内感染と聞く。僕はそれはなさそうだし外へは出ないし、むしろ若者優先で射っていただいて迅速に集団免疫を作ってもらったほうが安心だ。厚労省はファイザー社のワクチンの「承認を了承した」と発表している。治験で日本人への効能と安全性を確認したのではない。問題があれば省として責任をとることを認めましたという意味だ。ノルウェーのようなことがあれば誰かの首ぐらいは飛ぶのかもしれないが、だからといって、その程度のことで安心して摂取しようという気がおきるわけでもない。

もしワクチンによる免疫バリア作りが思ったほどワークしないならば、ここから五輪開催を決定するだろう3-4月までのコロナの感染動向は当のウィルス様にお伺いをたてるしかないことになるというのが本稿の趣旨だ。要するに、御意のままということだ。これは、地球温暖化は実は太陽活動という自然現象のせいであって、人間がCO2削減をいくら頑張ろうがおてんとうさまの御意のままにしかならないのとよく似た現象ということになるかもしれないことを意味している。にもかかわらず、最後の命綱であるはずのワクチン供給契約の時期と本数の詰めが甘かったという、政府は何を考えているのか(ひょっとして何も考えてないんじゃないか)と見える事態が発覚した。民間企業なら担当役員の首が飛んでいる。

ではそもそも、科学的知見からして、政府が五輪開催に向けてやるべきことは何か?上先生曰くPCR検査をやりまくるしか手はない。彼以外にもそう主張する科学者はたくさんいる。しかし、政府と厚労省は当初からずっと真逆の策をとっており、37.5度の発熱がなければ検査しないというお触れで岡江久美子さんを含む何人もの方が自宅で様子見を強いられ命を落とされたのは記憶に新しい。政治の暴走とも言い切れないのは、尾身氏の率いる専門家会議もPCRを増やすと医療崩壊を招くからやらないほうがいいとの見解を出したからだ。無症状感染者は気にしませんという世界でも希少な戦略であるが、この科学的根拠は何だったのだろう?それは去年の今頃に僕が感じた恐怖が何だったのか、なぜそれが政府に共有されなかったのかという疑問でもあり、いまだに理解できない。その恐怖を救うのが上先生の策だったから心から納得した。しかし政府には都合が悪かったのだろう、彼のような学者ではなく、忖度してくれる御用学者が登用される。是々非々である台湾の蔡英文とは政治力が雲泥の差と言うしかない。

コロナウィルスである風邪もインフルエンザも感染力には季節性があって統計的に2月にピークアウトするが、新型も同じであり、ここから4月にかけて感染者は自然に減り、6,7月にやはり季節要因で増えると上先生は言っている。だから目下の数字が減少しているのは緊急事態宣言の効果ばかりではない。さらに、今年に入り、知人の親族が勤務する保健所は事務職でも帰宅が午後9時という激務ぶりだそうで、保健所ルートという日本固有の仕組みのもたらす物理的な制約から検査数が減っているという原因もある。検査しなければ感染者が減るのは当然だ。それで安心して都内各所の人出が大きく増えているからいずれまた感染者は増え、検査しないから無症状者はカウントされず、結局は陽性者が増えるだろう。つまりウィルス様と「いたちごっこ」しているだけなわけだが、何も今に始まったわけではない、去年の今ごろから一貫してそうだったのだ。

緊急事態宣言発出の効果を高める法改正をしたではないかという声もあろう。それは政治のイニシアチブで策を施したように見える唯一の手だ。ステイホーム、三密回避を促すという意味で科学的根拠もあるから有効であることは確かである。しかし、宣言にプロパガンダ効果を期待する政治的側面においては、温暖化におけるCO2削減が経済減速を招くのと同様の副作用がある。すなわち、”緊急事態” が長引けば、そんな危ない国に五輪の選手団は自動的に来なくなるのである。従って、宣言を撤回するしかなく、残る手はPCR検査をやりまくるしかない。ところが、それをすれば無症状感染者を拾って新規感染者数が激増してしまい、やはりそんな危ない国に五輪の選手団は自動的に来なくなるのである。

すなわち、昨年のコロナ対策の初動において何度も書いたことだが、五輪は意識するが科学は無視していいだろうという「PCR検査回避大作戦」の結果、なんのことないその五輪が大手飛車取りに追い込まれて国中がてんやわんやという大ヘボ将棋だったことが発覚したわけだ。しかしそんな失態はなんのその、季節性要因で4月ごろ感染者数が自然にもっと減り、緊急事態宣言は補償と経済への目配せで早々に打ち切られGoToまで復活してしまうのではないか。しかし6月から数は自然に増える。従って、ワクチン接種は政治的に不可避な唯一の神頼みとなり、世界の趨勢だからを免罪符に、あれほど新薬許認可に腰の重かった厚労省がぎりぎりになって、世界で誰も投与されたことのない未知のワクチンの「承認を了承」した(させられた)のである。そこは神の国だ。ええい、何とかなるだろうと。

しかしよく考えて欲しい。そのワクチンだって我が国は自国で開発したわけじゃない。他国さんの努力でたまたま「神風」の如く現れただけだ。去年の今頃、ダイヤモンド・プリンセス号騒動で我が国はコロナで注目をあびた世界最初の国になった。そこから今に至るまで頑健に「神の国」でありつづけたその一途さ?を世界が日本らしいと見るか日本も墜ちたと見るかは様ざまだろうが、そこでワクチン供給契約の問題で神風すら逃げかける失策を演じているのだ。外国はそれを知らないし、いまだに科学的解明がない「死者数の少なさ」も外国人にはミステリアスだ。よって日本はうまくやっているように見えているだろうが、単なる結果オーライである。日本が未来永劫「神の国」で存続していける確率は低い。国民が政治を直視して選挙で理性を働かせないと、国は危険水域に来ている。

そんなさなかに発生した森会長辞任騒動は、日本は「神の国」を自認される元総理で自身もスポーツ界の神と仰がれる教祖様がお倒れになったということだから五輪宗教界がてんやわんやなのは道理だろう。しかし、科学とはいささかの縁もないどうでもいいことである。なぜなら、それがなかりせば開催がうまくいったわけでも何でもないからであり、もはやワクチンが集団免疫をつくるしか五輪開催の芽はないことに寸分の変わりもない事態に追い込まれていたからである。僕は東京都民であるので、ワクチン投与ばかりが関心事ではない。1万人の外国人が大挙して同時期に押し寄せ、東京にバラエティに富んだ変異種をお持ち込みになるのが非常に怖い。選手は隔離しますというが、そういいつつ英国、南ア、ブラジルのウィルス様がすでに空港検疫をすり抜けて遠い地方にまで達している。誰が信用するのだろう?

そのリスクを負わされ、高い都税を払わされて、しかも無観客だからテレビで見てくれって何の意味があるんだ?こう思う都民は増えているのではないか。

ドナルドもシンゾーも、コロナなかりせば政権が続いていたと思う。「賭けてもいいが、政治としてのコロナ戦争にアクセルのふかし勝ちはまずない」とだいぶ前のブログに書いたが、やっぱりそうなった。さてここからどうなる?小池百合子はいじめを逆手にとってうまい立ち位置で国にアクセルをふかさせ、「都民はステイホームを」と呼びかけるにとどめた。コロナ様には極めて都合が悪い、すなわち科学に基づいたメッセージの発信だから素晴らしい。彼女が科学を理解しているとはまったく思わないが、ズレを感じさせないセンスは感じる。僕はもともと女性積極登用派であるし、パフォーマンスが過ぎるというが政治家はどうせ全員そうなのだから下手よりうまい方がましだ。プーチンはワクチンを射たないが小池さんはどうかな。

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私見”ディープステート”の正体

2021 JAN 26 19:19:36 pm by 東 賢太郎

ロンドンと3回ビデオ会議をしました。毎回2時間ですから昔なら通信費が相当かかったものが今はほぼタダです。こうなると出張は最低限でいいですね。飛行機嫌いなので有難いし、同時に別の案件が走ってますがロンドンへ行ったら物理的にそちらは断念していたでしょう。コロナはライフスタイルも変えましたが、ビジネスシーンも様変わりになっています。

米国大統領選はずいぶんな結果でしたが、これほど背後に見えない力を感じたのは初めてです。トランプの敗北をディープステート論で説明する人たちは、チャイナと左派が米国を乗っ取り世界覇権奪取を目論むのだとしますが、事はそう簡単ではなく、おそらくほとんど誤りに近いと言ってよろしいでしょう。習近平は今回のバイデン政権成立ではしめしめと思ってもこのことでプーチンに勝ったとは思っていないでしょう。ソ連の共産主義をパクった毛沢東を理想とする習政権のチャイナが凌駕できないロシアが、では世界の覇者かというと、ロシアのGDPは日本の3分の1で韓国と変わらず、軍事力と知力(インテリジェンス)はあるかもしれないが経済力なしの国にそれは不可能です。つまり、現状は不完全で過渡的ながら米<中<ロ<米の三つ巴の構図に落ち着きつつある。それはチャイナがGDP世界第2位の経済大国になって完成した、いや、このバランスが都合の良い背後の見えない力が完成させたのです。オバマの8年にわたる「戦略的忍耐」がそれであり、それを継承するバイデン政権が早くもそれを言いだした。これが何なのかという日本国の安全保障にとって極めて重大な示唆を本稿で読み取っていただければ幸甚に思います。

「背後の見えない力」とは、米中欧ロに君臨するスパーパワー(大きな力、以下SPと表記)とでも書くべきものです。それが正確に何かは僕も知る由がありませんが、自分で経験した数多の現象から推察するにそれは確実に存在する(しなくては説明できない)と思っております。本稿の標題は「ディープステート」としましたが、羊頭狗肉と誤解されぬようお断りしておくと、巷に言うそれは存在せず、SPと表現するしかない超国家的(従って超法規的、従って超独禁法的)な利益集団が存在し、トランプがその名称で「敵」としたのは米国内に投影されたSPの影にすぎません(彼は選挙用にそう言いましたが、もちろん全貌を知っている)。その実存を描写しようと試みたのが本稿です。その存在の前にトランプは自身の思いと政治生命とを天秤にかけ、最後の最後に自ら引いたと今のところ僕は思っており、SPにとってはチャイナも米国も手駒であり、共和党、民主党どっちが勝ってもよく、卑近な喩えでなぞらえるなら、巨人と阪神のオーナーが同じ人なら客さえ入れば優勝がどちらだろうと構わないがリーグ全体のバランスは球界の集客には最重要であって、それゆえに世界は米国大統領選挙にまつわる数多の不可解な場面に遭遇したということです。

1月6日の米国議事堂乱入事件は、トランプ大統領が扇動したことにされてしまったため、我が国の二・二六事件のごとき様相を呈することになりました。この事件では雪の日に決起した陸軍青年将校たちの政治訴求を昭和天皇が否定され、結果として彼らは暴徒と見做され、扇動の嫌疑をかけられた皇道派の真崎大将は軍法会議、東京裁判にかけられます。無罪となった理由の詳細は不明ですが陛下にとっては陸軍も海軍も我が軍だったということかもしれません。真崎と同様の立場になったトランプの弾劾裁判はどうなるのか、上院で17名の裏切り者が出るのかどうか。問題の6日の直前に「ペンスは裏切ると彼に確報を伝えたが、彼は何もしなかった」という情報をもらいましたが、これは確かと思われます。

SPをロスチャイルド等のユダヤ財閥やフリーメーソンと憶測する人もいます。ドイツ時代に親しくしていただいた作家のクライン孝子さんからローマクラブ、欧州ペンクラブについて教わりましたが、ドイツ人のご主人がその一人であるペンクラブの会員は彼女以外みなユダヤ系の男性だったそうで、そこだけで語られた話として、ドイツはイスラエル建国に10兆円拠出し、首相交代があると全閣僚にベンツが贈られているそうです。ロスチャイルドは分家していて、僕がロンドンで取引させていただいた時点ではN.M-ロスチャイルド、J-ロスチャイルドに分かれていました。ドルの信用創造権のある米国FRBの株主であり、ロックフェラーと共に世界の金融界を左右する影響力を有すると言うなら誇張でありません。

彼らイコールSPではありませんが主要メンバーではあり、アラブ諸国の資金も関わっていることを僕は事実として知っています。即ちプロテスタント、イスラムもメンバーということであって、これだけの事実からでもユダヤ陰謀論のような単細胞な図式でその存在を解き明かせないことはご理解いただけると思いますし、イスラム原理派と米国が目的さえ共有すれば水面下で共謀可能なこともご納得できましょう。そして、SPに何らかの階層でチャイナが加わったことを今回の米国大統領選で我々はまざまざと見せつけられたわけです。指摘しておきたいことは、SPにはジョージ・オーウェルが『1984年』で描いた「ビッグ・ブラザー」的側面がありますが、単体の存在ではないことです。

すなわち、SPはべつに陰謀や秘密クラブのようなもので意図的に成立したのではなく、カネ+知恵を備えた者たちが権力と利益を追求すれば自然と同じ立ち位置にたどり着き、人種も宗教も関係なくその時々のアドホックな力関係に応じてくっつき合ったものと理解されます。ビジネス界でそのようなことは日常茶飯事であり、人間の習性に起因するのですから国家のレベルでも起きない方が不思議なのです。従ってカネを生む力を持てば仲間に入るか敵対するかしかなく、ちなみに1990年前後の時点でSPにその選択対象と認められた唯一の本邦金融機関は野村證券です。当時僕はロンドン現法の一員でしたから自画自賛になってしまいますが、経常利益が日本企業トップ(5千億円)となった野村が米国を、その経済力の看板である「株式時価総額」で他国(日本株)に抜かれる(歴史上唯一の事例=米国の汚点)ところまで追い込んだことは当時の証券界で否定する者はなく、必然的にそうなったとご理解いただいて間違いないです。

その背景には幸運がありました。高度成長期を経てテクノロジー分野の技術水準と業績が急伸した日本企業の躍進はその規模とインパクトにおいて世界に前例なし。そして、打ち出の小槌となったその株式を類のない規模で輸出する業務も世界に前例なし。僕はその本丸である野村ロンドン現法で、まさにその時点で輸出部門のヘッドだったのです。その流れに乗って野村の国内部門が破格の営業力で株式ブームを先導した日本では「外人買い」と国民的に囃されて株高に拍車がかかり、すべての日本企業が好条件のエクイティ・ファイナンス(株式資金調達)が可能となる結果として小槌の威力を倍加するという無敵のスパイラルを生んだのです。アイデアとして新奇ではないでしょうが、世界で初めて大成功したという意味では「野村モデル」と呼ぶべき手法でした。

その頂点が1990年でした。80年代までの米国の株式ビジネスは、今では信じられないと思いますが「自国中心主義」でまったくグローバルではなく、我々の輸出先は欧州でした。当時の野村でニューヨークの株式部門収益はロンドンの1割もなく、ヘッドの僕が競争相手と思ったことは一度もありません。ところが、日本の株高は不動産価格高騰に火をつけて企業の信用力が飛躍的に増し、銀行が巨額の与信を競争するに至ったことで、ついに米国民の度肝を抜くニュースが駆けめぐります。ロックフェラーセンター、エンパイア・ステート・ビルの日本勢による買収です(1990-91年)。不幸な事件だった9-11の標的にもなったようにニューヨークの摩天楼というものは米国の象徴であり誇りなのです。ロックフェラーを買ったのは三菱地所でしたがエンパイアの方は個人(横井秀樹氏)だったことも時の勢いを象徴していました(ちなみにエンパイアを買い戻した米国人がドナルド・トランプです)。

米国が日本の株高に起因する資金力膨張に危機感を覚えたという指摘がなんら絵空事でないことはお分かりいただけるでしょうか。政府をあげて日本の流動性供給の火元を断つためにBIS基準変更で銀行による信用創造力を破綻させ、ありとあらゆる手を使って経済全部を潰しに来たのはそこからです。それには別の伏線があって、89年のベルリンの壁崩壊、冷戦終結を経て米国は国内最大の問題である双子の赤字に国民の目が向き始めていました。同年に就任した共和党の父ブッシュはパナマ侵攻、湾岸戦争と軍事力による外征に舵を切り、日本を貿易赤字の元凶と見立てて自動車産業の輸出の大幅規制など経済戦争を仕掛けて国民の目を外に向ける戦略を採っていたのです。

日本を円高政策と高圧的な市場開放で壊滅的打撃に追い込んだのは次の民主党クリントン政権(1993-2001)です。かたや日本の政界はバブル崩壊で自民党が迷走し、正念場だった1994-96は社会党・村山内閣になる体たらくであり、米国の圧力に無力でありました。その中で野村が総会屋事件に巻き込まれ社長が3度交代します。証券界全体の不祥事となった損失補填事件は実は野村が沈んだための大幅株安の結末であって、同じ余波として野放図な与信で巨額の不良債権を抱えることとなった銀行がいくつも消え、経営統合による金融再編が起こります(1997-)。思えば1989年に昭和天皇が崩御され平成となった1990年に火種ができたことは時代の転換点として象徴的でした。なぜなら、そこから2000年までの10年間で米国は復活し、日本は凋落したからです。「バブル崩壊」とは株価と不動産の下げだけがズームアップされた国難の日本的な描写名ですが、崩壊したのはバブルでなく日本国でした。その10年をフランクフルト、チューリヒ、香港で送り、英米日の主戦場を離れて弾に当たらなかったのは幸いでしたが、外から眺める母国の景色は灰色でした。

その10年で俄かに勃興したゴールドマンの手法は英国に始まり世界に伝播した民営化の波に乗って、そのIPO株式を打ち出の小槌として世界に売ることです。米国内ではモルガンに勝てなかった会社が他国の株を他国に売って儲けたのです。おそらく皆さんが持たれている米国=グローバルビジネスというイメージの原型はここで生まれました。それは単に、二国間取引だった野村モデルを多国間に転用したものです。金融覇権はシティからウォールストリートに移りつつあったということです。今回の選挙でCCPの大学教授がチャイナとウォールストリートの癒着を語るビデオが明るみに出て、やれディープステートの買収の証拠だと巷で騒がれましたが、中国株IPOを打ち出の小槌として両者が儲ける野村モデルをやってくっついただけのことで何ら特別のことでもありません。法外な貢物をくれるチャイナが仲間としてウェルカムだっただけのことで、SPとはそうした性質のもので、我々は今、その生成の一断面を観察しているということなのです。

トランプ大統領も2016年時点のSPの支持を受けて登場したと考えています。分断を生んだのは彼でなくオバマです。そこを「中国ビッグバン」の大波が襲ったため、ギリシャの労働者と同じくラストベルトの低所得の白人が失業したのです。欧州の移民排斥、英国のBrexitと同じ原因から、米国はアメリカ・ファーストのリーダーを望んだと思われます。そしてプロの政治家ではなく強いアマチュアを選んだのです。トランプは期待に応え公約を次々実行し、まさかと思ったメキシコ国境の壁も造り、毎日ツィートで発信しました。職業政治家、オールドメディアは尊厳をふみにじられます。巨人軍が素人監督率いる阪神にこっぴどくやられたと考えればいいでしょう。「こいつを成功させてはいけない」の機運が高まったのは当然のことです。そして、4年かけて、憎き素人を有無を言わさず監督の座から引きずり下ろす計略が練られたと思われます。

その手口について多くを語るのはやめます。白を黒と何百回も報道して黒にしてしまう、敵の悪口は千回言うが自分に都合悪いものは言わず「なかったことに」で闇に葬る。敵の報道は妨害して同じ手口の反撃手段を封殺する。この手法はチャイナが脱線した電車を土中に埋めてしまうのといっしょという指摘だけで充分でしょう。アメリカ合衆国で起きたこととはとても思えません。感じるのは、トランプを政治的に抹殺するほど憎むおぞましい悪意です。彼を弁護する気はないですが、そこまでの殺意という害毒をバイデン側は世界に撒き散らし、いったい何を目論んだのだろうという気色の悪い疑問符だけが脳裏に残っています。両軍のオーナーであるSPがそこまでの害意を懐いたとは思えませんがトランプ独自の政治意図の拡大が意に添わなくなった可能性は考えられると思います。まあグラウンドの乱闘に背広組がグラウンドで加勢することはありませんが。

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日本のテレビニュースは天気予報ばっかり

2021 JAN 15 9:09:10 am by 東 賢太郎

昔から不思議だなあと思うのですが、日本のテレビニュースは天気予報ばっかりやってる感じがする。スマホで5秒で見られる時代にどの局もそうです。だからどこかで大雪でも降ろうものなら世界の一大事かぐらい大変なことになる。

もちろんそれが知りたい方もおられるし、平和の証としては良いことなんでしょうが、問題はコロナ対策も似た感じがすることです。

緊急事態宣言が遅いだの範囲はどうするのとやってますが、菅総理の会見を聞いていると関心は休業補償と政権支持率であって科学的根拠の理解度というと天気予報の延長ぐらいしかないだろう。専門家の意見を聞いて慎重にというが、桜の開花宣言を国交省の外局である気象庁にやらせるのと同じノリに見えるのです。

やらされる気象庁は役所だから根拠とデータの一貫性が必要で、東京は靖国神社の特定の木で決めてる。でも桜なんか何万もあるのに何故その一本?と聞かれても科学的根拠などあるはずもないし聞くのもあほらしい。でも「専門家が決めました」にはなるわけで、テレビはそう報道してお茶の間は満足するのです。

コロナはそうはいかんわけです。

緊急事態宣言を発出したのでビジネスの入国も制限します

桜の開花宣言を発出したので千鳥ヶ淵の車の乗り入れは制限します

おい、ほぼおんなじじゃないか、こりゃあいかんぜよ。

コロナウィルスは日本起源じゃあないわけで、要は、国に入れなければ緊急事態宣言もいらなかったわけです。こんなことは猿でもわかる。

英国で変異株のウィルスが出てきている。これは去年の12月19日に英国政府が発表していて、もう世界にそこそこ蔓延していると思われます。また、中国政府の発表によれば北京に近い河北省でコロナ騒ぎとなっていて、2万人も集団隔離し全市民1100万人への強制PCR検査をしてます。

こういう重大な情報があるのに「国内でまだ患者は出てないでしょ」と入国は禁止せずザルのままにする。日本人は締め付けておいて「ビジネス客」の外人が浅草で観光してる。よって時間の問題で患者は必ず出るわけですが、出たら「専門家の意見を聞いて慎重に対応」するんです。この「出たら」のノリの羽毛のごとき軽さですね、すごいもんです、科学的知見のかけらのニオイもない。

つまり緊急事態宣言を発出するような状況を待って役所が確認してということであり、逆に「出たら」すぐに緊急事態宣言を発出しますよということでもあり、ということは要するに、本来まったくどうでもいい桜の開花宣言となんも変わらんということなのです。それで休業させられる飲食業は気の毒でしかなく、怒るのは当然でありましょう。

休業補償と政権支持率(要は国民の顔色)で出たり出なかったりする緊急事態宣言で入国制限を決める。この犬でもわかる本末転倒は科学的知見なんてレベルの話じゃない。国民が血相変えて「入れるな」と怒ってるのに入れてるわけで、だからしっかり菅政権支持率も落ちてるわけで、そこまでしても入国させたいのか、その理由は何なんだ?という国民的詮索が進んでいる。

いまアメリカの政治に「大変調」がおきてます。民間企業であるメディアとGAFAが現職大統領のアカウントを削除するなどの言論封殺をする前代未聞の場外乱闘状態であり、独禁法を厳格に適用して各社を分解すべきである。日本のメディアもその下請けだからどこも報道しません。しかし、日本はさらに特殊事情があって、もともとニュース番組は天気予報ばっかりだからそれが目立ちすらしないという恐るべきお花畑状態であるのです。

そんな情報しかない国民が今年の選挙で事態を変えられるのだろうか?このまんま行くと50年後に日本国はあるんだろうか?本気で心配です。

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E-国家とE-カンパニー(国家権力の融解)

2021 JAN 9 21:21:18 pm by 東 賢太郎

米国企業ツイッター社は8日、トランプ大統領のアカウントを永久に停止したと発表しました。現職大統領の言論を私企業が封殺したわけです。我が国で菅首相の発言を新聞、テレビが封じるなどご想像できるでしょうか?このことの背景を論じてみます。

 

(1)宗教、民族主義と国家との乖離について

 

アメリカ合衆国は王権、貴族、宗教権力の支配を排除したフランス革命の精神で人民による政治を憲法でルール化してできた世界初の国家であり、いかなる宗教、民族による全体主義者(totalitarian)も独裁者(dictator)も許容せず、憲法を唯一の根拠とする自由主義、資本主義によって支配される国家である。

 

(2)新たな国家像1 -法的国籍と精神的国籍の分離-

 

自由主義の行きつくところサービサーとしての国家という概念が生まれる(小さな政府)。必要最小限のサービスは安全(国防)と持続(外交)であり経済、福祉の依存はゼロか最小限である。かような国家は存在しないが、122年存続した香港という特別行政区は国防、外交は英国(返還後は中国)に依存し、行政は香港政庁が執行し税金の賦課は低率にとどめるサービサーとしての自由主義国家に近似した存在(バーチャル国家)であった。そこでは法的国籍と精神的国籍が分離する。

 

(3)新たな国家像2 -生活協同体と経済共同体の分離-

 

香港モデルは国防、外交を依拠する国が自由主義国家である限り物理的な居住国を選ばない。同一の精神的国籍を有する者が複数の国に分散して居住して市民権を取得し、当地の警察、消防、病院などの行政サービスを受けるために納税するが、生活と経済面においてはバーチャル国家に依存することがインターネット、仮想通貨をツールとして可能になってくる。精神的共同体(宗教、民族)としてA国人、生活協同体(居住)としてB国人、経済共同体(帰属)としてC国人というケースは、日本人(A)が米国(B)に移住し欧州企業(C)で働くなど既存だが、Cがバーチャル国家という点で新しい。

 

(4)新たな国家像3 -国家と企業の同一化-

 

一方で、一般には自由主義とペアである資本主義という側面からは、コロニー・カンパニー(東インド会社)が国籍を超えた経済圏で、資本と経営と労働を分離した。このモデルを敷衍すれば多国籍のサプライチェーンで繋がる現代のグローバル・カンパニーになり、さらにインターネット上で契約、資金決済できるE-カンパニーとなることで多国籍の国民を擁するバーチャル国家における経済をまかなうことができ、経済共同体を形成することで新たな国家概念と融合できる。ここでバーチャル国家はE-カンパニーは機能的に近似した存在(E-国家)となる。

 

(5)新たなパラダイム -国家と企業の競争-

 

国家も企業も存続のためには持続的なキャッシュフローが必要で、E-カンパニーは課金力、国家は徴税権に依拠する。その各々の現在価値が株式や国債による資金調達力を決め、国家の徴税権の時価を企業の時価総額が凌ぐ時代になっている。たとえばGAFAの時価総額合計3兆ドルは日本の国家予算(歳入+国債)の3倍で、4社のファイナンス可能額は日本国の国債の年間発行(消化)可能額を上回るかもしれない。

国家は本来は企業を庇護し徴税する立場にあるが、(2)~(4)で論じた経緯に従ってE-カンパニーは(3)における国民同様に某国企業(A)が複数国(B)に居住(納税)して複数国(C)で課金することでキャッシュフロー、資金調達力が増大する。Aから徴税できる国(B、C)が複数になるため、一国による庇護と徴税のバランスが変化し、E-国家とE-カンパニーは競争者になる可能性が出てくる(その前段階がアマゾンのPE課税問題)。

GAFAの企業価値は無料プラットホーム、IOTによるビッグデータ集積とAIによる解析力で増幅され、14億人の個人情報を有する中国(CCP)もGAFAと同等の国営企業を持って利益を吸い上げることが可能な疑似企業と見做せる性質の存在になる。CCPは競争者を中国から追い出すことも可能だが、企業としての性質、およびE-国家とE-カンパニーの親和性からGAFAと合併する誘惑に駆られて何ら不思議ではない。両者が合体することでデータ集積、資金調達力で世界の誰も対抗できない勢力となることを阻止する独占禁止法は存在しない。

 

以上が、CCPが米国民主党に接近し、GAFA、ウォール・ストリート、オールド・メディアを取り込むに至った動機のひとつであると解釈しています。5者にとりwin-winなのです。私企業がトランプ大統領の言論を封殺したのは通信品位法230条によってですが、憲法を唯一の根拠とする自由主義、資本主義によって支配される国家で民主党が連邦議会の上院・下院を抑えたことで5者の意向を法制化すれば、合法的な言論統制により民意の形成にも関与できるでしょう。小事に見えますが、国家権力の融解という大事と考えます。目標は富と権力の共産主義による永続的な固定化です。

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情報遮断がつくる「密室」と「二重思考」

2021 JAN 7 19:19:57 pm by 東 賢太郎

昨夜はyoutubeでトランプのスピーチを聞こうと思ったらなかなか出てこないので焼酎とウイスキーを飲みすぎました。おまけに4時になって寝不足に陥り、今日のアメリカとの早口英語のZOOMは所々落っこちまして部下に迷惑をかけました。ちなみに昨夜の暇つぶしのお供はこんな塩梅でございました。匠の華は屋久島でうまいと思って以来です。すっきり系の芋好きならおすすめです。竹鶴はいうまでもなしですね、ヘタなスコッチよりずっと上です。駄菓子に目がないので娘がX’masにたくさん買ってくれたのが梅ジャムせんべいで、さくさく感が妙に合うのです。

さて、注目の1月6日でしたが、ペンスが裏切ったということになってますね。強烈に恫喝されたんでしょう。相手方下院議長ペロシのガレージには豚の首が投げ込まれたし、今ごろペンスは国外逃亡でしょうか。裏を知っているので両側から狙われるんじゃないでしょうかね、無事を祈ります。ジョージア州上院議員選挙はなんとまたまたあのドミニオン集計機が大活躍したようだし、暴徒が議会に乱入したって、警官がアンティファを誘導して中に入れてる動画が流れてます。

ここまでネタバレでもあざ笑うようにやってしまうのには恐怖を覚えます。メディア、ビッグテックがグルだと情報が外に出ないので、世界の大衆は事実を知らないまま終わります。頼りはyoutuberですがビデオを作るそばからどんどん消されているようです。アメリカ合衆国の現職大統領のツィートでさえも問答無用でフリーズされています。つまりワシントンDCが「密室」になってます。1989年の**門事件を思い出しますねえ。あれ、ロンドンでTV見てました。戦車が出てきて、学生運動なのにすごい威嚇ぶりだなあと、その程度に思ってました。あの国は外向けの絵しか出ないのであんな殺戮だったとはしばらく知りませんでしたが、この国も遂にそうなってしまったのですね、くわばらくわばら。

1982年にウォートン・スクールを受験しましたが、入試選考のエッセイの題材がジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』でした。卒業は84年だよね、MBA目指すんならそのぐらい考えてるよねという圧を感じましたが、実のところ何も考えておらず思考力も甚だ稚拙であって、風変わりなSF小説と思ってました。読まれた方も多いでしょうが、今になってみて、ここで予見されたおぞましい世界の実現が近づきつつある気がしてぞっとしています。描かれた国「オセアニア」は表向きは美しい国ですが、嘘と欺瞞で真実を隠すことで成り立っている虚偽のユートピアです。国民はテレスクリーンで政府に監視され、思考まで直接管理されてしまう手法を「二重思考」と呼んでますが、皆さんが昨日、トランプ大統領が集会をして議会で騒ぎに至ったワシントンDCが、メディアのなりふり構わぬ情報遮断によって「密室」になったことに気づいておられないならば、すでに二重思考の罠に嵌りつつあります。4年前にヒラリーを破ってトランプが政権を取った時に大変なことになると騒いだ人達がいて同書がやたらと売れたそうですが、その純朴な方々を騙した連中が今や世界を情報遮断で見事に密室にする仕掛けを完成したのです。

『1984年』では、第3次世界大戦がおきて地球が3つの大国だけになり、世界支配を目的として戦争に明け暮れますが、実は裏では支配者たちがツルんで権力の維持を図ります。大筋をシンプルに書くと、世界は上中下の3階級に分けられ、「上」が支配者(ビッグ・ブラザー)、「中」がパシリ(実務部隊)、総人口の大多数を占める「下」は大衆(奴隷)です。このオーウェルの筋立てを借りていま起きていることをズバリ指摘すると、アメリカ合衆国の共産化計画であります。米ソ対立の座標軸しか頭にない方はそんな馬鹿なと思ってしまいますが、国家<階級という優先順位で3大国の内の2つが結託して富と権力を保全する計略と見れば理解できます。「1兆円クラブ」の会員である支配者にとって、自己の階級と富を “永遠に固定” するには資本主義を終焉させて共産主義国にした方が都合がよろしいのです。いきなりコミュニズムでは刺激的ですから、まず口当たりの良いソーシャリズム(社会主義)を提唱し、物事を深く考えないパシリと奴隷から騙しにかかっています。

そもそも米国は市民革命の余波で出来た国です。市民革命とは中が上(王、貴族、宗教権力)を倒したものであって、いくら憲法に従うとはいえ、どこの馬の骨かわからん下に支配されるなど想定してない、論外だと考える種類の人がいます。その種は階級を固定化できる左と結託しやすく、両者がビッグ・ブラザーになって同じ理念で共存すればよく、左に親和性ある者の多いメディアをカネと権力で釣ってパシリに使えばすべての隠蔽すべき施策は密室で行えます。この理屈によるならば、米国の左傾化をビッグテックとシリコンバレーとウォールストリートが支持し、そこに一見水と油に見えるチャイナが先輩の共産主義者としていとも自然に侵入、浸食して膨大なマネーが立て板に水の如く注入され、両者が王や貴族や宗教権力に代わる新たな世界支配者として合体する構造が整合的に説明できるのです。

メイフラワー号もティーパーティーも関係のない彼らはトランプ大統領がピープル、フォークスと呼ぶ下の支配(民主主義)など鼻で笑い、そんな連中でも時と次第では対抗勢力となり自分が貯め込んだ富と権力を奪う第二の市民革命を恐れます。その芽を早く摘み、形だけの民主主義を標榜して確実に中と下を騙して共産主義支配するためにはドミニオンのイカサマ投票集計機のような装置は打ち出の小槌と考えたでしょう。これを駆使すれば共産支配は隠蔽でき、2大国がマッチポンプの戦争を演じる無駄も不要になるのでやがて1大国になってしまい、70億人が一人の大統領を選ぶようになります。ビッグ・ブラザーが「次はアフリカ」「次は漢民族」等と決めて恣意的に当選させた操り人形の大統領が、極東の島にある「日本州」の州民の幸福や未来を考えてくれる姿を皆さんは想像できるでしょうか?しかし、怖ろしいことに、そんな国であっても「民主主義国」なのです。

この4年間で用意周到に作られた「トランプは理性なきアホ」「無謀」「危険」というレッテルを信じるのは結構ですが、トランプが『1984年』のビッグ・ブラザーだと思い込むのは少々稚気が過ぎましょう。彼が戦っているのはやがて日本州を支配して食い尽す勢力かもしれず、少なくともトランプはその方向には行かないと考える人達が日本から支援していると思います。自国の未来を憂える者として正しいスタンスと思います。1月6日に彼はジョージア選挙で負け、ペンスに裏切られて支持者が暴徒と化す仮装を演出され、あわよくば何らかのアホ、無謀、危険の轍を踏んでくれるだろう、それで一気に貶められるだろうという罠を仕掛けられました。しかし、一切応じなかった。アホでは出来ないし、胆力も必要という急場だったと思います。際物の証拠を握っている故の余裕の対処だったとも思われますが。

以上は『1984年』のコンセプトを借りた僕の空想、戯れ言にすぎません。こういう考えを陰謀論と片付けることも可能ですが、1982年にSF小説だと思った世界がそうでもなくなってきた今の世を眺めますと、それが偶然であれ陰謀論であれ、そうなって追い込まれてから騒いでも遅いことに違いはありません。もしかして我が国はすでに「密室」と「二重思考」で支配される民主主義国の殻をかぶった共産国であり、1兆円クラブがトランプを倒してビッグ・ブラザーになる計略に成功すれば「日本州」としての組入れをお願いすればいいだろう程度の頭しかないパシリと奴隷が支配する国家になり下がってしまっているのではないでしょうか?ビッグ・ブラザーに立ち向かえる資質、器量のリーダーがいないならば、礎となる憲法や天皇制をどうするかについて、とりあえず民主主義国家であるうちに我々国民が厳しい裁定を下していくしかないでしょう。

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