夏が来れば思い出す はるかで遠い高校野球
2024 AUG 6 23:23:17 pm by 東 賢太郎
週末にマッサージに行こうと外へ出たら太陽がとても熱い。真夏の香港のゴルフ場にもそれはあった。ティーグラウンドで頭がぼーっとして、空を見上げるといつもそれがあった。そういえば、先週に来社してくれたシンガポール在住のS氏が、「暑いですね、早く帰りたいです」と笑っていた。
その日も、「熱中症、危ないからね、ちゃんと水のむのよ」と家族が心配顔で送り出してくれる。それってなに、病気なの?そんなの昔なかったぞ、デング熱と同じぐらい縁がないなと思ってしまい、「俺、高校球児なんで」と毎度毎度の答えをする。もうトシなんだからねと返されるが、ぜんぜんトシな体感もない。これ、一度も死んでないから死なないと言ってるのだが。
そのたびに、自分の深層心理に突き刺さった棘はそれなんだと悟る。だからこの時期になると、性懲りもなく高校野球のブログになる。たいした戦績もないのに何故かというと、いきなり直球とカーブだけの “草野球のまんま” で通用したからだ。おっかない3年生に夏合宿で自己流が認められた。なんだ、たいしたことないな。以来、すべて独学自己流でやっていくきっかけになったし、大げさにいうなら自我の確立になったとは思うが、実は井の中の蛙で天狗になっていただけだった。
有頂天もつかの間、強豪には通用せず、無理がたたって高2で故障して投手を断念。野球はやむなく10年ご無沙汰となり、27才のときに会社で呼び出されて出たニューヨークの大会でMVPになった。でも高1の自分がそこにいたらMVPは持っていかれた、だってはるかに球は速かったんだから。そんな高1が天狗になったのは仕方ないが、1年であっという間に元の木阿弥だ。こんなみじめな不成功体験を弱冠16才で味わった人はそう多くないだろう。
1年生でエースというのは2年生以上ということで、飛び級なのだ。そんな才能は他には微塵もない。もし勉強で1番になれば、1年でいくら落ちても10番ぐらいだろう。ほかのスポーツだって習い事だって、物事はそう急激にうまくなったり下手になったりということがない。それが激痛で数メートルも投げられず、瞬時にビリになってしまった。鍼や電気治療でも回復しなかった。やむなく痛くない投げ方を見つけたが、何をしても球速は二度と戻らなかった。
そうするうち、恐れていた日がやってきた。背番号1は新エースのN君に渡された。僕は大降格の14である。2番手投手は10だがそれは意味がある。新人で1をもらったとき、それをユニホームの背中に縫いながら母親が喜んだのを思いだした。見せるのが嫌で帰宅がずいぶん遅くなって心配された。それを差し出して「カープの外木場投手の背番号だ」と強がったものだが、母は何も言わず縫ってくれた。14は二桁ならどれでもいいよと言われ自分で選んだのだった。
控え投手として投球練習はしていたが、先発は常にエースだ。嫌な記憶として消されたのだろうかあまり登板した覚えがない。かすかに残っているのは、センターからノーバンのストライクで二塁走者をホームで刺したのと、ライトを守っていてエースが不調であり、監督が肩を温めろとベンチ前でぐるぐる腕を回してリリーフに立たされたぐらいであり、その結果も相手校も忘れてる。快速球左腕に2安打完封された聖学院戦では代打でセンターオーバーの3塁打も打ったが、甲子園常連組の日大一高戦の代打では一ゴロ併殺打だった。
年が明けてだから3月あたりだったか、1年ぶりに長くマウンドに立つ試合があった。墨田工業戦だ。エースが乱調でいきなり3点取られ、1回無死満塁を残したところでリリーフのお呼びがかかった。冬に走りこんで復調の兆しはあり、ピンチは切り抜けて9回までゼロに封じたが、ついに相手がベンチ前で円陣を組み、監督の「いいか、あのピッチャー、コントロールいいからな云々」が聞こえた。確かにこの試合、新企画のセットポジションで投げ、外角低めがビタビタ決まりあまり打たれなかったが、こっちが審判を出しており外角はちょっと甘めだった気がしたから実力かどうかはわからなかった。
ということで試合はそのまんま何も起きずに3-0で負けたが、投手は投手の世界があってとても満足していた。試合終了後に水道で頭を冷やしていると相手チームがナイスピッチングと声をかけてくれた。彼らは打席で僕の球を見ている。物凄く嬉しかった。これがあって数日、何を考え何がどうだったかはすっかり忘れているが、僕はその後の人生にまで影響する重大な決断を下していた。部室で全員の前で「野球部を辞める」と宣言したのだ。東大に入りたいから勉強すると理由を述べたから誰も声はなかったが、1年下のH君だけが墨田工業戦は実質は完封だったという理由で反対した。いまもありがとうと思っている。有終の美にしたかったわけではないが、1年ぶりの好投だったあの試合がなければ高校野球とお別れするふんぎりがついたかどうかわからない。
二度あることは三度あるだ。ニューヨークでまたあった。軟式だが元プロや六大学もいる45チーム参加のトーナメントで全試合投げて準決勝まで行った。3位決定戦で元巨人、早実が主力のチームに完投し4-2で負けたが記録を見ると被安打2だった。3球勝負で早実の4番が見逃した球は米国人の主審が派手なストライクコールをくれ、打者が即ベンチに向かう人生最高の外角低めストレートだった。ああ終わったなとネット裏でひとりぼーっとしていたら、優勝チームの捕手の方がこられ「あの試合(準決勝)、肩痛かったよね?」ときかれ「ああ、はい」とうなづくと、「今日の出来だったらウチも危なかったよ」とだけ言ってたち去られ、涙が出るほど感動した。人生最後のマウンドだった。これができたのも、硬式野球最後の試合の残像が最高だったから自信が残っていたと思っている。みんなに迷惑をかけたが恩返しになったろうか。
墨田工業は今の校名は墨田工科高校だが、あれ以来、毎年夏は気にしている。するとどうだ、今年の東東京大会2回戦でなんと母校・九段中等と対戦になり、127校あるうちでの顔合わせには因縁を感じてしまった。惜しくも7-6で母校は敗退し、墨田工科も3回戦で日体大荏原に8-0で負けた。荏原は淑徳に3-1で負け、淑徳は帝京に10-0で負け、帝京は東京に13-3で勝ったが決勝で関東一に8-5で負けた。そしていよいよ明日から甲子園大会だが、その関東一は友人のご子息がセカンドを守る北陸高校と12日の第4試合で対戦が決まった。これも奇縁だ。
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野球が男の闘いであることを見た試合
2024 JUL 19 22:22:48 pm by 東 賢太郎
野球というのはスポーツであるが、いろんな人間ドラマがある。僕はガス欠気味のカープの打者がいい球をすんなり見逃したり悪球につられて凡フライだったりすると真面目に怒ってるし、キャッチャーのサインやコースがやばいと思った瞬間にホームランだったりするとこの馬鹿野郎と本気で怒鳴ってる。他人事なのだけど、ここぞは大事だ絶対勝てというのが体に染みついてる。だからパブロフの犬みたいに反射してしまうのだ。
先日7月17日、ハマスタでの横浜DeNA戦、相手は8連勝中のエース東であり、こっちは森下とはいえ左に激貧のカープ打線だからなんとなく分が悪そうだ。解説によると小園だけは東を8割も打っており(この日も2安打)、ならば他の奴は小園の爪の垢でも煎じて飲めと思うのだがやっぱり打てない。カープの貧打というのは伝統のお家芸で50年前から抗体ができてはいるが、丸、鈴木誠也、バティスタというOPS1.0の超絶クリーンアップ時代もあったからストレスがたまる。
0-0のまま投手戦で迎えた6回の表。9番会沢が三ゴロ、1番秋山が遊直であっさり二死。この軽いタッチが何とも頼りない。すると、そういわんばかりに森下が早々にベンチ前でキャッチボールを始めた。2,3番は矢野、上本。長打なしで点は入らんな。僕も思ったが彼も思ったんだろうね、3割打者だからね、野手といえど上から目線で見ていても失礼じゃない、結果ありきのプロだから。
その裏だ。森下の球がやや浮き始める。3安打され、二死満塁で渡会を迎えた。この新人、立派というか態度が微妙にでかい。開幕戦でホームランを打ってカープをなめてる感じでありどうもいけ好かない。森下もこの野郎、図に乗るんじゃねえぞと思ってるだろう。球速が上がる。高めストレートでファウルで粘られたが、最後はインローでなすすべなしの空振り三振にねじ伏せて格の差をみせつけた。いやあ痛快だ、森下君、狙ったね、男だね。
これは次なるドラマへの序章だった。チェンジで7回表だ。上本、小園のヒットとエラーで無死二三塁の大チャンス。ところが野間、菊池がタッチアップもできない外野フライであっさりツーアウト。がっくりだ。ここで開幕から欠場だった7番シャイナー君である。ちょっといい人すぎに見えるおとなし目の男だ。DeNAはコーチがマウンドに行く。8番は森下だ。代打の切り札・松山は左だ。であるのに東は敬遠せず勝負に出た。シャイナーはナメられたのである。森下の気迫の奪三振を一塁で見て気合も入っていただろう、二球目の高めストレートをバックスクリーン左に会心のホームランを叩きこんだ。
3-0でカープの完封勝ち。若者の皆さん、長い人生、こうやってここぞで負けちゃいけない時が誰でもある。そこで勝つかどうかはでかいですよ。
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祝 カープ大瀬良投手 No-Noを達成!
2024 JUN 8 6:06:20 am by 東 賢太郎
プロであれ草野球であれ投手はまず完全試合をやりたい。そんなことはない、大谷だってできないんだよ、勝てばいいのさという派閥もあろうが、1-0で負けても三振をたくさんとったから満足できてしまい、「おいなんでお前だけ悔しがらねえんだ」なんて主将に怒鳴られたりするポジションが投手なのだ。
野手の練習メニューは半分は連携でサッカーみたいな集団プレーだが、投手はブルペンでひとり黙々と投げてボール1個入ったの外れたのと微細なことに明け暮れるからゴルフ練習場のムードに近い。そういうことを何年もやってると、5点やっても6点とれば勝ちじゃないかなんて精神構造にはならない。結果論でそれはあるが、1回から5点オッケーなんて思ってる人はいない。
ということは無意識ではあってもまずは完全試合狙いなのだ。それが四死球を出してNo-No狙いになり、ヒットを打たれると完封狙いにグレードダウンする。とはいえ完封だって十分に難しいから投手の勲章ではあり、ましてそれより上のNo-Noはほとんど神の域の偉業ということは野球をやった人は承知だ。だからだんだん野手が緊張して記録が途切れたりするからますます達成は難しい。
僕などプロでNo-Noをおやりになる方々は大統領より偉く見え、巨人・戸郷クンなど年の差は関係なく戸郷サンとお呼びするしかない。そして、その偉人列伝に我が広島カープの大瀬良サンが加わられた瞬間は保有株がストップ高したのの百倍ぐらい歓喜を覚えたのである。しかも相手はこのところ絶好調のロッテ打線というのだから花を添える。三振は2つしかなくフライとゴロばかり。芯をはずしまくった練達の投球術だったからロッテが悪かったわけではない。
実のところ、ヒジをやってしまって3度もメスを入れた大瀬良はもう終わったと思っていた。現に以前の球威はない。そうなったらどうなるかはわかってるつもりだ。先日、やはり好調の日ハム打線を零封した森下も同じだ。ふたりとも力感なくひょうひょうと投げたようにすら見えたがプロの投手の並外れた精神力と凄みを見せていただき心から感動した。前進する人は美しい。
あっぱれだ、おめでとう!!
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どうしたんだ広島カープ!
2024 MAY 29 22:22:42 pm by 東 賢太郎
5月6日だった。アメリカから筒香がDeNAに帰って来ていきなりホームランを打った。他人の弁当はうまく見えるというが、それだけとも限らない。なんたって、我がカープ打線はホームランがないどころかDeNAの東投手、大貫投手にひねられて2試合も零封され、外野に球も飛ばないじゃないか。怒り心頭に発し、
こんなみっともない打線がプロを名乗るのはやめろ!
クリーンアップは森下投手と床田投手にしろ!
と強烈にぼろかすに書いたのである。
そして、唯一の希望として、
「期待は末包の復帰ぐらいだ」
と書いたわけだ。
そうしたら驚いた。なんとその翌日だ。二軍にいた末包が一軍に昇格した。そして阪神戦に5番スタメンで登場し、タイムリーを打って勝った。
そうか!新井監督、我がブログを読んでこのやろーと怒ったんだな。
そこから12勝4敗の快進撃である!とうとう今日はこうなった。
かねてより交流戦は駄目だ。特にオリックスとソフトバンクには赤子の手をひねるようにやられている。昨年のパの覇者に14-0?いったい何が起きたんだ?
この日も先発の森下投手は圧巻の3打数2安打。3塁打を打ってお立ち台にあがったショートの矢野は「森下さんに打率負けてますし」と笑った。よしよし、クリーンアップは森下投手と床田投手にしろ!のファンの声、きいてくれよな。
ありがとう。今日は酒がうまかった。
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帰ってきたDeNA筒香、なんてうらやましい
2024 MAY 7 0:00:12 am by 東 賢太郎
帰ってきた筒香。復帰初戦で逆転3ラン。鳥肌が立った。前稿にこう書いた。
人間、何事も才能というものがある。何かの技能がうまいなあと思う群れの中でも図抜けている者がほんの少しだけいて、その者はそれで飯が食えるようになるのだが、今度はその連中の群れの中でさらに図抜けた「すぐれ者」がいるという塩梅だ。
凄い一撃だった。今年はボールが飛ばないなんて言ってるが彼には関係ないそんなもの。5年アメリカにいて不本意ながら帰国し、いきなりこれだ。軽く3,40本は打ちそうなこの男がなぜメジャーで駄目だったんだろう?今日もドジャース大谷は9号を放っていたが何がそんなに違うんだろう?「すぐれ者」の世界は凡人には想像もつかない。
セリーグのクリーンアップを見よう。DeNAは佐野88・牧97・宮崎85・筒香97。阪神は森下89・大山94・佐藤96・ノイジー100。ヤクルトはオスナ106・村上97・サンタナ104。中日は石川100・細川98・中田107。巨人は吉川78・岡本100・坂本86。そして広島は野間85・秋山86・堂林96・小園91・坂倉89。
数字は体重だ。なぜかというと全員が鍛えぬいて体脂肪率が少ないので筋肉量であり、最高位の選手だから技量はあり、これがほぼ長打力と思うからだ。中日の躍進はこれ、巨人は丸94が落ちて入ったのが門脇76、佐々木80で90台は岡本だけと軽量化して低迷。阪神、ヤクルトは文句なしの重量級だ。それが目下の得点数の阪神102、DeNA100、巨人82、中日91、広島76、ヤクルト130に現れる。ヤクルトは投手が悪すぎで本来Aクラスとすると順位はほぼ得点順になる。
広島の一軍は代打要員の松山96、会沢95を除くと上本76、田中85、宇草84、菊池71、矢野71、羽月73とベンチはちびっ子ギャングみたいで、レギュラーの90越えは堂林と小園だけだが二人とも目下ホームランはゼロ。投手が失点を最小に抑えてなんとか5位という惨状だ。だからこそ田村97の覚醒が必須だがまだ青くさく、期待は末包112の復帰ぐらいだ。60年カープを応援してきた悲哀はとにかく長打がないことで、ヘビー級の巨人に吹っ飛ばされるフライ級ボクサーみたいな惨めな思いを何十年も耐えてきたのである。
この球団がちびっ子ギャングのコレクターなのは伝統だが、それは菊池、田中レベルならいい。そこを外人で補うのも伝統でホプキンス、ライトルなど当たり籤を引き強力な投手陣で守り勝って優勝した。2016~8の3連覇も打ちまくってOPS8割越えをキープしたバティスタ107がいて丸94、鈴木誠也106、エルドレッド126と並んだ超重量級の破壊力が大きく、東京ドームで巨人をホームラン攻勢で粉みじんに粉砕した試合は積年のうっ憤を一夜で吹き飛ばしてくれた。
ところがバティスタがドーピングで消えてから外人が超不作であり、何が起きたんだという異変すら感じる。去年はデビッドソンが19ホーマー打ったが、それを解雇して取った名前も忘れた二人がオープン戦からぼろぼろでおまけに肩まで故障と聞く。キズモノつかまされたのか、いい加減にせい。
先日のDeNA戦、森下が7回まで無安打で、打線は10安打だがそのうち森下が3打数3安打のていたらく。勝つには勝ったがこっぱずかしい試合を見せられた。初戦は東に苦もなくひねられて完封負け、もうひとつも大貫の変化球に翻弄されて完封負け。全員が崩されてるし、振ってないし、左は東出直伝のちょこんと流す「当て逃げ」ばっかりで、それをしくじってケツを引いて弱弱しい空振りと、こんなみっともない打線がプロを名乗るのはやめろ。
客観的に見てカープのクリーンアップ候補は森下投手と床田投手であるのは、カープファンの方ならご賛同いただけるだろう。
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今年のプロ野球予想
2024 MAR 30 15:15:48 pm by 東 賢太郎
東家は毎年これをしている。今年は家族が一人増えて6人のコンペ(賞金あり)。これが僕の予想。
寸評
セリーグは巨人はオープン戦(楽天)を見に行ったが投手陣が9回2死まで無安打に抑え出来がいい。グリフィンと大勢(157キロ出ていた)は安定だろう。この日は出なかったが戸郷は15は勝つし中継ぎの新人西館は使える。若手が伸びており二遊間とセンターが固まって強い。阪神も層が厚いが勢いで1位。DeNAは渡会がすごすぎ。中日は中田がケガしなければ3位もありか。広島はどうして外人にこんなヘボしか来ないのか。毎年毎年打席を浪費するカスばっかり。実にひどい。投手も森下、大瀬良が読めなくなって最下位もあり。
パリーグは山川、ウォーカーが入ったソフトバンクが強い。投手は4点やっても勝つ戦力。オリックスは山本の穴が埋まらないか。宮城はやるだろうが山下しだい。打線でソフトバンクが上回る。日ハムは外人で層が厚くなり若手が中心の勢いあり。西武は評価が難しいが打線がいまいちか。ロッテは外人が落ちるので日本人の得点力しだい。楽天は厳しいが巨人戦先発して4連続三振とった荘司は素晴らしい!彼は間違いなく一級品。
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侍Jが成し遂げた完全試合というものについて
2024 MAR 7 22:22:10 pm by 東 賢太郎
金丸(関大)、中村(愛知工大)は今年からプロでも10勝するかという快投。プロの4人も圧巻。日本人ピッチャーの質の高さを見た。井端の目は確かだ。
継投とはいえ完全試合ばかりは特別だ。侍Jのベンチも浮かれていなかった。された方の不名誉と屈辱を慮ってのことも大いにあろうが、僕は、仮に贔屓のチームが、いや自分がグラウンドでやられたとしてさえも、この聖なるものの前では頭を垂れるしかないかと思ってしまう。これは野球というスポーツだけが持つ侵し難い「聖域」だ。
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感激したSさんのメール
2023 DEC 7 8:08:42 am by 東 賢太郎
東さま
戻って参りました。ご報告ですが、父と先週会いまして、東さんのことを話したら、「あのピッチャーの東君?」と覚えていました。さすがですね。NYの日本人界隈で伝説になっていたようですね 笑。いなくなった瞬間にまた弱くなったと言っていました。
先日書いた「雑事、雑念を吹き飛ばしてくれた音楽談義」のSさんからのメールだ。ご尊父は野村証券の海外部門の重鎮でウォートンMBAの大先輩でもあり、留学するときお世話になった役員さんだ(当時ニューヨークの幹部)。27才の若僧のことを覚えていて下さって本当にありがとうございます。
肩壊して10年投げてなかったこの大会、アメリカ人も元プロも混じったNYであり、45チームのMVPは人生ほかの何をもしのぐ断トツ1位の事件だった。最後4-2で負けたが5試合でベストの悔いなしのストレートで被安打2、しかも球場は打撃王ルー・ゲーリックがやったベーカーフィールドで、しかもそれが人生最後のマウンドというもはや超常現象。慶応の野球部だった祖父のご褒美に違いない。
と、家族には語ってるが、あっそうで終わりだ。父親の権威のなさはいかんともし難い。ずっと先の子孫は覚えといてくれ。もちろん、野球やってくれたら天国から応援するよ。
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井端ジャパンに見た大器の顔の良さ
2023 NOV 18 17:17:31 pm by 東 賢太郎
まだ決勝がどうなるかわからないが、侍ジャパンが台湾に4-0、韓国に2-1、豪州に10-0で勝った。台湾の先発は打てなかったし韓国は守備がそこそこ締まって強かった。豪州戦は5回で5-0で早川が7奪三振のパーフェクトピッチで、相手は空気に飲まれて守備がぼろぼろ。この時点で我が家では「この試合は10-0以下だったら負けに等しい」という厳しい宣告が下されていた。8回1安打コールドで10-0だったからまあ合格だが、早川が完投すれば完全試合もあり得たと思う。この完成されたピッチャーが今季6勝7敗?楽天が弱いのかパリーグの相手が強いのか。明日の決勝は、2016年夏の甲子園準々決勝で木更津総合・早川に3-1で投げ勝った作新学院・今井達也だ。
初四球、初安打を与えてしまったが西武の佐藤は去年の開幕前に「ドラフト2位の佐藤隼輔(筑波大)はオープン戦を見る限り僕の予想をはるかに上回る好投手である。(1位隅田と)2人とも新人王候補で10+10=20勝しそう」と書いた。同年の公式戦の結果は想定外も度が過ぎた。昨日韓国戦で7回3安打の快投を見せた隅田がなんと1勝10敗、佐藤が3勝4敗。昨日今日でこれは球団が変だったことが証明されたろう。どっちもいい面構えになっていたから井端の下で開花を期待する。
藤原、早川のインタビュー。大器だ。ひとつことを迷いなく極めつつある男の顔が実にすがすがしい。自分も野球で育ったから分野を問わずそういう顔が好きだ。実力は一流なのに大舞台でダメな人がいる。可哀想だが器の大きさばかりはいくら鍛えてもだめである。ちなみに日本はいま政治にこそ大器が求められているが、国会中継で見る自民党の面々は総理大臣殿を筆頭に小手先でさばく要領だけのチャラい小物のオンパレだ。何が一流で政治家やってるのか皆目見当すらつかん、こんなのが日本の代表?わけわかんねえ、顔を見るのも不快である。課長代理みたいのを社長にしちゃいかんのだ。勝手を言って申しわけないが主観だからどうしようもない、人間の質というのはどうもならない、ダメな奴はダメだ。
井端監督もインタビューの顔つきがいい。このたび初めて指揮を観させてもらうが、選手の選抜も起用も知将の味がにじむし秘めた熱さも感じる。どこがどうのではない、こういうのはトータルに感じるものとしか言いようがない。ピッチャーだけは別人種だからいいコーチが大事だが、カープファンの僕として最も嫌だった稀代の好投手・吉見は最高の適材と思う。まだ名前も知らない選手も多いがこのチームはやってくれそうだ。
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ものすごく強かった阪神タイガース
2023 NOV 7 18:18:56 pm by 東 賢太郎
今年はディナー等であまり日本シリーズを見られず、見た日も疲れて半分居眠りであんまり記憶なし。仕事がいかに忙しかったか、きっと何年かしてそういう風に思い出すんだろうが、いい試合ばかりでもったいなかった。
どっちのファンでもないが、カープはこんな強い阪神とCSであそこまでよく競ったと思う。オリックスは個人的に世話になってるし中島監督のファンでもあるので勝って欲しかった。第6戦、これが見納めの山本由伸は目を皿にして見た。14奪三振。特にうるさい近本、中野、森下、大山の1~4番から7三振はモノが違うからきっとメジャーでも大成してくれるだろう。第7戦はもちろんしっかり見た。見るというのは僕は習性からピッチャー目線なんで配球とバッターの反応を無意識に見ているように思う。
宮城と青柳。まず青柳はサイドで球威満点だが荒れ球でパリーグにいない。最後にとっておいたことになるが目先を狂わせて3、4回ぐらいで伊藤将、これは素人でも分かった。岡田監督は青柳にこの球場でお前で今年が始まった、だから締めはお前だと伝えたらしいがうまいこと言う。そりゃやる気になる(第7戦はなかったかもしれないんだけどね、いい経営者だ)。で、彼が投げてるうちにノイジーの一発で3点入った。もうこれで安定した伊藤将で思うつぼ。オリックスは焦ったろう。宮城は次の回ゲッツーで終えたかと思ったがリクエストでセーフにひっくり返って森下。前打席で打たれており、一度ほっとしてるので危ないと見たか中島監督はそこで比嘉に替えた。これが森下、大山、ノイジーに打たれて珍しい作戦失敗で万事休す。結果は想定外のワンサイドで7-1だった。
阪神は強かった。去年岡田監督就任のニュースをきいたとき、オリ監督時代のイメージがあってなんとなく愚将っぽく、ああこりゃだめだまた昭和の野球に戻って阪神もアウトだなと舐めていた。
蓋を開けると彼はしたたかな知将だった。ああいうタイプの人は東京人にはそう見えないんだが、いやいやあれが大阪の怖さなんだ。
宮城は予想通り危なげなく立ち上がったが4回、打順二回り目にちょっとした場面があった。3番森下が宮城の絶対の決め球、右打者のインローのクロスファイヤを完璧なミートで三遊間突破。ヤマ張られた感があった。それでだろうか審判がやや広めだったせいか、4番大山は厳しめにいってぶつけてしまう。宮城にあるまじきミスで動揺を感じた。そこで5番ノイジ―。きのう山本の外角高め速球を流してホームラン。あそこは危ない。それを読んで決め球クロスファイヤに張ってるかもしれん。だからそこからスライダーを落とせばボテボテか三振と思った。森捕手がそう読んだかどうか、それが来た。失投でないとても低い球をノイジーはタイミングばっちりでレフトスタンドに。僕には「いらっしゃい」に見えた。事実上これで勝負あった。蟻の一穴は森下の痛烈な三遊間が宮城に与えたショックだったと僕は思う。第2戦でやられていたあの球を狙った阪神の勝ちだ。
このシリーズの岡田采配は森下あってのものだ。この男と最終戦に抜擢した青柳をノセたのが、もし岡田マジックがあるとすればそれだ。彼は言葉を選んでる。凄く重いだろう。データを見ると、森下は公式戦はプロの壁にあたってOPS.691だがシリーズのイメージは0.9ぐらいの感じだった。これとシーズン.859の大山が並ぶ3,4番は、両方1.0代だった3連覇中のカープの丸・鈴木誠也ぐらいの圧が相手投手にかかるだろうと思う。ところが5番ノイジーは.623だからプレッシャーが切れちまう。.837のサトテル5番でいいようなものだしそうした試合もあるし、何より第2戦の宮城にはサトテル5番(1安打)、6番ノイジー(無安打)で正解だった。なんで第7戦はノイジーだったんだろう。何かあったんだろう。そいつが打っちまうんだから岡田マジックだ。
森下というとたしか2020年だったか、こいつ凄いかもと思う事件があった。練習試合で中央大学が巨人の二軍に20-7で爆勝ちして、たまにアマが勝つぐらいはあるがこの点差は目を疑った。打線が半端ないということだ。そのスタメンの4番がDeNAの牧、2番が日ハムの五十幡だったのだが、3番が森下だったのである。その時ボコボコにされた二軍監督は阿部で、彼も中大だ。去年のドラフトは森下とりたかったんじゃないか。
そう、その去年のドラフト。ご記憶にある方も多いと思うが、一番人気は高校生の浅野翔吾(高松商)だった。1位指名は巨人・阪神が激突して原と岡田が壇上にあがって全国的に盛り上がり、原が派手なガッツポーズで雄叫びをあげたのである。そこでやむなく阪神が外れ1位で取ったのが森下だ。その男が日本シリーズで打ちまくって新人最多打点記録でその原辰徳をぬくというおまけ付きだ。大阪の皆さん、災い転じて福となした1年がかりの大逆転劇は痛快だっただろう。世の中こんなもんであり、ちょっと勝ちゃあいいってもんじゃない。若い皆さん、最後に笑った者が勝ちだよ、人生1度や2度負けたり失敗したぐらいでがっくりしちゃあいけないよ。
あの近本だってそうなんだ。根尾、藤原、小園で甲子園が湧いたあの年のドラフト。阪神は1位指名で藤原、次いで辰巳をはずしてがっくり、破れかぶれ感満載ではずれはずれの近本(大阪ガス)を取ったように見えた。TVで見ていた僕もそんな優れた選手と思わなかったし、なにせ会場の球団幹部は明らかに熱量が落ちていて、それをよそに近本が地元で胴上げされてたのが気の毒に見えてしまった。辰巳は楽天に決まったが社高校の2年後輩だ。近本が燃えたことは想像に難くない。あっぱれだ。
まだある。大山もそうだ。2016年は好投手が目白押し。田中正義が1位で5球団、さらには佐々木千隼がはずれ1位の5球団競合と異例の事態になったが、ふたを開けてみるとその2人が同年ドラフトの2大期待ハズレであり、かたや、阪神が金本の英断で1位指名したのは大山(白鷗大)だった。ところが足りてなかったピッチャーを当然指名すると思いこんでいた会場の阪神ファンから失望の声が響き渡った。悔しかった大山は今年リーグ優勝で涙した。
阪神が強かったのは投手陣といわれるが、現役ドラフトで儲けものの大竹が12勝もしたなんてフロックもある。決定的な作戦成功は後ろを固める近本がセンターで、ショートだった中野をセカンドに回し、ショートに木浪を固定して当たったことだと僕は思っている。この鉄壁のセンターライン・トライアングルはカープ3連覇時代のタナキクマルに近づきつつある。ただ要になる捕手が弱い。カープはOPS.893で恐怖の8番打者曾澤がいた。阪神は1年秋から履正社の正捕手だった坂本誠志郎がまだOPS.543で二軍並だが、化けると連覇の可能性が出てくる。
誰も触れないが、讃えたいのは最終回、岡田監督が功労賞の花道を用意して2死から登場させたクローザーの岩崎、ではない。その初球ストレートを狙いすまして、僕が見た右打者のホームランとして最上位かもしれない凄まじい音とミサイルみたいな弾道の一発を左翼5階席に突き刺したオリックスの4番、頓宮選手である。素晴らしい。これぞ男だ。いいものを2023年プロ野球の最後の最後に見せてくれてありがとう!
岡田監督、お見事でございます。訥々とした優勝監督インタビュー、良かったね。感動しました。「いやオリックスは強かったですよ」、この言葉、僕には腹にずっしりと重たく響いた。そして思った。これを岸田総理が言ったらどうだろう? 0.1秒後には吹かなくても飛んで虚空に消えてただろう。
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