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アフリカ象とはご縁がありますか?

2012 OCT 17 16:16:27 pm by 東 賢太郎

星のことを考えていると、時間とは距離と関係があることがわかってきます。これは質量がエネルギーだということと同じぐらい美しい原理です。

ホーキング博士は銀河系に知的文明は200万あると発言しました。銀河系みたいな星雲、星団は無数にあります。知的生命は無数にあるのでしょう。でも離れている、距離があるので、みなさんが生きているごく短い時間(宇宙的スケールで見ればほんの一瞬)の間に出会うことはまずない。それだけ。7日で死んでしまう日本のセミがアフリカ象に出会って知り合いになることは、たぶん永遠にありません。

会わない、見えない、知らない、ものが「ある」「存在する」ってどういうことなんでしょう?ベテルギウスのように、見えているのに「ないかもしれない」ってなんでしょう?

それは知覚することです。というより、知覚したいという願望実現の一定のプロセスです。人間という生物の限られた知覚能力の範囲内で、ある、be、sein  と言ってしまおうという科学者や哲学者や神学者の暗黙の了解智です。

だから天文学者の暗黙の了解智としての知的生命が宇宙に何千兆個あろうとも、僕にとっては知合って、関わるのでなければアフリカ象以上に格別の意味はありません

SMCを始めなければお会いすることも知ることもなかった方々がおられます。お互いに存在はしていたのですが。あることと知ることがいかに違うか、日々思い知っています。これは僕自身初体験の毎日ブログを書くという行為で教わったことです。

知る、知りあうことをインターネットという媒体が促進してくれることもです。距離の壁を除くということは時間の壁も、なのです。あたかも地球の人とベテルギウスの人が同じ家で暮らしているみたいな同時性を与えてくます。

仏教で縁という言葉があります。因果応報とは、因という種があって、それが果という結末になることをいうそうです。酒好きの遺伝子は因で、酒飲みになったというのが果です。しかし、そこには酒を飲むという行為がはいります。飲まなければ果もありません。それが縁、縁起であり、縁というのは自分の意志で決められるのだそうです。

西洋は神が決めたこと、運命だ、となるのが仏教では自分の意志というものが認められます。これをいい方に勝手解釈して、自分の意志で、どんどんご縁を増やしていけたらなあと思います。

 

 

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