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陰陽五行は大変なものかもしれない

2013 JAN 24 17:17:06 pm by 東 賢太郎

陰陽五行は道教に発した思想です。現代でも東洋人の日々の生活や考え方に大きな影響を与えています。暦(こよみ)、易、四柱推命、気功、鬼門、干支(えと)、八卦(はっけ)などです。60歳の「還暦」や「土用のうなぎ」もそう。神道の起源という説もあり、相撲の土俵は方位も形も五行そのものだそうです。

東洋思想も西洋思想も「宇宙」から生命の生生流転を説くものですが、東洋はそこに起源や終焉というものを求めず、絶対普遍の真理も求めません。何を言っているかわかりにくいと思いますが、昨日内藤氏から何度も「東、それはお前の頭が西洋なんだ」と諭され、なんとなく気がついてきた、ひょっとすると実に大変なことかもしれません。

西洋は「絶対真理」を認める(存在を信じる)ので世の中の事象をそこからの「かい離」ととらえます。かい離は真理に収束すればいずれ消えます。東洋は「変化」ととらえますから収束しなくてもいい、それが普遍と考えます。真理=神なので西洋では神は一人です。道教では神はいくらでも認めます。八百万(やおよろず)の神のいる日本もそうです。

「宗教」というとなにか色のある言葉に聞こえてしまうのですが、悟りを開くなどして何か宇宙の深奥の原理のようなものを理屈ではなく体得した超人がいたとして、それを他人に伝えようとしたらどうするでしょうか。「四の五の言わんでまずやってみい、そのうちわかるから」と言うでしょう。それでも四の五の言う人には「わかりやすいお話」を作るでしょう。仏法の修行や説話、干支を十二の動物に例えるなど、そういう理由でできたのかもしれません。

数千年前の東洋の超人たちの体得した宇宙真理は普遍性があったかもしれない

これが「ひょっとすると実に大変なことかもしれません」と書いた意味です。仏教での悟り、そこまでいかなくても座禅の瞑想の境地、これにはるか後世のフロイトが気がついて「無意識」と名づけたのかもしれません。ワトソン-クリックがノーベル賞をとった遺伝子のATCG(DNAの塩基配列)の螺旋構造を真上から見ると五行の形に見える?科学的には荒唐無稽なのですが、科学というのは「頭が西洋」な学問体系にすぎません。最先端科学だった一般相対性理論より量子力学が説明力をもつ事象があるなど、科学はまだ宇宙を説明できていません。東洋は「人間も宇宙の一部で同じ構造をもつ」とし、天と人が合一できると考えます。理屈でなく体感したものが宇宙の真理でそこに流れるのが「気」だと。

「気」というのは「意識」で、宇宙のどこでも瞬時に移動できます。何光年かなたでも。気持ち、雰囲気、天気、気力、短気、正気、人気、気合、気心、気色・・・・どれだけ我々は気を介して生きているか。最後に。昨日ですが神山先生がある邪気をはらうために「気を入れた」木製の仏像が机の上にありました。内藤氏も僕も、仏像から30センチぐらいのところに手をかざすとほのかな「熱」を感じました。あったかいのです。NHKが番組に出演した彼の手から出る熱源を分析したが、結局不明だったそうです。

 

Categories:______歴史に思う, 徒然に

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