Sonar Members Club No.1

月別: 2016年11月

トランプは何をするか

2016 NOV 12 0:00:36 am by 東 賢太郎

まずは我が事から。急に出てきたディールがあって、険しかった山をやっと一つ越えて帰国しました。この数日が大詰めで悪いことに大統領選による株の暴落が重なって血の気が引きましたが、株価もさることながら一番苦労したのはセトルメント(決済)。証券会社が長くてもセトルは自分でやったことない。法律も実務的なことはよく知らない。銀行、弁護士に助けてもらいましたがアドミ部門は生命線ということがよくわかりました。今年はもうこれで終わりでいいかな、心身ともに疲れてしまいました。メールをたくさんいただいていて一つも返事を書けなくてすみませんでした。

トランプ勝利確定のニュースは某国にて移動中の車中で聞きました。べつにこれを予測していたわけではありません、あれだけヒラリー有利の報道がありましたからね、そう思ってました。これはやっちまったなという感じかな。彼はウォートンスクールだから先輩なんですが、ビジネスマンとしてあそこまで財を成す(米国で成功はそういうこと)のは大変にしたたかなはずです。放言癖のバカなわけない。マスコミ、政官界のインテリはビジネスの修羅場知らないからわかんないだろうね、そういう種族を馬鹿にしてるしね。だから彼らお得意の常識論でヒラリー有利という直前の予測が出たんだろうと思う。

ウォールストリートのワルから見れば株式市場なんて何も知らなくてカネには目がない弁護士あがりのヒラリーのほうがチョロいんです。ゴールドマン・サックスなんてプライドくすぐって公演させて何千万円やって利用しまくってましたからね。中国の江沢民マネーもそこにつけこんだね。甘いということです、だからFBIに急所を突かれた。トランプはそうはいかないですね、彼はくだらんカネで使われる不利益を知ってるし手金ありますしね、彼と交渉したらとてつもなくタフな感じがします。

当たったとかはずれたとか、勝利の背景は何かとかどうしてヒラリーは負けたとか、そんなのは災害の後講釈であってどうでもいいんですね、それを知ったって生きてく知恵にはなりません。台風や地震が予知できなきゃニュースや解説者や専門家の後講釈なんて意味ないでしょう。僕の関心事は「どうしてインテリを納得させる常識論の予測がこんなに外れるようになったんだろう」ということに尽きます。天気予報だって毎回外れれば何か天変地異が起きてるかもしれない。世界の政治シーンでそういうことが起きてるに違いない。

それは何度も書きましたが、WTOに加盟した中国のビッグバンで何億人の貧民が一気に富豪になって世界中で爆買いしてる。そういうことです。欧米の白人が貧民にならないと、ゼロサムゲームですからね、そういうことは起きないんです。あまりに当たり前のことでしょう。そういう白人がトランプの隠れ支持者になったし、移民は出てけ!でBrexitしちゃった英国の田舎の白人もそう。ギリシャ危機はいうまでもなし。全部おんなじ現象であります。インテリはそこの感度が低い、だから外れるんでしょう。

20世紀の先進国が大貧民ゲームで負けて、しわ寄せは各国の下層に行きますからどこの国でもどんどん二極化が進んで「一揆」が起きてる。トランプは世界最大の一揆をうまく扇動したんです。しかし富豪の彼は下層よりの政策、どっかの国の子供手当みたいなことはメキシコの壁作りぐらいやらないだろう。ビジネス感覚でなんの意味もないですからね。だからEU、ロシア、中国、日本と「ディール」に入るだろう。国を富ませてやがて下層まで潤うという方法で。強いアメリカを作る、そういってるのは本当でしょう。

口だけの政治家はいらん!と言ってるのは「やる」ということ。やらんビジネスマンは無能ですからね。オバマはほんとうに口だけだったしやったことはろくでもない、ダメな方向のチェンジだけでした。8年もやってるうちに大貧民ゲームで負け組に入りだした。ではここからトランプが何をやるのか?誰もまだ知らないわけですが、勝ち組に回る策を練るでしょう。彼が吹いていた荒唐無稽な策は、その眼で見れば一貫してます。どういうゲームなのか、彼がわかっているとすれば面白い。確実に何も変えなかったはずのヒラリーよりよっぽどいいですね。最大のリスクはそれが凶と出ることでしょう。でも彼はリスクのあるディールはやらないような気がする。それをやる者はあそこまで経済的成功者になれないからです。それは法則です。もう少し先が見えてきたらまた書きます。

(ソナー・アドバイザイーズのブログ)

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Kさん「ご長男」再登場

2016 NOV 9 0:00:41 am by 東 賢太郎

今日は激務でぐったりです。明日は出張で休まる間がありません。こんなときネコの姿は癒しです。

kassy

 

 

 

フォローしていただいているKさんが前にも登場した「ご長男」の写真を送ってきてくださいました。

 

 

 

 

 

kassy4

 

 

 

これは警戒心のないポーズ。

 

 

 

 

 

そして、警戒心ゼロのポーズでした。

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畏友・中村とカープ・黒田に

2016 NOV 6 13:13:45 pm by 東 賢太郎

ありがとう。

9

黒田の投球を球場で見たのはたった一度だけ、去年の7月1日、東京ドームでの巨人戦のことです。中村から急に「チケットがあるんだよ」と電話があったのでした。

どういうわけかあの日、もう黒田を見るのはこれが最後かなと思っていて、彼の一球一球、一挙手一投足、ボールの握りまで目を凝らして観て、歓声の轟く中で中村にそれをああだこうだと大声でいちいち伝えて、最後はサヨナラ負けしたけれど「すごい試合を見たな、こんなのはもう二度とないぞ」とふたりで感動し、あまりに万事納得しており、帰りに一杯やるかと言っていたのをやめて帰路について目黒線の大岡山で別れ、興奮冷めやらずアップしたのがこのブログでした。

黒田の投球を初めて見る(追記あり)

いま読み返してみて、最後に、

「結局、黒田一人対巨人軍ベンチ全員となって、負けた。だから結果はいい。わかる者には黒田がいかに凄い勝負師かが目に焼きつきました。20億円もらう男は違うんですよ。3千万円ぐらいのやつらにわかるかどうか。これを見てカープの全員がどうするか。そこですね。」

と書いてます。そうだったんだ。まさにそこだったように思います。それが去年はわかっていても出来ずに屈辱の4位だったけれど、今年に一気に花咲いての優勝だったのではないでしょうか。黒田の背番号15が永久欠番、当然のことと思います。

あれから1年4か月。10月25日の日本シリーズ第3戦、黒田が人生最後の登板を終えたその翌日が畏友の告別式でした。

 
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不穏になってきた世界の政治

2016 NOV 5 13:13:21 pm by 東 賢太郎

米国の選挙は誹謗中傷のしあいでbadとworseのドロ試合みたいな感じがしてこないでもありません。トランプは元から口撃がひどいが、ヒラリーは私用メール問題、情報管理という政治家の本質的な事を相手の下ネタで切り返してもねという印象はありました。たぬき蕎麦ときつねうどん?おいこの店はそんなメニューしかねえのかよ?って感じですが、日本にとってはトランプの方が結果的には組みしやすいのかもしれません。

そういう中で訪日したフィリピンのドゥテルテ大統領、その米国に引導を渡して脅しておいて(あれは米国は一種の愛情表現と取ってますから)、そのポーズをダシに中国に近寄って煙に巻いてカネを巻き上げておいて、挙句に技術をもらいたい日本には秋波送ってきてわけがわからんのですが、ワルなのか狸オヤジなのかいっぱいケンカして鍛えた悪ガキだったんだろうなあ、とにかく見事なもんですね。

チャーチルがそうだったらしいし田中角栄もそうですが、何考えてるか最後まで分からない、女性ではサッチャーやメルケルみたいに化学や物理の理系頭で言葉が重く口が軽くない、どこかそういうもんがないと海千山千相手の国家元首外交はおろかビッグビジネスの商談だってのっけから務まりませんわ。出てくるなり「ワタシは反対です!」が額に貼ってあるみたいなチンケなのは話にもならんのです。

お国の利益のために外で使う二枚舌三枚舌は一向に構わんですし、相手もそういう奴ばっかりですからね、それができない元首というのは会社でいえば営業力のない創業家のお飾り社長のようなものです。我が国にそんなのを選ぶ余裕などなく、二枚舌三枚舌で国民をだまし外国にへこへこするようなのは打ち首にすべきですが。

そうしたら隣でこういうのが出てきて仰天いたしました。

ソナー・ファイル No46(朴槿恵大統領府の恐怖)

韓国には友人もおり何度も行って個人的には親近感もありますが、どういうわけか国家となるといろいろ難しい。心配してます。この局面、霊媒師から元ホストのご友人まで登場してきて、聞くところによると「貴女のお母さんは貴女に道を譲るために亡くなったのです、天命なんです」なんてそそのかされたらしい。それで意を決してなっちゃって、天命のままに操られて行き着いた先が史上最低の支持率4.8%だった。

韓国には「国民情緒法」とされるものすごいものがあります。そんな法律はないのですが、マスコミが騒いで国民の情緒を乱したら法律なんか関係ねえ~、お前は極悪人だ~何でもありだ~という風潮から憲法より上位のお化けみたいに姿の見えない法律があるんですという意味です。真面目にそう仮定しないと理解できない判決が現実に出るからあながち揶揄とも皮肉ともいえないですね。情緒は為政者のご都合で検察やマスコミを使っていかようにも変転するから判例法でもなく、世界オンリーワンを誇れる法概念でしょう。

それを知らない日本人が「おい、約束したじゃないか」と怒ってもだめなんです、必殺の「国民情緒法」出されちゃえば。「ウソつき~」なんて罵倒しても屁のカッパですよ、法律だから。そこはお師匠さんである中国と同じなんですね。地元紙をコピペしたら自分だけつかまっちゃた産経新聞事件がそうだったでしょ、しかもこの朴槿恵事件で彼女が消えれば、去年ホラホラ10億円あげたじゃないのってのもそうなるリスクがあります。週刊文春の書きぶりと売れ行きで判決が決まるに近いでしょう。四権分立なんですね。

朴槿恵氏は孤独だったんだろうと気の毒な気すらしますが、そういう国で逮捕でもされればもうどういう決末に落ち着いても仕方ないなと思うしかありません。あらぬ人に国家権力を与えて取り返しのつかぬことがありえるのが民主主義の欠陥、独裁者を生んでしまうのが最大のリスクと習いましたが、学校の先生もびっくりのこんなリスクもあった。弓削道鏡やラスプーチン級の千年に一度ぐらいの事件をも防げない欠陥制度なのだと教科書を改めないといけません。正しい歴史認識は大事ですからね。

防衛、外交の国家最高機密。それを盗み出すのに何人も撃ち殺されたり毒殺されたりするんじゃなかったでしたっけ、TVや映画や小説で育った僕らの常識では?それがもう古いというならエシュロンみたいな最新鋭通信傍受システムやスーパーコンピュータでしか解けない暗号なんかでね。意味不明のおばさんにコピーを渡してましたなんて、インターネットですらない牧歌的風景はシュールですらあります。スパイ映画のストーリーに革命が起きそうだ。

北朝鮮がそれを入手していたら、作戦内容までつつぬけだったリスクにはぞっとしますが、何も起きてないのは官僚が賢くて大統領にはその程度のしか渡してなかったんじゃないのという気すらしますね。でも申しわけないが韓国は思いっきりナメられて、いけてねえなって馬鹿にされてるでしょうね、核ミサイルを保有してただでさえ何をするか読めない悪ガキにですね。ひいてはそれは日本の安全保障にだって大きく関わる。他人事ではないです。

朴槿恵氏、さはさりながら、お血筋もあることだ、けなげに国益を思って慰安婦像をあちこち立ててましたからね、韓国にとってはまぎれもない立派な愛国者でしょう。やってることの是非や品位や程度問題はともかく自国を愛することはどこの国民だって当たり前のことだし、そういう元首が選ばれてるのは自然であって僕は何ら違和感はありません。それでもこういうことが起きるということですね、民主主義という仕組みは。そうクールに考えねばなりません。

デモクラシーを「主義」なんて呼ぶからわけわからんのですが、いわゆる民主主義は「法制度」に他なりません。ちなみに日本国の現行法制度では、外国の旅券も持ってる日本国の国会議員が渡航先の国からその旅券で秘密裏に中国に行こうが北朝鮮に行こうが、そこで何をバラそうが誰と密談しようが、日本の出入国さえ日本旅券で済ませば日本ではバレないそうです、法務省によると。げに恐ろしきかな。

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西空に見たもの

2016 NOV 4 0:00:06 am by 東 賢太郎

このところ運動不足でまずいと思っており、休日の今日は4時から多摩川を走りました。玉堤通りの土手まで行くと右か左か迷うのですが、最近は軟弱で左コース(巨人軍の多摩川グラウンドの先まで往復4キロ)で妥協してましたが今日は奮起して右コース(二子玉川まで10キロ)。こっちは6月以来でとてもきつく、ガス欠でやや朦朧として半分は歩きました。

天候は晴れできれいな夕焼けでした。途中、最初の橋のところで、ここは猫がいるので寄り道し、黒猫をしばらく見てからまた走り出した時です。富士山の方向の中空に黄色い(オレンジ色?)丸い光が見えました。溝の口側の鉄塔の2倍ぐらいの高さですかね、飛行機に陽光が反射しているのかなと思ったのでそこそこの大きさであり、目に入って2,3秒すると小さくなって消えました。ありゃなんだったんだろう?

30分ぐらいして二子駅でぜーぜーいって休んでいると、また富士の斜め左上の方向に、今度はかなり遠いのかほぼ星ぐらいの「点」でしたが、また光を見ました。そしてこれがまた数秒で消えました。飛行機にしては動きがなく、変なのですね。

そういえばずいぶん前のことで1981年あたりですが、渋谷公会堂のまえの歩道橋から西の空に光球をありありと見たことがあって、これはけっこう大きくて、家内を含め周囲の何人もの人がびっくりして騒いだのですが、すーっと滑るように移動して消えました。

世界中でこういうのは目撃されているようで、だいたいが小型の隕石やら宇宙空間の浮遊物の落下で片づけられてますが本当だろうか。今日のは動かなかったので落下中という感じではなく、未確認飛行物体(unidentified flying object)と言われたほうがしっくりくる。要は略してUFOですね。

すぐ近所で大勢でTVのロケか何かしていて、変なおっさんが前を走ってくので気にしたのかお邪魔してます!なんてあいさつされながら帰宅して、さてどうだろうと体重計にのると73.5キロ。最近は2食にして控えめのつもりだけど減りませんね。

 

 

 
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因果な職業

2016 NOV 3 3:03:47 am by 東 賢太郎

このところ友をなくし仕事には追いまくられるわでどうも気が滅入っている。僕の仕事は外部のパートナーと組んで進めることが多いが、リスクを負う上に自分のペースでいかない部分がある。性格として他人任せが苦手であり、結果を待たされるのは特につらい。完全主義だから自分でやる部分はカンペキになるが、待っていた結果がそれと嚙み合わないなんてことがあるとかなり血圧が上がるので困ったものだ。

そんな最中のこと、一昨日はニューヨークから安岡 佳一氏が来てくれて吉田健一氏ら昔のロンドン・マフィアで銀座で酒宴とあいなった。その足で阿曾靖子さんのお店に寄らせてもらうと女優・早野ゆかりさんが俳優座で初の主役をとったそうで、俳優座というと平幹二朗、仲代達矢、加藤剛なんて人がいてそれはすごいことだというので西室と一緒に23日に観劇という段取りにもなった。早野さん、終演後はお祝いしますよ。思えば全員がSMCのメンバーになってくれていて、やっててよかったなと心が和む。

週末はやはりメンバーの唐澤宏毅くんが僕のシンセ作品を復活すべく拙宅に来てくれ、それならとTVの社員3人も呼んで親睦会となった。プロである宏毅くんがPC、エレキギター、エレピを持参しオーディオにつなぐと予想以上の音が出てみんな驚く。僕のエレピで彼とセッションまがいをやったり50年ぶりにベンチャーズを弾いたり、散々遊ぶと夜中の2時だった。

岩佐氏はバンドで優勝経験があり村上氏は伯父さんが二期会のオペラ歌手で東京外語大時代にドイツで仕込んだジャズ・トランぺッター、一番若い岡部氏は日本人離れのバス・バリトンの美声の主。そういうつもりで採用したわけではないのに、なんのことない4人全員が音楽つながりというのも僕のご縁のパワーだろうか。そういやあ早野さんもシャンソンのプロだ。みなさんの熱い要望があって全会一致でここを「録音・撮影スタジオ」にすることが決まった。

こうやってみんなのおかげでしばし本業を忘れられるのは感謝。神経がすり減る金融の仕事はこのトシで体に悪いな、あんまり精を出すもんじゃないなと感じつつも、ディールが佳境に入るとたまるストレスが一方で快感だったりもするのはなかなかわかっていただけないだろう。無死満塁をゼロで押さえた味を知るピッチャーみたいなもので、どうもストレスを食って生きてるみたいなところもある。本当に因果な職業である。

 

 

 
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