西部邁さん死去、多摩川で自殺か
2018 JAN 21 23:23:02 pm by 東 賢太郎
きのう例の綱島の温泉で8時間も汗を流してぼ~っとした。去年の6月から重要案件で疲れきっていて、ここから正念場なので頭を軽くしたかった。その効能はあったけども体重は減っていない。風呂や岩盤浴で2キロぐらい上下はするが、所詮は水の出し入れだ。そこで今日は多摩川を走ろうと思い至った。何と4か月もサボっていたから本当に久しぶりの決断だった。
新品のシューズを買っていたが体はなまってる。どたどたという無様な感じで坂を下った。多摩川の土手まで来るといつも右か左か、どっちへ向かおうか迷う。行先はというと右は二子玉川、左は巨人軍グラウンドと決まってる。へたってるのでお手軽な左で済まそうかと思ったが、そんなんじゃいかんと足は右へ向いていた。
そんな日にそこでそんな事が起っていようとは・・・。西部邁氏が多摩川河川敷で発見されて亡くなったと知ったのは帰宅してからだ。報道では「現場は東急東横線多摩川駅から西に約600メートルの野球のグラウンドやサッカー場などがある河川敷近く」とあるのでおそらく巨人軍グラウンドあたり。まさにそこだったのだ。
西部 邁ゼミナール、面白かった。氏の見識は人間味と遊び心のエッセンスそのものだ。そこいらのくそ真面目なだけの事務員みたいな学者とは雲泥の差で、人間の質が違う。大衆社会批判、対米追従批判は同感を超えて僕には痛快であり、テーマ曲にドビッシーを使ってるのも彼の趣味かどうか知らないがおしゃれと思っていた。いつかお会いしたい筆頭の方だった。
この最後の放送で「物事を総合的に見ることができないmassばかりの世の中になった」「massは無知な大衆じゃない、教育を受けた人ほどそうなる」「こんな所ではいくら書いてもしゃべってもだめだ」「言論は虚しい」となる。わかる・・・。そして「僕の人生はほとんど無駄でありました」でくくる。そして人生もくくられたのか。
こんな知の巨人がそう言うなら僕ごときが何をあがいても無駄だ。ブログの読者はmassに属しない方々と信じるが、しかし99%は明らかにmass(=馬鹿)なのだ。過去につづったこのようなもので僕が西部氏にいかに共感していたかお察しいただけるだろうか。度々勇気をいただきました、お会いしたかったです。
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Categories:______日々のこと
maeda
1/23/2018 | 12:30 PM Permalink
非常に残念です。視野の狭い考え方で安易な批判が大手を振っていたり、独善的な政治が実行力と勘違いされる昨今、虚しさを堪えて発信して欲しかったです。
東 賢太郎
1/23/2018 | 2:19 PM Permalink
原爆を落としたアメリカは嫌いでも親米派で楽してる自分は好きという人は多いです。実は僕もそうなのです。いかさまの人生ですね、こういう方に「僕の人生はほとんど無駄でありました」とおっしゃられるとずっしりと重いです。
西室 建
1/24/2018 | 9:09 PM Permalink
この人の絶筆(口述らしいので)である『保守の真髄』(講談社現代新書)の後書きに、昨年中に『私的な振る舞い』を実施するつもりだったことが書かれている。
ところがそれを実行する日が衆議院選挙投票日になったため止めた、と。
最終章最終節では『自裁』について記しており、今回の事はかねてより計画されたことは明らかなようだ。見事なり。
東 賢太郎
1/30/2018 | 2:20 AM Permalink
安保やってたし三島の自決をほめてた。思想は命かけんと誰も聞かんけど言葉じゃないな、何を残すかなんだな。武士の切腹か打ち首かということだ。どうだ日本人しかわからんだろうと言われてる気がする。