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オバマVSロムニー

2012 OCT 5 1:01:31 am by 東 賢太郎

アメリカ大統領選挙は要注目です。討論会でロムニー優勢という流れにも。

現在世界経済は静かに、着実に「日本化」しています。欧州は99%その道が確定です。日本は出口に近いかもしれませんが周囲が悪くなればトンネルは長くなります。デフレが諸悪の根源だ、日銀法改正だという声が出ています。デフレが善でないことは明らかですが、それだけが病の元凶でしょうか。

日銀に外債を買わせるのが特効薬だという議員がいます。それが財務省専管事項の為替介入に当たるかどうかはともかく、誰がどう外債を買ったところで為替相場への円売りインパクトは一時的でしょう。日銀のBSが劣化して貨幣価値の減価がインフレ効果をもつという考えなら、国債が売られるリスクをはらみます。

病の元凶の根っこは需要不足です。需給ギャップです。この需要というものの予測を経済学者は嫌います。学者とほぼ同質の集団である日銀はそれは政治の仕事だと逃げます。政治家は利権とばらまきのネタだと解釈します。財務省は財源がないから増税だと政治家に迫ります。そして需要はますますなくなるのです。

需要は誰が作るのか。政治家でも官僚でも学者でもありません。需要は技術革新、生産性向上、人口増加が生みます。共和党が勝ったら新技術が生まれますか?白川総裁を退任させれば日本の人口が増えるんでしょうか?これ以上書くと政治信条になってSMC憲章違反になるので控えますが。

技術革新、生産性向上は企業が起こします。一般には。人口は世のカップルに頑張ってもらうしかない。あとは移民です。前2者の余地は限定的な所に来ています。我々はおそらく産業革命から発した大きな波が終焉する時代に生まれています。僕の歴史観では。

日本、欧州、中国は今世紀中に人口が減ります。中国は大貧民ゲームでボロ勝ちしているうちは世界需要の牽引車ですが時間の問題で地位は低下します。それを知っている共産党は勢いがあるうちに世界のヘゲモニーを握ろうと焦っているように見えます。レアメタル買占めも尖閣を含む太平洋領土問題もその一環です。

だからアメリカしかありません。人口が増える先進国はここしかないのです。シェールガスで劇的にエネルギーコストが下がれば生産性向上もありえます。そこでオバマVSロムニーです。21世紀の世界経済にとって非常に重要な選挙なのです。

Categories:______グローバル経済, 経済

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