ベトナム戦争という歴史について思う
2012 DEC 4 0:00:08 am by 東 賢太郎
ベンタン市場です。ディストリクト1という市街地のど真ん中で、このあたりは売り物がないので売買がないそうですが、買いにいけば坪300万円ぐらいのようです。
果物はとても新鮮でおいしい。あのくさいドリアンも見えますね。かんきつ類はナイフで切ると驚くほど水分があふれ出てきて、食べるというよりもジュースを飲むという感じになってしまいます。
醤油が魚醤になるぐらいなので見たことのない魚も多いです。日本食では魚は醤油と合わせることが多いですが、あの醤油は日本しかないので、実は日本食流の食べ方の方が少数派かもしれません。
この市場が象徴するようにベトナムの人は多くが仏教徒で穏やかで優しく、けっして好戦的な国民ではありません。しかし、平和主義のいい人達であることから欧米植民地主義に侵略され、米ソ代理戦争に蹂躙され、罪もない農民 まで大量に犠牲になったという歴史から人類は目をそむけてはいけないと思います。そして多くの民族の血を流して勝ち取った独立というものが、冷戦後のグローバリズムの中でどういう価値を有するのか? まったく同じ疑問符がたえず日本国にも向けられています。
これが戦争証跡博物館です。ここで3時間ほど過ごし、涙を流しました。2Fに陳列される多くの写真は、人間の尊厳にかけて、いかなる言葉にも置き換えられるべきものではないと信じます。
われわれは平和を切望し妥協を重ねてきたが、妥協を重ねれば重ねるほどフランスはわが国を征服しようとしている。われわれは犠牲を辞さない。われわれは奴隷とはならない。すべての老若男女に訴える。主義主張、政治性向、民族を問わず、立ち上がり、フランス植民地主義と戦い、国を救おう。
(ホー・チミン抗戦声明)
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