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自民党コールド勝ち

2013 JUL 23 0:00:58 am by 東 賢太郎

今回の選挙ほど投票日前から黒白がはっきり見えていたケースもあまりないかもしれません。甲子園常連校とノーシード校の地方予選1回戦というところでした。ブックメーカーも民主と共産の票数予想ぐらいしか売り物がなかったでしょう。アベノミクスに論点を絞った自民に対し野党、第三勢力がけちをつけるという陳腐な戦いになり、原発、TPP、消費税などの論点はピンボケに終わりました。自民を独走させてはいけない!でもなぜ?というと答えがない。ねじれたほうがいいともいえないのです。

「株が上がればいいというものではない」

こう言って民主は完敗しました。この発言は

「株は上がった方がいい」+「それだけではいけない」

という意味です。この前半を言った瞬間に完敗は決まりました。民主は「株は下がった方がいい」と主張すべきだったのです。なぜなら民主党政権だと株は絶対に上がらないからです。自分でできないことを自分で是と認めてしまっている。これに自分で気がついていないことこそ最大の敗因です。

何故上がらないか。政策のせいではありません。それに自分で気づいていない民主が政権の座にあるというだけで外人は株を売るからです。12月に野田氏がアベノミクスと全く同じノダノミクスを打ち出していたとしても、外人はそれをてんで信じなかったでしょう。なぜなら左翼系の民主の議員さんたちには株式市場や為替のメカニズムがわからないだろうし、仮に理解はしたとしても、役所がそれに本気でついて行くことはないからです。外人は口先では騙されません。

起承転結という言葉がありますが、「結」まで行ってナンボが政治というものです。「起」は威勢良かったが「承」であやしげになり「転」で文字通りころんで終わった3年3か月でした。なぜころんだか?役所を動かす能力がない、だから財務省のセールスマンに転身して消費税を言い出した。こういうのを卑屈(slavishness)というのです。要は政権担当能力が欠如しているわけです。こういうことを国民は見抜いてさらなる審判を下したというのが今回の結果でしょう。その他第三勢力とも五十歩百歩であり、比較的まともなみんな、毎度おなじみの出し物に一貫性がある共産にアンチ票が集まった。そういうことかと思います。10対0の5回コールドぐらい、ちょっとつまらない試合でした。

 

Categories:政治に思うこと

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