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アベノミクス選挙雑感(追記あり)

2014 DEC 15 0:00:42 am by 東 賢太郎

議席数については特に感想はありません。11月21日の拙ブログ「アベノミクス選挙の大義(今月のテーマ)」の想定の範囲内の結果です。デフレ脱却と景気対策が喫緊の課題であり、それに代案も実行力もない政党はだめだということを国民が見抜いていたという意味でしょう。戦後最低の投票率でしたが、反対票を投じなければ現政権継続が明白な情勢ですから、それは今のままでいいという消極的投票を含んでいると思います。

だから今回大義があったとするとそこに書きました財務省とのアコードへの影響でしょう。借金を負う身としてインフレがいいにきまってます。それは経済成長を伴う物価上昇でないと困るわけで、安倍政権は第3の矢の成功になりふり構わず進み、それを金融政策も全力でバックアップする、それがアコードになるはずです。

消費税増税の延期に国民は是の審判を下した、安倍政権はこれを霞が関対応への強力な援護と考え官業の規制緩和に切り込む余地が出るでしょう。しかし2%上げることにも是の判定をした。それを批判した野党には非としたわけです。そのぐらいアベノミクスの経済政策への期待があるということでしょう。民主党は代表も元総理も落とされました。経済政策への信任がないからと思います。なりふり構わずの条件は整いました。

為替と株の方向性はかなり明白ではないでしょうか。

(追記)

自民の獲得票数は2009年から毎回減っていて投票率が減った効果が野党票に顕著に出ただけ。圧勝といっても議席数も09年の民主党のそれ以下。消費税2%上げはコミットしてしまったのでもし景気が腰折れしたら自民は一気に浮動層の支持を失って09年の二の舞もありうる。

つまり景気持続の象徴である株高を伴って第3の矢の政策展開をしていくことが安倍政権には必至なのです。期待先行であろうと金融政策動員の腕づくであろうと、株高持続がマストです。しかし株価はバリュエーション上(特に大型株は)それを織り込んでいると思われます。中型、小型にはまだ魅力的なものがたくさんあります。

政府が株を上げると宣言しているようなものなのだから株安の局面があれば買うことは正解と思います。10万円でも買えるのだから「金持ちが恩恵を受けるだけ」というのは野党の詭弁です。リスクを取るかどうかだけです。リスクを取らなければ金持ちでも見返りはありません。しかし何でもいいというわけではなく、バリュエーションには注意すべきです。簡単にいえばPER、PBRが市場に比べてあまり高いものは避けた方がいいでしょう。

 

 

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