歌謡曲の耳コピ
2015 MAR 31 2:02:05 am by 東 賢太郎
1987年、例のブラックマンデーは大変でした。当時ロンドン勤務だったのですが株の暴落で毎日夜中まで会社に残って端末をたたき、夜中にお客さんまでそれを見に我々のオフィスに現れました。そのころ夢中になっていたのがブラームスで、いまも聴くとあの緊迫した空気を思い出します。
それだけだと聴くのが辛くなったでしょうが、幸いなことにそんなさなかに長女が生まれました。初めての子でありお産に立ち会ったこともあり、これは仕事の憂さなど吹き飛ばす大事件でありました。だからブラームスというと断然そっちの方の思い出になってくれ、今も幸せな気分に満たしてくれるのです。
とにかくそれから毎日のようにブラームスを家でかけてましたから彼女は自然に覚えてしまい、やっぱりそれからよく聴いていたベートーベン、バッハも好きになったようです。僕も赤子のころ親父が耳元でかけていたSPレコードでこうなりましたが。
昨日はTVで昭和歌謡曲特集を見ていたらいろいろ懐かしく、ワインで酔っぱらってピアノで片っ端から弾いて、長女とネコを呼んで「津軽海峡冬景色」と「つぐない」と「ブラームスの4番」、ね、おんなじでしょと納得してもらう。ブラームス好きだから、実は似ているそっちもいいと思うんですね。指揮者の朝比奈隆氏がブラームスはセンチメンタルで多情多感で大衆小説、メロドラマ的な要素があると語っていますがまったく同感です。
ピアノは彼女にとうていかないませんが、こういう耳コピはまだ親父の方が一日の長があるんです。知っている曲だったらまず楽譜なしでOKが何才までもつか、できなくなったらボケたっていうことです。娘に会社を追い出される親父もいるんで威厳は示しておかねばなりませんが、つぐないも教えちゃったしだんだん負けるでしょうか。
しかし昭和にはいい曲がたくさんありましたね。ピンキーはまだいい声だったし精霊流しだっていい日旅立ちだって、ああやってあらためて聴くといい。最近のは飛んだり跳ねたりで忙しくて音楽はいまひとつかもしれませんね。
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中島 龍之
3/31/2015 | 8:57 AM Permalink
私もその番組はチャンネル替えつつ少し見てました。昔の映像、今の姿で歌う歌手といろいろでしたが、懐かしい曲が流れてました。麻丘めぐみファンなので「私の彼は左きき」がよかったです。松坂慶子の「愛の水中花」は五木寛之の作詞だったのは当時知りませんでしたが。ちょっと太目の姿がなんとも言えませんね。
東 賢太郎
3/31/2015 | 9:02 AM Permalink
みなさん60代ちょっと太目というのが親近感あってとてもよかったです。自分が10代だった時の歌でもけっこう覚えてますね。