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N響定期、アシュケナージのドビッシーを聴く

2018 JUN 10 0:00:50 am by 東 賢太郎

指揮:ウラディーミル・アシュケナージ
ピアノ:ジャン・エフラム・バヴゼ

イベール/祝典序曲
ドビッシー/ピアノと管弦楽のための幻想曲
ドビッシー/牧神の午後への前奏曲
ドビッシー/交響詩「海」

イベールは西村さんがブログに書かれた昭和15年に委嘱された曲。一聴して面白い曲でもないが聴けたのはありがたい。ジャン・エフラム・バヴゼのピアノは高音域のきらめきがとてもきれいで、めったに実演を聴けない幻想曲は楽しめた。アンコールの「花火」はすばらしい、見事なタッチと音彩の使い手でありこれなら前奏曲第2巻全曲を所望したい。後半はいつでも何処でも聴きたい曲目。特に「海」は最も好きなクラシックのひとつで、スコアにあるすべての音が絶対の価値を持って聞こえる。

最近疲れで居眠りすることが多いが、牧神と海だけはアドレナリンが出て開始前から興奮している。どちらもオーケストレーションが!!!何度観ても唖然とする独創。僕は僕なりの色を見ている。海の第1楽章の最後、チェロのソロとイングリッシュホルンのユニゾン!ここはW・ピストン著「管弦楽法」に取り上げられている箇所だがまるで一つの別な楽器のように完璧に調和するのは驚くばかり。シンセで第1楽章を録音したが、この部分からコーダの陽光に煌めく波しぶきまで、作りながら恍惚状態だった。第2楽章は色彩の嵐、第3楽章は再度その恍惚の和声で締めくくられる。一音符たりとも無駄がなく、今日はコルネットを復活した版だったがどちらであれ終結の充足感はゆるぎない。

海のオケを観ながら、これがなければペトルーシュカも春の祭典もなかったなと、弦楽器の書法、シンバル・銅鑼の用法、ティンパニとバスドラの使い分け(打楽器の音色美まで追求!)に感じ入る。とにかくオーケストレーションが図抜けていて凄すぎる。演奏?とてもよかった。アシュケナージは楽器をバランスよく鳴らし、ブレンドさせるのが大変に上手だ。眠くなるどころか、アドレナリンがさらに脳内をめぐっていつになく覚醒して終了。すばらしい「海」をありがとう!

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Categories:______ドビッシー, ______演奏会の感想

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