新庄ビッグボスはあなどれない
2022 MAR 13 22:22:51 pm by 東 賢太郎

2月27日、名護で行われた日ハム・広島戦。ハムの今川優馬選手が放ったレフトへのホームランが物凄く印象に残っていた。たまたま彼が大学卒でドラフトにかからずJFEで2年プレーして昨年のドラフト会議を迎え、家族全員でハラハラ見守って6位で名前が呼ばれた瞬間お母さんが泣きじゃくっているビデオも見ていた。高校でホームラン2本の選手がこれ?信じ難い、そのぐらい「やばい」ホームランだった。
その彼が一昨日の広島戦でコルニエルと対戦。日本2位の165キロを記録した剛球投手で見ものである。打つかなと思ったら打った。スリーラン。文句なしのスイング。あっぱれとしか言いようがない。チームはここで一発欲しい、本人も狙ってる、構えを見て打ちそうだ、そういう時にちゃんと打つ。誰でもできることじゃない。すごく気になる男である。
今日の同じカード(マツダ)。0-0で引き分けだ、カープは投手が良かったが打線は実にショボい。つまらねえ試合だと思った9回2死、まったく期待しなかった上本が引っ張って快心のサヨナラ3ラン。度肝を抜かれる。そう思ったのは仕方ない、彼は一軍でたぶん一本も打ってない。狙ってはいなかったろうが、たかが一本されど一本であって、こういう所で打つってのはやはり誰でもできることじゃないのである。
そうしたらビッグボスの新庄監督がその上本を大きな拍手でたたえていた。カープファンへのサービスだろうが、野球選手として敵味方関係なく「そういうもの」もあったに違いないと胸が熱くなった。まさかの負けであれはなかなかできないと思う。負けた試合後に相手からナイスピッチと言われたことがあるが、これは本当に嬉しいもので、野球を愛する者同士の本音の言葉でずっしり重く一生ものだ、いまだにその場面まではっきり覚えている。
上本に打たれた望月をビッグボスは「俺がフォークを投げさせた」とちゃんとフォローしてる。彼は選手に監督させて1塁コーチャーをやったりもする。奇をてらってるのかと思ったが、僕も高校時代にサードコーチに立って試合が良く見えると思ったことがある。そういうことなんだろうか?新庄おそるべしだ。万波は顔つきが変わったし今日の先発の立野も良かった。清宮の瘦せ方も半端ないし盗塁をさせるとは!昨日最後に1回だけ投げた新人の北山(京都産業大)、いいねえ、なんでこんなピッチャーがドラ8まで残ってたんだろう。
さて、カープについては色々思う所がある。これは別稿にしよう。
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Categories:______プロ野球

東 賢太郎
3/25/2022 | 1:59 AM Permalink
本稿に、
『昨日最後に1回だけ投げた新人の北山(京都産業大)、いいねえ、なんでこんなピッチャーがドラ8まで残ってたんだろう』
と書いたのは3月13日でした。すると、なんとビッグボスがこの北山を開幕投手に指名!新人ドラ8はまちがいなく前代未聞でしょう。いやおそるべし。凄いリアリストだ。球界の常識を滅茶苦茶にぶち壊せば若手がのびのびできる。足洗ったらぜひ国会議員になってください!
中島龍之
3/25/2022 | 11:00 AM Permalink
東さんの先見の明、あたりですね。北山投手がどこまで投げるかは結果論ですが、開幕投手にする力があることはプロの目で決めたことですからね。ホークスはエース千賀ですので負けられません。