Sonar Members Club No.1

カテゴリー: ゴルフ

プライド捨てたゴルフは捨てる

2017 FEB 9 0:00:58 am by 東 賢太郎

「ゴルフは好きな奴としかできん」(アイゼンハワー第34代大統領)

 

まったくそのとおり。麻雀は誰とでもできますがゴルフはそうはいきません。僕の場合、好きであるだけでなくプライドをかけて戦える奴といった方がいいでしょう。そういう「勝負」でないのはゴルフとみなさないのであって、だから証券マンとしては失格ですが接待ゴルフは大嫌いでありました。

プライドはかけても目に見えないから、その代償として何か少額のものや食事を賭けるわけですがそういうのを賭け事はいかんといわれても困る。スポーツとして争うのは金品ごときではなくあくまでプライドなのであって、それをぼろぼろにされたから悔しくて徹底的に練習して僕はシングルになったのです。

霞ケ関カンツリー倶楽部の「女人禁制」が話題になっていますが、僕の観点からするとどうだろう。女子プロとやったことはありますが女の人と真剣勝負したことはなく、するイメージもさっぱりわきません。和気あいあいというのは辞書にないんで、無理でしょう。

やはり男同士だから闘争本能が刺激されるところがあるんで、しかも僕はプレー中は口をききません、相手が女だとサービス精神でそうもいかず負けそうな気がします。女人禁制にせよとまではいいません、どうせ一緒にやらないですからね、仮にそうであってもいかんということもなしです。

さて前回、プライドは捨てたと書きました。ではゴルフはどうか。最近さっぱりやる気ないのは、おそらく僕はそんなに好きでもなく、負けた汚名挽回だけでやってたからです。挽回しちゃったんでもう闘争心なし。負けず嫌いで、受験も落ちたからこの野郎と思っただけなんで入ったらもうどうでもよかった。ホリエモンもそうだったらしく、彼はそれで中退しちゃいましたが。

そういうことはプライドのおかげです。勝つために僕はバンカーからチップイン狙ってけっこう入れてましたが、でも今は勝つ執念がないんでそういう離れ業は2度とできないでしょう。プライド捨てたゴルフは和気あいあいしかありません、それを釣りでもあるまいし朝4時に起きて2万円も払ってやりに行こうなんてめんどうくさい。だからグロス75まで出したゴルフもあっさり捨てられるんです。

一方で、「インド カレー伝」(リジー・コリンガム著)を読んでいたらだんだん自分で作ってみたくなってきた。東南アジアのスパイス系料理は何でも好きなんで研究心をくすぐられますが、気合入れてやれば凄いのができる気がしてくる。こういうのはプライドいらないんでいいですね。カレーの次は交響曲を作ってみたいですね、シンセで録音すればオケいりませんし、まあこれは妄想ですが。

残りの人生、いろいろすでに普通でないことをやってはいるんですが、プライドを捨てますと、それが横糸になって繋ぎ止められていた無用なものがバラバラ落っこちて、代わりに思いもしなかったことができるような気がしてきます。人生のポートフォリオ入れ替えでしょうか。

Yahoo、Googleからお入りの皆様

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

なぜゴルフクラブは女人禁制だったか?

2016 JUL 20 12:12:00 pm by 東 賢太郎

ニギリなしでゴルフをやると、どうも締まりないというのか燃えるものがない。プレッシャーがあったほうが結果がいい人とびびってダメになる人がいる。僕は絵に描いたように前者で、ギャラリーがいるとナイスショットが出る。

お前とはニギらんよなんて軽くいなされて、それはよそうよ、つまんないよと食い下がるが全会一致で却下なんてのがあいつぎ、それをチラシ(握りなし)と名付けてささやかな抵抗をしたこともあったがぜんぜん流行らなかった。

ドライバーショットというのはパワー、スピード、思い切りを競うアスリート競技だ。これだけで独立した競争の醍醐味があるし、飛んだ時の快感はひとしおである。ドラコンなどやればなおさらだ。

しかしパットはちがう。これはビリヤードに近く、アスリート能力は問わない。いわば戦略と判断力と精密なコントロールを競う知的競技である。しかも Putt is money. なんてとおり、これがゲーム全体の生死を握ることが多い。

ニギらないというのは要は money に関わらないということだから負けてもどうということはなく、パットに気合が入らない。それがだんだん他のショットにも影響して、締まりないゴルフになってしまうという寸法だ。

ところが昔あるラウンドで、ある事に気がついた。「チラシ」になってしまったのでどうでもいいパットだったのに、オジサン3人、けっこう目線が真剣になってる。

なぜだ?

グリーンでよく観察すると、ミニスカートのキャディーさんが割合に若くてきれいであり、ラインの指示出しが真剣だった。普通はラインを立ったまま適当に目視して「登りのフックです、カップ2個で」なんてもんだ。2個なんて正確に聞こえるが、打ち出し速度によってちがうんでこれはいい加減な指示である。

ところが彼女はしゃがみこんだり、はいはいポーズで目線をグリーンまで落としてまじめに読んでくれる。「逆目なのでやや強めです。フックラインは見ずに、カップを外さず右端狙いで」なんて実にイイ指示が来るではないか。畢竟、こりゃ入れなきゃ申しわけないなとなっていたことが発覚。

ところが、さらに最近になって「チラシ」の機会が増えてきて、キャディーさんのどうこうに関わらずやっぱりパットは皆さん真剣にやってるじゃないの、気が抜けるのは俺だけじゃないのかという気がしてきた。

2年ぐらい前のラウンドでのこと。僕のパットの番が来て、スタンス(構え)に入った。なんとなくラインに自信がなくなってしばし静止して横目でホールをにらんでいたら、急に閃光が脳裏にひらめいてなるほどと合点がいったのだ。

スキポール空港のトイレだ!

アムステルダムに行かれた男性は、小用の便器におどろいたご経験があろう。オランダ人はでっかいのだ。胸のあたりかと思うほど高いところで待ち構えてるそれをのぞくと、中央部にハエが堂々ととまっている。ホンモノじゃない、これがいわゆる「ハエシール」だ。

本能なんだろうか、すると、見ているうちになんとなくハエを狙いたくなるのだ。その結果、真ん中にあるそれに照準が合うのでしぶきが飛び散らないという仕掛けだが、それで首尾よく効果があるということは狙うのは僕だけじゃないのであって、男はそういう習性があるということを意味している。

パットはこれだ!

まったくくだらないことだが、そうひらめいて習性どおりに打ったボールはきれいにフックラインに乗り、すっと穴に消えてカコーンという澄んだ音を放った。これはこれで、ぶっ放すだけのドラコンとは異(い)なる快感ではあるのだ。

習性と快感がインセンティブになっていて、なるほどゴルフは人間の本質をついてうまくできている。ニギりは単なるスパイスであって、プロに真剣勝負さすには1億円のニギりだっているのだろうが、僕らアソビではそれがなくたって十分におもしろいものだったことがわかった。

ちなみに惰性で「男」と書いてしまったが、女性にその習性があるかどうかは知るよしもない。獲物をピンポイントに狙いたくなるのはやっぱり男の狩猟本能かなという気もする。そういえば、英国の名門ゴルフクラブはもともと紳士だけの女人禁制だったと聞く。どうも、ゴルフという遊びは男の習性と快感に深く根ざしていて、そういうものとして発生して進化してきたような気がしてならない。

お客さんのうちでも筆頭格の名家のジェントルマン、H氏が教えてくれた。

「ケン(僕)、ゴルフクラブのメンバーはね、地位やお金じゃないんだ。ふさわしくないとなれないんだよ。何が条件かって? ワイフに口がかたいことさ。」

 

男の脳と女の脳

 

 

Yahoo、Googleからお入りの皆様。

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルフへの情熱について(ハノイにて)

2015 NOV 28 23:23:22 pm by 東 賢太郎

ゴルフは予定になくて、何の用意もしていきませんでしたが、ベトナムでもののはずみでやるぞ!ということになってしまいました。先発組が我々第2陣の着く前にやっていて豪雨で途中で断念。僕は香港で2年半毎週末やりながら中断はあっても一度も雨天中止なしという晴れ男で、今回も見事に3日間だけハノイは晴れました。

Tr001004201505282209262Van Tri Golf Club  は空港から途中に位置するハイクラスのコースでおすすめです。芝もグリーンも日本の名門コースに遜色ありません。しかし、ハノイは漢字で「河内」と書くだけあって川、池、水郷、湿地だらけの土地ですからここもウォーターハザードが無数にあり、曲げだすとボールが足りないかも(まあワンペナだからOBよりましという前向き思考がいいですね)。

月曜の午前中は開けないそうですが特別だったようで貸切状態でした。用意がないのでもちろん貸クラブ、貸靴ですが、ゴルフというのはやる気次第でなんとかできてしまうのです。僕は去年の始めに五十肩をやって以来この遊びは足を洗っていて、というのは昔の自分といえども負けるのは嫌であり、べスグロは43才だったから60のジジイがかなうはずもなくて、要はプライドを維持するにはやらないのが一番なのです。

まずは飛距離のなさ、方向性のあまりのひどさに、ああ早く終わりたいとなる。この日も1番のパー4でいきなり曲げて8をたたきました。しかし、やるうちにひとりにひとり付いてくれている若くてかわいいキャディーさんが一生懸命してくれて申しわけない。なにせ距離計測用レーザーまで持っていて、「ピンまで29ヤードです」なんていちいち教えてくれるのです。寄せですよ、29ですよ、そんなの普通は測らない。

半端な数字を言われるとかえって体のセンサーが働きだしてうまく寄ったりします。それでだんだんスイッチが入って3連続パー。やっとゴルフらしくなってきたところで18ホールお終い。昔ならここでよしもう1ラウンド!だったんですがその体力、情熱はなく、マッサージに行って満足。なるほどこれからは宗旨替えしてこれを目ざせばいいか・・・。

30,40代はなぜあんなにのめりこんでゴルフやってたんだろう?たぶん好敵手に負けたからです。人一倍負けず嫌いだから。でもそれがなくなってしまった。今では信じられないグロス75を出して達成感ができてしまったし、回数も半端じゃなくて一生分は優にやってしまった感じがあるのです。今回も終わってみればあのやる気のなさは何だったんだというほど楽しんだのですが、少々の刺激じゃあ反応しなくなったのも事実です。ゴルフだけの話ではないですが・・・。

今は仕事が大きな山場で忙しいなんてもんじゃなく、一切それ以外には気がいかない状態。何をやっても上の空だから仕方ないです。ドライバーを振っても五十肩のダメージは意外になかったので、また遊び心が復活すれば情熱が戻るかもしれないという手ごたえを感じました。ひっぱってきてくれた仲間に感謝です。

 

左肩痛とゴルフ

 

Yahoo、Googleからお入りの皆様

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

 

 

ゴルフとビールと五十肩に教わる

2015 JUL 22 1:01:20 am by 東 賢太郎

ミクロネシアはユナイテッド航空でグァム経由でしか飛べません。そこでグァムで一泊の中継をすることになります。前2回もそうしましたが、今回は米国MRAと我々との橋渡しをしてくださったN先生がご一緒でした。

ついては考えたことがあります。かねてより後遺症が心配であった左肩(シャドーピッチングの無謀なやり過ぎで五十肩が悪化したもの)ですが一応腕を真上に上げても痛みはあまり感じなくなっています。ゴルフができるかどうかを確認したく、先生に無理をお願いして一緒にラウンドしてもらうことになりました。

五十肩というと経験ない方はおわかりにならないでしょうが、腕を振ると関節が脱臼しそうであり、可動域はすごく狭まってそこを超える動きをすると激痛が走るのです。高校時代に野球で痛めた肩の痛みと似ており、そのトラウマもあってゴルフはできませんでした。最後にしたのが一昨年の夏、ハワイ島での1ラウンドですから2年前です。それ以来、ゴルフクラブには触ってもいません。

さて、朝7時にヒルトンホテルを出発してレオパレスリゾートカントリークラブにてプレーという段取りでしたが、ロビーに下りてくるとメガネがないことに気づきます。あれがないと目が見えないのです。ところがどうしたことか、チューク島にいた2日前から裸眼がよく見えていて、不思議なことなのですがその日はメガネなしでもできそうだと思い至り、メガネなしで回れたのです。そのような記憶はありませんし、ミクロネシアで目が良くなったのだろうか?

n6_1レオパレスでスタートしたのは8時半を回っていました。快晴です。ジャック・二クラウス設計のそこそこいいコースです。1番はフルスイングできるかが不安でドライバーをいきなりチョロしました。それでも肩に痛みはなく、なんとか行けるかもしれないと感じました。先生には4、5ホールでリタイアするかもしれませんと断わってありましたが、どうやらその恐れはなさそうです。

結局、最初の9ホール(ハイビスカス・コース)のスコアは57。2つのロングホールが9と11(なんせ飛ばない!)でしたが、とにかく痛みなく回れただけで大満足です。

ところが次の9ホール(オーキッド・コース)に入るところで先生がちょっと待ってとスパムとスポーツドリンクを買ってくれてそれがやけにうまかった。というのは、もう太陽は真上に登りつつあって、とてつもなく暑いのです。これね、香港のゴルフ思いだしちゃうんですよね、このぐらい暑くて湿度は90%もあって、パットの時なんかメガネに汗がたまって牛乳ビンの底みたいになって見えないんです、などと言いながら毎週末、土日とやっていたあの頃を思い出し、淡々とプレーします。

気がつくと6番をおわってまだ3オーバーでした。なんということか、ひょっとして2年ぶりの病み上がりで30台が出るかもしれない。決してやってはならないことなのですが、それを先生に口に出して言ってしまった。すると案の定、7番ロングのティーショットを左に曲げてOBです。ダボ、ボギー、ボギーでなんのことはない43でした。思えば香港ではシャングリラホテルが所有する西麗ゴルフカントリークラブでハンディはシングルの8でした。この気候が当時のスイングとリズムを呼び覚ましてくれたかもしれません。

スコアは水ものだからどうでもいいんですが、このあと、貴重な教訓を得ることとなった。それを書きます。

18ホール無事回ってランチの前に飲んだ生ビール、これがうまかったんです。人生かつてビールがこんなにうまかったことはない。暑さ、乾き、肩がもった安堵感。一気に飲み干して大声でうまい!その日本語を聞きつけてボーイさんがもう一杯もってきてくれたタイミングの良さ。

人間、飢えるってことが大事と知りました。期待値は低い方が人生は幸せかもしれません。たかがビール一杯、東京でそんなものに感動し、一生忘れないなんてことがあるでしょうか?先生は限界効用価値逓減の法則をもちだされ、なるほどと腑に落ちました。

あったねえ、6枚目のパンより5枚目がうまい。東京のは100枚目でしょうね。でも1枚目がこんなにうまいなんてことは教科書にはなかったね。僕はあのビール一杯に一万円払ってもいいぞ、なんてしょうもない話になっていきます。

旅先で何の準備もなく貸しクラブでゴルフする、2年もやってない、五十肩のリバウンドが怖い、気が狂いそうに暑い、こういう期待も何もない状況、そしてノドがカラカラで飢えた状況、これぞ人生のスパイスであって、求めてでもそういう状況を作り出した方がいいのかもしれません。

ホテルに戻って夕食はコンシェルジュのあけみさんのおすすめの中華料理店VIPに。これまた先生も僕も飢えと期待値の低さの相乗効果からか大満足で、あけみさんの評価は急上昇しました。うまいうまいとほめたからか、女将が帰りついでに車でヒルトンまで送ってくれました。

バーで先生と反省会を開きます。2年前に鳥取で対戦して僕が負けたのですが、今日は僭越ながらもタテ・ヨコ握って僅差で勝たせていただき、スイング等につき幾つか指摘もさせていただきました。先生ね、ラフ入ってねティーグラウンドの景色で覚えてないでしょ、それからあのショートで9番持って軽く振るって言ってたね、それどっちもダメですね、青いですね、シングルの人でそんな人は絶対いないんです、みたいなことを。

翌朝です。東さんのバック9を見て納得したんで、夜のあれ全部ノートに書きましたとのこと。これはまずい、酔った勢いで余計なことを教えてしまった。次回はやられそうです。なんせ280ヤードも飛ぶ人だし一回りも若いしこっちは200ちょいだし。でもその研究熱心な姿勢は好きですね。学ぶ人は何事も伸びるし、負けても悔いなしです。でもスコアはともかく僕は賭けは強いからね、いざというホールは今日みたいにまず負けないから大丈夫でしょう。

帰りの機内で、東さん最近欲が減ってきてますねと。彼はいろんな局面で見てくれていて、そういえばあるディールで海外で大勝負の会議は同席してくれてました。僕のああいう場面を目撃した人はあまりいません。そりゃ、ああいうことはもうないですよ、もういらないから、と言いつつも、たしかにそうだそれじゃいかんと思いました。ゴルフも自転車みたいなもんで体が覚えてますが、ディール、交渉もまあそうでモチベーションさえ出ればまだまだできます。

モチベーション、やっぱりそれですね、先生もそっち派だけど僕なんか完璧に燃えるものを求めてやってます。もう金じゃなくってね。仕事も人もね、燃えさせてくれるものが欲しいんです、老若男女誰でも。欲があるとしたらそれにですよ。もう行きたい国も食べてみたいものもやってみたいこともない。好きなミステリーなんか全部読んじゃって。ある意味、若い時に恵まれすぎてたんですが限界効用価値がもうかなり薄いのね。

しかし、そういいながら、ふと思ったのです。なんでそんな僕が一杯のビールに感動するんだろう?五十肩で特にもうやりたくもないゴルフをやってみようと思ったんだろう?

 

(こちらへどうぞ)

東京ビッグサイトにて

 

 

 

 

 

Yahoo、Googleからお入りの皆様

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

 

 

僕のゴルフ修得法

2014 DEC 31 1:01:00 am by 東 賢太郎

今年はついにゴルフをしなかった。社会に出て初めてのことだ。年間100ラウンド時代もあった僕として異例のことだし営業用に家内が代打ではよろしくない。さんざん楽しませてくれたゴルフというゲームに申しわけない気がするので今年の最後にいいわけをこめて書きたい。

やらなかったのは五十肩でできなかったのが原因なのだがそれだけでもない。モチベーションがなくなってしまったことが問題だ。このところ何回やっても「100たたきの刑」だし「百獣(110)の王」だって危ないのだから。

 

アスリートは才能だけでできてしまう人と自分を追い込んで高みを目ざす人があると思う。古くは長嶋茂雄と王貞治だ。長嶋は送球したあとの手つきは日舞の格好が映えると考える人であり、王は今日は千回「しか」素振りができなかったと考える人である。

ホームランを打って首をかしげていたカープの前田 智徳、凡打でも納得いくのがあると語ったイチロー。かたや才能はひょっとして最高クラスだったかと思う元木 大介。彼が王さんみたいな性格だったらどんなすごいバッターになったか。

ゴルフ界のホープである松山英樹と石川 遼の特番で「ナイスショットと思ったのに見ると首をかしげてる。そこは自分と違う。」と語っていた遼君。そこはじゃない、そこがでしょ。だからキミはだめなんだよと言ってあげたい。才能は上かもしれないのに。

僕は松山君のファンだ。ゴールに向けて完全主義だ。空気を読まないから空気に飲まれない。自分をマシン化して他人の眼で見て追い込みながらチューニングしている。これは勝負師に肝要な資質だ。だから米ツアー優勝できたと思う。前田、イチロー型の感じがする。

僕がゴルフにのめりこんだのは負けず嫌いのせいだ。ロンドン時代に一橋大のゴルフ部だったK君がいて常に負ける。こんなもん止まった球を打つだけだろと野球部のプライドが許さない。それが起爆剤になって、勝つためにどうしたらいいかだけ研究した。もちろん一度も習わず完全自己流である。

なんで自己流なの?スポーツの技術にはマスト(M、問答無用でこうしろ)とオプショナル(O、どっちでもいいよ)がある。例えばグリップで右利きが右手を下に握る、これがMだ。反対の人は世界に一人もいない。でもウィークとストロングはOなのだ。

スタンス、膝、腰、背骨、肩、ひじ、手首、指、グリップにそれぞれMとOの2種類がある。9つのMを固めるのは、言葉の定義上からして問答無用だ。これがひとつでもできないとうまくならない。シングルぐらいはともかくプロは絶対無理である。体の固い僕は肩のMである「90度廻す」ができないのでプロは100%ありえないのだ。

それを妥協しておいて許容幅のある9つのOの加減で微調整する。それがアマチュアのゴルフの本質である。グリップのWとSは僕の場合「肩のMの調整項目」である。ところがレッスン書を見ればWが主流とMっぽく書いてある。つまりそんなものを信じていては永遠にうまくならないのである。

僕はこのM/Oを理解するまではいくら練習してもスコアが良くならなかった。当たり前だ。ショットが悪いとMまでいじったからだ。Mを1ついじると9つのOをさらにいじることになる。等比級数的に変数が増えるからスイングは確実に滅茶苦茶になるのである。変数は少ない方がいいに決まってる。9つのMを理想形に固めるのは変数を減らすことに他ならない。

僕の実感としてそれだけでシングルになると思う。ところが普通はMがいくつかできない。だからそれをOで補っていく。Oとはグリップなら「右が下以外のすべてのこと」であり、それは球筋、球質を変えるので、それをうまく使って90度廻らないことのマイナスを補正するのだ。そういう法則性は自分で実験したほうが応用がきく、だから初めから独習のほうが合理性があるというのが僕の考え方だ。

なん百ラウンドしたか知れないが、終わると何がだめだったか細かく日記に書く。次回それを直す。うまくいったらそれを書く。これは膨大なデータ集になった。一般論でない「マイ・データ集」だ。その繰り返しをしたら自然にうまくなった。自己流というのは人に習わないだけでなくそういう考え方が自己流なのであって、何事も、野球も勉強も仕事もまったく同じ方法でやった。誰でもできるので若い人にはおススメである。

要はこれは才能がない者が世の中でうまく生きてくためのティップス(秘訣)であって、ブログのあちこちに書いてきているが、「日記」こそキーポントであることは強調したい。この方法はすぐれていることが証明されている。なにせ運動オンチで器械体操は2であった僕がこんなに勝ったからだ。

trophy

優勝のうちこれはあまりチャンスの多くないトロフィーお持ち帰り分だけだ。野球も2つ。銀色のはニューヨークでプロ野球が3人いた大会でもらった最優秀選手賞、ゴルフの左から2番目は99年香港ゴルフクラブで行われた香港MTR(地鐡公団)主催外資系金融機関トーナメントで84人中のべスグロ優勝杯だ。

このころハンディ8、べスグロ75。バンカーからピンを狙って入れていた。当然べットは王様状態で負けた記憶はほとんどない。思えばこれはK君のおかげであり、人生ボロボロに負けることは決して悪いことではないのだ。若い人は大いに負け、苦杯をなめて、それを起爆剤にしてください。

 

そんなにうまかったのになんで100切れないの?それがとてもつらい。だからもうやりたくない。肩を廻すというM中のMができないのだから僕のはのっけからインチキゴルフなのだ。スイングは単にOの複雑な集大成であり根本的に理にかなっていない。それを回数で固めただけだから年間百ラウンドやってないと崩れてしまう。泳いでいないと死んでしまうマグロみたいなもんだ。

100たたきのゴルフをすると下手だったころのいやな記憶が蘇り、ご丁寧にそのころの悪い癖まで復活する。それも体に刻み込まれてるんだからその出現のほうがずっと理にかなっていて、ますます下手になる。困ったもんだ・・・。

一回死んだマグロなんで、どうせならば全部忘れちゃってゼロからリセットしよう。

 

(こちらへどうぞ)

左肩痛とゴルフ

 

 

 

Yahoo、Googleからお入りの皆様。

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

スコットランド独立住民投票

2014 SEP 18 22:22:16 pm by 東 賢太郎

このブログに書きました逸話で、いかにスコットランド人がイングランドを嫌いか、いやいやそれは言い過ぎだ、好きではないかがおわかりいただけるでしょうか。

世にはゴルフという魔物が棲む(4)

ロンドン時代の最大手顧客といいますか、当時最大の日本株投資家であった某機関投資家のファンドマネージャーS氏がスコットランド人なのは有名でした。このアカウントを担当するのは当時の野村ロンドンでは代々エースの方ばかりで、いよいよ自分がその番になった時は武者震いがしたものです。

S氏に「担当になりました」とご挨拶に行くと、何か質問されましたが、ききとれません。ショックでした。ここからの売買注文は1回100億円単位にもなります。それを電話だけでやるわけですから聞き間違えたらえらいことです。スコットランド語は外国語の外国語で、Sさんとの商売は実に緊張しました。

ところが、今日たまたまあることでロンドンに電話したところ、オペレーターにつながりました。これが何を言っているかわからないのです。ゆっくりくり返してもらってもまだわからない。仕方ないのでスペルを言ってもらうのですが、例えばa for apple(アップルのa)と念押しの単語を言ってくれるのですが、その単語の方が聞き取れないという、僕にとっては衝撃的なことになったのです。

そこで詳しい友人に聞いてみると「ああ、最近はコールセンターはグラスゴーかインドですよ。それはグラスゴーにいっちゃいましたね」でした。Sさんのスコティッシュよりもっとすごい人に当たったわけでした。

スコットランド独立の是非を問う住民投票の結果ですが、明日にはいよいよわかりますね。ブックメーカーのオッズは今の所、賛成は4.33倍、反対1.22倍だそうで反対がかなり優勢のようです。スペインのカタルーニャと並んで2大イヴェントになりそうで、どちらの地も仕事やゴルフで何度も行ってますからおなじみ。とても他人事と思えません。

もし日本でもこういうことが起きたら?やるならどこだろう?考えてみるのも楽しいですね。賭け屋が出たら不謹慎と潰されそうですが。

 

Yahoo、Googleからお入りの皆様。

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/ をクリックして下さい。

コダーイ 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」作品15

2014 JUN 22 18:18:27 pm by 東 賢太郎

map01ハンガリーに友人Kが駐在していて、スイス時代に仲間と4,5回は行っただろう。それが毎度ゴルフであり、彼の運転でペーチュという南部の街のあたりまで4時間ほどブダペストからぶっ飛ばして行く。もうクロアチアに近いところだがそこにけっこう難しい36ホールのある立派なゴルフホテルがある。ジャパニーズなんて珍しいからだろうか奴の性格の良さだろうか、Kはそこのオヤジにえらく気に入られていて番犬までなついていた。ホールインワンをやったホールのティーグラウンドわきに石碑を立ててもらっているほどだからこんな奴はそうはいない。気安くゴルフができるわけだ。それに味をしめて何回も行ったのだが金曜にチェックインして土、日で4,5ラウンドやるからまるでプロのトーナメントだ。もう20年も前のことだが、まだホール全部の景色とレイアウトや使用クラブ(番手)をはっきり覚えているところをみるといかに真剣勝負していたことか。

一度夜に4人で街へ出ようと車で向かったとき、ベンツがエンストしてしまった。えらい田舎道で人っ気どころか街灯もなく途方に暮れた。当時まだ携帯電話なんてなかったのだ。1時間ぐらいしてやっと通った車に2人が乗せてもらいガソリンスタンドまで行って何とかしてもらおうとなった。釣り帰りの気のいい若者たちであり、車内は釣果のナマズで臭かったそうだ。ホールドアップのない国で良かった。僕は残留組だった。またひたすら車内で待った。暗闇と静寂の中で凍えるほど寒かった。「こんなとこで死ぬのはかなわんね」と笑っても冗談にきこえない。1-2時間だったろうか永遠みたいに長いこと待った。後方からごうごうと地響きがしてきた。煌々とライトを放った大型トレーラーだった。遠征組の大手柄だ。スタンドで絵を描いてやっと緊急事態が通じたみたいだが、夜中によく出してくれたもんだ。ハンガリーの人はいい人なのだ。車ごと高々とした荷台に乗せられて我々は大いに快適だった。ホテルに凱旋帰還したのは朝の4時だ。Kになついている番犬が突如出現した巨大トレーラーに仰天して気弱に吠えた。

一度は上司とウイーンからブダペストまで車で行ったこともある。90年のことだ。バラトン湖で食事してなんだったか忘れたが屋台で果物を袋いっぱい買って食べながら行ったが食べきれなかった。仕事後にバルトークとコダーイのお墓詣りをさせてもらった。ハンガリーというとグーラッシュだ。パプリカのきいたビーフシチューみたいな料理でご飯があればもっといいのにといつも思う。フォアグラは地元の名産で、それとトカイワインがあれば言うことない。ハンガリーにはモンゴル由来のアジアの血が入っているそうだがどの程度だろうか。ハンガリーのHunはフン族のフンというがそうではないという説もある。ただ姓名の順番は東洋式だからアジアが残っているのかもしれない。ヤマダ・タロウと同じくリスト・フランツでありバルトーク・べラである。

コダーイ・ゾルタンの名作「ハーリ・ヤーノシュ」は同名のほら吹きオヤジが、”七つの頭の竜を退治した”、”ナポレオンに勝って捕虜とした”、”オーストリア皇帝の娘から求婚されたなどの冒険譚をたれる物語だ。ほらでも捏造でもここまで豪快だと憎めない。原曲はプロローグとエピローグを持つ4幕の劇音楽「五つの冒険」であり、そこからコダーイが6曲を選んで以下の演奏会用組曲とした。

1. 前奏曲 おとぎ話は始まる                                 2. ウィーンの音楽時計                                     3. 歌                                                4. 戦いとナポレオンの敗北                                  5. インテルメッツォ                                       6. 皇帝と廷臣たちの入場

第3曲、第5曲で活躍する「ツィンバロン」という打弦楽器にご注目いただきたい。グランドピアノの弦をバチでたたく原理で、そういう音がする。スイスはジュネーヴのレストランでこの楽器の名手のソロを聴いたことがあるが音も大きく感銘を受けた。

第1曲はいきなり「くしゃみ」の音まねで始まる。「聞いている者がくしゃみをすればその話は本当」というハンガリーの言い伝えだそうだ。ほら話がくしゃみで始まるのは逆説のジョークだ。第6曲の最後はバスドラムの一発で閉じる。そんな曲はこれしか知らない。ティンパニ・ソロの一発で閉じるのにドビッシー「海」があるがそれはリズムの拍節どおりに鳴る。ここでは微妙に記譜された拍節からずれて、遅らせて鳴らしている指揮者がいる。例えばセル・ジョルジ(米国名ジョージ・セル)だ。この絶妙の間、文字通りの「間ぬけ」がぜ~んぶホラでしたと聞こえるから不思議だ。これでこそ「くしゃみ」の入りと対称形になって全曲の意味がくっきりと浮き出る。

僕はこの曲がエスニック料理みたいに大好きだ。ハンガリー風味が満載。ときどき無性に食いたくなる。クラシックファンには当たり前の曲だが入門者は知らない人も多いだろう。とにかく病みつきになるほどのおいしい曲なのでぜひ6曲とも聴き込んで覚えていただきたい。ハンガリー民謡のメロディーが不思議と我々日本人の「口に合う」音楽なのだ。

僕の場合、病が嵩じて第3曲「歌」と第5曲「インテルメッツォ」をシンセで弾いてMIDI録音した。前者はヴィオラソロで始まり、練習番号1で Dの和音の上にクラリネットが第3音(f)と第7音(c)が半音下がったジャズでいうドリアンスケールの旋律を奏でる。この長調短調のぶつかりはビートルズの後期の音を連想させる。和音だけがB♭7→Gと東洋情緒あふれる変化をするがこの部分はジプシー(ロマ)音楽風であり、ブラームスのクラリネット五重奏曲を思い出す。 ロマと黒人、ジプシー音楽とジャズ。西洋音楽の周辺、エスニックなところのエッセンスがビートルズにあるというのが彼らの音楽のパワーの源泉だろう。

練習番号2。Poco piu mossoからD、C、F、G、Asus4と続く和音は、特にFが出てくるところが非常にビートルズのStg.Peppers的である。この次にホルンにフルートのトリルが絡まる部分の素晴らしい和音(Dmaj7/b→ E6・7・9→Em7)!なんていいんだろう。作りながら興奮した。この6曲にはこういう興奮箇所が満載だ。いちいち書いていたらブログ10回分になってしまう。そういうマニアがおられればいつかじっくりと喜びを分かち合いたいと思う。ともあれ、ハーリ・ヤーノシュ、旋律は平易に聞こえるが和声進行の個性は絶妙であり他の誰とも似ていない。コダーイオリジナルの天才的作品なのである。

 

フェレンツ・フリッチャイ / ベルリン放送交響楽団

haryi-tuneの自作自演盤は(僕のメモリーにないものだが本物とすると)かなり味付けが濃い。劇音楽そのものだ。コダーイの愛弟子であったフリッチャイの演奏がこれに近い。例えば第4曲のトロンボーンのグリッサンドからの表情づけ、サックスのトリル。曲尾のバスドラムも見事に「間抜け」で鳴る。僕はこれをLPで大学時代に聴き込み、CD(写真)をドイツで買った。僕にとって特別な思いのある演奏であるが、これがスタンダード名曲化する前の原型の香りをたたえた名演として皆さまにも広くお薦めできる。

ユージン・オーマンディ / フィラデルフィア管弦楽団(1961年12月28日録音、CBS)

unnamed (22)こちらは17歳の時にバルトークを買ったらいわゆる「B面」も良かったというもの。指揮者のハンガリ―名はオルマーンディ・イェネーである。現代オケのスマートな快演として評価されているがとんでもない。欧州的な音がしており随所に懐かしい香りがある名盤である。前述「歌」の練習番号2Poco piu mossoのフルートをこんなに見事に「わかって」入念に入れている指揮者は皆無である。この曲の要である管楽器のうまさはいうに及ばずだが「インテルメッツォ」のシンフォニックな弦も格別に颯爽としている(実にかっこいいのだ)。万人のスタンダードとしてお薦めしたい。

(こちらもどうぞ)

バルトーク 「管弦楽のための協奏曲」 Sz116

Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band

 

 

 

お知らせ

Yahoo、Googleからお入りの皆様。

ソナー・メンバーズ・クラブのHPは http://sonarmc.com/wordpress/
をクリックして下さい。

左肩痛とゴルフ

2014 MAY 30 11:11:53 am by 東 賢太郎

ヒアルロン酸注射4回。施術後はやや良くなるものの、痛みは止みません。

とにかく痛い。腕がある角度になると骨の奥の方?でズキッ!と鈍い痛みが走ります。鈍いといってもほぼ激痛のレベルで、鋭くはないという意味であって、じわっと残るいやな感じです。腹痛があると血の気が引いて何もできる状態でなくなりますが、これも一発で戦意喪失です。まず寝返りが打てません、これは参ります。ベルトが締められず、シャツを脱ぐのに一苦労です。カバンが持てず、右手で持ちますが歩くとき手を振れません。電車のつり革につかまれません。雑踏で人にぶつかるのは恐怖です。

普通の五十肩は運動不足でなるのですが、僕の場合シャドーピッチングで動かし過ぎてなったのでちょっと違う感じがします。たぶん高校2年で肩を壊した時と同じことが起きていると思います。これは治るのを待つしかない感じです。あの時は右でしたが球を放る一瞬にビリっときました。3か月ぐらい球が投げられず大会を棒にふり、治ってもそれ以後は球威、球速はイメージで1、2割は落ちました。痛みはとれても運動には支障が残ります。

ということで、この齢でのことなのでもうゴルフはあきらめなくてはならないだろうと覚悟しました。スイングのトップがまさに激痛の走る姿勢なので仕方がないです。それでも後悔はありません。ゴルフというゲームには本当に素晴らしい経験と思い出を一生分、数えきれないほどいただきました。今でも一番好きなスポーツは野球ですが、野球選手としていい思い出は少なくて、それはゴルフの方がずっと多かったです。

トム・ワトソンの「私の履歴書」が日経に連載中ですが、清清と書かれていて彼のすばらしい人柄がしのばれます。あそこまで行った人はジャック・ニクラウスのように引退する、アーノルド・パーマーのようにまだ戦えると信じると2通りあるそうですね。名前がヒガシで斜陽が好きでない僕は二クラウスを尊敬してしまうタイプです。僕の仕事に引退はなく生涯現役でいられるのは幸せです。どうせ老人ゴルフなら敵も飛ばなくなる70歳からまたやっても同じ。その時間は仕事に打ち込めという神のお告げと信じます。

 

 

(こちらへどうぞ)

ゴルフとビールと五十肩に教わる

 

 

 

スッポンとフォークボール

2014 MAY 4 21:21:52 pm by 東 賢太郎

自分はホールインワンとノーヒッターにいつも憧れてました。

ホールインワンはまだありません。海外にいたころはゴルフに熱中し、香港ではほぼ毎土日やってましたから年間100ラウンド近くでした。そのころハンディも8までいったので、決して下手ではなかったと思います。しかしながら、一緒に回ったずっと下手な人がやったのに僕は一度もできてません。ピンに当たったとか10cm手前で止まったとか、惜しいのは何度もあるのに。

千葉でやった時のことです。170ヤードぐらいのショートホールで、グリーンわきにある池から黒い物が出てきてグリーンに登ってのそのそ動きだしました。

「キャディーさん、あれなに?」

「ああ、スッポンのポンちゃんね。よく出るんです。だいじょうぶですよ。」

それはピンの1mぐらい左で止まると、じっと動かなくなってしまいました。

「そうですね、グリーンは右傾斜だから、あのスッポンめがけて打ってください。」

とキャディーさんの明快なご指示。

「 OK! 」

と打った僕の球はいつになく快心のショット。グリーンに乗ってコロコロところがり、ポンちゃんに命中してピタッと止まったのです。全員爆笑。

「キャディーさん、次は穴めがけて打てと言って下さいね」

動揺があった僕はその1mをはずし、八つ当たりでまだグリーンわきにいたポンちゃんを追っかけました。池に飛び込んだポチャーンがやけにいい音でした。

ノーヒッターは一度あります、というか、誰も気がついてくれなかったのであったつもりになってます。82年ニューヨーク日本人会の野球大会2回戦で三菱商事に5回までノーヒット7奪三振でした。絶好調でこれはいけるかもと思ったところが、こういう時に限って?味方打線が爆発して5回で10対0となり、いやな予感。するとアメリカ人の主審がでっかい声で「コールドゲーム!」のご宣託。ちょっと待ってよ、もう少しやろうよ・・・ガックリでした。

惜しかったのは野村證券の野球大会です。僕は梅田支店の新人、相手は優勝候補の和歌山支店でした。名門広島商業で阪神の山本 和行の1年上のエースだったYさんが押しも押されぬエースでしたが、試合前にキャッチボールをして「東、今日はお前先発」と僕に球をくれてご自身は捕手に回りました。ところが軟球に慣れてなくてカーブがぜんぜん曲がりません。

「先輩だめです」

というと、

「これでいけ」

と握りを教えてくれたのはフォークボールでした。人生、フォークは初投げでしたが、やはり甲子園レベルの人は凄くてリードどおり投げたら1対0の1安打完封勝ちでした。これが人生で一番惜しいゲームでしたが試合中はYさんがおっかなくてそんなこと知る由もなし。

「あのポテンヒット、惜しかったわな」

「えっあれだけだったですか?」

「そうなんよ」

「直球、何キロぐらいでしたか」

「まっ、115kmぐらいやな」

という有難いプロのお言葉からして現役時代は120kmちょっとぐらいだったと推察されます(測ったことなし)。肩とヒジを両方壊して115は満足しないと。この試合、落ちがあって、この翌週末の2回戦、新人は研修で東京でしたが支店長から研修部に「試合があるから東を大阪に帰せ」と電話が入って騒ぎになりました。さすがに帰してもらえませんでしたが以後、新人でいじめられていた支店の風向きが変わり、少しだけでかい顔ができるようになったという効果がありました。やっぱり芸は身を助けます。瞬間芸だったフォークはその後投げることはなく、人生でこの試合だけでした。

 

いつかはクラウン、そろそろゼクシオ

2013 NOV 4 20:20:49 pm by 東 賢太郎

今日はロッテの皆吉台カントリー倶楽部でオーナーの重光会長と遊ばせていただきました。扶余以来だったのでいい運動しました。プロ野球のオーナーというのはお立場上、賭け事厳禁なんですね。だからオリンピック(グリーン上のちょっとしたお遊び)も何もなし。昔の僕なら張り合いがないところですが、最近はそのほうがいいかなと思うようになってきました(人間が熟成したわけではない。負けるからです)。今日はほぼおニュー(2回目)のクラブセットでチャレンジしましたが49,46。まあ最近の定位置でありよしとしましょう。

どうも本当に下手になってきていて、一時愛用していたミズノのアイアン(福嶋 晃子モデル)がいよいよ打てなくなりました。なぜ愛用したかというと、シンプルかつ明快に、見栄ですね。顔がプロっぽくていいんです。ちょっとうまい奴にこれ難しそうですね~などといわれると、そうだろ~と気持ちいいわけです。芯を食わないとぜんぜん飛ばない緊張感もかえってプラスでした。それが、緊張したって何したってちっとも真芯に当たらない今日この頃となると、どうにもならないのです。そこで以前に貸しクラブでいいと思ったキャロウエーを買いにいったのですが、いざ試打するとなぜかしっくりこないわけです。そこで店長、ご不満でしょうがそろそろ・・・・しずしずと出してきたゼクシオ。おい、そんなおじさんクラブ出すなよ~。言いかけたものの、かなり昔の「いつかはクラウン」というトヨタのCMをふと思い出し、「そろそろゼクシオ」、ありかなと妥協しました。

悔しいがやっぱり楽なんです。英語だとforgiving(許してくれちゃう)といいますが、少々先っぽに当たってもそこそこ持っていってくれそうで思わず「いいね」サインが出てしまいます。そこで勢いづいた店長の口車?にのって、どうせオジサンするならユーティリティーもいっちゃいましょうよなんていうことになってしまったのです。19度と23度も買ってしまいました。「アイアンは3,4,5を抜いてこれ2本で」「あっそう」という感じで。試打は良かったんですが、今日打ってみるとどうも距離が合いません。3本を2本で代用なんて、それって、どうせミスなんだから3本いらんだろうということだったんかなあ?そういうことを考え出すと今度はショートアイアンが当たらなくなってきました。距離も方向もだめ。すると今度はグリーン周りでSWをザックリ・・・・。

でもワタシたちもゼクシオなんですよぉいいですよぉ。もう良すぎちゃって手放せません!」

哀れに思ったのかプロであるキャディーさんたちがやさしくなぐさめてくれます。彼女たちが女神に見えましたね。わかんなくなってしまったのでフェアウエー歩きながらゴルフの話はしない。

「ロッテの選手でゴルフ一番うまいの誰?」「里崎さんかしら・・・」「いくつぐらい?」「80ちょっと」「たいしたことないね」「でもワタシは福浦さんのスイングいい感じでしたょ、飛びますし」「そうかあいつ柔らかくてうまそうだね」「でもデカいですね、野球選手のみなさん。すぐわかりますよ、こんなです。」

なんていう他愛ない会話なぞで迷いをごまかしておりましたが、困りました、迷ってます、正直のところ。もう一回きたえなおして福島晃子に帰るか、オジサン道を邁進するか。人生の転機を迎えています。今日良かったのはどうせ曲がるだろとなめていたドライバーの方でした(もちろんこれもゼクシオ)。全然曲がらない。これを曲げられたら上級者だぞという出来。本邦製造業の、いやオジサン道の粋を見ました。それからロイコレ(ロイヤル・コレクションなるメーカー)のスプーン。すごく惚れて買ってやっぱりだめだと捨て置いていたやつ。なんだ、これめちゃくちゃいいじゃん(キャディーさん失笑)。そしてオールドモデルのバーゲンで5000円で買った新品のクリーヴランドのパター。長めのがぱたぱた入るじゃないですか。「5000円にしちゃあいいじゃない」と皆さん。誰も僕の技術はほめない。困りました。楽しかったけど、ゴルフがわけわからなくなって帰ってきました。

▲TOPへ戻る

厳選動画のご紹介

SMCはこれからの人達を応援します。
様々な才能を動画にアップするNEXTYLEと提携して紹介しています。

木ノ内輝
松上一平
福井利佐