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カテゴリー: ______世相に思う

ええじゃないか、ええじゃないか

2021 JUL 15 0:00:39 am by 東 賢太郎

天からたくさんの御札がひらひら降ってくる。見ろ、「安心安全」とご祈祷の文字が書いてある。これは慶事の前触れじゃ、おどれ、おどれ。

バッハ氏については5月28日の稿に書いたとおり。東洋人なんてのはみんなおんなじで、お金くれたらよいしょしとこうかって、白人はそんなもん。日本の台頭でそれは変わらなかったが中国の台頭で明らかに変わったからああなる。

厚労省医系技官感染村。PCRしたくない(保健所守る)。感応度30~50%しかない抗原検査で無症状者は野放し。その弥縫策がクラスター対策。そしてクラスター探すと必然的に「酒を出す飲食」に至る。よって、政府はそこを叩く。

また緊急事態。しかも五輪で異例に長い。飲食にオモテでご協力求めながらウラで金と酒を絞る。従っても従わなくても潰れる非業のイジメ。飲食、酒業の激怒はあまりに当然。びっくりしてカネを配るらしい。それ、誰のカネだ?

西村大臣。責任は自分と総理をかばう代償に「朝から夜までコロナ対策で頭がいっぱい」と総理も西村をかばう。朝から夜まで考えて頭いっぱいになった結論がそれならば大臣の能力の問題という結論に至るんだけどこの内閣、大丈夫か。

東京都議選、世田谷選挙区で僕が投票しなかった自民党の土屋美和さん。ニューヨーク大学経営大学院修了ってMBAだよ。「学校に記録がないが」「そりゃそうですよ、留学生枠でやってないので」って、なにそれ?わけわかんねえ。こんなホラがバレないと思っちゃう頭の人はMBA無理だよ。

「東京五輪の新型コロナウイルス感染予防策として表彰式では選手自らがトレーに載せられたメダルを首に掛ける」。バッハさん、なにを気にしたんか自虐ネタなのかあれもこれもきれいに的外れだ。マスクとシールドあればそこまでしなくてもいいと思うがそんな空気の中でやるなら選手が気の毒だ。

「来日中の米国と英国籍の東京五輪スタッフ4人が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたが、4人は逮捕前、東京・六本木のバーで飲酒していた」。まあ、捕まったしええじゃないか。でもコカインはどこにあったんだろう?

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田村正和に見た男の美学

2021 MAY 22 12:12:11 pm by 東 賢太郎

わがままに生きてきたせいか、唯我独尊というか、自分だけの美学とスタイルを持っている男に共感がある。それも野放図にそうだというのでなく、少々無理してでもそれを変えたくない、違う風に見られたくないという繊細さ、依怙地さが裏に見えるぐらいがちょうどいい。その最高峰が高倉健だったが、田村正和もそうだった。先だって見た古畑任三郎の「笑うカンガルー」は、ロケ地がオーストラリア(ポート・ダグラス)のシェラトン・ミラージュなのに驚いた。一昨年も行った我が家お気に入りのリゾートホテルだからだ。その矢先なのが悲しい。

田村は成城学園だからあの雰囲気かな、というのはとてもある気がする。僕はというとぜんぜんぎすぎすした世界に入りこんでしまったが、あの感じはいいなというのがどこか残っていて、心の故郷というかお袋の好きな世界だったというノスタルジーを感じさせてくれる大事な役者さんだった。僕自身、仕事用に作った世界があって、完全にそういう人を演じて繊細に依怙地に生きてきてきたが本当はそうじゃない。それを仕事の局面で見抜かれるへまをしたことはないが、女性には通用しないと思ったことが何度かあり、その方たちは例外なく今でも尊敬申し上げている。そして家では完全に丸出しである。

コロナでなくても外へ出ず外食もあまりしなかったと語っている田村だが、想像するに、それが面倒くさいから家が楽だったのではないだろうか。軽く見ているというのではない、逆だ。そしてその面倒くさいが人生までを支配してしまう境地に至る感じこそが男の究極のわがままであり、その真髄とでもいうべきものなのである。彼はおそらくサラリーマンが勤まるに最も遠い部類の人種に属していたろうが、まさにそうである自分も30年もよく耐えたものだと感嘆するばかりであって、そうさせてくれた家内のおかげというほかない。

77才は早く逝きすぎだが、お爺さん役も定年まじかの古畑任三郎も似合わない、年をとったらいけない人だった。似合っていたのは私見で最高傑作の「ラストダンス」と思うが、お人柄というか、引退宣言は柄じゃないという言葉も、最後の作品を観て自らダメ出ししてやめたのも格好いい。所作や手がきれいでキザなんだけど嫌味にならないのは本当の二枚目で誰も手が届かないし、ご自身の人生そのものが完璧な役者だったという役者さんはもう出てこないんじゃないか。静かに死にたいと、静かに去っていかれ最後まで格好よかった。美学に心酔。たくさん楽しませていただきました。ご冥福をお祈りします。

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東大生が注目する就職企業ランキングに驚く

2021 APR 3 11:11:35 am by 東 賢太郎

【東大生が注目する就職企業ランキング1位は?–2位アクセンチュア、3位ソニー】

オープンワークは3月23日、「就活生が選ぶ、就職注目企業ランキング(大学別編)」を運営する就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」で発表した。

同サービス内で22卒の学生ユーザーが検索した企業を集計したもの。今回は、東京大学2,656名、京都大学1,762名、早稲田大学5,272名、慶應義塾大学4,453名、MARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)1万2,450名を対象にそれぞれランキングにした。

(以上、2021/03/23付のマイナビニュースをコピペ)

 

「検索数多い」=「就職注目企業」かどうかは知らないが今どきの世の中だからそうと仮定するなら、野村総研の1位はともかく野村證券の東大5位というのは信じ難い。驚異だ。僕の頃、野村證券は早慶が各々3,40人の会社で東大の同期は5人しかいなかった(1人はすぐやめた)。狭き門ではない、証券はいまの言葉ならブラックのイメージがあって(現に入るとそうだったが)非常に、極めて、東大生には人気がなかったのだ。「銀行から証券への時代になる」と口では言っていたが言ってるそばから信じてなかったし、駒場時代のクラスでも金融に行くとなるとほとんどが安全第一で世間体も良い銀行にという時代である。かくいう僕も銀行員の親父にそう説かれて羽交い絞めされかかっていた。それが今や銀行は20位に入ってもいない。おそらく本筋の官僚志望にもその傾向が出ていると思料する(とするなら、政治に起因する国家の質を揺るがす問題の可能性がある)。なぜなら官僚の母体である法学部の人気に異変が起きている。2019年の入試で開闢以来初めて文Ⅰ(法学部)と文Ⅱ(経済)で合格最高点も最低点も文Ⅱが上だったと聞いて仰天したが、そんなことは当時あり得ない。この事実は東大生の方が「変質」していると解釈する余地がある証左だろう。

本ブログは東大生がかなり読んでくれているそうなので、以下先輩の親心で書いておく。大事なメッセージはというと就職は人気で決めるなよに尽きる。君ら株なんかやったことないだろうが、経済現象を理解するに株ほどいい教材はないし、そんな経験すらないのがいっぱしに経済を語ってコンサルですなんていわれてもね、僕なら5秒で坊やおとといおいでになるね。学校で教えないことが実は一番大事でしたというのが日本の悲劇の根源なのよ。騙されたと思って小遣いで好きな銘柄を買ってごらん。ランダムではなくちゃんと理由を考えてね。誰もが「いいね」「安心感あるね」「時流だね」という銘柄は見事にすっ高値だという確率が高いことをやがて悟るだろう。むしろショート(空売り)した方がいいと。就職もまったくもって、そうなわけだ。これは会社の問題ではなく、より重要な意味で、「株価」(valuationという概念での株価)の問題なのだと書いてわかるだろうか。例えば “超優良企業” が株価1000円なら「買い」でも、2000円なら「売り」になる。これが相場というものだ。その間に会社は何も変わってないのにである。相場においては会社でなくvalueを買っている。これが腑に落ちない人は民間への就職はやめておいた方が無難だよ。value、valuationとは何か?こんなのはその辺の本にいくらも書いてあるから説明は省く。

しかし普通の人は(東大生でも)そんなことすら知らない。ウブでオボコいとしかいいようもない。政府はもっと知らない。だからニーサをやれば国民の株式保有が進むと思ってる。自分が株を持ってもいない役人の考えることだ、あまりの能天気に笑うしかないが、株がこんなに上がると株保有の有無で国民のディバイドが歴然としてしまうから笑える問題ではない。簡単に書けば、みんなが良いと思えば当たり前の需給関係の結末で相場は上がるわけだ。しかし相場という概念が脳にインプットされてないからそれを見てますます確信をこめて2000円でも高い”超優良企業” 株を3000円で買う人がいる。驚くべき現象と表現するしか僕にはすべがない。我が国の就職戦線はそうやって動いている。人気があるから?そういう100%イロジカルかつ非本質的な情報で大事なことを決めるのはインテリジェンスがない人間だけだ(はっきりいえばバカ)。僕はいたるところでそう書いたり言ったりしてきた。でもね、それで気がついたんだが人間ハタチにもなっちゃうと知らず知らず自分の思考回路が確立していて、そこからはみ出した意見は理解はしても取り入れなくなる。頭がいいとかえって間違って固まるからもう始末に負えない。教えても無駄なのだ。勉強は大秀才だったのにそういう人は驚くほどたくさんいるよ、昔の超優良企業にね。

株を買うとは株主になることだ。就職するとは社員になることだ。株主になっていい事がない会社に人生預けるか?株は損切りできるが人生はできないよ。つまり、10年後には株価が10倍ぐらいになってるだろうと思う会社に入りなさいということだ。10年前のGAFA、Teslaがまさにそうだ、実感としてわかるでしょ。もっと言えば、その会社の成長の原動力を学んで盗んで、自分で会社作って儲けなさい。そのぐらいの気概じゃないと中国人にいい所をぜんぶ持っていかれるぞ。中国の学生トップレベルの受験戦争は日本の比じゃない。北京大、清華大に入れないセカンドランクの高校生がハーバード、スタンフォードに行ってる(日本と逆だ)。米中対立でアメリカ留学できなくなったからそれがどんどん日本に来てる。親はみんな富裕層で、カネを持ったら次は教育であり、マンションをぽんと買ってやる。高田馬場に10ぐらいVIP中国人用の受験予備校があって大盛況だ。昼は数学やって夜は日本語をやる(我々の英語に相当、ハンディじゃない)。猛勉強してすでに東大に何人も合格してる。院や留学生じゃないよ、我々とおんなじ入試で正面突破だよ、中国語で受けられるからな、ちょろいと思ってるんじゃないか。

君たちが30ぐらいになるころ、断言するが、日本国内ですら最強のライバルは中国人エリートになる。当然だ。あと7,8年で中国はGDPでアメリカを抜く。その世の中でそうならない理由などあるはずがない。そこで彼らは英語、日本語、中国語の完璧なトリリンガルなのである。需要がないはずがない。アジアで日本人だけが優秀なんて思ったら大間違いである、英語、中国語はおろか日本語の読み書きもまともにできない日本人なんて需要はまったくない。だから僕はこれから日本在住の30代の中国人たちと戦略的業務提携をすることに決めた。そしてもっと若い中国人エリートをどんどん高給でスカウトする。つまり、すでに彼らは君たちのライバルなのだ。株価の予測なんて習ってないしできない?ジョークだろ、それはとてもまずい。僕の周囲にいる中国の若者にそんな子は一人もいない。株式に対する興味は凄まじく、日本の難関大学卒で日本語は敬語を完璧に使いこなすレベルであり、ビジネスは僕の門下にいる。ゼミみたいなもんだが題材は実際に金が動く投資であり億円単位の企業買収である。「君は僕が30の時より優秀だ」と言っているY君は親御さんがスコットランドにお城を持ってるが、彼はそんなのなんとも思ってない(ここが日本の金持ちのボンと決定的に違うのよ)。40のころ彼の資産は1000億円にはなってるだろう。

そもそも君らはハタチにもなって失敗を知らないうえに世間でとーだいせーってちやほやされて、ものすごくそういうことにオボコいのだ。だからそのノリで就職して世間に出て社内の手練れのワル(どこでもいっぱいいる自分だけかわいい狼みたいな奴らだ)にひっかかるといいように手足にこき使われてしまう。受験で鍛えてるから仕事早いし正確だし徹夜する耐久力もあるし、なによりド真面目だ。学力の著しく劣る国会議員のアンチョコ書かされて貴重な時間を空費する官僚の諸君など本当に気の毒でならない。そこまでしても人間は可愛くなければ往々にして使い捨てにされて終わる運命にあるのは昨今の某省の事例でお気づきだろう。東大卒はプライド高いし一般にあんまり可愛くない。下手すると他大卒からいじめにもあう。だから賢い者は戦略的忖度という策に走る。それは方便として間違っていない。ところがそれが諸刃の剣で、バカが上に来て下手に迎合でもすると想定外である便利屋の評価が固まってしまう。そうするとそのまんまトシとってスーパー総務課長代理みたいになって人生を終わるなんてこれまた気の毒な運命になる。企業は東大生を一応は幹部候補生として採るわけだが、うまく育たずハズレになっても構わない。仕事はリライアブルでステイブルで給料は安い中間管理職の存在はありがたいからである(役員が楽できるからだ)。それも見込んで一定数は必ず採用する構図が出来上がっている。別に頭がいいからではない。つまり実はそうなっちゃう人が多いということの裏返しでもあり、出れば安泰なんて時代は僕の頃ですらとっくに終わっていた。

東大卒の肩書は爺ちゃん婆ちゃんが鼻が高いと喜んでくれる程度のもんで何の足しにもならん。世の中は甘くないと心得ろ。ハズレになりたくなかったら三国志を熟読することをお薦めする。古今東西共通、人類永遠普遍の「修羅場の原理」が書いてあるよ。君たちのアンチテーゼの元東大生による本ブログは人生をかけて書いてきて2500タイトルぐらいにはなった。東西の証券ビジネス最前線で40年戦ってきた思考のエッセンスだ、くだらない本に2000円も払うよりはましと思うよ。ところで、検索数5位の野村證券だが、ニューヨークでヤクザな韓国人が運用してるファミリーオフィスでマージンコールがひっかかって2200億円の損失計上するらしい。ゴールドマンら米系はうまく逃げた。記事の情報しか知らないが、アルケゴス・キャピタル・マネジメントのこいつは昔タイガー・マネジメントにいて大博打を貼るので有名な手練れの男だ。所詮は証券業はヤクザな商売なんだ、アホなヤクザはケツの毛までむしられるだけだよ(こういう手合いは手数料はくれるが危ないから僕は絶対に商売しない)。しかしまあ野村ともあろうものがプライムブローカーなんてフェイクで安直な金融業もどきでこんな奴のクレジットとるとはなあ、いい会社というかずいぶんオボコい普通の会社になったもんだのう。勘違いの東大卒だらけになって沈没しないといいが。

 

情報と諜報の区別を知らない日本人

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飲み会を絶対に断る男

2021 MAR 3 1:01:46 am by 東 賢太郎

証券会社から銀行に移籍してなるほどこれは違うと思ったものがある。母体が銀行といってもやってる業務は証券だ、ここでそれということは本丸では相当な差があろうかというもの。飲み会だ。

銀行員と証券マンは違う。「東くん、君らはファンファーレから入るけどね、僕らはお葬式から入るんだ」と教えてくれた役員さんは、証券マンほどお葬式の翌日から入る人種はないことをご存じなく証券業に入られたという意味でとても銀行員だった。各所で飲み会をしていただいて有難かったが、商売や人生の基本原理がまるで別物だから犬の集会に猫が一匹まじったみたいなものである。

「いいネクタイですね」。猫は毛の色まで珍しい。お酌をくれながら「野村だと毎日でしょ?」「いや、僕は年3回ぐらいですかね」。シーンとなる。大学で全優だったんだろうなという感じの女性からおそるおそる「あのう、ニバンゾコって何ですか」とあさっての質問が飛んでくる。「チャートで二番目の底です。僕もよく知らないんですよ、何の意味あるのか」。禅問答が10秒で終わる。まあこんな塩梅であんまり酔いが回らない。それなりの酒宴の在り方は面白くはあったがネクタイはちまきの宴会部長は1年待っても出てこないだろう。

驚いたのはそれだけでないが、もっと驚いたのは、「そんなものはいいんだ、ここは証券会社だ、そのために来てもらったんだから君の好きなようにやってくれ」といわれたことだ。後に社長になられる横尾常務(当時)だ。これを男冥利といわずしてなんだろう。31年サラリーマンをやって一番高揚感を覚えたのはこの時だ。自分をほめてもいけないが、モチベーションが上がると猫が豹に変って気がつくと自分でも信じ難い結果が出てしまっていることが幾度かあった。この時もそれだ。

そういわれたからといって証券流飲み会を決行したわけではない。なぜなら興味がない。若いころ盛大にしていたのは仲間と群れる時間が潤滑油として必要だったからだが、麻雀がわりのカジノと土日のゴルフの方がずっと多かった。それをここでやるわけにもいかず、結局120名の部下とは仕事現場でのつきあいだけで潤滑油はなし、しかしそれでうまく歯車が回ってしまうのだから銀行の組織力は大したものだと感嘆した。野村の組織力も強いが、人的つながりに依存するのでどうしてもプライベートで腹を割っておく必要があった。

サービス業でなく研究者のような就職をしていたら良かったと時々考えることがある。理系だったら本性のまんま「飲み会を絶対に断る男」で通して楽だった気もする。しかしそっちの世界はもっとヨイショが必要だよという声もあるので上司の不興を買って討ち死にしてた可能性も高かろう。たまたま入ってしまった証券界で生き延びたということは本性をかなぐり捨てて妥協してきたからである。そして、ということは「飲み会を絶対に断らない女」とあんまり変わらないのではないかという結論に至ってしまうのである。

総務省No2まで昇りつめた山田真貴子氏は「断らない女」を妥協というより功利で積極的に演じたのではないか。それはそれで生き抜くための立派な戦術だ。サラリーマン道では僕より一枚も二枚もうわてな人なのだろう、何事であれ達人には敬意を払うポリシーだから悪いという含意はないつもりだが、しかし、自分の人生もそれだったとなると全く認め難いものがある。妥協していたのは認めるが、野村から出たのはそれをもう一切しないという決断であり、そんなことをせずとも力だけで評価してくれたみずほ証券には心よりの感謝しかなく、もちろんその力を涵養してくれた野村は棺桶に入るまで「我が母校」である。

おかげ様でいまや「飲み会を絶対に断る男」にすっきりさっぱりと回帰し、達人の仕事をしてくれる部下、仲間たちと楽しくやっている。敵味方なくファインプレーが出れば達人だねえと愛でる、仕事でも趣味でも完全にそういう人間に生まれついていたのだということが自分でよく分かってきた。達人だなあと思う中身は年齢とともに変わっていくことはあるが、あの誰も抑えられなかった王貞治選手をワンポイントで三振にとる大羽進投手は凄いと小2でカープファンになった素地はそのまま三つ子の魂である。

だから、これからのビジネスもそうなのだと考えている。長年白人と仕事し、白人社会で生活してきた。でもそれが三つ子の魂ではない。そのことはスイスから異動になって香港チェクラップコク国際空港に家族と降り立った時、不意の衝撃として天啓の如く悟ることとなった。空港の雑踏でもみくちゃにされて周囲を見渡すと、みな髪の毛が黒いということだ。当たり前ではないかと笑われようが、まるで別な惑星で異星人の集団に取り囲まれたような気分に陥っていた。しかも、鏡を覗けば何のことないそこに写る自分はその異星人なのだ。不思議の国のアリスが目が覚めたとき、きっとこんな気分だったにちがいない。

そんなばかな、大袈裟なと思うかたには、少なくともまず欧米のお好きな国で14年の歳月を過ごしていただき、ある日突然の電話で「次は香港に2年半住みなさい」と有無を言わさず命令されていただく必要があるだろう。ノムラ・インターナショナル・香港のでっかい社長室に次々と押しかけてくる人達にそんな気分を微塵も悟られぬよう注意を払いつつ、何日かはアリス状態から頭が切りかわらない。さらにもう幾日かを経て、恥ずかしながら初めて悟ったことといえば、いかに自分から日本人目線が抜け落ちてしまっていたかということ、そして、日本人が東洋人の一部だという意識のかけらもなくボ~っと生きてきたのかということだった。

三つ子の魂は日本にあるに決まっている。しかし自分は東洋人だから香港です~っと吸い取り紙にインクが浸みこむみたいに受け入れてもらい、500人の部下とパイチュウで倒れるまでカンペーカンペーの飲み会をする必要もなく長年そこにいたかのように仕事ができた。中国や韓国やベトナムのビジネス慣行はとんでもなく違っていて失敗もしたが、東洋人という最大公約数から糸をたぐっていくうち何がなぜどう違っているかが分かってきた。日本人だって、東京人の僕に大阪の文化は驚天動地だったじゃないか。この発見は非常におおきい。なぜなら証券ビジネスという心理の機微や綾が非常に重要な要素を占めるものにおいて、飲み会や大宴会よりそっちの理解の方が実は部下やお客さんには本音で望まれていたことのように思うからだ。

不思議なもので、コロナで禁止されると飲み会やりたいなあと思ってる自分がいる。なんてあまのじゃくにできてるんだろう。「断る人は二度と誘われません。幸運にめぐり合う機会も減っていきます。多くのものに出会うチャンスを、愚直に広げていってほしい」(山田真貴子広報官)。いいこと言うなあ、やった人しか言えない、ビジネスを志す人は耳の穴かっぽじって聞きなさい、まさしくその通りなのである。男だ女だなんか関係ない、そのぐらいの覚悟と犠牲がないとNo2まで昇るのは到底むりだ。7万円が高いか安いかは接待する側がおもんぱかるもので、出てしまった饗応を断るすべはない。もったいなかったね、行ってしまったのがまずかったですな。

ところで、若い人にそう言いつつ、僕はもうそういう幸運やチャンスはいらない。ときに何の話題がなくても一緒に酔っ払ってくれる人は大事だったんだなあと思う今日この頃だ。

 

飲み会を絶対に断らない女

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飲み会を絶対に断らない女

2021 FEB 25 23:23:22 pm by 東 賢太郎

まったく記憶がないが、母親に芸大に行きたいと言ったことがあるらしい。あんなに音楽が好きなら行かせてやればよかったわと妻が茶飲み話にきいたのを最近きいたというややこしい話で、いいよといえば行けたと思っているとても世間知らずな家庭だったということでもある。

銀座で音大卒の子に男女比は2:8でしたときいて頭がくらくらした。大学のクラスは50人いて女子ゼロであり、そこまで共学だった僕としては野郎だけの宇宙船で月面に不時着したみたいな気がしたものだ。あそこに女子がいたら?いやもういるだけで間違いなくモテただろう。とすると、その逆である音大は?

そんなある日、サントリーホールでのことだ。舞台を黒装束で埋めつくすオーケストラをぼんやり眺めながら、なにやら釈然とせぬものが頭をよぎった。男のが多いじゃないか・・・。この事実に対する釈然とする説明には出会ったことがない。2:8の母集団から任意に8:2の集団を得る確率は非常に低いのだ。

「あっ、オケは入れません、難関です、欠員が出ないと」音大卒の子は平然と言った。それを埋めるオーディションに百人も来るという。そうか。とするとほぼすべての楽器において男の方がうまいということになる。それはないだろう、変じゃないか?なんか差別でもあるの?

どこかの医大の入試で男子の点数にゲタをはかせていたことがあった。あれはあれで理由があったと聞くが、オケにも業界の裏事情でもあるのだろうか。男は食うために必死で女を蹴落としてるのだろうか、それとも学校や先生や先輩のコネをつたって理事会や幹部に接待攻勢でもかましてるのだろうか?

こういう話になると、多くのサラリーマンの脳裏をよぎる言葉がある。「つきあい」だ。「あいつはつきあいがいい」、こんなんで出世が決まるんだぜ日本は。ロンドンのパブでそういったら「ボス、じゃ俺は夜に出勤するぜ」とオカマっぽいのが乾杯してきた。バカそっちじゃねえ。それ以来、社内でツ・キ・ア・イは英語になったが僕はカンパニーと言ったらしい。

「おい行くぞ、カンパニー」の一言で5,6人ツキアイが集まる身分になったのは課長になってからだ。まずソーホーでささっと中華飯を食い、リッツホテルのカジノにくり出す。じゃあ明日な、で帰宅すると2時ぐらいだ。「明日な」とは8時にゴルフのティーオフするから来いという意味である。問答無用であったため、実はここで出世は決まっていなかったが。

女子の総合職が初めて入ってきて、そのカルチャーは少しだけ変化したが、初めて本社勤務で帰国した僕は大いに面食らった。当時の野村の下士官クラスは僕のような野蛮な男ばかりだ、きくと同期もみんな女性様の扱いにそれなりに苦労していて、課の飲み会は必ずやさしい笑顔と猫撫で声で「行く?」とお伺いをたて、断られない努力をしていた。

しかし女子も野村に入ってくるのはタフだった。超高学歴で英語ネイティブだがお高くとまらず、飲み会を皆勤して男を手玉にとる人が現れるのは時間の問題であったのだ。みなの前で誘って「いたしません」されては新米課長は格好がつかない。飲み会を絶対に断らない女は時に神で頭が上がらず、こうなると学生時代の大事な四年間を月面で過ごした弱みはあなどれなくなってくる。

多くの女性と働いてきたが、みなこっちがどれだけ会社で大変か知っているのは楽ではある。しかしアフター5は口も滑らかだし、皆勤賞だと組織の構図を色々読めてしまうだろう。勘の冴えた女性だと意見を聞いてみたくもなるがこっちも品定めされてるかもしれない。幸い僕は良い人ばかりに恵まれたが、まあ色んな書けない話があった。大企業のポリティックスはジャングルみたいなもんで何が飛んでくるかわからない。真面目な男性のみなさん、脇が甘いのは禁物だ。

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2021年の正月に思ったこと

2021 JAN 3 23:23:13 pm by 東 賢太郎

昨夜も1時間半の海外とのビデオ会議でした。コロナに年末年始はありませんが、我々の熾烈な世界にもないのです。頭はそれで一杯で、箱根駅伝を見て勝負は怖いなと思ってますます身が引き締まって、正月気分とは関係なく過ごしています。それでも、自分を良い状態で保ち、家族と猫と平穏に過ごし、毎年同じお節料理をいただき、家内は関西ですが子どものころと同じ関東の雑煮を作ってくれる。我が家にとって、とても大事なことです。ソナーという会社の命運も、そうした僕の良い状態にかかっています。

お客様は4か国にわたっていますが、必要としていただいているものは我々のインテリジェンスです。それで十分な報酬、ご信頼を頂いています。去年は初めて「サムライですね」といわれました。嬉しかったのは自分のことではありません、日本人が尊敬されていることです。

お金に関わるビジネスですからいろんな情報が入ります。出所は書けませんが、youtubeには良いチャネルがたくさん現れており、良質な情報はどなたも無料で入手できる時代です。皆さん、今や新聞・テレビは無用の長物です。そんなものだけに頼って生きていれば無知になるどころか洗脳までされます。

今年は米国と中国で歴史的地殻変動があると思います。トランプが勝ちます。バイデン・ハリスは吹っ飛び八百長選挙、証拠隠滅、虚偽報道に加担した連中は牢屋行きでしょう。中国にその反作用が及びます。日本国が無縁であるはずがなく、それを国民に意図的に隠す本邦メディアは重罪です。全部潰してもいい。

菅政権も何をしてるのか。国家元首が国家観ありませんなどジョークにもならない。バイデンに祝辞など外務省のインテリジェンスの無さも甚だしい。トランプに飛び込み外交した安倍氏のセンスが必須の形勢になってきたのではないでしょうか。揚げ足取りのショーの技だけ競う野党も一掃される側の人達でしょう。

僕は何度も書きましたが共和党びいきでもトランプ・ファンでも民主主義を憂える正義漢でもなんでもありません。生まれつきウソ、ヤラセ、なりすましが毛虫より嫌いな一市民であり、今回の件は、盗っ人が居直って偉そうに大ウソの説教まで垂れる図式であって、それが虫酸が走るほど格別に気に食わないのです。

それがいかんと思うならこうして糾弾すべきです。我が国は政府もメディアも何もしないのだからやってもいいと思ってるのでしょう。それなら、目には目をで秘密諜報部員を他国に潜入させ、嘘八百ならべて賄賂、ハニトラやりまくってインテリジェンスを盗むぐらい仕事しろ。国益を守るとはそういうことだろう。

日本は米国と対等にアライアンスを組むためだけに憲法改正をすぐにでもして、米国は尖閣はおろか沖縄も守らない最悪の前提で子孫の代の存続を図るしかないでしょう。その上で、米中が「必要だ、組んでくれ」と擦り寄ってくるインテリジェンスを持って永遠にキープする。他に名案が何かあるでしょうか?

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安い女

2020 SEP 20 14:14:17 pm by 東 賢太郎

「ワタシ、そんな安い女に見える?」。どういう成り行きだったか、言われてぎょっとしたことがある。いつどこだったのかさっぱり覚えがないからひょっとして夢だったかと思うが、たぶんそうじゃない。女が酔っ払っていたのを覚えてるからだ。いくら若いころでも見知らぬ酔客を口説くなんてことは僕はない。しかし、それなら、じゃあなんだったのか、まったくわからないのである。

安い男ってのはない。男の価値はカネで測れない暗黙の了解があって、口にしたら血を見るかもしれない。もちろん女だってそうなのだが、それを自らぶち破る言葉が飛び出したものだからぎょっとしたのだ。およそ品はないが今になってなかなかハードボイルドである、アイリッシュの幻の女はきっとそんなだったろうという気がしないでもない。

なぜって、「安い」というところに有無をいわせぬインパクトがあるではないか。「兄ちゃん、わて、そんな安もんとちゃいまんねん」こう来たら笑って返すのだ。「おおこわ、高うつきそうでんな」。大阪は都構想が無くても一個の国である。商都文化の蘊蓄でできた大人の練れまくった会話が街でも漫才でも並立する。東京の人間関係は浅薄なもんだ、この会話が成り立たないのだ。

「罪と罰」で高利貸しの老婆を殺したインテリ頭のラスコーリニコフに罪を告白させ自首させるのは、他の誰でもない、売春婦のソーニャである。ロシア正教を盲目的に信じる無知な女だが、地球が太陽を回ってることを知らなくても女は男を動かせる。もしも僕が演出家でこの劇をやったら、インテリ頭は東京弁に、ソーニャは迷うことなく大阪弁にする。

東京ドームで阪神戦を観ると、あなたは7回の表と裏に2度、古関裕而の名曲を聞くことになるだろう。「六甲おろし」と「闘魂こめて」である。福島生まれの作曲家が音で描いた大阪と東京にどちらのファンも何ら違和感なく浸っているが、そんなのはかわいいもんだ、彼は国家も描ける。「東京オリンピックマーチ」である。まさにTPOを心得たモーツァルトの職人技だ、感嘆するしかない。

甲子園に鳴り響く勝利チームの校歌はあまりにつまらなくていつも早く終わらんかなと思ってる。2,3分で限られたコード進行でやれというのも無理があろうが、大方が作曲が素人くさい。安いのである。かたや、こういうのを我々は知っている。本邦音楽史上、最高傑作の一つである涅槃交響曲の作曲家、黛敏郎のNTVスポーツ行進曲だ。

たった1分。それでこのインパクトである。校歌ではないが条件は一緒だ。その昔、プロ野球は巨人、巨人は日テレだった時代、この曲を聴くと胸が高鳴った。サビの部分があって普通そこまで行かないが、このビデオのメインテーマの1分で心拍数が2,3割増え、しかも、何度聴いても飽きないのである。そういう音楽をクラシックと呼ぶのだ。要するに、高い音楽である。

この「題名のない音楽界」は今もやっているが素晴らしい番組だ。大衆は安い音楽しか知らない。高い音楽の一端をわかりやすく教えてくれ僕もとても勉強になったが、収録当時の会場にいる聴衆もこうして見るとそこそこレベルが高そうだ。紅白歌合戦とは違う。黛さんは「スポーツなんかいらない」とのたまわっている。僕はそうは思わないが、音楽家にはきっといらないだろう。というより、サッカーもやりますロックも好きです実はオモロイ人ですよなんてのは、本当にそうなら結構だが、大衆に寄せようという醜い欺瞞以外の何物でもない。

「ワタシ、そんな安い音楽家に見える?」

モーツァルトはいつもそう言いながら欲求は満たされず死んだが、その音楽は高かった。ゴッホの絵は生前は数枚しか売れなかったが、けっして安い画家でなかったことが後日わかる。

大衆に寄せようという欺瞞を盛大に執り行っているうちに、存在そのものが欺瞞な人の集団になってしまったのが今の日本国の政治だ。したがって、後日になればなるほどその安さが見えてくるだろう。

「ワタシ、そんな安い政治家に見える?」

吹けば飛ぶような安い、騒音でしかない常套文句を選挙カーから垂れ流して実は組織票だけ狙ってるアナタ。とっても安いですね。

ヘタすると、あと2,30年もすれば、日本が安い国になってしまわないだろうか?スポーツ行進曲に拍手していた年輩の聴衆の大半はもう世におられないだろう。文化が世代と共に廃退するなら危険だ。強く主張するが、政治は若い世代にまかせるべきである。爺いは退場だ。当たり前だろう、我が世を謳歌した世代が使いまくった膨大な債務を背負うのは彼らだからだ。そして、我が世代は、文化を継承するのである。コロナに負けて灯を消してはいけない。

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私的ポスト・コロナ序論(飛行機の終焉)

2020 JUN 11 17:17:16 pm by 東 賢太郎

これまで我々の業務はリアル(自社で会議、顧客訪問、電話)とバーチャル(メール等、ビデオ会議)に分かれてました。比率は8:2ぐらいでしたが、それがテレワークにしたこの2か月は逆転していて2:8ほどです。リアルの会議、顧客訪問がゼロになり、電話とメールはそのままで、バーチャル会議(ZOOM)が増えているという内訳です。ZOOMの利点は音質ですね。バーチャルの弱点はリアル感の欠如でしたから、飲み会ができるほどそれを補ったというのは非常に大きいメリットです。「すぐそこに相手がいる」感じは画質の良さのせいもありますが、僕的には音質がすごく評価できます。

トータルのイメージはというと、仕事の質は落ちておらず、量はむしろ増えてます。それで感染リスクゼロですから、僕の仕事かぎりで言えば、満足です。

例えば昨日はZOOMのビデオ会議が4本、ひとつ1~2時間ぐらいです。電話も数えたら23本あって増え、朝9時から午後6時まで食事もそこそこでぶっ続けでした。海外とも違和感なくでき、オフィスまで往復で2時間近く仕事できない、東京だけでも4件を一日で訪問するのは時間もコストも体力も無駄、ということを考えると業務効率もテレワークのほうが上でした。

欠点があるとすると、ZOOMは会議の両側がそれでOKという了解がないとできないことでしょう。しかしOKの輪はどんどん広がると予想します。思い出すのは「クールビズ」です。小泉首相が言いだして、即座にみんないいなと思いました。くそ暑い夏に誰もネクタイなんかしたくないのが本音です。でも「してないと無礼だ」と社会が刷り込まれていたので勇気が出ない。結局、クールビズは官庁が先陣を切ってやったのが効きました。お役所もしてないんだから俺達もしなくていいよねとなって民間にコンセンサスができ、一気に広がったのです。

昭和生まれの人しか知りませんが、1989年の昭和天皇の崩御で「歌舞音曲は控えましょう」のお触れが出たのです。このときも同じことが起きてます。当時野村証券は利益が5千億もあって儲けすぎの批判があり、カラオケで殴られた奴が出たらしいと社内で噂になりました。それでバッジは(はずすと違反なので)裏返しにつけて行くようになったのです。

ところがだんだん「接待だからってそこまでして行くか?」の空気が社内に流れ始めました。すると接待される側のお客さんもそうだよねとなってきて、「実は私、あんまり好きじゃないんです」みたいになってカラオケ接待は自然に消えました。奥様達にはわからないでしょうが、ああいうのは旦那が好きでやってるんじゃなくて、ネクタイと一緒ですね、みんなやってるから仕方ないお仕事なんで、この時も会社からやめろとなったのではなく、双方がやる意味を感じなくなって自動消滅したのです。

そんな感じで世の中はじわじわっと変わっていきます。

いま、同じことがいろんなところでコロナでおきてます。まだはっきりとは誰にも見えませんが、2,3年のうちに社会現象として出てきます。ひとことでいえば「バーチャル慣れ現象」です。長いこと家にいて誰もがネットにつながる時間が増えてます。するとだんだん、ネットで見るものをリアルだと感じられるようになってきます。無意識にそういう「置きかえ」が脳内で回路化されるからです。リモート飲み会がいい例ですが、そんなのいらんと言ってたのがやってみたらハマったという人がたくさんいます。そうやって人は環境に適応していきます。バーチャルでもおんなじだねとなってくると、リアルに高い金を払うのがアホらしくなってくる。それが人間というものです。ネクタイ、カラオケ接待は日本だけの話でしたがコロナ禍は世界共通の現象です。「バーチャル慣れ現象」はクロスボーダーで、いまは誰も予想もしてない莫大な規模で起こります。

コンコルド

その昔、エールフランスとブリティッシュ・エアが事業化したコンコルドという飛行機がありました。超音速でニューヨークからロンドンに3時間で着く。通常5時間です。2時間短縮するのに1stクラスの2倍の料金がかかります。それを払ってペイする時給の人がそんなにたくさんいますか?ということですね。いないから2003年に。コンコルド事業は潰れました。とてもわかりやすいですね。

いちど乗りましたが内部はエコノミーというか、新幹線の自由席をさらに狭くした感じです。爆音+キーンという音で2万メートルまで昇ってスピードメーターはマッハ2を超えました。ジャンボの倍です。空は成層圏で青黒く、二重ガラスの窓は空気摩擦で触るとあっちっちとなるほど熱い。高い料金払うなら1stクラスのサービス受ける方がいい、それで5時間かかってもいいと思いましたが、そんな思いを補って余りあるほど「速い」ということに価値があったのですね、当時は。搭乗記念品をいろいろくれましたが興味ないんでどっかへ行ってしまいました。思えばあれは強烈な「三密」でしたんでね、仮に復活しても誰も乗らないでしょうし、経費申請して通してくれる会社はもうないでしょう。

さように、高速で移動すると得して儲かる時代はもう完全に終わりました。ロスチャイルド家の資産はナポレオンの戦争敗北のニュースを誰より早めに仕入れたからできましたがそれは200年前の話です。今やニュースはネットで瞬時に流れますから速さの価値は確実にゼロです。まして人が短時間に行き来することに経済的優位性など既にまったくなく、もはや個人の趣味の世界でしかありません。つまり飛行機の出張などカネをどぶに捨てるようなものであり、安価で目的は100%達することのできるZOOM会議に置き換えないと株主総会で経営者が糾弾される時代に確実になっていきます

ウォーレン・バフェットはそう結論して、保有していたエアライン株を一株残らず売りました(大損にもかかわらず)。利益率の高いビジネス需要は激減して、もう元には戻らないと、つまり民間航空機はネクタイ、カラオケと同じ運命になるという読みです。僕も同感です。むかし社内で「不要不急の海外出張の禁止」とお触れが真面目に出て笑いを誘いましたが、そもそも日本の大企業のお偉いさんの海外出張は今も昔も物見遊山だったのです。だから外国行きたい人は自費で行ってねってことになります。でも三密のエコノミーなんか誰も乗りたくないからなくなって、LCCでもビジネスクラス仕様の座席になって海外旅行はこれから高くつくでしょう。僕は若者は海外へ出ないと遅れると主張してきましたが、コロナで人のモビリティが世界的に減るので条件はいっしょ、そうも言えなくなりますね。

いま個人的には温泉に行きたいです。あと日本各地のうまいものが食べたい。海外旅行は猫も杓子も行くものでなく昔のように富裕層の贅沢品に戻って、代わりに精度のいいVRが出てくるでしょうね。高性能360度ヴィジョンで完全に外国に行った気になれ、墜落の心配はないしめんどうくさい外国語をしゃべる必要もないし、実際に足を動かして歩けば名所めぐりのめちゃリアルなVR散歩ができ、恋人と手をつないでヴェルサイユ宮殿やナイアガラ瀑布で食事(マックかコンビニ弁当だけど)ができ、音もリアルにシミュレートされてウィーン国立歌劇場でオペラが高音質ヘッドホンでVRで臨場感たっぷりに観られる。ソフトは世界中を網羅してタンザニアのライオンの群れの中から南極のペンギンのコロニーから月面、火星までなんでもあり。安心だしチョイスはユニクロみたいに趣味に合わせて豊富だし、なにより激安だし、グーグルあたりが本気でやればすぐできちゃう。そうかなと思われるでしょうが、「バーチャル慣れ」に進化した人の感覚はもう今の我々と違うので、それで十分楽しめてしまうでしょう。

4,5年後にコロナのワクチンができようと致死性のウイルスは永遠に絶滅はしないから三密だけは死ぬまで避けるつもりです。となるとリアルの旅行は自分の車で行ける箱根ぐらいまで、セーブした飛行機代は宿泊と遊びに投入するという新たな重要が出てきます。ホテル、旅館もコテッジ型でクルマで到着して一切ほかの客に会わずにワールドクラスのサービスを受けられるスタイルが出るはずです。僕はオーストラリアの某ホテルのコテッジが気に入ってますが、あれが箱根か葉山あたりにできれば1か月入りびたってもいい。10なん時間も狭い機内で外国人と同じ空気を吸うのはエアロゾル感染で実に危ない。清潔で倫理観が世界一の日本にいるのが安心です。高い金払ってそんなリスクを犯さなくても東京の近場でいいところはいくらでもあるし、それに金をかけるのがカッコいいという感覚に進化して真の贅沢は近場旅行とVRという人たちが主流になるでしょう。

 

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ジョージ・フロイド事件

2020 JUN 2 13:13:36 pm by 東 賢太郎

ドイツにいたころ、チャイコフスキーの音楽というとどうもあんまり上等と思われてない気がした。部下の通にきいてみるとやっぱりそのようだ。もっと言えば、ショパンやグリーグもだめなのだ。彼はバイエルン人で年上だ。「そうかなあ、R・シュトラウスよりいいと思うよ」などというと真っ向から否定されてしまう。彼とはミュンヘンに出張してバイエルン放送響でベートーベンのコンチェルトをきいた(チョン・キョン・ファだ)。素晴らしい演奏だった。「韓国人はいいのか?」と聞いたら、「なに、彼女、日本人じゃないの?」ときた。演奏家はいいよと取ってつけたが、そのころ、博士号を持って日本企業に勤めるインテリでも東洋人の認識はそんなものだった。

ドイツ人が音楽で覇権主義なのは仕方ないと思う。自分もそうだし。イタリア、フランスは別種であり存在ぐらいは認めるがスペイン、ポルトガルは未開地、東欧は格下の親類と思ってる。ロシアや北欧は辺境であって英米などは最果ての地で無きに等しい。クラシックに浸かっていたからこういう差別的世界観は元からあったが、ドイツで彼と意気投合してさらに鉄壁となってしまったから後でずいぶん困った。というのは米国でMBAを取ったインベストメント・バンカーにとって、世界はその真逆であって英米以外は辺境の未開国だ。ユニバーサル・バンク方式という銀行支配型のドイツの田舎くさい金融など前世紀の遺物であった。野村のなかでドイツ人の言うことなど通る風土はかけらもない。文化と言えばきこえはいいし、根はたしかに文化にあることはあるのだが、人種差別とはこうやって知らず知らず心に巣食ってくるものなのだ。

アメリカにいたときは、通りにたむろしてる黒人の下衆で薄汚い奴らがあからさまに東洋人を差別してきた。体格は立派で運動能力もありそうでそれを誇るのは一理あるのだが、字も読めないどうしようもない、目があえば恐喝の危険を感じるようなグレた連中だ。イギリスもロンドンのソーホーやピカデリーあたりに怪しげな黒人はいたが、ニューヨークやフィラデルフィアで見慣れてるものだから顔が温和に見えた。僕は白人の大学に行き、ウォール街やシティの仕事をしたから目だけでなく頭も白人に感化されているに違いない。だから香港に着任した時にえも言えぬ都落ち感があった。そのフィーリングは誰にも説明できないし言葉にもならない。ドイツやスイスの何倍も大きい現法のトップで一応は出世なのに心に巣食ってしまったものが剥がれるには2年ほどかかった。

アフリカ系米国人のジョージ・フロイド氏がミネアポリスの路上で警官に殺害された動画は、僕の中にある様々なものをえぐり出した。まだ「あれ」があるのか・・・オバマの8年は何だったのか?「あれ」とは40年ほど前にマンハッタンで目撃した黒人青年の射殺死体だ。まだ息があったが救急車が来たときはもう遅く、あとに血の海が残った。映画で見るマフィアの銃撃戦がアメリカでそうそうあるわけではないが、気持ち的には日本人に理解できないほど身近で、シリコンバレーで会った男など「俺はガードが固い、金庫に銃が40丁ある」が自慢だった。その彼が丸腰で夜の街に出てロスでホールドアップを食らった話が仲間のジョークのネタになっていた。刑事コロンボで犯人の女が計略を練っていとも簡単に浮気者の亭主を撃ち殺したりするが、それがお茶の間のドラマだという点にアメリカを感じるようにならないとあの国のヤバさはわからない。

ジョージ・フロイド事件への抗議デモは各地の都市に凄まじいマグニチュードで飛び火して、5月30日のCNNを見ていたら、アトランタの、まさにそのCNN本社が襲撃されているシーンが実況中継され、夜間外出禁止令が放送中に施行時刻となったが誰も帰宅せず無視して警官隊とにらみ合っている。ニューヨークで暴徒が発生し6月1日にはついにホワイトハウス前で火の手が上がった。すでに大事件であるのに感度が悪い田舎者の日本のテレビはあんまりニュースにしない。与党も野党も東部も西部もない。トランプは連邦軍を出すと言いだしたが、選挙がまずいと思っていることだけは確実だ。香港の国家安全法批判をプロパガンダの目玉にする予定がお膝元でおんなじことになってしまったからだ。中国はざまあみろ、してやったりの声明を出しているが敵のオウンゴールで香港弾圧が正当化されるわけでもない。

1997年、米国の資本原理主義にどっぷりつかった頭で香港に赴任して、その主義に「超」がつくことを発見した驚きは忘れない。要はどちらも拝金主義なのだが、金鐘(アドミラルティ)にそびえる48階建ての遠東金融中心ビルのてかてかの金色にニューヨークでおなじみのトランプタワーを思い出し、あまりのあけすけな成金趣味に憎めないものさえあった。僕の赴任は1997年12月でパッテン総督が香港を返還して船で去ってから5か月後だ。最初の半年、あれほどに、すがすがしいほどピュアな自由主義、資本主義の息吹を僕はアメリカですら感じたことはない。低福祉、低課税。自己責任で生きろ、能力あるものは好きなだけ稼げという国である。持てる者に過剰な嫉妬もしない。お札が象徴的だ。米ドルのリザーブで発券される「HSBC」「スタンダード・チャータード銀行」「中国銀行」の3種類の同額紙幣の存在は有名だが、日本人の感覚で言うなら日銀券の威厳にほど遠く、偽造できそうだなあと思う程やっぱり軽い。英独スイスで感じたことのない軽さ。これに唯一匹敵するのは北朝鮮がせっせと偽造している米ドルだけだ。

香港人はエスニックには中国人だが、そういうことに鑑みるに、東洋人ではあっても日本人よりは遥かにアメリカ人に近い。巷の人の英語はヘタで語彙も少ないがそこそこ通じるし、立派と思うのは誰も何の抵抗もなく臆面もなくしゃべることだ。そうしないと食えないからだ。会社では社員はフレッドだシンシアだと好き勝手な英語のファーストネームを名乗り、こっちも経理部のスーザン、人事部長のフランクだなどときっちり認識している。社長が実は社員の中国名(漢字)を知らない、なんともこのポップな軽さもアメリカンっぽい。会食で使う店はみな一流だがサービス精神は誠に乏しく、給与が安いのもあるのだろうが、なにより料理が美味であればそれでいいではないかという割り切りだろう、華僑の大御所である顧客たちがサービスに文句を言ったのを見たことがない。「江蘇省・浙江省同郷會」の50がらみの給仕長だけは例外でいつも愛想がよかったが、それはチップのせいというより僕がそこの剥き海老と上海蟹が好物で真剣に世界一であると褒めた美学的な理由からだろう。

かように、香港では老若男女、職業、貧富を問わず差別というものを明白には感じたことがない。入国管理の法務局と監督官庁であるFSA(金融庁)の役人だけは偉そうだったがそれは差別ではなく役所というものの世界的特性だ。白人というと歴史の成り行きから英国人が多いが、本国でのように高飛車でない。というより当時は香港に来る階層というのはまずアッパーでもピカピカのエリートでもなく、こう書いては悪いが流れ者っぽいアジア好きか出稼ぎ感覚の連中だった。前者は結婚して土着する者も多く、もとより差別感情はない。香港は阿片戦争で英国人が暴力と麻薬で強奪した租借地だが、借款で期限切れになると延長はなく、金の卵を手中に収めようと画策する中国にすげなく追い出されたわけだ。一国二制度はその時のおためごかしの言葉だが、当時から、きわめて嘘っぽく響いており、いずれ牙をむくぞと華僑たちは警戒していた。

香港のエリート層は誇り高い。自由主義で能力を発揮して富豪に昇りつめた自負、自信にあふれた人ばかりで僕自身もああなりたいという気持をかきたてられたほどの熱量だった。もともと中国から逃避した者たちであり中共のヘゲモニーに服する気などかけらもないだろうし、台湾の商人と同じく中国を利用して儲けられるなら服したふりぐらいはするだろう。ただ、一国一制度になった瞬間に香港は香港でなくなるから中国全体の利益にはならない。香港は全体の一部分にならないゆえの「軽さ」(フレキシビリティ)が発展の原動力で、それは米国の資本主義に近いがより軽やかで独特なものである。それが能力はあるが母国では上の階級に抑えられて開花できない層を魅了してきた。その点も、欧州からメイフラワー号で流れてきた移民の国アメリカと気質が共通する要因だろうと思う。

中共がかぶせる国家安全法なる網は権力による差別である。若者が反対するのは必然だ。中国に足場のない彼らの未来がなくなってしまうからだ。ジョージ・フロイド事件とは発端は異なるものの、国家権力による弱者の蹂躙、差別への反駁デモという結果は同じである。両国の暴動をひとくくりにしてコロナに結びつけるのは短絡的かもしれないが、それでも、世界中で社会に個人に鬱積したコロナ・ストレスが何かの形で爆発するのではないかという社会学者の予測は各国にある。デモ隊が三密を気にする様子はなく、正義を求めてそれに参加することはコロナの呪縛を解きはらってくれる精神的大義になっているかもしれない。貧困と飢えとストレス。コロナでたまったマグマがナショナリズム、ひいては人心に根深く燻っていた差別感情に火をつけ暴動、戦争につながるリスクは常に覚悟しなければいけない。

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男にはそれをやっちゃあお終いの一線がある

2020 MAY 12 9:09:33 am by 東 賢太郎

どういうわけかイスラム圏らしき異国に赴任していて、家族と部下のために懸命にサバイバル・グッズを買い求めている夢を見ました。寝ても覚めてもビジネスを考えてるせいでしょうか、夢も突拍子もないことになっています。

こういうのをコロナ・ドリームと呼んでるそうですね。海外の店に社長として着任して社員に迎えられる夢は本当によく見るので、それのコロナ・バージョンでしょう。どれも現実でないのばかりなんですが、例外なくよしやるぞとなる。その高ぶりがあまりにリアルで、目覚めた瞬間に「あれはどこの店だったっけ?」と真剣に思い出そうとしてたこともあります。

平課長に降格でデスクヘッドで雇われてるシーンもけっこうあります。決まって成績悪くて追い込まれてます。ああ今日も商売できんな、そろそろクビかなと悩んで朝になります。さらに降格で梅田支店のいち営業マンというケースもあって冷や汗もの。ひとりリーフ(顧客取引簿)をめくって、やばい、今日も何もできない、これだ、この人に電話してみなくちゃとリアルに焦ってます。

僕の愛読書に「なにわ金融道」(青木雄二)があります。出た当時から何度も読んでるこの漫画、人生勉強になるなどとしたり顔で言ってる甘ちゃんインテリは多いですが、僕にとっては梅田支店の日々、飛び込み外交に出歩いて遭遇する大坂の商売人の人間模様。別に金貸ししてたわけじゃないが、株を売るのはもっとこわいですよ、朝の船場あたりの殺伐としたどやどやした商売人の街の空気がですね、「儲かってまっか?」というウソも虚飾もないストレート勝負のわかりやすい世界がですね、あるある(あったあった)の連続なんです。今も社会人として育てて頂いた大阪のお客様への感謝と愛情に涙が出ます。

似た路線では日本映画専門チャンネルでやってる「難波金融伝(ミナミの帝王)」ですね。竹内力のギンギン、コテコテの極道もん風情が最後は善玉というのが最高だ。カネの恐ろしさがわかるハードボイルドの極致でレイモンド・チャンドラーなんかより日本人にはずっとわかりやすい。情でなく理で悪を倒すエンディングは刑事コロンボに通じるグローバルな勧善懲悪ドラマですね。

もうひとつは「静かなるドン」(新田たつおの漫画が原作)。カタギとヤクザの間で揺れる後継ぎ組長の話。派手な撃ち合いは一見壮絶ですが時代劇のチャンバラみたいにリアル感は実はなく、人物名が新選組や歴史上の人物のパロディで「作り物」感を認めちゃって、主人公のキャラと奮闘を今風の遊び目線で楽しむスタンスですね。

かように、紳士淑女の皆さんには申しあげにくいのですが昔から任侠映画の大ファンです。高倉健、松方弘樹、北大路欣也、マーロン・ブランドが恰好いいと思って育ちましたんでどうにもなりません。だからやってるとついつい見てしまい、どんどんドラマに没入、俺、どうしてこんなにヤクザもんが好きなんだ大丈夫かと心配になったりするのです。

このルーツが少年サンデーの伊賀の影丸にあります。忍者集団の殺し合いドラマだから現代版がまさにそれ。戦争物はアノニマス(匿名)で個人技が見えずいまひとつ面白くない。ヤクザは忍者ほど個性はないですが顔が見えるんでOK。戦国武将も三国志も相撲の星取表もアニマルプラネットもそのノリで観てますんで、三つ子の魂でしょう。投手対打者も熱中して、それで自分でやりました。

いいわけですが、男子が強い者にあこがれる、これ自然と思います。でもやっちゃあいけないことがある。法律でなく世の中の掟を破ることです。破ったら自分に負けという掟でもある。これで生きてる男は格好いいです、信用できます。逆に、法律に書いてないからいいだろう?最低ですね。そういう奴は信用しちゃあいけません。そういう輩に忖度して精神的売春して生きてるのは男のクズです。

男の器量というものがある。本物は知りませんが、映画が暴対法問題にならないのはそれを描いているから、日本人の奥底にそれがあるからです。腕力でも学歴でもない素っ裸の男前ですね、それがないとボスにはなれない。部下が馬鹿にするんでね。ところが今はどうだ。器量のかけらもないチンケな男が権力をもって偉そうにしている。僕はそういう奴は恨みなくても本能的にぶん殴りたくなる。

そういうのはだいたい運動もだめで「男の勝負」という人間の修練の場を経てないから汚いことを平気でします。勝つためにはウソも裏切りもありというのが三国志であり孫氏ですが、それで生きるのは中国、朝鮮までの話であって、日本の男にはそれをやっちゃあお終いよという一線があります。それをわかってない奴というのは日本の男じゃない、僕など1秒で馬鹿にしておわりです。

そういえばビジネスの戦場で何人か同期、部下にいい男がいましたね。ゴルフしたり飲んだりのお友達関係が先に来るなんてのは、誤解を恐れず言えば女の世界です。女子会、ママ友です。奴らはあくまで仕事で男ぶりが良かった。それだけなんで会社辞めたらつき合いはありませんがね、プロ野球選手が選ぶオールスターなんてもので今でもずっと敬意をもってます。

政治家にそういう光を放つ男が少なくなりました。見事に劇貧ですね。私利私欲の前に掟なしのふぬけばっかり。男はそれをやっちゃあおしまいなんて微塵もなく、邪魔者は情け容赦なく消す曹操の凄みもなし。本性を見たからもう何を言っても無駄。何人かの特定の政治家に贈っときます。女性はよくわかりません僕の本能の範疇に入らないんで、でもあねさん組長ってのもありでしょうね今時。

 

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