モーツァルト「6つのドイツ舞曲」K.600
2021 JAN 30 21:21:20 pm by 東 賢太郎
昨夜はヘッドホンでダフニスとクロエを聴いて寝ました。どっぷり仕事モードで来ていて音楽に集中するのは久しぶりです、ひょっとして今年初めてかな。youtubeでエサ・ペッカ・サラステがケルンWDR交響楽団を振ったライブを見つけ、第2組曲と思ったら全曲で全部付き合うことになったのです。
今朝、目覚めると、音楽が頭の中でくっきりと鳴っています。ダフニスではない。あれ、これなんだっけ?
しばし、じっと耳を澄まします。でも名前が出てこない、でも、たぶんモーツァルトだ・・・。
トリオの所まで何度かリプレイして、やっとわかりました。たぶん。youtubeで “それ” を探します。K.600、K.600、え~と・・・・。
プレイ。まちがいない、これだ。この1曲目、しずしず、そろりそろりと半音階で宙に舞ってゆく、なにやら実体のない不思議なメロディーがそれでした。
こういうことは、そうはないのですがたまにある。それで驚いて、5年半前にこのブログを書いたのです。
しかし、今回はちがう。ダフニスのどこにも、このメロディーに似たものは出てきません。あの長いフルートのソロかなあ、半音階だらけだしとも思うのですがちょっと飛躍がある。
結果として、今回の犯人捜しはギブアップでした。
K.600は「6つのドイツ舞曲」です。ドイツ舞曲とは何かというと、宮廷舞踏会で2人1組で踊る3拍子の舞曲のことです。1814~15年のウィーン会議がなかなか決着せず「会議は踊る(Der Kongreß tanzt)されど進まず」とフランスの代表タレーランが皮肉を込めて語った言葉はどなたも世界史で習いますね。ナポレオン戦争後の領土ぶんどり会議でなぜ踊ってばかりいたのか理解できていなかったのですが。
ヨーロッパに住んでわかりました。tanzen(踊る)というのは実に大事なんです(ゲルマン語のそれが訛って英語のdance、つまりダンスになる)。フンパーディンクのオペラ「ヘンゼルとグレーテル」で留守番の二人が ”Tanzen! Tanzen!” と喜々として踊りだしますが、この場面、曲想がにわかに活気づいて頭に焼きついてます。グリム童話が描く農民や木こりの子供たちもダンスは日常の娯楽だったということですね。もちろん現代だって、場違いの僕ですらミュンヘンのオクトーバー・フェストでしこたま飲んで民族衣装のお姉さんたちや見ず知らずのドイツ人酔客とワイワイ騒いで踊ったりはぜんぜん日常の風景です。そして、こういう庶民の娯楽は貴族だってやりたいわけで、宮廷ではそれがどんどん洗練されて作法が確立し、楽曲ができ楽隊が伴奏する舞踏会(Ball)になるのです。
グルックが亡くなって後任の宮廷作曲家になったモーツァルトはその「楽曲」を作らされます。天才にダンス音楽なんて!とモーツァルティアンは怒りをこめて語りますが、彼は踊り好きだったしグルックより安いとはいえ宮廷作曲家は名誉はあるし、しかもそこそこ高給でした。彼が住んだ贅沢なフィガロハウスの家賃が年450グルデンですよ、ちょいちょいと書いて年俸800グルデンもくれるんだから僕ならうれしいですね。彼なら1日で書ける、そのひとつがK.600なのです。さあて、そういう仕事をモーツァルト君はどう仕上げたのかな?どれどれ?僕はいつも彼の書いた音符を音楽家や学者様とは違う目で見ているのです。邪道?でも彼は発注がないと書かないプロ・ミュージシャンですよ。金銭感覚はカネにマニアックに厳しかった父親譲りでバリバリに鋭いことは手紙で明白なのです。この目線だと、発注なしのハイドン・セットと三大交響曲は即座に「異質」だとピンとくるのです。
高校時代にわからなかったウィーン会議に戻ります。この会議はフランス革命とナポレオンが滅茶苦茶にした中世以来の欧州ガバナンス秩序を元に戻そうぜという、いわば王政復古会議だったことを忘れてはなりません。シェーンブルン宮殿で日夜くりひろげられた舞踏会は王政の象徴だったのです。本当に決着がつかなかったのはもちろんですが、そこでじたばたしない。貴族の余裕と風格を見せよう。そこには勝手にぶんどりあいした会議結果を民衆に理解させ、もう革命をさせないぞというメッテルニヒの渾身の策謀があったと思います。ラインラントの貴族で代々外交官の家に生まれたプレイボーイです。手練れの策士ならではの手腕でしたが「ナポレオンが島を出てきたぞ」の知らせで一同びびりまくって、そのムードはあえなく吹っ飛びます。やっぱり貴族制の落日を垣間見せてしまう。そして1848年に、そのウィーン体制は崩壊するのです。
モーツァルト君がお仕事で書いた楽曲はウィーンのホーフブルク王宮内にあるレドゥーテンザールで流れました。これがその1812年の風景です。
K.600、K.602、K.605を合わせて「12のドイツ舞曲」としてアルタリア社から出版もされたので人気もあったのでしょう。モーツァルト君は受注があればプロの職人として顧客ニーズ次第でどうにでも、まるで仕立て屋が客の体にぴったりの服を作るみたいにTPOにあわせて書けたのです。「カナリア」「ライエル弾き」「そりすべり」なんてニックネーム付きもあって、これらがレントラーやワルツになってヨハン・シュトラウスが出てくるわけです。そしてさらに後世にアメリカのヨハン・シュトラウスであるルロイ・アンダーソンが「そりすべり」を書くわけですね。
踊り手は貴族です。ウィーンに出たて、26才のベートーベンも「6つのドイツ舞曲」を書いていますが、彼もモーツァルトも貴族社会におもねって人気を得ようと思えば避けて通れないジャンルでした。しかしモーツァルト君、いい加減な仕事はできない性分です。しかも、つい1月ほど前に天国的な神品、弦楽五重奏曲 第5番ニ長調 K.593を書いています。だからではないでしょうか、第1曲はこんな風に半音だらけになってしまう(K.593の終楽章ロンド参照)。これぞ、今朝、僕の頭にしつこく鳴ったメロディーだったのです。
たった8小節に g# 以外の12音がぜんぶ出てくる、こんなシェーンベルクみたいなメロディーを書いてしまうのです(ト短調交響曲K.550参照)。モーツァルトの曲は難しくてわからんと敬遠気味だったミーハーの貴族たちにはあんまりなメロディーですがそんなことは意に介さないのです。ちなみに、g# は主音 c の長三度下で、この三度関係は後にベートーベンが偏愛します。欠落したg#は第2トリオのバスに初めて出てきますが、K.600では第2曲(ヘ長調)の主部後半でやはり主音 f の長三度下の c# が非常に印象的なバスとして初めて出てきますし、第3曲でも主部後半に f# が初めて出ます。曲想にインパクトを与えたい場面で、調は違うが主音から同じ周波数比の意外性ある音を初登場させる。モーツァルト君は意識下に調性の均衡感覚があったのだなあと感じ入ります。
このK.600の第2曲、トリオで僕はある発見をしています。まあ、第2の「さよならモーツァルト君」かと。これは次回にします。
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私見”ディープステート”の正体
2021 JAN 26 19:19:36 pm by 東 賢太郎
ロンドンと3回ビデオ会議をしました。毎回2時間ですから昔なら通信費が相当かかったものが今はほぼタダです。こうなると出張は最低限でいいですね。飛行機嫌いなので有難いし、同時に別の案件が走ってますがロンドンへ行ったら物理的にそちらは断念していたでしょう。コロナはライフスタイルも変えましたが、ビジネスシーンも様変わりになっています。
米国大統領選はずいぶんな結果でしたが、これほど背後に見えない力を感じたのは初めてです。トランプの敗北をディープステート論で説明する人たちは、チャイナと左派が米国を乗っ取り世界覇権奪取を目論むのだとしますが、事はそう簡単ではなく、おそらくほとんど誤りに近いと言ってよろしいでしょう。習近平は今回のバイデン政権成立ではしめしめと思ってもこのことでプーチンに勝ったとは思っていないでしょう。ソ連の共産主義をパクった毛沢東を理想とする習政権のチャイナが凌駕できないロシアが、では世界の覇者かというと、ロシアのGDPは日本の3分の1で韓国と変わらず、軍事力と知力(インテリジェンス)はあるかもしれないが経済力なしの国にそれは不可能です。つまり、現状は不完全で過渡的ながら米<中<ロ<米の三つ巴の構図に落ち着きつつある。それはチャイナがGDP世界第2位の経済大国になって完成した、いや、このバランスが都合の良い背後の見えない力が完成させたのです。オバマの8年にわたる「戦略的忍耐」がそれであり、それを継承するバイデン政権が早くもそれを言いだした。これが何なのかという日本国の安全保障にとって極めて重大な示唆を本稿で読み取っていただければ幸甚に思います。
「背後の見えない力」とは、米中欧ロに君臨するスパーパワー(大きな力、以下SPと表記)とでも書くべきものです。それが正確に何かは僕も知る由がありませんが、自分で経験した数多の現象から推察するにそれは確実に存在する(しなくては説明できない)と思っております。本稿の標題は「ディープステート」としましたが、羊頭狗肉と誤解されぬようお断りしておくと、巷に言うそれは存在せず、SPと表現するしかない超国家的(従って超法規的、従って超独禁法的)な利益集団が存在し、トランプがその名称で「敵」としたのは米国内に投影されたSPの影にすぎません(彼は選挙用にそう言いましたが、もちろん全貌を知っている)。その実存を描写しようと試みたのが本稿です。その存在の前にトランプは自身の思いと政治生命とを天秤にかけ、最後の最後に自ら引いたと今のところ僕は思っており、SPにとってはチャイナも米国も手駒であり、共和党、民主党どっちが勝ってもよく、卑近な喩えでなぞらえるなら、巨人と阪神のオーナーが同じ人なら客さえ入れば優勝がどちらだろうと構わないがリーグ全体のバランスは球界の集客には最重要であって、それゆえに世界は米国大統領選挙にまつわる数多の不可解な場面に遭遇したということです。
1月6日の米国議事堂乱入事件は、トランプ大統領が扇動したことにされてしまったため、我が国の二・二六事件のごとき様相を呈することになりました。この事件では雪の日に決起した陸軍青年将校たちの政治訴求を昭和天皇が否定され、結果として彼らは暴徒と見做され、扇動の嫌疑をかけられた皇道派の真崎大将は軍法会議、東京裁判にかけられます。無罪となった理由の詳細は不明ですが陛下にとっては陸軍も海軍も我が軍だったということかもしれません。真崎と同様の立場になったトランプの弾劾裁判はどうなるのか、上院で17名の裏切り者が出るのかどうか。問題の6日の直前に「ペンスは裏切ると彼に確報を伝えたが、彼は何もしなかった」という情報をもらいましたが、これは確かと思われます。
SPをロスチャイルド等のユダヤ財閥やフリーメーソンと憶測する人もいます。ドイツ時代に親しくしていただいた作家のクライン孝子さんからローマクラブ、欧州ペンクラブについて教わりましたが、ドイツ人のご主人がその一人であるペンクラブの会員は彼女以外みなユダヤ系の男性だったそうで、そこだけで語られた話として、ドイツはイスラエル建国に10兆円拠出し、首相交代があると全閣僚にベンツが贈られているそうです。ロスチャイルドは分家していて、僕がロンドンで取引させていただいた時点ではN.M-ロスチャイルド、J-ロスチャイルドに分かれていました。ドルの信用創造権のある米国FRBの株主であり、ロックフェラーと共に世界の金融界を左右する影響力を有すると言うなら誇張でありません。
彼らイコールSPではありませんが主要メンバーではあり、アラブ諸国の資金も関わっていることを僕は事実として知っています。即ちプロテスタント、イスラムもメンバーということであって、これだけの事実からでもユダヤ陰謀論のような単細胞な図式でその存在を解き明かせないことはご理解いただけると思いますし、イスラム原理派と米国が目的さえ共有すれば水面下で共謀可能なこともご納得できましょう。そして、SPに何らかの階層でチャイナが加わったことを今回の米国大統領選で我々はまざまざと見せつけられたわけです。指摘しておきたいことは、SPにはジョージ・オーウェルが『1984年』で描いた「ビッグ・ブラザー」的側面がありますが、単体の存在ではないことです。
すなわち、SPはべつに陰謀や秘密クラブのようなもので意図的に成立したのではなく、カネ+知恵を備えた者たちが権力と利益を追求すれば自然と同じ立ち位置にたどり着き、人種も宗教も関係なくその時々のアドホックな力関係に応じてくっつき合ったものと理解されます。ビジネス界でそのようなことは日常茶飯事であり、人間の習性に起因するのですから国家のレベルでも起きない方が不思議なのです。従ってカネを生む力を持てば仲間に入るか敵対するかしかなく、ちなみに1990年前後の時点でSPにその選択対象と認められた唯一の本邦金融機関は野村證券です。当時僕はロンドン現法の一員でしたから自画自賛になってしまいますが、経常利益が日本企業トップ(5千億円)となった野村が米国を、その経済力の看板である「株式時価総額」で他国(日本株)に抜かれる(歴史上唯一の事例=米国の汚点)ところまで追い込んだことは当時の証券界で否定する者はなく、必然的にそうなったとご理解いただいて間違いないです。
その背景には幸運がありました。高度成長期を経てテクノロジー分野の技術水準と業績が急伸した日本企業の躍進はその規模とインパクトにおいて世界に前例なし。そして、打ち出の小槌となったその株式を類のない規模で輸出する業務も世界に前例なし。僕はその本丸である野村ロンドン現法で、まさにその時点で輸出部門のヘッドだったのです。その流れに乗って野村の国内部門が破格の営業力で株式ブームを先導した日本では「外人買い」と国民的に囃されて株高に拍車がかかり、すべての日本企業が好条件のエクイティ・ファイナンス(株式資金調達)が可能となる結果として小槌の威力を倍加するという無敵のスパイラルを生んだのです。アイデアとして新奇ではないでしょうが、世界で初めて大成功したという意味では「野村モデル」と呼ぶべき手法でした。
その頂点が1990年でした。80年代までの米国の株式ビジネスは、今では信じられないと思いますが「自国中心主義」でまったくグローバルではなく、我々の輸出先は欧州でした。当時の野村でニューヨークの株式部門収益はロンドンの1割もなく、ヘッドの僕が競争相手と思ったことは一度もありません。ところが、日本の株高は不動産価格高騰に火をつけて企業の信用力が飛躍的に増し、銀行が巨額の与信を競争するに至ったことで、ついに米国民の度肝を抜くニュースが駆けめぐります。ロックフェラーセンター、エンパイア・ステート・ビルの日本勢による買収です(1990-91年)。不幸な事件だった9-11の標的にもなったようにニューヨークの摩天楼というものは米国の象徴であり誇りなのです。ロックフェラーを買ったのは三菱地所でしたがエンパイアの方は個人(横井秀樹氏)だったことも時の勢いを象徴していました(ちなみにエンパイアを買い戻した米国人がドナルド・トランプです)。
米国が日本の株高に起因する資金力膨張に危機感を覚えたという指摘がなんら絵空事でないことはお分かりいただけるでしょうか。政府をあげて日本の流動性供給の火元を断つためにBIS基準変更で銀行による信用創造力を破綻させ、ありとあらゆる手を使って経済全部を潰しに来たのはそこからです。それには別の伏線があって、89年のベルリンの壁崩壊、冷戦終結を経て米国は国内最大の問題である双子の赤字に国民の目が向き始めていました。同年に就任した共和党の父ブッシュはパナマ侵攻、湾岸戦争と軍事力による外征に舵を切り、日本を貿易赤字の元凶と見立てて自動車産業の輸出の大幅規制など経済戦争を仕掛けて国民の目を外に向ける戦略を採っていたのです。
日本を円高政策と高圧的な市場開放で壊滅的打撃に追い込んだのは次の民主党クリントン政権(1993-2001)です。かたや日本の政界はバブル崩壊で自民党が迷走し、正念場だった1994-96は社会党・村山内閣になる体たらくであり、米国の圧力に無力でありました。その中で野村が総会屋事件に巻き込まれ社長が3度交代します。証券界全体の不祥事となった損失補填事件は実は野村が沈んだための大幅株安の結末であって、同じ余波として野放図な与信で巨額の不良債権を抱えることとなった銀行がいくつも消え、経営統合による金融再編が起こります(1997-)。思えば1989年に昭和天皇が崩御され平成となった1990年に火種ができたことは時代の転換点として象徴的でした。なぜなら、そこから2000年までの10年間で米国は復活し、日本は凋落したからです。「バブル崩壊」とは株価と不動産の下げだけがズームアップされた国難の日本的な描写名ですが、崩壊したのはバブルでなく日本国でした。その10年をフランクフルト、チューリヒ、香港で送り、英米日の主戦場を離れて弾に当たらなかったのは幸いでしたが、外から眺める母国の景色は灰色でした。
その10年で俄かに勃興したゴールドマンの手法は英国に始まり世界に伝播した民営化の波に乗って、そのIPO株式を打ち出の小槌として世界に売ることです。米国内ではモルガンに勝てなかった会社が他国の株を他国に売って儲けたのです。おそらく皆さんが持たれている米国=グローバルビジネスというイメージの原型はここで生まれました。それは単に、二国間取引だった野村モデルを多国間に転用したものです。金融覇権はシティからウォールストリートに移りつつあったということです。今回の選挙でCCPの大学教授がチャイナとウォールストリートの癒着を語るビデオが明るみに出て、やれディープステートの買収の証拠だと巷で騒がれましたが、中国株IPOを打ち出の小槌として両者が儲ける野村モデルをやってくっついただけのことで何ら特別のことでもありません。法外な貢物をくれるチャイナが仲間としてウェルカムだっただけのことで、SPとはそうした性質のもので、我々は今、その生成の一断面を観察しているということなのです。
トランプ大統領も2016年時点のSPの支持を受けて登場したと考えています。分断を生んだのは彼でなくオバマです。そこを「中国ビッグバン」の大波が襲ったため、ギリシャの労働者と同じくラストベルトの低所得の白人が失業したのです。欧州の移民排斥、英国のBrexitと同じ原因から、米国はアメリカ・ファーストのリーダーを望んだと思われます。そしてプロの政治家ではなく強いアマチュアを選んだのです。トランプは期待に応え公約を次々実行し、まさかと思ったメキシコ国境の壁も造り、毎日ツィートで発信しました。職業政治家、オールドメディアは尊厳をふみにじられます。巨人軍が素人監督率いる阪神にこっぴどくやられたと考えればいいでしょう。「こいつを成功させてはいけない」の機運が高まったのは当然のことです。そして、4年かけて、憎き素人を有無を言わさず監督の座から引きずり下ろす計略が練られたと思われます。
その手口について多くを語るのはやめます。白を黒と何百回も報道して黒にしてしまう、敵の悪口は千回言うが自分に都合悪いものは言わず「なかったことに」で闇に葬る。敵の報道は妨害して同じ手口の反撃手段を封殺する。この手法はチャイナが脱線した電車を土中に埋めてしまうのといっしょという指摘だけで充分でしょう。アメリカ合衆国で起きたこととはとても思えません。感じるのは、トランプを政治的に抹殺するほど憎むおぞましい悪意です。彼を弁護する気はないですが、そこまでの殺意という害毒をバイデン側は世界に撒き散らし、いったい何を目論んだのだろうという気色の悪い疑問符だけが脳裏に残っています。両軍のオーナーであるSPがそこまでの害意を懐いたとは思えませんがトランプ独自の政治意図の拡大が意に添わなくなった可能性は考えられると思います。まあグラウンドの乱闘に背広組がグラウンドで加勢することはありませんが。
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プロコフィエフ「ロメオとジュリエット」作品64
2021 JAN 17 21:21:19 pm by 東 賢太郎
アメリカ大統領選のごたごたはついに人間の持つ畜生にも悖る残忍さ、おぞましさまでもをえぐり出してしまったようです。誰もが知る元大統領や権力者たち、富豪、ハリウッド・スターらが、エプスタインなる狂人の所有したカリブ海に浮かぶ小島へプライベートジェットで飛び、行なったとされる悪魔の所業が真実なら、その忌まわしさはどう文字を書き連ねても形容できるものではありません。
その報道で思い出したのが1980年のアメリカ映画「カリギュラ」です。まだ海外に出る前でショックは大きく、強烈なエログロと狂気に圧倒され吐き気を催しました。「西洋人は上品面してるが仮面を剥げば鬼畜」が第一印象。でも三国志の中国人や織田信長の残虐さも劣らないではないかと思い至り、民族に関わらず、人間は富と権力を握るとそうなるのでなく誰しもその種を持っていると考えるようになりました。のちに5か国でビジネスを取り仕切ることになりますが、カネをやり取りする仕事には目には見えない獣性の闘いのようなものがつきものです。本作がどんなスパイ映画よりリアリズムという側面で人間を活写したという理解は邪魔になるものではなかったように思います。
だた、ひとつだけ困ったことがあったのです。
この音楽、僕にとってしばしの間「カリギュラのテーマ」になってしまい、のちにローマのフォロ・ロマーノでカエサルの神殿の前に立ったとき、いきなり頭の中で誰かがスイッチを入れたようにこれが鳴り出して自分で驚くという体験をします。それ以来、レコードやコンサートで聴くたびにローマを思い出し、その数奇体験が蘇り、また行きたくなり、憑かれたように3回も行ってしまうことになります。
フォロ・ロマーノはいろんな音が聞こえる特別な場所です。現実でなく、頭の中にです。進軍ラッパ、群衆の雄たけび、断末魔の悲鳴、演説、葬送、祈り、そして凱旋門のファンファーレ。血なまぐさく、血の騒ぐ音です。それらは自分の奥深くに潜む秘密のものに共鳴して己の一端を垣間見せます。カリギュラの曽祖父アウグストゥスの別荘から見おろしたこの景色が、なぜだか、強烈に骨の髄から好きで、結局こういう視界の所を東京で探しまくって暮らす羽目になりました。
これに惹かれる自分は、こうでない場所には興味もなく、少なくとも住む気にはならず、きっとそれには何か理由があると思うのです。忍者漫画の殺し合いに熱中して育ち、野球は打者との決闘だけが楽しく、職業はディールに明け暮れてもう40年になります。それと無縁でないのでしょうか。選んでそうなったのでなく、血が騒いで導かれたということかもしれません。
「中国で犬を連れて散歩すると『おいしそうですね』と誉めてくれる。四つ足を見るとまず食べられるかなと考えるんだよ」と話す北京大学に留学した先輩に驚きましたが、東京にこんなにカラスや鳩がいるのは「きっと不味いからだ」と結論する自分もいたのです。英国ではBBCのアニマル・プラネットが好きでした。獲物を横取りし子供を殺すハイエナを雄ライオンが捕らえて嚙み殺すと、バットを持てばライオンに助太刀できると思う自分もおりました。
セルゲイ・プロコフィエフが「ロメオとジュリエット」のバレエに着想したその音楽はところどころロマン派の残照の仮面を被っており、1935-36年という作曲年代からすればこの人が前衛の道に入りきれなかったことを後半の交響曲と同じく開示しているように思います。しかし、その仮面の裏にはおぞましき獣性が潜んでおり、仮面の表情にも暗部が滲み出て能楽の面が死を暗示するかのような二面性を帯びている、そこに僕は強く引きつけられます。こういう背筋の凍るような音楽を書くことにおいてプロコフィエフほど長けた人はおりません。
シェークスピアの戯曲「ロメオとジュリエット」はベルリオーズ、グノー、チャイコフスキー、ディーリアスらの作品からフランコ・ゼフィレッリの映画まで数多の芸術家を魅了しており、文学的な評価は他に譲りますがインスピレーションに富む題材であることは否定できません。ロマンスに悲劇の暗示を盛り込む手法はチャイコフスキー作品(1869-70)に萌芽が見られ、レナード・バーンスタインも本作に着想したミュージカル「ウェストサイド・ストーリー」(1957)でライトモティーフを駆使してコラージュ風にそれを達成しています。
一方でプロコフィエフはロマン派風に見える仮面に死相を暗示してバレエ全編に闇の影を投影します。誤解を恐れず書けば「ホラー的」なのです。その恐ろしさは独特で、安物のホラーが恐怖を与えるユニークな媒体を作ろうと腐心するのに対し、彼は陳腐な媒体(例・古典交響曲のガヴォット)がお門違いな所に置かれ、どこにいて何をしていたか錯乱する「認識の裁断」を恐怖に仕立てます。聴くものは瞬時には解せず暫くして鳥肌が立ち、映画なら「猿の惑星」や「シックス・センス」のラストシーンを想起させます。ロマン派風楽想が思わぬ音階、奇怪なリズム、和声で転々とし、構造に革命はないが劇場的であるという意味で21世紀になってもなお現代的です。
多くの方はカリギュラに使われた音楽を、作曲者が1937年に編んだ第2組曲(Op. 64ter)の第1曲「モンターギュー家とキャピュレット家」として知っておられましょうが、原作のバレエでは違います。まず組曲版冒頭は原曲では第1幕第7曲「大公の宣言」(The Prince Gives His Order)であり、下のロシア語版スコアではThe Duke’s Commandとなっています。僕も第2組曲から入りましたが、他の何よりこの17小節が強烈なインパクトとなって今もそのまま残っています。バレエ版で中世的なガヴォットや優美なバルコニー・シーンがこの後に出てくる「お門違い」ぶりを体験していただければ言っていることがお分かりいただけると思います。
ホルンのF,E,Dにトロンボーン+チューバのCが加わったクラスターがクレッシェンドし、Cis,Disを除く忌まわしい10音クラスターの爆発となり、それが消えるや影だった弦5部のロ短調の清澄な和声がpppでひっそりと残ります。これが「認識の裁断」で、爆発のおぞましい残像だけが人魂の様に宙を浮遊します。類似して聞こえる春の祭典に複調はあっても意外にクラスターはなく、これはプロコフィエフ的発想の和声です。
音でお聴きください。
この後に、プロコフィエフは皆さまがテレビCMなどでおなじみの第1幕第13曲「騎士たちの踊り」の中間部を少々削って接続し、第2組曲第1曲「モンターギュー家とキャピュレット家」としたのです。こちらはピアノ譜でいいでしょう。
マニアックな事ですが、これを繋げて違和感がないのは秘密があります。ご覧のとおり旋律がEm、Bmで続きますが「大公の宣言」の10音クラスターはEm+Bmのポリトーナル(複調)にC、F、Gisを各々短2度で衝突させたもので、つまり既にホ短調、ロ短調を含んでいたのです。まるで高精度半導体の集積回路を紐解くようで、プロコフィエフがそう意図したどうかはともかく良いものはよくできていると思います。
この曲、シンプルで無性格な分散和音の旋律(右手)をドスの効いたチューバの最低音域の「単三度悪辣パワー」(参照:春の祭典の生贄の踊りのティンパニ)全開のバス(左手)が突き上げ、複雑な音も不協和音もないのに両者のミスマッチが際立っているために一度聴けば忘れない狂気が生まれているのです。これをカリギュラに使ったセンスは抜群でまぎれもなく悪党の音楽に聴こえるのですが、バレエではこういう場面でロメオもジュリエットも舞うのです。
ではいよいよ第2組曲の「モンターギュー家とキャピュレット家」です。組曲としておすすめしたいのはリッカルド・ムーティ/ フィラデルフィア管弦楽団のEMI盤で第1組曲も入っています。1981年2月録音で、その翌年から2年間僕は定期会員としてこのコンビを聴きました。この演奏は当時の彼らのベストフォームを記録した録音として、レスピーギの三部作と並び1,2を争うものと断言できます。
カリギュラがした放縦は過去ですし、現代であっても芸術に狂気は許されましょう。しかし、無尽蔵のカネと権力にあかせて現実に何でもできると考える連中は人間の形をした悪魔です。全員ひっとらえてグァンタナモ米軍基地収容所にぶちこんで頂きたいと存じます。
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日本のテレビニュースは天気予報ばっかり
2021 JAN 15 9:09:10 am by 東 賢太郎
昔から不思議だなあと思うのですが、日本のテレビニュースは天気予報ばっかりやってる感じがする。スマホで5秒で見られる時代にどの局もそうです。だからどこかで大雪でも降ろうものなら世界の一大事かぐらい大変なことになる。
もちろんそれが知りたい方もおられるし、平和の証としては良いことなんでしょうが、問題はコロナ対策も似た感じがすることです。
緊急事態宣言が遅いだの範囲はどうするのとやってますが、菅総理の会見を聞いていると関心は休業補償と政権支持率であって科学的根拠の理解度というと天気予報の延長ぐらいしかないだろう。専門家の意見を聞いて慎重にというが、桜の開花宣言を国交省の外局である気象庁にやらせるのと同じノリに見えるのです。
やらされる気象庁は役所だから根拠とデータの一貫性が必要で、東京は靖国神社の特定の木で決めてる。でも桜なんか何万もあるのに何故その一本?と聞かれても科学的根拠などあるはずもないし聞くのもあほらしい。でも「専門家が決めました」にはなるわけで、テレビはそう報道してお茶の間は満足するのです。
コロナはそうはいかんわけです。
緊急事態宣言を発出したのでビジネスの入国も制限します
桜の開花宣言を発出したので千鳥ヶ淵の車の乗り入れは制限します
おい、ほぼおんなじじゃないか、こりゃあいかんぜよ。
コロナウィルスは日本起源じゃあないわけで、要は、国に入れなければ緊急事態宣言もいらなかったわけです。こんなことは猿でもわかる。
英国で変異株のウィルスが出てきている。これは去年の12月19日に英国政府が発表していて、もう世界にそこそこ蔓延していると思われます。また、中国政府の発表によれば北京に近い河北省でコロナ騒ぎとなっていて、2万人も集団隔離し全市民1100万人への強制PCR検査をしてます。
こういう重大な情報があるのに「国内でまだ患者は出てないでしょ」と入国は禁止せずザルのままにする。日本人は締め付けておいて「ビジネス客」の外人が浅草で観光してる。よって時間の問題で患者は必ず出るわけですが、出たら「専門家の意見を聞いて慎重に対応」するんです。この「出たら」のノリの羽毛のごとき軽さですね、すごいもんです、科学的知見のかけらのニオイもない。
つまり緊急事態宣言を発出するような状況を待って役所が確認してということであり、逆に「出たら」すぐに緊急事態宣言を発出しますよということでもあり、ということは要するに、本来まったくどうでもいい桜の開花宣言となんも変わらんということなのです。それで休業させられる飲食業は気の毒でしかなく、怒るのは当然でありましょう。
休業補償と政権支持率(要は国民の顔色)で出たり出なかったりする緊急事態宣言で入国制限を決める。この犬でもわかる本末転倒は科学的知見なんてレベルの話じゃない。国民が血相変えて「入れるな」と怒ってるのに入れてるわけで、だからしっかり菅政権支持率も落ちてるわけで、そこまでしても入国させたいのか、その理由は何なんだ?という国民的詮索が進んでいる。
いまアメリカの政治に「大変調」がおきてます。民間企業であるメディアとGAFAが現職大統領のアカウントを削除するなどの言論封殺をする前代未聞の場外乱闘状態であり、独禁法を厳格に適用して各社を分解すべきである。日本のメディアもその下請けだからどこも報道しません。しかし、日本はさらに特殊事情があって、もともとニュース番組は天気予報ばっかりだからそれが目立ちすらしないという恐るべきお花畑状態であるのです。
そんな情報しかない国民が今年の選挙で事態を変えられるのだろうか?このまんま行くと50年後に日本国はあるんだろうか?本気で心配です。
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脳と宇宙の構造は似ている
2021 JAN 11 18:18:13 pm by 東 賢太郎
こんな記事がニューズウィークにあるよと教えてもらいました。
やはり、脳と宇宙の構造は似ている……最新研究(2020年11月20日(金)12時00分、Newsweek日本語版、松岡由希子)
<宇宙網と脳の自己組織化は、同様のネットワーク力学の原理によって形成されている可能性がある、との研究が発表された……>伊ボローニャ大学の天体物理学者フランコ・バッツァ准教授と伊ヴェローナ大学の脳神経外科医アルベルト・フェレッティ准教授の研究チームは、宇宙学と神経外科学の観点から定量分析を行い、銀河がつながる水素ガスの大規模構造の宇宙網とヒトの脳の神経回路網(ニューラルネットワーク)を比較した。
(同記事より引用)
これは僕が2017年12月10日に書いたブログです。
「絵柄もそうだし、目ん玉のビデオまでついてますよ、パクリでしょ」
「科学者が真面目に研究してるようなことを素人が思いつくってのはたまにあるらしいよ」
「中身じゃないんです記事ですよ、”脳 と 宇宙” が似てるのとおんなじぐらい似てますが」
「あっそう、ならその人いいセンスしてるじゃない、うれしいね」
というやりとりでございました。まあどうでもいいね。
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E-国家とE-カンパニー(国家権力の融解)
2021 JAN 9 21:21:18 pm by 東 賢太郎
米国企業ツイッター社は8日、トランプ大統領のアカウントを永久に停止したと発表しました。現職大統領の言論を私企業が封殺したわけです。我が国で菅首相の発言を新聞、テレビが封じるなどご想像できるでしょうか?このことの背景を論じてみます。
(1)宗教、民族主義と国家との乖離について
アメリカ合衆国は王権、貴族、宗教権力の支配を排除したフランス革命の精神で人民による政治を憲法でルール化してできた世界初の国家であり、いかなる宗教、民族による全体主義者(totalitarian)も独裁者(dictator)も許容せず、憲法を唯一の根拠とする自由主義、資本主義によって支配される国家である。
(2)新たな国家像1 -法的国籍と精神的国籍の分離-
自由主義の行きつくところサービサーとしての国家という概念が生まれる(小さな政府)。必要最小限のサービスは安全(国防)と持続(外交)であり経済、福祉の依存はゼロか最小限である。かような国家は存在しないが、122年存続した香港という特別行政区は国防、外交は英国(返還後は中国)に依存し、行政は香港政庁が執行し税金の賦課は低率にとどめるサービサーとしての自由主義国家に近似した存在(バーチャル国家)であった。そこでは法的国籍と精神的国籍が分離する。
(3)新たな国家像2 -生活協同体と経済共同体の分離-
香港モデルは国防、外交を依拠する国が自由主義国家である限り物理的な居住国を選ばない。同一の精神的国籍を有する者が複数の国に分散して居住して市民権を取得し、当地の警察、消防、病院などの行政サービスを受けるために納税するが、生活と経済面においてはバーチャル国家に依存することがインターネット、仮想通貨をツールとして可能になってくる。精神的共同体(宗教、民族)としてA国人、生活協同体(居住)としてB国人、経済共同体(帰属)としてC国人というケースは、日本人(A)が米国(B)に移住し欧州企業(C)で働くなど既存だが、Cがバーチャル国家という点で新しい。
(4)新たな国家像3 -国家と企業の同一化-
一方で、一般には自由主義とペアである資本主義という側面からは、コロニー・カンパニー(東インド会社)が国籍を超えた経済圏で、資本と経営と労働を分離した。このモデルを敷衍すれば多国籍のサプライチェーンで繋がる現代のグローバル・カンパニーになり、さらにインターネット上で契約、資金決済できるE-カンパニーとなることで多国籍の国民を擁するバーチャル国家における経済をまかなうことができ、経済共同体を形成することで新たな国家概念と融合できる。ここでバーチャル国家はE-カンパニーは機能的に近似した存在(E-国家)となる。
(5)新たなパラダイム -国家と企業の競争-
国家も企業も存続のためには持続的なキャッシュフローが必要で、E-カンパニーは課金力、国家は徴税権に依拠する。その各々の現在価値が株式や国債による資金調達力を決め、国家の徴税権の時価を企業の時価総額が凌ぐ時代になっている。たとえばGAFAの時価総額合計3兆ドルは日本の国家予算(歳入+国債)の3倍で、4社のファイナンス可能額は日本国の国債の年間発行(消化)可能額を上回るかもしれない。
国家は本来は企業を庇護し徴税する立場にあるが、(2)~(4)で論じた経緯に従ってE-カンパニーは(3)における国民同様に某国企業(A)が複数国(B)に居住(納税)して複数国(C)で課金することでキャッシュフロー、資金調達力が増大する。Aから徴税できる国(B、C)が複数になるため、一国による庇護と徴税のバランスが変化し、E-国家とE-カンパニーは競争者になる可能性が出てくる(その前段階がアマゾンのPE課税問題)。
GAFAの企業価値は無料プラットホーム、IOTによるビッグデータ集積とAIによる解析力で増幅され、14億人の個人情報を有する中国(CCP)もGAFAと同等の国営企業を持って利益を吸い上げることが可能な疑似企業と見做せる性質の存在になる。CCPは競争者を中国から追い出すことも可能だが、企業としての性質、およびE-国家とE-カンパニーの親和性からGAFAと合併する誘惑に駆られて何ら不思議ではない。両者が合体することでデータ集積、資金調達力で世界の誰も対抗できない勢力となることを阻止する独占禁止法は存在しない。
以上が、CCPが米国民主党に接近し、GAFA、ウォール・ストリート、オールド・メディアを取り込むに至った動機のひとつであると解釈しています。5者にとりwin-winなのです。私企業がトランプ大統領の言論を封殺したのは通信品位法230条によってですが、憲法を唯一の根拠とする自由主義、資本主義によって支配される国家で民主党が連邦議会の上院・下院を抑えたことで5者の意向を法制化すれば、合法的な言論統制により民意の形成にも関与できるでしょう。小事に見えますが、国家権力の融解という大事と考えます。目標は富と権力の共産主義による永続的な固定化です。
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情報遮断がつくる「密室」と「二重思考」
2021 JAN 7 19:19:57 pm by 東 賢太郎
昨夜はyoutubeでトランプのスピーチを聞こうと思ったらなかなか出てこないので焼酎とウイスキーを飲みすぎました。おまけに4時になって寝不足に陥り、今日のアメリカとの早口英語のZOOMは所々落っこちまして部下に迷惑をかけました。ちなみに昨夜の暇つぶしのお供はこんな塩梅でございました。匠の華は屋久島でうまいと思って以来です。すっきり系の芋好きならおすすめです。竹鶴はいうまでもなしですね、ヘタなスコッチよりずっと上です。駄菓子に目がないので娘がX’masにたくさん買ってくれたのが梅ジャムせんべいで、さくさく感が妙に合うのです。
さて、注目の1月6日でしたが、ペンスが裏切ったということになってますね。強烈に恫喝されたんでしょう。相手方下院議長ペロシのガレージには豚の首が投げ込まれたし、今ごろペンスは国外逃亡でしょうか。裏を知っているので両側から狙われるんじゃないでしょうかね、無事を祈ります。ジョージア州上院議員選挙はなんとまたまたあのドミニオン集計機が大活躍したようだし、暴徒が議会に乱入したって、警官がアンティファを誘導して中に入れてる動画が流れてます。
ここまでネタバレでもあざ笑うようにやってしまうのには恐怖を覚えます。メディア、ビッグテックがグルだと情報が外に出ないので、世界の大衆は事実を知らないまま終わります。頼りはyoutuberですがビデオを作るそばからどんどん消されているようです。アメリカ合衆国の現職大統領のツィートでさえも問答無用でフリーズされています。つまりワシントンDCが「密室」になってます。1989年の**門事件を思い出しますねえ。あれ、ロンドンでTV見てました。戦車が出てきて、学生運動なのにすごい威嚇ぶりだなあと、その程度に思ってました。あの国は外向けの絵しか出ないのであんな殺戮だったとはしばらく知りませんでしたが、この国も遂にそうなってしまったのですね、くわばらくわばら。
1982年にウォートン・スクールを受験しましたが、入試選考のエッセイの題材がジョージ・オーウェルのディストピア小説『1984年』でした。卒業は84年だよね、MBA目指すんならそのぐらい考えてるよねという圧を感じましたが、実のところ何も考えておらず思考力も甚だ稚拙であって、風変わりなSF小説と思ってました。読まれた方も多いでしょうが、今になってみて、ここで予見されたおぞましい世界の実現が近づきつつある気がしてぞっとしています。描かれた国「オセアニア」は表向きは美しい国ですが、嘘と欺瞞で真実を隠すことで成り立っている虚偽のユートピアです。国民はテレスクリーンで政府に監視され、思考まで直接管理されてしまう手法を「二重思考」と呼んでますが、皆さんが昨日、トランプ大統領が集会をして議会で騒ぎに至ったワシントンDCが、メディアのなりふり構わぬ情報遮断によって「密室」になったことに気づいておられないならば、すでに二重思考の罠に嵌りつつあります。4年前にヒラリーを破ってトランプが政権を取った時に大変なことになると騒いだ人達がいて同書がやたらと売れたそうですが、その純朴な方々を騙した連中が今や世界を情報遮断で見事に密室にする仕掛けを完成したのです。
『1984年』では、第3次世界大戦がおきて地球が3つの大国だけになり、世界支配を目的として戦争に明け暮れますが、実は裏では支配者たちがツルんで権力の維持を図ります。大筋をシンプルに書くと、世界は上中下の3階級に分けられ、「上」が支配者(ビッグ・ブラザー)、「中」がパシリ(実務部隊)、総人口の大多数を占める「下」は大衆(奴隷)です。このオーウェルの筋立てを借りていま起きていることをズバリ指摘すると、アメリカ合衆国の共産化計画であります。米ソ対立の座標軸しか頭にない方はそんな馬鹿なと思ってしまいますが、国家<階級という優先順位で3大国の内の2つが結託して富と権力を保全する計略と見れば理解できます。「1兆円クラブ」の会員である支配者にとって、自己の階級と富を “永遠に固定” するには資本主義を終焉させて共産主義国にした方が都合がよろしいのです。いきなりコミュニズムでは刺激的ですから、まず口当たりの良いソーシャリズム(社会主義)を提唱し、物事を深く考えないパシリと奴隷から騙しにかかっています。
そもそも米国は市民革命の余波で出来た国です。市民革命とは中が上(王、貴族、宗教権力)を倒したものであって、いくら憲法に従うとはいえ、どこの馬の骨かわからん下に支配されるなど想定してない、論外だと考える種類の人がいます。その種は階級を固定化できる左と結託しやすく、両者がビッグ・ブラザーになって同じ理念で共存すればよく、左に親和性ある者の多いメディアをカネと権力で釣ってパシリに使えばすべての隠蔽すべき施策は密室で行えます。この理屈によるならば、米国の左傾化をビッグテックとシリコンバレーとウォールストリートが支持し、そこに一見水と油に見えるチャイナが先輩の共産主義者としていとも自然に侵入、浸食して膨大なマネーが立て板に水の如く注入され、両者が王や貴族や宗教権力に代わる新たな世界支配者として合体する構造が整合的に説明できるのです。
メイフラワー号もティーパーティーも関係のない彼らはトランプ大統領がピープル、フォークスと呼ぶ下の支配(民主主義)など鼻で笑い、そんな連中でも時と次第では対抗勢力となり自分が貯め込んだ富と権力を奪う第二の市民革命を恐れます。その芽を早く摘み、形だけの民主主義を標榜して確実に中と下を騙して共産主義支配するためにはドミニオンのイカサマ投票集計機のような装置は打ち出の小槌と考えたでしょう。これを駆使すれば共産支配は隠蔽でき、2大国がマッチポンプの戦争を演じる無駄も不要になるのでやがて1大国になってしまい、70億人が一人の大統領を選ぶようになります。ビッグ・ブラザーが「次はアフリカ」「次は漢民族」等と決めて恣意的に当選させた操り人形の大統領が、極東の島にある「日本州」の州民の幸福や未来を考えてくれる姿を皆さんは想像できるでしょうか?しかし、怖ろしいことに、そんな国であっても「民主主義国」なのです。
この4年間で用意周到に作られた「トランプは理性なきアホ」「無謀」「危険」というレッテルを信じるのは結構ですが、トランプが『1984年』のビッグ・ブラザーだと思い込むのは少々稚気が過ぎましょう。彼が戦っているのはやがて日本州を支配して食い尽す勢力かもしれず、少なくともトランプはその方向には行かないと考える人達が日本から支援していると思います。自国の未来を憂える者として正しいスタンスと思います。1月6日に彼はジョージア選挙で負け、ペンスに裏切られて支持者が暴徒と化す仮装を演出され、あわよくば何らかのアホ、無謀、危険の轍を踏んでくれるだろう、それで一気に貶められるだろうという罠を仕掛けられました。しかし、一切応じなかった。アホでは出来ないし、胆力も必要という急場だったと思います。際物の証拠を握っている故の余裕の対処だったとも思われますが。
以上は『1984年』のコンセプトを借りた僕の空想、戯れ言にすぎません。こういう考えを陰謀論と片付けることも可能ですが、1982年にSF小説だと思った世界がそうでもなくなってきた今の世を眺めますと、それが偶然であれ陰謀論であれ、そうなって追い込まれてから騒いでも遅いことに違いはありません。もしかして我が国はすでに「密室」と「二重思考」で支配される民主主義国の殻をかぶった共産国であり、1兆円クラブがトランプを倒してビッグ・ブラザーになる計略に成功すれば「日本州」としての組入れをお願いすればいいだろう程度の頭しかないパシリと奴隷が支配する国家になり下がってしまっているのではないでしょうか?ビッグ・ブラザーに立ち向かえる資質、器量のリーダーがいないならば、礎となる憲法や天皇制をどうするかについて、とりあえず民主主義国家であるうちに我々国民が厳しい裁定を下していくしかないでしょう。
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今年は米中とも政治的に大変調あり
2021 JAN 6 12:12:50 pm by 東 賢太郎
新年早々に年が二回りも下の俊英たちが参集してくれました。会議はすべてリモートでやってきていますが、やっぱり重要なメッセージはリアルでないと伝わらないですね。感染者が東京1278人という日だったようですが、完全にプライベートな場所であり心配ありません。
このグループにはどうしても会いたく、お招きしたのです。大きな構想ができる人達と話すのは喜びです。4時間ぐらい話して目的、方法がかみ合いました。こういうブレスト的、アドリブ的な会議は実に生産的だと思います。
もうひとつ、やはり大きな構想ができる別のグループがあります。こちらは外国でクロスボーダーの話です。米国の適確な情報はここから入ります。具体的案件が進んでいて楽しい展開になってきました。
我々は必要に応じて案件ごとに組め、必要ならJVでも資本関係でも持てる方向に進化している感じがいたします。そうしようと意図しているわけでなく、リスクもありますが、マクロの眼で環境適応するとそうなるかなと思います。
お会いしているのはとびきり優秀ですでに実績もある人達で、なにより若い。その気なら何にでもなれた人達がビジネスを選ぶのが自然という時代になりました。勉強が一番でもビジネスはできないのを彼らは知っています。
10年前からの人も去年からの人も昨日初対面の人もいますが僕は万事が是々非々です。関係ありません。2グループを結合したらどんな仕事ができるだろう?たまたま長いことこの道を来たので、どうやらそういう役回りのようです。
今年は米中とも政治的に大変調があり、それが金融、経済に及びます。そこで何がおきるかは現時点で予測できませんが、万人に不測の事態だからマグニチュードが大きいことだけは間違いないでしょう。
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2021年の正月に思ったこと
2021 JAN 3 23:23:13 pm by 東 賢太郎
昨夜も1時間半の海外とのビデオ会議でした。コロナに年末年始はありませんが、我々の熾烈な世界にもないのです。頭はそれで一杯で、箱根駅伝を見て勝負は怖いなと思ってますます身が引き締まって、正月気分とは関係なく過ごしています。それでも、自分を良い状態で保ち、家族と猫と平穏に過ごし、毎年同じお節料理をいただき、家内は関西ですが子どものころと同じ関東の雑煮を作ってくれる。我が家にとって、とても大事なことです。ソナーという会社の命運も、そうした僕の良い状態にかかっています。
お客様は4か国にわたっていますが、必要としていただいているものは我々のインテリジェンスです。それで十分な報酬、ご信頼を頂いています。去年は初めて「サムライですね」といわれました。嬉しかったのは自分のことではありません、日本人が尊敬されていることです。
お金に関わるビジネスですからいろんな情報が入ります。出所は書けませんが、youtubeには良いチャネルがたくさん現れており、良質な情報はどなたも無料で入手できる時代です。皆さん、今や新聞・テレビは無用の長物です。そんなものだけに頼って生きていれば無知になるどころか洗脳までされます。
今年は米国と中国で歴史的地殻変動があると思います。トランプが勝ちます。バイデン・ハリスは吹っ飛び八百長選挙、証拠隠滅、虚偽報道に加担した連中は牢屋行きでしょう。中国にその反作用が及びます。日本国が無縁であるはずがなく、それを国民に意図的に隠す本邦メディアは重罪です。全部潰してもいい。
菅政権も何をしてるのか。国家元首が国家観ありませんなどジョークにもならない。バイデンに祝辞など外務省のインテリジェンスの無さも甚だしい。トランプに飛び込み外交した安倍氏のセンスが必須の形勢になってきたのではないでしょうか。揚げ足取りのショーの技だけ競う野党も一掃される側の人達でしょう。
僕は何度も書きましたが共和党びいきでもトランプ・ファンでも民主主義を憂える正義漢でもなんでもありません。生まれつきウソ、ヤラセ、なりすましが毛虫より嫌いな一市民であり、今回の件は、盗っ人が居直って偉そうに大ウソの説教まで垂れる図式であって、それが虫酸が走るほど格別に気に食わないのです。
それがいかんと思うならこうして糾弾すべきです。我が国は政府もメディアも何もしないのだからやってもいいと思ってるのでしょう。それなら、目には目をで秘密諜報部員を他国に潜入させ、嘘八百ならべて賄賂、ハニトラやりまくってインテリジェンスを盗むぐらい仕事しろ。国益を守るとはそういうことだろう。
日本は米国と対等にアライアンスを組むためだけに憲法改正をすぐにでもして、米国は尖閣はおろか沖縄も守らない最悪の前提で子孫の代の存続を図るしかないでしょう。その上で、米中が「必要だ、組んでくれ」と擦り寄ってくるインテリジェンスを持って永遠にキープする。他に名案が何かあるでしょうか?
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僕の愛聴盤(3)オーマンディーのシベリウス2番
2021 JAN 2 2:02:30 am by 東 賢太郎
皆様、あけましておめでとうございます。
まだ初詣も行ってませんが明日は少し余裕ができます。お正月も変わりましたね、店も開いてるし、子供のころ元旦は時間的にも空間的にも日常と遮断されたエアポケットのように感じていましたが、もはや単なる1月の1日かもしれませんね。
シベリウスの2番を久々に大音量で聴きました。きのうupしたセゲルスタム/デンマーク放送響盤は大河の如き悠然たる演奏ですが、今日は年の初めということで、原点に返って、高3の時に買って曲を覚えたオーマンディ/フィラデルフィア管(CBS盤)です。
僕の高校時代に出ていた「栄光のフィラデルフィア・サウンド」シリーズのLP1500円で廉価版(1000円)と定価盤(2000円)の中間で、おカネがなかったので何枚も買いました。当時の装置では録音がけばけばしく感じましたが、どれもスタンダードの演奏で2番もこれで覚えてよかったと思います。のちにドイツ勤務時代にフランクフルトのVirgin recordでCDバージョンを買いました。94,5年です。
これはオーストリア・プレスで音がいい。いまの装置で鳴らした音は肉厚で素晴らしく、完全に引き込まれてしまいました。歌うだけではだんだん抑えられなくなり、アップライト・ピアノで合奏に参加。このオケはほぼ440ヘルツでぴったり合うのです。刑事コロンボのテーマのお終いが同じ音列で第1楽章にあることを発見、そうか、マンシーニもこれを弾いてたか。しかしフィラデルフィア管弦楽団と協演とはなんという贅沢だろう!最後の和音が消えしばし動けず、あまりの感動に涙がぼろぼろ出て家族を驚かせました。
今年はシベリウスとブルックナーでこれをやろう。
それにしても、1月6日にワシントンで何がおこるのか?トランプ大統領は休暇を急遽切り上げてDCに戻りました。憲法遵守で大人しく振舞ってきたが、フリンが日本の米軍基地に来ている噂もある。ウクライナの国会議員が裏金をマネロンしてバイデンの口座に振り込んだ証拠をあげました。バイデンは反ロシア派ずぶずぶで、潰してウクライナを併合したいプーチンとディールした可能性がある。息子はハニトラで恥ずかしい写真をネットでばらまかれてる。バイデンは即死ですね。フランクフルトで軍に拘束されたCIA長官ハスペルは司法取引で吐いたようなので証拠は上がってる。戒厳令を出すなら狙いはオバマでしょう。暴動の恐れありです。そこまでするのか、南シナ海で中国とドンパチの方に行くのか?そうなれば日本の一部政治家とマスコミはひとたまりもないだろう。訳アリでこれをぜんぜん報道できない本邦メディアは王手飛車取りでもう死んでますね。
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