西洋かぶれ
2013 FEB 8 23:23:45 pm by 東 賢太郎
舟橋さんのブログにこうあり、ピンときました。証券界でクラシックなど聴いている人間ははぐれものです。いや、英語をしゃべるだけでそうかもしれません。
小学校のころ、金持ちの息子たちがどういう理由か知りませんが学校派遣でアメリカへ行きました。僕のような一般人の息子に縁がない話ということぐらい子供心にわかりましたが、なんとなく癪にさわりました。彼らが帰国してアメリカはさあ、などと言ったかどうかは覚えてませんが、どことなく鼻にかけた態度を感じました。それ以来です。西洋かぶれが嫌いになったのは。
その僕が留学などしたというのは運命の皮肉です。しかも、ベンチャーズのテケテケにしびれた延長線だから別にかぶれたわけではないのですが、いかにも「かぶれ者」っぽいクラシック音楽という趣味をもってしまっていましたから、証券業界では一番嫌な奴の部類だったでしょう。気持ちは国士のつもりなのにそう見られないことへの自己嫌悪、僕の半生はそれとの内なる戦いだったような気すらします。
大学オケでバイオリンを弾いていたのを「会社で嫌われるから」と隠す人がいて、ああいう人生は送りたくないと思い、僕は堂々とクラシック好き宣言をしていました。今だに内なる戦いに勝ったわけではないのですが、好き嫌いをはっきり自己主張できない人が世の東西を問わず理解されることはありません。西洋かぶれでもよかったのかなと最近は考えるようになっています。
花崎 洋 / 花崎 朋子
2/10/2013 | 8:40 AM Permalink
好き嫌いは正に理屈抜き、東さんおっしゃる通り、堂々として隠す必要など無いと思います。私もずっと以前の、まだ若いサラリーマンだった頃、営業職に配転になり、その歓迎会で「趣味は?」と聞かれ、正直にクラシック音楽ですと答えた所、その場に居た最も役職が上位だった人から「クラシックなんて、そんな気取った趣味を持った奴は、ウチの会社では売れたことはないんだ!」と叱責めいた台詞を言われたことがあります。後日、他の先輩社員から「俺はクラシックは聴かないけど、良い趣味だと思うよ。心が豊かになるしね」と言われ、ホッとすると同時に自分の価値観には正直であろうと思ったものでした。花崎洋