神山道元先生セミナーに向けて
2013 APR 18 11:11:56 am by 東 賢太郎
今、半年来のあるディールの仕上げにかかっています。ディールとは耳慣れない言葉かもしれませんね。これはもとはおそらくカード(トランプ)用語か何かで、一般に証券会社がお客様の間に入って行うやや手間ひまのかかる大きめの案件のことをいう業界用語です。当社は証券会社になる気はなく、そのお膳立て(アレンジメント)や助言行為(アドバイス)のみに徹して能力を磨いています。
証券会社の社員のほとんどは、支店にいてもどこにいても、本社のホールセール部門がやる何百億ものお金が動くディールというものに何らかの憧れをもっているものです。しかし証券マンといってもそれに触らずに終わる人が95%なのですが。それは主に株式や債券の引受、トレーディング、M&A、MBO、LBO、プリンシパル(自己)投資などであり、同じ金融でも銀行と違う部分、いわば最も証券会社らしい部分と言ってもいいでしょう。
ディールは一見派手に見えるのですが、実はそれはお金が動く一瞬だけのことで、そこに至るまではたくさんの関係者との間で契約を結ぶというとても地味な作業なのです。イメージでいうとプロ棋士がたくさんの相手と同時に静かに将棋を打っている感じが近いかもしれません。全部の将棋盤の戦況を覚えていなくてはならないし、一人一人にあまり時間をかけていられません。さらには、こっちの盤の戦況によって別な相手への打ち手を変えるようなことが頻出するので、ゲームはさらに複雑です。それによって急きょ明日海外へ飛ぶなどということが平気で起こる世界なのです。格好よく聞こえるかもしれませんが、そういうことが起きる時は大概は顔がひきつった状況ですから、とても体に悪い仕事であることはやってる人は全員が認めるでしょう。
将棋は一日一戦で終わりますが、ディールは一戦の将棋を6か月もかけてやるわけですからとてもストレスが溜まります。戦況が悪化したままでその日が暮れてしまうと、もうどうしようもありません。何をしても無駄なのでストレスと一緒に寝ることになります。それが週末や連休前なら地獄です。こんなことを半年繰り返してきましたからこれを蓄積するとまずいなと思って、先日神山道元先生に恒例となっているハリを打っていただいたところ、ポツリと「脳が疲れてるね」と図星の一言が飛んできました。「先生、どうしてわかるの。脳って疲れるんですか?」「そう。休みなさい。2週間ぐらい、全部忘れて」とも。そう言われて「ああ、これはとにかく治るんだ」と思うとグッとストレスが減った感じがする。ハリで背中と首の緊張も解ける。今の僕には先生の声は神の声と言って言い過ぎではありません。
今週土曜日に東京大学で行います神山セミナーは(すみませんそういう状況で僕はほとんどお手伝いできていないのですが)、事務局をお願いした土橋さんの大奮闘がありおかげさまでお申込み人数65名様と満員御礼で締め切らせていただいたようです。SMC関係者は20名ということでそれ以外から多くのお申し込みを頂戴いたしましたこと、心より有難く存じます。先生の患者さんも多く見えられるそうで、当セミナーがきっかけになって少しでも参加者の皆様が東洋医学体験のケーススタディを共有され、健康で楽しい人生を送られるようになれば、発起人としてこんなにうれしいことはございません。
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