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道元先生の「鬼谷子の帝王学」を読んで

2014 APR 28 13:13:26 pm by 東 賢太郎

このところ、探していた要件にぴったりの新しい人を紹介されたり、しばらく滞っていた仕事が急に動いたり、新しい役職をいただいたり、古い知り合いとお会いできたりして、啓蟄などとっくに過ぎているのに冬眠から何かが目覚めるような春のうごめきを感じます。これから本厄に入るのになぁと思っていたら先日、やはり55年2月生まれの某経営者に「韓国では数えなので我々はもう本厄は過ぎてるよ」と言われました。なるほどそれは去年だったわけか、じゃあそういうことにしとこうかと自力でどうにもできないことは悩まない主義なので忘れることに。

ただ星のめぐり合わせということは一概に看過できないものも感じていて、幼稚園のお絵かきでは金色のクレヨンだけ減り、風水のラッキーカラーはゴールド(金)で、ゴルフでは本間の金色ヘッドのウッド3本で荒稼ぎして仲間からそのクラブは見たくないと白い目で見られ、ソナーとは図らずもヒンディー語でゴールドの意味でした。そして今、そのゴールドに関わる仕事をいただいて日々作戦を練っている。麻雀でピンズばかりツモったりとかございますが、単なるこじつけと言えばそうかもしれませんがそうとばかり思えないほど僕にはこういうことがよく起こるのです。

だから「そういう星の元に・・・」という考え方はある程度信じていて、両親も自分もポルックス星ということは確率が12分の1の3乗だから1728人に1人しかいない人間なのだと思っています。良いところばかりではなく悪い所も煮詰まって出るのだからダメな部分も群を抜いて悪いのだと諦めもつきます。「星の元」が運命を支配するなら人種、国籍、性別、宗教はもちろん血のつながりよりもそっちの方が本質ということでもあり、その人がどういう人かという根っこの部分の個性は教育や徳育や指導ではもう直しようがないということにもなります。これは元々の僕の考え方に近いのですが、だからそれを本質とまで考えるか否かは非常に重いことです。

**は死ななきゃ治らないなどといいますが、それも人の根っこは変えられないという意味に取れますし、そうであるならば人と人との相性というものは、もし合わなければどっちかが死なないと合わせようがないということでしょう。たしかに、そういうことは何度も思い当たります。いや、経験的には合う方が珍しいのです。男と女もそうです。だから、合う人は貴重であり、大事にしないといけない。そういうことを色々と考えていたところで拝読した道元先生のご投稿「鬼谷子の帝王学」は理解しやすく、何かの指針になると感じました。特に、施しを受ける人と領袖という人間の区分けは、万世一系の統治者を置かず血縁のない者が天子になって統治する中国らしい思想と思います。

僕自身は施しができるならしたいと願望する側の人間ではありますが、それは単なる希望、性格から出たワガママであって、領袖であるには力不足であることは自分でよく知っております。そもそもリーダーやエリートでありたいと思ったこともありません。先日もSMCは東さんが頂点で、とある方がいいかけたので、とんでもない、それは全く違うし最初から僕が望んだところでもないと申し上げたところです。なぜなら自分がそういうことができる性格ではないからです。学生時代も生徒会長のようなものになりたいと思ったことは一瞬たりともなく、どうもそういうものには僕は適任ではないのです。

新しい物事や知らない人にはまず疑うこと、つまりネガティブ目なところから入ってしまうのも性格なので仕方なく、自分の理性が納得するまで何も信用しません。だから学校の授業も腹からは納得せず、家で自分で問題を解いて初めて納得するというパターンでした。こういう理解、納得というものは一度できてしまえば強度が高くてそうそう崩れないのは利点ですが、相手の人からすれば信用されていないというのは不快でしょうし、上司としては包容力に欠けると見られているだろうといつも感じていました。

会社人としては人事発令で長と名のつくポストを幾つもやりましたが、監督より選手でいたいのが本音でした。それが仕方がなく監督という役を演じる役者になってしまって、それなりに演じてしまうと、またそういう人事発令になってしまう。それはもう負の連鎖です。一兵卒というといい過ぎですが、まあ軍曹ぐらい、あのコンバットのサンダースの役ぐらいがちょうどいいですね。なぜなら射撃も作戦も普通よりうまい、敵兵に負けない、これには自信があるし、反対にそういう現場感覚を失って、大本営の将校執務室で作らされた自分の作戦には自信が持てないからです。

現場を知らない人間が作った作戦など、これは歴史的にもだいたいが失敗なのです。野球なら親会社のサラリーマンでしかない球団社長がベンチで監督ができるでしょうか?ナポレオンは自分が現場を知る軍人でした。日本でいえば義経がサンダースですね、現場感覚にあふれた戦さの天才です。彼は僕の理想のリーダーです。かたや、明智光秀は本能寺の軍略は頭で練った奇策が大成功でしたがその後が全然ダメ。彼はやっぱりエリートの将校ですね。太平洋戦争の大本営参謀クラスは頭だけのエリートのオンパレードです。

作戦失敗して兵が死んでも失敗を認めない、自分の名誉だけは守りたい。そういう人は軍のランクは上位でも人間のランクは下の下であり、そういうものには死んでもなりたくありません。軍曹は自分の作戦が失敗すれば兵とともに死ぬ位置なのです。階級などどうでもいい僕にとって、確実に失敗する軍の将校よりも、たぶん成功する軍曹の方がいいというのは合理的でもあると思っています。そういう性格に生んでもらった親に感謝です。

 

Categories:______気づき, 自分について

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