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歴女の「うつけもの」人気の謎

2015 FEB 10 19:19:50 pm by 東 賢太郎

先日の社長にこう書いた紙をいただいた。

ながれもの、はぐれもの、かわりもの、わかもの、ならずもの、よそもの、ばかもの、はみだしもの、はなれもの、かぶきもの、けだもの、くるいもの、くわせもの、しれもの、うつけもの、おうちゃくもの、きれもの

女性はそんな男性に惹かれる

これは面白いと思った。まず思い出したのは例のホトトギスのお三方だ。「うつけもの」と「ひとたらし」と「たぬきおやじ」だ。

ネットで戦国武将の歴女人気ランキングというのがあった。

第1位「織田信長」……15.3%
第2位「徳川家康」……10.9%
第3位「伊達正宗」……10.0%
第4位「上杉謙信」……7.4%
同率4位「黒田官兵衛」……7.4%
第6位「前田利家」……7.0%
第7位「真田幸村」……6.1%
第8位「豊臣秀吉」……4.4%
同率8位「明智光秀」……4.4%
第10位「直江兼続」……3.5%

1位の「うつけもの」は社長のお見立て通りだが、なんと「たぬきおやじ」が2位ではないか。最後に勝って笑って長生きしたうえに女性にまでもてている、それでは不公平というものだが女性には男の都合など関係ない。

うつけものは若者だがたぬきはおっさんキャラだ。それが10%もマーケットシェアを占めては若者はたまったものではない。どんどん人口が減ってしまうから国としてもまずい。

日本はいい国で世界がそれを認めつつあるほどだ。だから引きこもっていても満たされてしまう。ネットとゲームの人工仮想楽園に遊んで「うつけ」とは最も遠い方向に向かっているように思う。うつけるエネルギーが内に向かっているというべきか。

電車でイヤホンがうるさい。ぶつかっても謝らない。そういうのは「うつけ」ではない。「仮想楽園星人」であって、猫カフェで見たどうも反応がおかしい室内飼育の猫みたいだ。ああいう猫が初めて外に出たら何をしでかすか読めない。うつけは異星人ではない。はみだしてはいるが足は地にしっかりとついている。

どうもあの「ゆとり教育」の頃から変になって来たと思う。教育内容で馬鹿になったとは思わない、それよりも「我が国もゆとりを持てる時代になった」などという言語道断の見当違いメッセージを国家が発したことに大きな罪がある。だから「二番ではいけないのですか?」の、ああいうのが国会に出てきてしまう。

そう意図したかどうかはともかく結果としてあれは日本軍を追い出した後に米国がミクロネシアでやった愚民政策と同じだ。優秀な一部の子は世界水準の教育をして米国に取りこんでおいて、残りは「もう戦争はないぞ」「自由に人生楽しもう」と十把ひとからげの「ゆるキャラ教育」で愚昧にお育ちいただく。統治が楽で安くつくからだ。

そういう政府の嘘にだまされてはいけない。ピケティが親の資産が相続されて教育格差が永続することを問題視したのは賛成だ。教育こそ格差社会を生む最大の要因であり、僕が住んだ5か国どこでもエリートは皆そう言った。しかしカネをかけていい学校を出してやることでも円周率を10桁暗記することでなく、だまされない理性を養ってやることこそ本当に子どもを守る方法だ。

二番でいい人はうつけたりしない。革命なんか先導する気はないし、そんなのが起きたら二番すら危なくなるかもしれない。体制順応派なのだ。一番しか嫌な革命児と根本的、決定的に人種が違う。「二番ではいけないのですか」?いけないんです。

「ひとたらし」は、たらす相手がいないと能力が発揮できない。ランキング8位という女性評価は健全に思う。うつけは一番になりたいがなれない、そのエネルギーが噴出したものだ。軌道に乗ったら凄い革命をやるかもしれない。国や科学や芸術や会社を変えるのはこういう人だ。

うつけは変態やバイトテロなんかには向かわない。ならずものだが「精神のならずもの」である。型破り、常識無視、傍若無人、定住なし、安住なし、突飛子なし、屈することなし、僕のイメージはスティーブ・ジョブズだ。女性の眼はごまかせない。うつけの信長は人気1位になってきっとドヤ顔だろう。

 

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戦争の謝罪をすべし、ただし日本史を広めるべし(追記あり)

信長、曹操好き狩猟民のすすめ

 

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戦争の謝罪をすべし、ただし日本史を広めるべし(追記あり)

Categories:世の中の謎シリーズ, 若者に教えたいこと

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