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頑張る人たち

2015 FEB 22 18:18:52 pm by 東 賢太郎

金曜日は野村ロンドン会で懐かしい先輩後輩と銀座で会食。僕が1984-90年過ごした頃の野村證券ロンドン現法株式営業部の面々の同窓会みたいなものです。当時このメンバーで毎日何十億円という日本株を英国機関投資家に売った戦友であり、野村の中で売買高で最強部隊であったから疑いなく世界一ということであり、ロンドンでの同業者の中でのマーケットシェアはいうまでもなく断トツのトップであります。今や当たり前になっている「外人買い」の先駆者はこのメンバーです。

当時は日本株を買う外人は多くなく、オイルマネーの代表格であったクエートの英国運用会社が数兆円の日本株をやっと組入れだした頃です。我々が懸命に情報提供し、懸命に投資勧誘して大儲けさせたから日本株組み入れはロンドンのシティで定番化してアメリカや欧州大陸の国に波及していったのです。それが現在に至るまでにどんどん巨大化して東京証券取引所の売買代金の50-60%を外人が占めるに至ったのであり、その外人が買ってくれたから今アベノミクスで株が上がっている。我々はそのパイオニアという自負と誇りがございます。

全く久しぶりにお会いしてるのにすぐ当時のムードに戻って冗談が飛び交ってしまう。9兆円上場企業のCEOひとり、社長ふたり副社長ふたり、外資系会長ひとりなど、さすが筋金入りの面々ただものではないが、皆さん「頑張る人」だからそうなっているのです。ちなみに、お一人はこのたび英国政府から大英帝国勲章(CBE)をもらって一同にお披露目されました。二次会は某クラブへ行き全員酒が回ってしまい、勲章を手に取った女の子がこれサリーちゃんのあれみたいですねとわけのわからないことをのたまう。僕は某大企業の大副社長様と二人で三次会のカラオケまでくり出して帰宅は午前3時を回ったのでした。

皆さん食べ物について贅沢三昧された方々ですが、「霜降り肉と大トロは一切れ食べるともう食いたくなくなるよな」で一致した。そういうトシなんですね。僕らの商売は半端でない激務だから50代で体を壊したり亡くなったりする人も珍しくないです。ところがこのメンバーはとにかく元気。やっぱりみんな性格が前向きで明るいのがいいんでしょう。当時の毎日は早朝から夜中まで地獄と言ってもいいつらさで就業時間制限もへったくれもなく何度も逃げ出したくなったのですが、若い時の苦労は買ってでもしておけということを痛感いたします。

先週はこのメンバーとは別の後輩がふたり訪ねて来てくれ、どちらも非常に面白いと思いました。一人は野村をやめてからずっとIT業界にいた異才でいいアイデアを持っており、もう一人はまだ30代ですが灘高で数学オリンピック出場の秀才であり、ゴールドマンサックスを経て一時僕の部下でありました。今は独立して気を吐いていてたいしたものです。

ロンドン会面々もこの二人も、冷静に考えると普通の業界にはあまりいない人たちかもしれません。入社した時は普通の人ですが、若い時に不可能を可能にしろとふっかけられた無理難題を数々クリアして生存競争してきていると人間かわってくると思います。証券界というのは老いも若きも「頑張る人」の宝庫と思いました。

 

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Categories:______日々のこと, 徒然に, 若者に教えたいこと

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