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年初から今年は動く

2018 JAN 7 2:02:03 am by 東 賢太郎

1月5日、Sくんと恒例の日枝神社初詣をすませると、うなぎの話がでた。それはいい、食いたいなと、日比谷高校のほうに回ると境内の敷地に「山の茶屋」さんがある。ここは予約がないといけないが、どうですかねと掛けあうとご主人が、では用意するので11時半にという。

うなぎは夏と思っているとそんなことはない。あれは暑い時期に売れ行きが悪いので江戸時代にそういうことにしただけで、夏にうまいサカナなんてない、本当は冬が脂がのってうまいのだ。ここのうなぎはすべてが完璧で比べ様がないが、米の焚き具合から赤だしまで隙がない。お節は何年も大阪からもらってるが、うなぎと鮨は江戸の味に限る。山の茶屋は150年前の建物で部屋も庭も誠によろしく、明治の元勲もこれを食ったろうと思うと正月から気分がいい。

このあたりと紀尾井町は高台である。虎ノ門に至る外堀通りのところは池であり、だから「溜池」と呼ぶ。オフィスを探すとき、不動産屋に見附から溜池あたりどうかといわれたが、悪いがあそこは池だ、俺は高所恐怖症だけども高いところしか住まない、神社や大使館を見てみろみんな高台だろといった。紀尾井町は赤プリが紀伊、上智大が尾張、ニューオータニが井伊だからそう呼ぶが、御三家の二つが井伊より高い。結局、自宅もオフィスもそういう所になった。

この辺は都心のわりに緑が豊かで、元からか植えたのかは知らないが武家屋敷風情が連綿とある。赤プリ旧館横は夏は軽井沢の気分に少しなれるし、ニューオータニのガーデンコートから眺める庭は一幅の絵だ。10年以上も大手町の住人であったが、皇居のあっち側は海で半蔵門の山側の方が高いのであって、靖国神社も英国大使館もちゃんと高い方にあるのだ。見張り番所(見附)であった赤坂から見るとこっちが幕府側で、首相官邸は池の横っちょの肥前鍋島藩邸跡地にある。なぜと思うが、明治の元勲だ薩長土肥だといっても30かそこらの田舎のにいちゃんである。それでいいんだろう。

午後に急に電話が入ってやおら大事な話だ。おい、俺は初詣だけのつもりだ、こちとらやくざな私服だし料亭もいきなり空いてなどおらんぞといったが、なんとかニューオータニの「千羽鶴」さんにて会談は済んだ。年初から今年は動く。

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