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中国東方航空スチュワーデスの英語

2012 OCT 31 0:00:33 am by 東 賢太郎

上海から帰国しました。行き帰りとも中国東方航空、機体はエアバスA320(330人乗り)でした。行きが土曜帰りは火曜。出発時刻は昼過ぎでほぼ同条件。しかし乗客数、行きは約90人、帰りは約280人というのはなぜなのでしょう?どうもこの差は今もって理解できません。

エコノミーであり、狭い。食事はまずいがアルコールはある。往復約5万円だから仕方ないですね。東京―上海がほぼ3時間。僕は高所、閉所恐怖症なのでそもそも飛行機は大嫌いであり、フライト時はいつも外が見えず閉塞感のないアイル席です。

初めて飛行機に乗ったのは大学3年の時のパンナムでした。スチュワーデスに「コーヒー」が通じないという衝撃。ああ「カフィ」なんだと学習。今度は試しに「ウォーター」を頼んでみるとまた通じない。仕方なく指差してこれだと言うと、それは「ワラ」と呼ばれるものだということが判明。なつかしいです。

ところで、中国東方航空のスチュワーデスの機内放送の英語ですが、これがそれなりにうまい。もちろん全員が中国人です。どこか中国風だが英語としてスッと入ってくる。かたやJAL, ANAはというと、あまりにヘタで聞き取れないことすらある。欧米人はあれは日本語放送だと思っているに違いない。大韓航空、アシアナもほぼ同様。発音が日本風か韓国風かだけの違いですが、それでも僅差で日本は負けています。ということは世界で確実にビリでしょう。

一方サービスはというと、いいのはシンガポール航空、ヴァリグ・ブラジル航空。少し落ちてタイ航空、ガルーダ航空、アシアナ航空、フィリピン航空。ANAは次ぐらいでJALはもう一つ下。欧州勢、米国国際線、カンタス航空はほぼこのレンジ。キャセイ航空はケンカして、会社に謝ってきたが個人的に嫌い。客観的にもJAL以下。東方航空を含む中国勢はそれ未満。米国国内勢といい勝負です。つまりサービスは国際的にかなり劣る(すみません、基本的にビジネスクラスで比べています)。JALの業績苦戦もわかろうというものです。

さて中国東方航空です。スチュワーデスでもこのレベルとすると中国人エリートの英語力は推して知るべし。今世紀、世界のヘゲモニーを恐らく2分することになる米中の言語を自在に操る能力がビジネスで圧倒的に有利なのは言うまでもありません。その人たちが日本語まで操るようになれば我らの子孫は大変です。充分射程圏内ですよ。第2外国語だから。日本人は仮に英語では対抗できたとしても中国語は確実に負けます。

50年後、彼らは「日本国内で」、「日本企業の内部統治ルールの中で」、「日本国の会社法で合法的に」、中国人に支配されてしまう可能性がある。いくら政治主権を保って尖閣列島を死守しても、株は死守などできません。経済主権なんか保証の限りではないのです。経済音痴、ビジネス音痴、金融音痴の日本人官僚や政治家や学者がそれを守れるとはさらさら思いません。経済主権を握られるということは、わかりやすく言えば、奴隷にされるということです。僕は自分のビジネス経験から、いや僕の海外経験の傾向線を引き伸ばしていくと、よほどのことが起きない限りそこに行きついてしまうので、非常にリアリスティックな危機感を持っています。

いや、日本だけは特殊な国だからなどという余地はもうありません。ガラパゴス!と開き直ったシャープの株価を見たらわかります。技術やシェアの奪い合いは立派な侵略行為です。しかしそれを守る法律もなければカミカゼも吹いてくれません。日本企業はすでに何の仁義もなきグローバル経済の一部分を構成しているパーツなのです。今後、中国の進出でもっとそうなります。そして日本人はそのローカルなパーツに「局部的に」雇用されています。いや、英語がヘタならそこで雇用されるしか道はありません。しかし、シャープやソニーが世界競争に負ければ、世界と関係なく見える中小企業、地方企業だって、確実に、同じ運命をたどるのです。

英語、中国語、日本語がペラペラの中国人と、日本語オンリー大和魂オンリー愛社精神オンリーの日本人。企業が「かわいいやっちゃ!」と後者を採用する余地はもはやゼロになりつつあります。生き残りをかけている企業のほうが、そんな愛国的、牧歌的なことを言っている場合ではないのです。企業は生き残れなければ自分が中国企業に買収されます。新しいCEOになった中国人は資本の論理という大ナタをふるいます。「かわいいやつ」は全滅するか奴隷化します。「大手飛車取り」状態だということがロジカルに理解していただけるでしょうか?

最も大きな問題は、政治家も官僚もこの問題を、知ってはいても何かしようとは決して思わないことです。自分の身には関係ないし、基本的には税金をたくさん払ってくれればその企業の株主やCEOが何国人だろうがドーデモイイのです。支配者というのはそういうものです。もっと深刻なのは、日本人が草食獣化しているために、支配される側だって、給料さえくれれば中国人社長でいい、盛大に尻尾を振ってお小姓としてかわいがってもらおうと思うかもしれない。国際的お人好しの善良な日本国民はこうして占領統治下に入っていきます。これが僕の危機感なのです。

JALのスチュワーデスの英語は、聞きようによっては高校生の女の子が授業で教科書を読んでいる感じでカワイイですね。しかし、カワイイでグローバルに通用するのは10代の女の子とキティーちゃんぐらいなのです。これが世界の厳しい現実です。日本に引きこもっていれば自分だけは安全だなどともし若い人が考えていたら大間違いのコンコンチキだ。これをお読みであれば、とにかく英語だけは中国人の若者に負けないように。こころから忠告します。

 

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