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小保方発表で暴騰したセルシード株(7月25日、追記あり)

2014 MAR 18 3:03:52 am by 東 賢太郎

「いやしくも彼女もその科学者である。コピペ、使いまわしがレッドカードなことも探知するソフトが出回っていることも知ってるはずだ。研究に対する一定の良識もあるだろうし僕はそう信じたい」

STAP細胞はできたの?

にそう書いたら、「コピペがいけないとは知りませんでした」とあっぱれなご発言があり、もう彼女を擁護できなくなってしまった。科学者はおろか理系であること自体ナンセンスな人である。その発言内容自体も凄いが、そう言えばそう結論されることを感知せずにあっけらかんと言ってしまう判断力も恐るべしだ。なにをもって早稲田と理研が彼女を評価したのか摩訶不思議である。

彼女は実験の執行者としては重宝であり、見つければ勝ちという領域では価値があったかもしれない。そして、女性が何かやると「美人**」に格上げになる世界唯一の国である我が国のマスコミがその得意技を駆使して存分にもちあげてしまった。ピンクの壁紙も割烹着も見せるための「やらせ」であったという噂だ。こうなると佐村河内と寸分たがわぬ詐欺事件であったと世間に見なされても仕方ない。週刊誌ネタに乗る気はないが、報道されているように目をつけた実力者をお得意の「女子力」で籠絡していたのだとしたら、その上司が理性を超えたことをしでかしていても不思議ではない。

証券市場ではあらぬ噂が回っている。もし本当だったら大事になる可能性がある。「セルシード」という会社が昨年8月に新株予約権を発行してUBSが何故かロンドンで第三者割当を受けているそうで、調べてみたらその会社は連結純資産がなんと1億円しかなかった。そんな会社に銀行は100%融資せず、証券会社が株や債券の公募発行を引受けることも99.99%ないのである。あるとすれば投機的利ザヤ狙いの外資かファンドしかないが、常識的にはそれすら説得しなくては無理という状況だったと思われる。経営者は追い詰められていたはずだ。その結果だろう、8月13日に、

第三者割当による第10回新株予約権及び第11回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行並びに第三者割当て契約締結に関するお知らせ

が公表されている。これを昨日読んだがどうも僕の経験上不自然で腑に落ちない。これは発行会社名になっているが実態は割当を受ける証券会社が書くもので、UBSがこう書かせたはずだ。専門的になるので詳細は書かないが、しかし、僕が担当者ならこの案件は99%蹴っている。その時点の情報では、同社株の株価が近未来的に上がり、予約権を行使して買った新株を利益を出して売却できる(そうでなければ損をする)と信ずるに足る根拠は特に見当たらないからだ。

つまり「何かうまい話」がセルシードの経営者から伝えられなければ「継続性に疑義の生じた会社」(会計監査でつぶれる可能性を指摘された会社)のファイナンスに応じることは通常はない。それも半端でない総発行株数の30%近い大量の株式が新たに発行されるわけだから、「何か」がなければ株価は大幅に下がるのである。

ところが同社株は1月30日に小保方発表で40%も暴騰し、UBSは新株予約権を1月30日と31日の2日間で全部行使して市場で即座に売却し、数億円のサヤぬきに見事に成功している。以上記述したことは全部公表事実で誰でもネットで確認できる。もちろん偶然という可能性は否定できないが、自分の本業務の経験から憶測するとUBSの引受担当者かトレーダーに千里眼の持ち主が存在していたか、さもなくば、クビを覚悟の肝だめしでもやっていたかしか言葉が見当たらない。

危ない噂のほうは社名から検索すれば無数の書き込みをご覧になれる。小保方氏と同社経営者がそういう関係があったかどうかは僕は知らないし知る方法もない。僕がわかるのは、事の核心であるこのファイナンスの意思決定プロセスが、書面を読む限り、例えば野村やみずほがやったなら、ほぼ確実に証券取引等監視委員会など当局の関心をそそるレベルのものだろうということだけだ。これから何が起きるか注視したい。

(追記)

ハーバード大学のバカンティという指導教官だった教授は、彼が審査したことになっていた彼女の早稲田の博士論文を読んでないし読めと早稲田に依頼されてもいないと主張しているという信じがたい報道があった。この教授は問題のネイチャー論文の共著者で、最後まで撤回の必要なしと頑張っていた人だ。申しわけないがこれが本当ならもう彼女の学歴はメチャクチャである。しかも「ハーバードへ留学」と言っているがもともと4か月ステイだったのが伸びただけだそうで、そういうのは留学とはいわない。学歴詐称に近い。

誰かがこの女性に箔をつけようとハーバードのブランドを利用したとしか思えない。ここまでくると小保方氏一人でできるはずもない大がかりな嘘だ。ということは彼女は単なるパペット(操り人形)であって、彼女が不思議ちゃんであったかどうかなどどうでもいい話だったという、まったく性質の異なる展開になってくる。佐村河内は芝居の主役であり脚本家でもあったが、彼女はそうでは「ありえない」のである。

(追記、4月13日)

このブログの本文は3月18日に上梓した。それから約1か月の時間と小保方会見というイベントを経たが、一言たりとも訂正する文言が見当たらない。

(追記、4月28日)

セルシード株は小保方発表時(1月31日)高値2400円から今日までで約58%下落した。1000円で買い支えが行われているように見えるが、割ると底が抜ける感じすらある。ネイチャー論文の内容が仮に100%事実だったとしても、それが将来この会社の利益にどう落とし込まれるのか、漠たる夢とストーリーはわかるが、さっぱりロジックが理解できない。それでも株を買う人がいる。不思議なことだ。株式市場をカジノと勘違いしている人が大勢いて、そういう人を食い物にするファイナンスが行われる。そういう人たちも市場の一部を形成しているのは事実であり、だから、そういう行為は証券市場を食い物にしているのと同義である。長く証券市場に関わってきた人間として、そのような行為は看過できない。本稿の趣旨はそこにある。

(追記、6月12日)

ネイチャーにこういうeditorial(社説)を見つけた。Agency for change

これが載った契機はSTAP論文であることは文脈から明白だが、ネイチャーは4月30日掲載時点ではまだそれをscientific misconduct(科学における不正行為)と認識しており、一応はthe more bizarre cases of scientific fraud (もっとたちの悪い科学詐欺)の脈絡に位置づけてはいるように見えるが、「もっと」だから詐欺ではないというスタンスである。巧妙に逃げている。そして日本に米国型の研究監視機関がないことが問題だと主張しているがハーバード大学が共著者である本件にその指摘は的外れであろう。また、安倍首相の「日本の科学の研究基盤が浸食される恐れがある」というコメントを引用しつつ、「昨今の研究者はかつてないほど多くのデータを取り扱う必要があって、(そういう世の中になると)不正行為の評価というものもプレゼンデータのごまかしからくるぞんざいさを詮索したりするきらいが出てくる。よって、日本の研究機関は研究者のデータ管理教育のための予算をもらうべきである」というさらに的外れな結論で堂々と結んでいる。「最近の研究者は大変なんです。データの見ばえを良くした程度の些末な事でお行儀が悪いのどうのと騒ぐんじゃないのよ。お作法の教育ぐらいは自分でちゃんとなさい!」という一見もっともらしい議論に論点をすり替えているが、本件はお行儀の問題どころでは済まないのは6月12日時点ではほぼ明確になっている(4月30日掲載だからそこは大目に見よう)。しかしここまでならば、研究詐欺(かもしれない)論文を掲載したのは日本政府の管理が甘いせいだというよくある責任回避だ。ところがここからが凄い。挙句の果てにもっと理研にカネを出せと言っているのである。この主張を導く接続句の”よって(For this reason)”の唐突さと説得力のなさは芸術的と評するしか言葉がない。日本人は監督者も研究者も未熟者なんだからカネで解決するしかないでしょということだ。やはり未熟者であって糾弾されるべき立場にあるネイチャーは家庭教師でもしてあげますよモードである。この社説のロジックのsloppy(ぞんざい)さも問題の論文のsloppiness(ぞんざいさ)といい勝負だろう。こういう詭弁にトップが騙され加担するからえせ研究者を跋扈させ、日本の誇るべきまじめな研究者たちが埋もれてしまい、「日本の科学の研究基盤が浸食される恐れがある」と首相が心配することになるのである。この社説からは米国、日本政府、理研、予算(カネ)なる大きな構図があって、ネイチャーはそれを守ることに利益があるらしいというニュアンスが漏れ出ている。お行儀が悪い子ちゃんも守る(米国の教授と同じく)ほうが都合が良かったらしいというニュアンスも感じる。社説のいうthe high level of attention は日本政府にだけではなく、世界の目となってこれからネイチャーがSTAP論文を自らどう処理するかにも大いに注がれているということだ。

(追記、6月18日)

安倍内閣第3の矢と予算。先端科学と女性登用。下村大臣と文科省。先進医療と医工連携。早稲田と東京女子医大。ハーバードと  Brigham and Women’s Hospital。特許50-50。 理研と独立行政法人。GPIFと独立行政法人中小企業基盤整備機構。ゴッドハンドと入試なし。YとS。プロが書いた(佐村河内事件と同じ)。ハーバードの人がこんなにいい加減と思わなかった。切りたいが切れない。解体したいが解体できない。

(追記、6月26日)

「小保方氏実験なら厳格監視」(理化学研究所発生・再生科学総合研究センター竹市雅俊センター長)

「週刊回春」 特別インタビュー

「なぜ監視しないといけないのですか?」「はい、論文を捏造した前科が確定した人なので危険だからです。」「その人はなぜ捏造する必要があったんでしょうか?」 「はい、細胞ができていなかったからでしょう。」「今回はできるのでしょうか?」「はい、200回成功したというのは全盛期のイチローの年間ヒット数です。できない確率はイチローが1年間ノーヒットなのと同じぐらいでほぼゼロです。できなければ嘘だったと判断するに足る確率と思います。嘘として本人を葬れればそれで私どもはいいんです。」「なぜそこまでして確実にばれる捏造論文を世界に発表する必要があったんでしょうか?」「はい、そこに根本的な深い謎があるわけなのですが誰もまだお気づきでないですね。株も高いし。私どもの間では世間の目がワールドカップに向く期待がありました。あっけない敗退で盛り上がらず困っています。そこで実験に持ち込んで1年先延ばしすればその頃には謎は忘れられているだろうという期待がにわかに高まっているのです。」「なるほど。そうすればセンター解体も忘れられます。」「だから私どもも大臣も実験ショーがしたいのです。そしてそれにはSTAP細胞かくにーん♡ という主演女優が必要なのです。」「なるほど、女優というよりマジシャンですね。」「おぬしもワルよのう。まっ、今度はネタバレがないよう厳重に監視する所存であります。」

閑話休題

その実験よりSTAP論文不正犯人捜査使途不明経費解明捜査が先に必要である。前者は小保方研究室の細胞の徹底的な第三者立入調査が絶対に必要である。若山発表以来これが未だなされていないのは非常に不可解である。「論文不正問題とSTAP細胞有無解明とは全く別の問題だという事の本質を曲げることはありえない。STAP細胞はES細胞(胚性幹細胞)ではないかという指摘が客観的事実に基づいてなされている、つまり公金を使った不正という重大な疑義が公に指摘されているにもかかわらず、なぜ事件発生現場の長が調査を行わないのか。調査権がないのか。ないなら不正抑止力なしで解体は必然である。そうではない、調査委員会の解体勧告は行き過ぎなのだと主張して組織を守りたいなら、犯人を特定しないでどうやって正しい人たちを守るのか。組織の長の言行に論理的一貫性がない。だから調査委員会に解体せよと言われるのである。

(追記、6月30日)

以下、私見である。

ネイチャーがSTAP論文撤回を決めたという報道があった。ネイチャーの査読もいい加減であったという不名誉を認めたということである。撤回理由は未だ明らかでない。

理研調査委員会による「アーティクルの二つの画像に捏造(ねつぞう)や改ざんの不正があった」という発表にネイチャーは「もっと教育しろ」と反論することはできた(追記、6月12日参照)が、第三者機関による分析結果を示した「レター」に関わる若山氏の論証に反論することはもっと不名誉な結果をもたらすと判断したと思われる。

このネイチャー誌の判断は本件関係者がクロである可能性を高めたというわけではない。それを証明する証拠がどこにあるかを示唆したという点に意義がある。

「捏造(ねつぞう)や改ざん」は故意によってのみ成立する行為である。問題は「アーティクル」(STAP細胞の作製方法などを示した主論文)の捏造と同じ故意が、「レター」(STAP細胞から作った幹細胞の性質を分析した論文)にあるか否かであり、それをネイチャーが認めたかも知れないという点こそ重要なのである。

「理研改革委員会はレターの徹底調査を求める提言をまとめているが、理研側は調査する意向は示していない」(毎日新聞)。

そこに真相を解くカギがあるからではないか。chemistoryと綴る程度の学力である小保方氏が捏造イラストレーターだったとはいえ、真の執筆者が「いや、こんなにいい加減とは・・・」で逃げ切れない何か(それは科学知識のない筆者にはわからない)がレターにあると思う。小保方氏の故意を共有せずに書けたはずがないという何かが。若山氏はその部分に関与がなかったか、あるいはあったものの自白による減刑を図ったかもしれない(後者であれば本件は「囚人のジレンマ」の実証研究の素材としても第一級の資料であろう)。

故意の立証がなぜ重要かというと、公金の詐取(使途不明経費の不正との認定)という別の事実がもしあったと仮定すればそれが詐欺罪の構成要件だからである。犯罪捜査であれば理研の調査意向は関係がない。専門家による第三者機関を伴った小保方研究室の捜査が急務である。部屋の鍵は誰が管理しているのだろう?理研を早く正常に機能する状態に戻すことは、世界の科学の発展と我が国の信用の担保という点においてもはや避けることはできない。汚点となっている本件のクロシロの決着は、理研を存続させるために不可欠と思う。

 

(追記、7月4日)

Knoepfler Lab Stem Cell Blog

を読んでいたらこのコメントを見つけた(3月31日付、内容の真偽は不明である)。

Obokata and Vacanti are likely funded by GLG indirectly, and thus the show must go on. Obokata and Vacanti will not allow a retraction to happen (their employers/investors will not allow it).

GLGとはこういう存在である。

Gerson Lehrman Group – Wikipedia, the free encyclopedia

以下私見である。この短いが意味深いコメントをもって、筆者は論文捏造事件と証券市場との接点を整合的に説明するある仮説にたどりついた。GLGのコンサルタントに証券会社のアナリストが入っていることの意味など、証券業界に精通した者でなくては理解できないかもしれない。本件をある者が創作したオペラとするなら、その中でさらに別の劇が展開する「入れ子構造」になっているためオペラ自体のプロットが見えにくい。日本においては、誰が嘘つきなのか?誰を守ろうとしているのか?小保方氏は真犯人なのか?という悪徳代官ものの時代劇捕り物帳が進行しているが、それらは劇中劇の中の犯人捜しにすぎない。STAP細胞はほんとうにあるの?それは劇中劇のタイトルにすぎない。よって、それらはオペラの犯人捜しとは何の関係もない。

現在の所、筆者がひとつだけ確信があるのは、小保方氏にオペラが書けたはずがないということである。小保方氏はオペラ作家によって巧妙に設定された日本人向け劇中劇におけるリケジョ役ヒロインの初演女優である。台本作家たちの読み違えは、女優に論文論旨をでっちあげる重要な剽窃画像を作成させたが、彼女の剽窃は想定外に杜撰で、誤りが発覚してもケアレスミスと主張するには未熟な水準にあったことだ。そのため故意を見抜かれる結果となり「再現性に乏しい論文としてやがてフェードアウト」というオペラ台本が台無しになってしまった。4月の小保方記者会見での謝罪「「私の不勉強、不注意、未熟さ ゆえに論文に多くの疑念を生み・・・」は国民ではなく台本作家、主剽窃者への謝意ととるとわかりやすい。論文剽窃故意の共有発覚によるオペラ台本関与発覚を恐れた若山氏の内部告発がさらに剽窃蓋然性の推定値を高める結果となり、全員が(ネイチャーを含め)降りた。これがネイチャー論文撤回決定の背景と思われる。

2. Obokata H, Sasai Y, Niwa H, Kadota M, Andrabi M, Takata N, Tokoro M, Terashita Y, Yonemura S, Vacanti CA, Wakayama T. Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency. Nature. 2014 Jan 30; 505(7485):676-80.

仮に筆者の仮説が正しいとすると、米国SECと共同捜査が必要であるという意味で、また、日本の科学界の弱点、証券取引等監視委員会の弱点を知り尽くしたという意味で、また、どの「パーツ」だけ単独捜査しても全貌は把握し難いという意味で、最高度に洗練された複数の専門的知性による非常にインテリジェントな国際的詐欺、インサイダー取引事件である可能性がある

(注: 一般にわかりやすいという意味でインサイダー事件と書いたが、法律を眺めると本件をインサイダーで立件するのは難しいと思う。犯意自体は内部者取引と寸分違わないが、法の盲点をついている。米SEC、FBIが外国証券市場で起きた不正を取り締まるかどうかも不明であるが、GLGに誰が誰にどうアドヴァイスしたか記録はあるはずである。米国は知財剽窃証券詐欺には目をつけていて、すでに何人も逮捕している事実がある。)

 

(追記、7月5日)

V氏は素晴らしい。「絶対に存在し」「生物学の常識を覆し」「ノーベル賞に値する」ほどの画期的な仮説を異国の弟子に懇切丁寧に教え導き、「賞も特許もどうぞ」「自分は末席で結構ですよ」というマザー・テレサのようなお方だ。かような慈善行動はまさに生物学界の常識を覆すものであり、ノーベル生理学・医学賞よりも平和賞こそふさわしいと評する声も出始めているようだ。

H子、できると信じなさい。「ある」んです。失敗はいいんだよ。だって誰も「ない」って証明できないだろ?だからなんでもOKだ。早くやるんだ。もし何か言われたら寝ても覚めても「ある」と言い張りなさい。心配ない、私もあると言い張ってVサイン送るからね。片手じゃない、両手で送ってあげよう。もちろんお金もだよ、Have a nice stay in Kobe!

なんて勘ぐる下衆がいると聞いているがとんでもない不届き者だ。下村文科大臣は小中学校教育に「修身」を復活させ、V氏の我が国への献身的な貢献をたたえるべく、太宰の「走れメロス」と並ぶ「サインはV・V」を徳育教材として教科書に採用すべきではないだろうか。ネイチャーの編集者のご関心を買って採用させるよりは簡単ではないかと思われる。

(追記、7月9日)

我々はプレスの公表事実から推論するしかないが以下のものが注目される。

STAP細胞の正体

小保方晴子が筆頭著者の論文の不適切さについて

^“「小保方さんに協力した人がいるのでは?」 STAP細胞論文不正問題で理学博士・竹内薫氏が新たな食い違いを指摘”.

論文で「STAP細胞」と呼ばれている細胞は,どれも同じ細胞ではない。少なくとも3種類あり,実験ごとに異なる細胞が使われている。論文に掲載された「STAP幹細胞」10株は,すべて途中ですり替わっている(上掲)。そうとすれば、

①ネイチャー論文偽造が「過失」ではなく「故意」によることが確実であり②小保方氏にES細胞とTS細胞を混ぜ合わせる経験はなく③誰かがそれを渡したか、あるいは両者を混ぜた④その人物も故意を共有していた

が論点と思われる。故意の認定により両人の行為は韓国の黄禹錫教授事件と同じ法的構成要件を満たしてくる。筆者が再度指摘した理研のLetter論文調査と小保方研究室にある細胞の調査への回避姿勢は、それ(詐欺罪立件)から逃げるためとすれば整合的である。②③④については若山解析こそが決定的証拠となりえる。

“撤回理由書、共著者の合意なく書き換え 細胞の由来説明を大幅変更、水掛け論に”.

この昨日の報道は、この書き換えの行為者のせっかくの努力にもかかわらず、かえって「②③④について若山解析が決定的証拠となる」ことを示している。それを否定しないとまずいという意図が見えてしまった。この撤回理由書書き換えの行為者こそが真犯人であるか、または、真犯人をかくまう共犯者であるとするとこの行為は整合的である。ただちにそれを捜査すべきである。

 

(追記、7月25日)

研究自体が虚構であったのではないかという疑念を禁じ得ない段階に達しています(日本学術会議幹事会声明「STAP 細胞事案に関する理化学研究所への要望と日本学術会議の見解について」、2014 年7 月25 日)。

何度も書いたことだが、非常に高い確率で、赤字部分の通りという推論を覆すのは困難である。僕の推論はあくまでネットで得た情報に基づく推論であるが、帰納法でも演繹法でもなく、数学的帰納法的推論である(ドミノの大きさが違う)。

すなわち、「7月9日までに得た情報が正しい」(=①)とは言っていない(言う必要もない)。「研究自体が虚構である」(=②)とも言っていない(言う必要もない)。①と仮定すれば②であると言っているのである。

②でないと主張するなら方法は2つしかない。数学は数学的に否定していただきたい。

(1)①が誤りと証明する。

それは小保方研究室の冷蔵庫の細胞を第三者機関が調査し、「STAP細胞を得たマウス」=「若山氏が小保方氏に渡したマウス」(「若山研にいたことのある種類のマウス」ではだめである)を証明すれば済む(完全ではないが)。だから理研センター長様は理研のために早く調査すべしと強く主張してきた(追記、6月26日、同6月30日参照)。

(2)僕の「ドミノ倒し」のロジック(連鎖)を否定する

是非おやりいただきたい。

「ねこだまし」が何万回行われようと、以上がなされないなら、株式市場にも関与する一大疑獄事件という疑念が払拭されることはなく、米国当局を交えて何年かけても調査が行われるべき案件と思料する。

(PS 学位取り消し問題はロジックに含まれない。早稲田大学の名誉の問題であって本件の結論に何の関係もない。STAP検証実験の有無も結果も何の関係もない。まして監視の有無など完璧に関係がない。どんな魔術を使おうが他の研究者が再現できないものは「無」である。従って、実験そのものが「ねこだまし」であるが、「監視」は実験実行を正当化する「ねこだまし」の「ねこだまし」である。実行させている者にとって実験結果などどうでもいい、しかし、「どうしてもやる必要がある」という強い動機を示唆する。その動機にこそ本件の背後にある真実があると思料する)

 

僕のSTAP論文事件ブログについて

 

 

 

研究に関する不正の告発受付窓口:文部科学省

研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて 研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書

 第2部 競争的資金に係る研究活動における不正行為対応ガイドライン

6 不正行為と認定された者に対する資金配分機関の措置

(3)不正行為に係る競争的資金の返還

研究費全額の返還

 
研究の当初から不正行為を行うことを意図していた場合など極めて悪質な場合は、3の1及び2に掲げる者に対し、これらの者に係る当該研究に対して配分された研究費の全額の返還を求める。なお、不正行為があったと認定された研究が研究計画の一部である場合、当該研究計画に対して配分された研究費の全額の返還を求めるか否かは、事案ごとに委員会が判断するものとする。

 

調査委の結論(1)

小保方氏の研究室などに保管されている細胞や実験データを調べた結果、「STAP細胞は、ほぼ確実になかった」と断定
⇒ ①2つの図表について新たに捏造(ねつぞう)を認定した(小保方氏の反論なし)
   ②ES細胞から作られた可能性が高いと認定した(小保方氏は自らの意図的な混入を否定)
                                                                                                                                  ①についての調査委コメント

いずれも2本ある論文のうち主論文に記載されている。一つは細胞増殖率に関するグラフで実験を手がけた記録がなく、小保方氏が細胞の数を計測していなかった。もう一つはSTAP細胞の遺伝子データを示した図で、実験データとされる結果と一致せず作図したと判断した。

← どうして作図したのですか?(作図=故意である) ←(未だ不明)

②について

「意図的ではない」(小保方氏)=「混入」は認めた

 「ES細胞のコンタミ(混入)ということが起こりえない状況を確保しておりました」(小保方氏、2014年4月9日の会見)

← この発言は嘘だったのですか?

嘘でない

「知らない所で混入が起きていた」「渡したのはstap細胞だと信じていた」ということになる

← それならどうして作図したのですか? ←(未だ不明)

それとも

嘘だった

← どうして嘘をついたのですか?←(未だ不明)

 

調査委の結論(2)

過失か故意なのかは決定的な判断をすることは困難

(←何をもってそう結論するのか未だ不明)

 

税金の使途につきこれだけの不明点を残している。この調査委員会の判断で返還額が算定されるのだろうか。

 

 

 

 

 

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