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カテゴリー: 政治に思うこと

経済はウィルスの奴隷である

2020 APR 15 13:13:24 pm by 東 賢太郎

1月30日から何か変だと思っていて、そこで周囲の人に緊急事態宣言をしたが、なぜそう思ったのか当時のノートを見るとこの記事のインパクトが大きかった。

「500万人が外に出た」新型肺炎で封鎖の武漢市長明かす 成田に9000人移動か(毎日新聞2020年1月29日)

記事ネタも見つけた。中国以外で最も早く感染者が出たのは日本とタイだ。

1月27日、中国第一財経網などは、航空サービスアプリを使用し、昨年12月30日から1月22日武漢から出発した乗客の国外行き先を抽出した結果、タイが最も多く2万558人、次いでシンガポールが1万680人、3番目に日本(東京)9080人、4番目は韓国の6430人となっている。

30日に武漢からのチャーター第1便で「無症状病原体保有者」が2名(1%)確認されたという情報は決定的であった。無作為抽出の武漢在住者の1%ということは武漢全体では14万人いるということで、その一群が感染爆発に寄与でもしないことには突貫工事で病院を立てるほどの事態に至るまでの時間があまりに短かすぎると考えた。ここは単なる直感であるが大きな分岐点だった。なぜなら、ということは「無症状病原体保有者」は感染力を持つということを意味してくるからである。

以来、厚労省HPの「国内の患者発生」を発生順にノートに書きとってきた。初めは身を守るための情報収集だったが、業務上、ウィルスのことを知っておく必要があることがだんだんわかってきた。経済も株式市場も感染のマグニチュードと終息時期の奴隷と思うほど影響の甚大さがみえてきたからだ。

新型コロナウィルスはどこから日本に来たのか?天から降ってくるわけではない、誰かが持ち込まれなければ存在しないのだから、この写真のデータに答えがあるはずである。決して犯人探しではない。ドクターでもない。それでも、ウィルスを知ろうと思えばその「行状」を観察する以外に道はない。

発生は武漢で昨年11月のことであり、中国内で拡散の騒ぎが起きたのは1月の春節前であっという間に医療がパンクして1月23日に武漢市がロックダウンになった。その時点で外国の感染例は報告がなく、日本への持ち込みは武漢関係者(武漢に住むか、直近に訪問した人)による直輸入か、それがいったん中国の他の都市を経由した間接輸入であることは確実である。

厚労省のデータを見る限り21番目の患者以降に武漢関係者はいない。20番目までの19名(16番目がなぜが記載されていない)のうち17名がそれに相当し、うち半数の9名が中国人旅行者でその全員が1月22日以前、即ち、ロックダウン直前に武漢を逃げて日本に入国していることがわかる(ちなみに7番目の40代の女性は北海道観光をして1月27日に発症・受診している)。

でも、種とはいえたったの17名でここまでなるか?少なすぎないだろうか?そうではない。持ち込んだ17名の陽性者は毎日新聞報道の9000人の一部であったのだ。空港検疫または発症によって厚労省が認識するに至ったのは37.5度以上の発熱があり咳などの症状が発現した人のみだ。それが17名だったのである(1番目の患者の入国日・受信日は1月6日、PCR検査陽性確認は15日。20番目は各々22日・27日、2月5日)。

ということは、チャーター便で帰国した763名のうち患者11例、無症状病原体保有者4例(全員退院)15名(2%)の陽性者が最終的にいたと発表されたことから9000人のうちの180人、また、後述するイギリス医師会BMJのデータに基づくなら70人の陽性者(55名が無症状病原体保有者)が入国していた可能性があるが、厚労省が「患者」と特定したのは17人だった(無症状者4名は付記されている)。

それはPCR検査を絞る政策を採ったからだ。即ち発症者だけ検査するといういわば受動捜査で、実質的には「無症状病原体保有者」は無視するという結果になった。武漢の人を入れてしまったのは3~5番目は「来日時の症状なし」、1番目は入院させて陽性確認した日に「症状が軽快」と退院させてしまったなど、初動時の判断がウィルスにとって「疑わしきは罰せず」とでも書くしかないものだった。「無症状なら無害」の性善説は有事の危機管理としてあり得ず、水際対策を現場は懸命にやったと信じるが、大本営の戦略策定の失敗である。

だから、つい先日に徳田安春医師(群星沖縄臨床研修センター⻑)が、

有力な医学誌「BMJ(イギリス医師会雑誌)」の4月2日の報告によると、先週、中国で行われた新型コロナウイルス検査で陽性と確認された166人のうち、実に5人に4人にあたる78%(130件)が、明確な症状を示さなかった

と報じるなどで厚労省は政策の180度転換をしなくてはならなくなり、首相が前言を翻して「検査を増やす」「ドライブスルーまで考える」と発言する事態になった。「無症状病原体保有者」は1~2%どころか症状のある人の4倍もいるという驚愕のデータが出てきたわけであり、「無症状でも有害」(感染力がある)という推定の正しさがわかってきたからだ。

では現在ではどうか?4月14日時点で陽性が7645名であるから、無症状者は3万人いて日本には合計で3万8千人の陽性者がいることになる。

一方で、厚労省がLINEを使った4月10日の調査には僕も回答したが、

37度5分以上の発熱が4日以上続いていると答えた人の割合が全国平均で0.11%、数にして2万6900人余りに上りました。

という結果が報告されている。ここでYESの人は「症状あり」である。もしその人たちが全員が陽性であったなら、熱がない無症状者は9万5千人いて、日本には合計で13万4千5百人の陽性者がいることになる。まさか全員ではないだろうというなら、国民(1億4千万人)の 0.11% という角度から計算しても15万4千人とむしろそれより多い数字になる。

LINE調査は8300万人で回答率3割ほど(2450万人)だからサンプル数は何かを統計的に語るには十分多いと考えるならば、厚労省の「陽性が7645名」という数字は13~15万人のたった 5~6%であり、検査数がそれほど過少であったという別な角度からの証明になってしまっているかもしれない。仮に3万8千人という説を採ったとしても20%であり、そこをどんなに精密に調査してもウィルスの全体像を解明する努力としてはあまり科学的に賢明なアプローチではないだろう。データサンプル数が世界一である中国は全体像解明のレースで非常に優位にあるからだ。

 

ここまで書いた時、友人から

4月3日から中国人が3000人も日本に入国したかもしれない

と電話があった。そんな馬鹿な、入国はその日から禁止だろと思ったが、湖北省、浙江省のビザで省を出て14日たった条件で入れてるらしい(このデータは法務省HPにあるらしいが僕は見ていない)。頭をよぎるのは、毎日新聞の9000人だ、再入国許可でいったん武漢に帰国してまた来てるのだろうか?そういえば、武漢は終息宣言して4月8日に封鎖解除してるじゃないか。ひょっとして、政府の4月7日の緊急事態宣言は関係あるのか?

いやな予感があたらなければいいが、安倍首相の唐突な「V字回復」という言葉は何だろうと考えている。ひとつはこれだ。日銀による官製株価操作である。日経平均が下がれば千億円単位でETFを買い、浮力をつけつつカラ売り筋の買戻しを誘発し封じ込める。ある程度は奏功していることがこのチャートで分かる。

これはトランプ政権と歩調を合わせていると思われる。向こうは選挙で株の暴落は敗北を意味するから2兆ドルのバズーカ砲を放ちながら盛大にやる。日本の花火は援軍になる。それにシンクロして日本も上がったように見せれば安倍政権のコロナ経済対策はうまく行ってるムードを醸し出せるぐらいは考えてるだろう。証券界で市場価格の透明性を説き40年過ごしてきた者として言わせてもらうなら、誠に下品で知性の片鱗もない発想であり、それそのものが大ウソだから弁護の余地もない。

株も為替もマスクも区別なくブルドーザーの如き力技でいけると思い込む浮世離れした金銭感覚の凄まじさは国民に知れ渡ってしまった。トランプも一見、彼らと同様に、ゴルフを知らない田舎のおっさんがクワでパットしてグリーンに穴あけてるみたいに見えるが、ビジネスマンである彼はカネの効用も怖さも株式市場も嗅覚で知っている。株価は何をしようと最後は実体価値に収れんするのである。あの真似を官邸のお歴々がしようなんてことは考えない方がいい、日銀のBSがぼろぼろになって我々の子供、孫の世代からいずれ積年の恨みを買うこと必至である。

「V字回復」。株でないなら何だろう。いやな予感というのは爆買いだ。もちろん中国人様のである。地位が不安になりつつある習近平はマッチポンプと言われようが何だろうが、感染データ数と患者数の優位性を梃に、日本製のアビガンだろうが何だろうが治験例を増やし、マスクや医療器具も大量に世界に(特に欧州とアフリカに援助して、腕力をもってしても世界の救世主になりたい。5月6日、桜もGWもお預けだった日本国民にはガス抜きがどうしても要る空気になるだろう、銀座に灯をともして観光地も商店街も・・・ならば・・・。そんな馬鹿な?友人は言っていた「そうかな?お肉券、お魚券があそこで平気で出てくる連中だよ」。そうか。非常に説得力がある。

「無症状病原体保有者」なんてのっけから頭にない。そいつらは死なないんだろう?抗体もつんだろう?ならば検査数、うるさいから増やしてホテルに閉じ込めとけ。あの9000人は爆買いの布石として入れる。恩も売れる。陽性は増えるだろ、医療崩壊するだろ、でもアメリカよりましだ、よくやってるとトランプに言わせればいい、それに、もうここまで増えちゃってるんだ、仕方ないよ、大事なのは空気だ、マスコミのポチを使え、もう大勢に影響ないじゃないかで押し切れるだろう。6月には中国人入国禁止令が解ける(だって習さまが沈静化したとおっしゃってるんだから)。カネだカネ、まず不安にしておいて助け舟を出す、売り上げが戻ったよくやったとなれば衆院選で自民党は安泰だ。ポピュリズム万歳だ。

それをしてしまえば、銀座やニセコも埋まるかもしれないが病院のベッドも埋まるだろう。オリンピックで味をしめた「お・も・て・な・し」がたくさんの善良な日本国民の命を担保に成り立つなら、令和の幕開けは呪われた暗黒の悪夢として日本史の教科書に載るだろう。そこまで言うとさすがに友人は「考えすぎ」と笑ったが、こういうことに関して僕は徹底して性悪説で生きてきた。なぜなら、投資は後手後手の演繹型人間はやればやるだけカモになり大損になる。根っから帰納法的人間でなくては勝てない。すると、人間の諸相を観察するに性悪説でないといけないのだ。冒頭に帰るなら、ここで何より性悪説なのはウィルスに対してだ。このエイリアンこそ諸悪の根源。だから始めからありとあらゆることを悪い方の極限で組み立てる。しかし、少なくとも国民は、今や誰もがそうしないといけないほどの有事と気がついただろう。

さっき気がついたが、厚労省クラスター対策班の西浦教授が「日本人は42万人死ぬ」と僕の3月27日付のブログと同じ数字を公表した(計算根拠は知らない)。それを書いた意図は全面的な「性善説」をもって、壮絶なテンション、ストレス、感染リスクと戦っている医療現場のすべての方々と、体内でウィルスと戦っているすべての患者、ご家族、そして、ウィルスを殺すワクチン・薬の開発努力をされているラボラトリー、企業の先生方を応援するためだ。今更ながらだが、ほんとうに医者になりたかった、こういう時に力になれなくて心から悔しいと思うからだ。人の命を預かる医療というのはカネじゃない、人間にしかない尊い善意で成り立っていると思い知る。だから国民は我慢して応援する。私権制限する法もないのに、そういう民族であることを誇りに思う。

だから、その善意の我慢が限界にくるまでに、日本人の美徳を守るために、国は即刻カネで助けるべきなのだ。何を考えてるんだろう?日本人のフリーランスのミュージシャンの方が申請したら2日後に60万円相当が口座に振り込まれて驚いたというドイツみたいに。だって教えてほしい、それ以外に国ができることってなあに?出せない法律のせい?なら変えればいいでしょ、あんたらそれが仕事の国会議員なんだから。カネは出ないんですけど政治家も頑張ってます、ごいっしょに身を切ってますなんてくさいポーズはね、ぜんぜんアウトのタイミングなのに猛然とヘッド・スライディングして監督に「懸命にやってます」をむなしくアピールする万年二軍選手にしか見えない。

そういうのが浅ましくて滑稽なだけということにこれほど笑われても気づいてないから「貴族か」なんて新聞の見出しに書かれちゃう。貴族は戦争になれば最前線に出て命かけて国守る。モーツァルトがウィーンで売れなくなった最大の原因は、客だった貴族がみんなトルコ戦争に行っちまったからだ。その引き換えとして貴族は地位も贅沢も許されているのである。ところが平時が長く続くとその地位にいるだけで自分は特別な人という何の根拠もない全能感が生まれ、国民は奴隷と思い、自分はどうでもいい事に精出してみんな喜んでくれているという「ああ勘違い」の奴隷になっていましたという人間の悲しい性が世界史に刻まれている。「パンがなければケーキ食べればいいじゃない」の王妃マリーさんはきっと悪い人ではなかったが国民はブチ切れてギロチンで首を刎ねてしまった。刃が見えるようわざわざ顔を上に向けてね。星野源も結構だけどお家で犬とくつろぐならフィガロの結婚なんかもお薦めだ。

 

(追記、2020年4月16日)

「中国人3000人」のデータはこれとのことであった。本件はネットで話題になっている。

http://www.moj.go.jp/content/001318291.pdf

上陸拒否国からの渡航者で審査の結果「特段の事情」を認め許可した人である。特段の事情とは永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、または定住者の在留資格を有する者。

中国人以外も含み、上陸拒否国から帰国した日本人も含むから「中国人3000人」はこの時点で正確ではない。ただし論点は国籍ではなく、「ウィルス保有者」を入れてしまっていないかどうか、要は「空港検疫の精度」の問題と思料。接触8割減は不幸にも入国させてしまったウィルスを増殖させない策であり、国民が身を切ってその努力を1か月するのは、「新しいウィルスがは入って来ない」信用に基づいている。

 

 

 

 

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のぞき劇場

2020 APR 11 12:12:31 pm by 東 賢太郎

いや、これは驚いた。風営法施行令にある用語だが、東京都が国と議論した営業自粛対象で基本的に休止を要請する施設の細かさにだ。しらみつぶしを地で行くぞという気迫すら感じる。

(いわゆる)「風営法」という昭和23年施行の法律は江戸時代の赤線囲い込み隔離政策にルーツがある。「風俗」というつかみどころのないものをどう法律的に定義していくか参考になるので書いておく。

まず同年に「興行場法」を制定し、「映画、演劇、音楽、スポーツ、演芸又は観せ物を、公衆に見せ、又は聞かせる施設」が定義(大分類)される。そこで業として興行を行うものは都道府県知事の許可が必要という網をかける。

次に、そこで行われる「興行」が風営法で定義される(中分類)。その一つに、

「性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態又はその映像を見せる興行」(*)

がある。

次に、その興業を行う場所(興行場)が風営法施行令第二条にて三分類され、それが「ヌードスタジオ」「のぞき劇場」「ストリップ劇場」である(小分類)という三層構造になっている。どれも、やることは(*)であり、昭和23年にはあったであろう「のぞき劇場」が現存するかどうかはともかく、分類のタイトルであるから法技術上はどうでもよくて残されていると思われる。

東京都に気迫を感じたのは、興行法上、これらが都の許認可事業だからだ。国に口だすなよという意志を感じる。小池都知事が「ロックダウン」と言ったが、新幹線を止める権限はない(鉄道事業法により国交省が許認可)、できもしない事を言うな、横文字は使うなと揚げ足を取られた。

ここからはまったくの私見だが、僕には、

「ならばこれはどう?英語の読めないおっさんでもわかるでしょ、その3つ、あんたたちよく知ってる所でしょ。私の権限よ、後ろからスカート踏まないでね」

という風に見える。これが小池都知事の案かどうか?「代表取締役社長かと思っていたら天の声がいろいろ聞こえて中間管理職になった感じです」というコメントに嫌味なくじんわりとにじませる。真相はどうあれ、「うまいなあ」と思うのである。

何故なら、それを男が言ってもあまり迫力がない。広義の「ポジショントーク」になるだけだ。まあボロが出るからこのぐらいにしておくが、この一戦は小池氏の圧勝であった。女性の時代というが、古来我が国はシャーマニズムといわれ巫女という存在が有事の祈祷をして民が従っていた。未知のウィルスに襲われてる恐怖は民の本能の領域にだんだん至ってきているのかなと思わせる「のぞき劇場」であった。

 

(こちらもどうぞ)

若者のための政治講座(その2)

 

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フェーク・ニュースの見抜き方

2020 APR 8 18:18:41 pm by 東 賢太郎

証券界で生きてくると性悪説になります。僕は親の教育でシンプルにのほほんと性善説なのですが、仕事になるとやおら人が変わって鬼の如き性悪説人間になります。要は、全員がウソを言ってると思ってるということです。

わかりやすい例でいうと、Yahooファイナンスの「掲示板」があります。ここに書いてあることはほとんどウソです。ポジション・トークと言って、その銘柄を持っていれば強気、買いたければ弱気が書いてあると思えばいいです。

つまり欲の皮がつっぱった人たちのジャングルだから踏み込んだら最後。だまされたら君が悪い、そういうものだ嫌なら来るなという世界なのです。そこで40年生きていればそれなりにウソに免疫力がつきます。見抜けてしまうのです。

ポジション・トークには上級者版があります。どなたか学者さんが国会答弁を「ご飯論法」と呼びました。「あなた朝ごはん食べましたよね?」「食べてません」と答えて、実はパンを食べてましたというものです。立派なウソです。

これを、「朝ごはんを食べない人が増えてます」と言い「パンを食べる人は増えてますが」は言わずに「ブランチ(朝昼いっしょ)がトレンドです、マックの株が買いです」とやれば「ご飯論法」の逆行型でポジショントークができます。

フェーク・ニュースはそうやってできています。猿でもわかるものから知能犯的なものまであります。隣国が十八番とする「ウソも百回言えば本当になる」というバージョンもあります。油断も隙もない。ジャングルだと述べたのはそういうことです。

これをマスコミがやれば「情報操作」ができます。「言わないのはウソではない」という論法で、権力者だけが知っている情報のうち都合のいいものだけ流す。独裁国家の常とう手段ですし、選挙戦でネットが使われるのは有名ですね。

ウソに免疫力がつきます」と書きました。40年かけてガッツリついたのです。僕は性善説なので公然とウソを言う者は蛇蝎のように嫌いなのです。脳内で免疫が活動し始め、ウソを成敗したくなってしまう。本人に恨みはありません。

2014年、僕はあるニュースを見てSTAP細胞がウソだと気がつきました。かなり早い段階で。それは当ブログに時系列で残ってますが一日に何万回も読まれました。もちろん学者じゃないんで証拠はありません。直観と論理だけです。137億年の彼方でも働く論理はウソは言わないです。結果は周知のとおりです。

いま新型コロナで世界の政治は窮地に立ってます。権力でウィルスは殺せません。お願い、強制、ばらまき、緊急事態宣言、いろいろ出し物はありますし、日銀のETF買いの経済対策なる株価操作も涙ぐましいのだけれども、そんなことより政府にお願いしたいのは「情報開示」なのです。それに尽きます。

だいたいの政府は国民は馬鹿だと思ってます。なにせ孔子さまが「民は由らしむべし、知らしむべからず」と言ってるものだからもっと馬鹿な人でもそう思っていて情報は小出しでいい、知らせると騒いでマスクが買い占められたりするではないかということになってる。民は安心させるのが大事というのです。

そうでしょうか?台湾は政府がマスクの総量を管理し、アプリでいまどこの店にあると、むしろ「100%情報開示」した方が騒ぎが起きない事を証明してます。政府は情報操作をしているかもしれないと民が疑っている土壌に小出しの断片情報を流すからパニックになると僕は思うのです。

さらにまずいのは、「知らしむべからず」=「ウソをついていい」になることです。「朝ごはんを食べない人が増えてます」の例を思い出してください。この情報を開示したふりすることで「マックの株はいいね」と信じこませるポジション・トーク(=ウソです)ができてしまう。巧妙に民を騙せてしまうのです。

民を安心させるために我々が要るんだ、開示するだけならほかに政府は何をやるんだ?知りません。でも民に知らしめないことが仕事の国会議員は全員辞めてもらって日本国は何も困らないでしょう。そしてもうちょっとましな特措法つくれるレベルの人たち、まあ「選良」といいますかノーブレスオブリージュを身をもってできる人といいますか、少なくとももう少し学力のある人だけにはしてもらって、それならば人数は半分もいらないという結論でしょう。

ウソを見抜くのは商売だから、見過ごせない場合はブログにします。

 

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遅きに失する緊急事態宣言

2020 APR 7 1:01:06 am by 東 賢太郎

ボクシングでいうなら選手が失神してからタオル投入みたいなイメージであります。もし選手がそのまま死んでしまっても「投入時期は時間をかけて慎重に検討したものであります」でおわりというシナリオなら怖い。私見ですが、我が国の検査数が少ないのは、どうせ死人は一定数は出る、医療崩壊しない範囲で対応して本音は「集団免疫にたよる」作戦で薬、ワクチン開発を待つ気なのかなと見えないでもないのです。

北朝鮮が「感染者ゼロだ」と言ってる。みんな笑ってますが、仮に、感染者を徹底的に洗い出して全員「粛清」してるという意味なら、ぞっとしますが、それは正しいのです。国内にウィルスはゼロです。それは極端な例ですが、その「マイルドなバージョン」として、感染者を動かないように閉じ込めて(当然そこから多くの死者が出ることの認容は口外せず覚悟のうえで)、国民60%の元気な者に自然に感染させて抗体を持たせ、社会的に免疫のバリアを作って弱い者も守るという集団免疫作戦を時間をかけて遂行しつつ薬、ワクチンを待つということは可能であります。

現にイギリスは当初それをやると決めましたが、自然な感染を放置したら死者が20万人出るという予想外の研究結果にジョンソン首相が驚いてやめました。しかし対応が遅くオーバーシュートがおきてしまったイタリア、イラン、スペインは、もうすでに多くの犠牲者が出ているのだから若者に集団免疫のバリアを作る作戦に移行する(している)かもしれない。すると高齢者はさらに亡くなる、それをやむなしとする、トリアージもある。人の生死に人の意思が関わる。とても恐ろしいことです。

ではアメリカはどうか?トランプ大統領は3月29日にCNNで「死者20万人以下なら非常にいい仕事(very good job)をしたことになる」と言いだしました。いよいよ来たなと思いました。どこまで深く考えた発言かは不明ですが、人口がイギリスの5倍あるアメリカで20万人より少なければ上等だろうということでしょうか。とするなら、選挙戦略上トランプは封じ込めはあきらめて本音は「集団免疫」戦略に切り替えた可能性があります。

粛清する(故意)か死を容認する(未必の故意)かの違いであって、トランプの意図は金正恩とそうかわらないかもしれないという恐ろしい話です。意図というより、それは不可避な真実なのだから、それに即してベストをつくせばいい仕事だという「確信犯」になるかもしれないということですが、彼が善意であろうとなかろうとトップが決めれば下はそう動くのです。医療現場の方々は命を守ろうと必死の努力をされる、そのことに僕は一片の疑問もありませんがトップの意図の変質や汚染は彼らには隠ぺいされて伝わりません。トランプがふたたび大統領になるための good jobで20万人の命が失われる、そんなことがgoodなわけないのですが、それが限られた選択肢では最善策かもしれないという恐ろしい所に人類は追い込まれている。COVID-19はエイリアンだと僕が指摘したのはそういうことです。

一方で、我が国はというと、一昨日、某病院で医療側の感染が出て、検査してみたらさらに陽性者が何人か発覚した。この事例ひとつ見ても、韓国なみに検査すれば日本の感染者は公表よりずっと多いでしょう。おそらくその発症していないキャリア集団が「感染経路不明の感染者」を増やすところまで増えてしまっていることを示すのがここ数日の東京都のデータではないでしょうか。それは初動の水際対策がザルだったばかりか、つい最近まで海外旅行者までユルユルだった厚労省の大失敗のツケがとうとう東京に来ているという結末です。それは感染研の検査しない戦略と共にいずれ大問題になるので隠すしかない、つまり、そのために日本もトランプと同じ事後的集団免疫戦略に転換した可能性がある、だからアメリカは国民に帰って来いと急に言い出したのではないでしょうか。

アベノマスクに300億円。我が家は5人家族だから1500円の税負担です。1枚750円の布マスクを買ったことになる。その金は医療従事者支援に使うべきじゃないでしょうか、どう考えても。30万円の支給もよくわからない。困った人の一時しのぎにはなるが1,2か月で消費して終わり。抜本的な解決ではない点、マスク2枚と本質は同じでしょう。しかも平等に給付はできないし、給付を受けようと役所に行列ができてクラスター感染でも発生したらどう言い訳するんでしょう?

マスクはともかく30万円は確実に歓迎されます。でもどちらも救済策としての持続的な意味がないバラマキなのは共通。どうも政府が「全国民的イベント」を無理にでも作ってアピールしたがっているように見えます。「タオル投入」がなぜこんなに遅いのか国民は誰もわからない。都知事も医師会も早く出してくれ。でも出ない。それが国の権威だとでもいうように。医療崩壊リスクが高まるという専門家の知見を覆してまで「慎重に検討」したのがいったい何だったのか、国民は知る必要が出てくるでしょう。

やっと緊急事態宣言は出ました。しかし逆になぜここで出たのか。金曜に財界トップの間では4月5~7日に出るとささやかれてましたから3日時点で準備に入ったようです。でもなぜそこだったのか?不明ですね。終了をGW明けにしてそのぴったり1か月前みたいな、いかにも役人が考えそうな、そんな浅はかなものだったらふざけんなとつい考えてしまう。なんといってもここ一連の安倍政権の行状の透明性欠如は非常な不信感を生んでいるのです。どうもこの政権は「全能感」でもあるのか「わたし失敗しないので」路線を行きたがってるように見える。まずいことは隠して、国民にそう見えるようにパフォーマンスしているように感じられてならないのです。経営者なら確実にとっくに首の人たちが、いつの間にか部下を首にする裁判官の席に座ってる。そういうのだけ磨き抜かれた高度なスキルを持っている感じですね。

ちなみに、トランプは「4月に終息」とコロナを甘く見て大失敗しました。ところが事態を認識すると「俺は専門家じゃない、国家のチアリーダーだ」とロベルト・コッホ賞金メダリストでウィルスの権威アンソニー・ファウチ博士をテレビに呼んできて例によって勇ましいことをまくしたて、博士が「そんなことをしたら大変なことになる」と諫めるという姿を国民に見せた。一方でジョンソン&ジョンソンやプロクター&ギャンブルなどの経営者も呼んできてワクチンや人工呼吸器を早く作れと、GMは何やってるんだと、こっちは自分が指揮してるぞという姿もテレビで国民に見せて支持率を上げています。

「世界最高の学者ファウチが『このウィルスはわからない』と言ってるんだ。神のみぞ知るというのが真実なのです。素人の俺がわかるわけないでしょ?でも必ず解決します。大統領としてあらゆる手を尽くしてアメリカのために全力で戦っているのをご覧あれ」と意思決定の現場をテレビで国民に見せ「透明性」をアピールして国民を安心させている。それで「まあ失敗はしても、あいつは会社2つ潰してドツボから這いあがったタフな奴だ。有事には強いだろう」という空気が出ており、黒人の支持率までオバマを超えてます。失敗はしても認めてしまう人間力があれば、「透明性」こそが切り札になるのが今の世の中です。

ところがこっちはどうだ。密室感満載ですね。それで満を持してポロンと出てきたのがマスク2枚だからズッコケ感満載だったのです。御簾の向こうで「専門家の意見をききます」じゃないんです。雁首揃えて時間をかけて慎重に検討したからウィルスを退治できるわけじゃないんです。そう見せること自体がいまどき全く逆効果であることすら知らない。ネット社会は情報コモディティ化社会で、科学情報で政府しか知らない情報は、それを知って貴殿方がどう反応するかだけです。そんな馬鹿な事があり得ないぐらい心ある国民はもう完全に見抜いてしまっています。このブログもおそらく多くの人が読むことになるでしょう。つまり、安倍さんは憲法改正したいなら(それには賛成だ、やってくれ)最後の勝負をかけてトランプぐらいの腹芸しないとだめだ。国民に人間力でリスクを取って直接語りかける。もうそこまで来てますね。エビデンス見るまで断定しない役人のペーパーなんか読んでたらもう完全にアウト。それで遅れたと国民に思われたら、はっきり言っておしまいである。

いま東京都民は不安がとても増幅しています。武漢ウィルスが欧州型に変異したという学者もいます。ニューヨークの動物園ではトラまで感染してる。ここで「全国民」目線で考えるのが「国の仕事」だといわれてもどうなんだろう?僕は人生初めての事態に遭遇して、ウィルスのことよりも今は「国って何なんだろう」という思いが沸き起こってきてます。平時はともかくこの有事に至っても感染者ゼロの県と東京都を同じ目線で見る意味があるんだろうか。僕は国民であり都民でもあるのですが、こういう時に命を救ってくれるのは東京都なんだろうと思う。都市部の国民はだんだんそう思うようになるから、自民党政権はパフォーマンスしようと焦るのかもしれませんね。

東京都民は小池都知事を直接選挙で選んでおり、安倍首相は山口県の人(第4区)が選んでいます。有権者数は東京都が約980万人、山口4区が約25万人です。どう考えても、子供だっておかしいと思うのですが、そうした矛盾をはらむのが議院内閣制です。内閣は国会に対して責任を負うのだと。しかしその国会議員が公選法違反で、つまり私利私欲のために議員になりたいというあかしで逮捕されるかもしれない、そんな連中が僕の命を救ってくれるの?という、これまた子供でも不思議に思うものなのです。我々都民が小池さんに頑張ってもらいたいというのは、制度論はともかく、自然にあたりまえでしょう。

結論ですが、以上のような物事に僕は本来ほとんど関心はございません。分類すれば非政治的人間のほうに属すると思っていますし、あんなリスクリターンのよくない大変な仕事をやってくれてる政治家のみなさんには頭がさがる思いがあるのです。しかしここまで非常事態となると見聞きしたものを深く考えてしまう性質でもあります。いち国民として、日本の安全と平和を願う気持ちはみなさんと変わりません。政治家がどうあれ、いくらお粗末な失敗を重ねてくれようと、前稿に書きました日本人の宗教ともいえる清潔さと従順さが働きさえすれば、我々は難局を乗り越えられると固く信じております。

 

(本稿は筆者の個人的雑感を開陳したものであり、政治的意図はまったくございません)

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緊急事態宣言

2020 MAR 30 16:16:35 pm by 東 賢太郎

安倍首相
1. 今の段階では緊急事態宣言はないがぎりぎりの瀬戸際だ
2. 自治体との緊密な連携の下、感染拡大防止に全力を尽くす
3. この闘いは長期戦を覚悟する必要がある
4. 緊急事態宣言に至ることも想定して経済対策を策定する

吉村大阪府知事
1. 感染は指数関数的に拡大する
2. 瀬戸際ならすぐに緊急事態宣言すべき

感想
1. 官邸と国会議員に「指数関数的」がわかる人はいるのか
2. 水際は大失敗してどうして瀬戸際はうまくいくのか
3. 長期戦にもちこんで失敗すると経済損失も指数関数的になる

緊急事態宣言
1. 吉村氏に緊急で首相をやってもらう
2. 厚労大臣を医師(上氏、村中氏など候補多数)にかえる
3. 国会議員を半分にして浮いた国費を医療関係者と困った国民に現金で給付する

 

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若者のための政治講座

2020 MAR 21 0:00:26 am by 東 賢太郎

(1)「役人にすべて責任おわせるわけにいかない」(麻生財務大臣、自殺した財務省職員の遺書について)

日本国は都合悪いものを穴掘って埋めてしまう国とは違う。役人がおえないならだれかが負わなくてはいけない。

 

(2)「有識者会議で継続が決まったのに予算打ち切りを通告された」(山中教授)

iPS細胞の予算枠を削った官費でコネクティングルーム不倫の女性役人。ノーベル賞学者より偉いらしい。写真見たが、諸事においてよく理解できない。

 

(3)「新型コロナウイルスはパンデミックと言える」(テドロスWHO事務局長)

「すでに雨です。傘を持って出かけたほうが良いと言えるでしょう」。絶対あたるお天気オジサンと人気である。

 

(4)「検査、検査、検査。疑わしい例は全て検査するのだ」(テドロスWHO事務局長)

WHO本部の職員2人 新型コロナウイルスの感染確認(17日のNHKニュース)。オジサン、きみも検査してくれ。

 

(5)「宮崎県松島基地で聖火をいただくことになっており」(森喜朗会長)

オーストリアとオーストラリアは大丈夫だろうか。左卜全の世界になってきた。

 

(6)「敵航空母艦および巡洋艦各一隻を大破炎上せしめたり」(大本営)

この発表の翌日8月15日正午、昭和天皇の玉音放送があった。

 

(7)「マスクをしないで最後まで頑張る」(森喜朗会長)

マスクは自分のためでなくヒトのためなのでしてください。

 

(8)「3つの三本柱でいきます」(専門家会議、尾身茂副座長)

9本あるわけではないようだ。今回は政治にソンタクはない発言があったが、失敗しても「役人にすべて責任おわせるわけにいかない」らしいから安心だ。

 

(9)東京高検検事長の定年延長「問題だ」55%(朝日新聞世論調査)

「テレビのワイドショーが韓国政界の重要人物を “タマネギ男” といって笑いものにしている、日本も滅びるね」(朝日新聞)

 

(10)「発言を撤回し、深くお詫びする」(森まさこ法務大臣)

それさえしておけば何をしようが大臣はクビにならない国である。あまりにあるあるなんで、この人マジに「それはセンセイ~」の彼女と思ってた。

 

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新型コロナはエイリアンである

2020 MAR 16 18:18:15 pm by 東 賢太郎

個人的に「コロナ戒厳令」に突入したのは世間がまだユルユルだった1月末だ。僕がやられたら会社は終わるので仕方ない。電車は人が2メートル以内にいる時間は乗らず、人混みに近づかず、会社では1日3回の手洗いと消毒、リステリンのうがい、ハナノアの鼻孔洗浄をやっている。「正しく恐れましょう」はもっともらしいだけで意味のない標語。敵が正体不明なのに何が正しいか誰がわかろうか。未知のウィルスのアタックは宇宙人の侵略に等しいと思わなければいけない。特効薬、ワクチンができるまでは「わけのわからないものを体内に入れないこと」以外に手はない。

ウィルスは宿主の体内に侵入しDNAを複製して子孫を残す。脳はないのにあたかも意志があるかのようだ。宿主の免疫力に制圧されないようにイタチごっこで次々と計略を弄して悪さをする。では新型コロナウィルスの「計略」とは何か?1月末の武漢チャーター第1便帰国者から2人の不顕性感染者が出たことで、僕はこう推測した。

①潜伏期間を長めに設定しよう

②初期症状を軽めに設定しよう

③そうすれば元気な感染者があちこち行って子孫を長期間ばらまいてくれる

この計略はSARS、MARS、インフルエンザにはない。だからそれらが問題なく収まったからといって今回もそうだとはいえない。新型コロナの計略は、植物が蜜に寄ってきた蜂の体に花粉をつけ、遠くまで運ばせて子孫を広くばらまこうとするのとよく似ている。花を咲かせる植物はそれで数億年も繁栄しているのだから、この計略は蜂と人の違いこそあれ成功する可能性が高いと思うべきだ。現在の途中経過の感染率、死亡率の増減や多寡に一喜一憂するより、人類にとってかつてない特性を持つ厄介な存在だと最大限に被害を想定したほうが有益だろう。

ひとつの救いとしては、ウィルスは子孫を作る工場であり運び屋である宿主を殺してしまっては意味がないから、一定の拡散をもって共存をはかり毒性が落ちるという話がある。しかし、植物も大事な運び屋であるはずの蜂を捕まえて食べてしまおうというのが出てくるからあまり善意に期待するべきではないだろう。

以上がわかったとして、ウィルスは目に見えないから怖さの実感がわきにくいのではないか。僕は新型コロナをビジュアル化するならSF映画にあった地球外生命体「エイリアン」だろうと思っている。隊員の体に卵を産んで腹を食い破って出てきて、次々と人を襲って食い殺し、宇宙船のどこに隠れているかさっぱりわからず、知能が高くてどんな武器でも殺せないあの気味の悪い怪獣である。

となると、こういうことになる。エイリアンが地球に来てしまった。やっつけてくれるスーパーマンが現れるまで、食われる犠牲者(感染者、死者)は世界中に際限なく増える。検査して陽性とわかっても特効薬がないから犠牲が止まるわけではない。陽性⇒陰性⇒陽性の人も出たから水疱瘡ウィルスのように一生体内に棲みつくかもしれない。医師も学者も犠牲になってしまうかもしれず、つまり行きつくところまで行って人類滅亡も否定はできない。1年後に特効薬・ワクチンができたときには、ウィルスはDNAを変異させている可能性もあるからだ。

ひとつだけそれを止める方法は、世界人口のすべてが今から無期限で家に閉じこもることだ。そうすればエイリアンは外に出ないから今以上には広がらない。しかし経済は確実に崩壊して息の根が止まり、むしろこちらで死者が出る。だから外出自由と外出禁止のどこか中間に「妥協点」を見つけるのが唯一できる施策だ。まず政治判断でイベント、学校に自粛要請をして、さらに緊急事態宣言を可能にした安倍首相のそれはまったくもって正しい。決めるプロセスがどうの、効果が上がったの上がんないのと騒ぐ野党は本当に能がない。今はロジカルに正しいことをやるしかなく、やってみないと効果など誰もわからない。わからないから緊急事態なのであって、その法案可決に賛成しながらそういう質問で揚げ足をとるなら真正の馬鹿である。

僕が心配なのはもうひとつの病気だ。エイリアンがどこに隠れているかわからない不気味さに世界の人々が怖気づけばクラスターは自ずとできにくくなって「集団感染」は防げたとしても、今度は人間本来の喜びや活力が犠牲になって「集団鬱病」が蔓延する。外出しなければ気が萎えて諸欲が消えうせ、大きな消費もせず、サービスも求めず、食料、薬など巣ごもりの必需品以外は売れなくなる。減収になる企業は必然として固定費削減に走り、いずれ人件費に手をつけるので失業が増え、ますます消費が減って経済が停滞する。これが意味するのは、世界的なデフレ・スパイラルである。

デフレは資本主義経済を殺す毒キノコである。食べてしまうと身体機能が麻痺する疫病にかかる。かつて人類が戦ってきたおなじみの疫病であるインフレは発熱(金利を上げる)で重篤化を抑えられるが、デフレでそれをすると体の方が死んでしまうから低体温症(マイナス金利)という未曾有の症状になる。医師である中央銀行が出せる薬がなくなる点で新型コロナと同様の事態である。経済活動が死ねば税収が途絶えて政権も倒れる。いや税収の心配をする前に大量失業で国民が飢え、暴動、革命で一部の政権は倒されるだろう。朝鮮半島は危機的だが中国も可能性があり、中東、南米、アフリカは危険であり、選挙という文明の形をとるがアメリカも日本も例外でない。

株価というものは細部だけ見れば持っていた人がパニックで売って下がっているように見えるが、マクロ的に(鳥観図的に)見れば経済の健康状態の忠実なバロメータである。投機家の売った買ったで上げ下げしているのではない。デフレで上がることはなく、従ってこの下げは金融危機であったリーマンショックとは構造的にまったくちがう。下がるところまで下がれば自律反発という安易なものではない。比喩で書くなら、エイリアンと毒キノコが同時に地球上に蔓延しつつあり、政治家も学者も医者も五里霧中という中世以後の人類が経験のない危機が襲っていることの、最もリアルタイムに数値化された、かなり信頼に足る現象であるからだ。

その究極のリスクがうっすらと(まだうっすらだが)見えてきたいま、感染が収まれば元に戻るさという楽観論は確実に消えていくだろう。政府の施策は医療崩壊を回避するために感染のピークの山を低くする方に、つまり時間を稼ぐ方に向かう。どんなに早くても1年後というスーパーマンの登場(即ち、特効薬、ワクチンの開発)までに人類はエイリアンに食われ続けるが、食われ方はゆっくりになるように仕向けようということだ(これは残念ながら正しい施策だ)。ということは、すぐにでも敵を撃退しないとやりようのないオリンピック開催はそもそも無理であり(だいぶ前の稿にそう書いた)、G7緊急テレビ会議での「エイリアンは来年までいますがオリ・パラは完全な形で実施します」という安倍首相の論理矛盾を説明する答えは延期しかない。

このままだと世界中の集団鬱病の慢性化がデフレ・スパイラルに至ることが次の恐るべき難題になることは不可避である。1年も食われ続けてエイリアンに怯えていれば、毒キノコは間違いなく地表を覆うだろうという危機なのである。その病に金融政策はビタミン剤にはなっても特効薬にはならないのは赤子でもわかる自明のことだ。GDPの6割を占める国内消費が突発的かつ持続的に減るということは、日本の人口が突然半分になってしまったような緊急事態なのである。資金需要はないだろう。そこに元から低い金利をさらに(といっても、ちょっとだけ)下げて何が起きよう?そこで日銀がETFを買えば株は上がるだろうなどという稚拙な考えは市場を愚弄しているとしか言いようもない。悪いがそういうことについて投資家は政治家や役人より賢いし、この期に及んで「リーマンショック級ではない」と発言できる日銀総裁が危機管理に何の役にも立たないことを国民はよく覚えておくべきだろう。

やるべきことは前回書いた。はっきり言って処方箋はそれしかないが、それが必要十分条件であるかどうかはやってみないとわからない。米国が崩れだしマグニチュードの問題が出るなら消費税は0%、国債を含む財政出動は総額30兆円は打ち出さなければ効果はないだろう。

我々民間人である一般市民はどうしたらいいのだろうか?収入はほぼ全員が減ることは必至だろう。減らないのは政治家と役人だけだ。皆保険の日本国に生まれたことを感謝はするが、ともあれ自分や家族や会社のためにまず身(健康)を守るしかない。人ごみに近づかず、無用なものは手を触れず、1日3回の手洗いと消毒、うがい、鼻孔洗浄をし、ストレスを溜めずによく食べ、よく眠るしかない。これを励行するしかない。それでもエイリアンに食われる可能性はあるが、その場合は運が悪かったと観念して家で寝るしかない。

デフレは毒キノコをはやす

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新型コロナ専門家会議に違和感

2020 MAR 11 22:22:18 pm by 東 賢太郎

新型コロナウイルス対策専門家会議副座長の尾身氏の以下の大前提に3つの違和感がある。

【感染拡大の防止に向けた我が国の基本戦略】

基本的な我々の考え方は①社会経済機能への影響を最小限としながら②感染拡大の効果を最大限にすること

 

違和感1

この人は経済社会機能の専門家ではない

違和感2

ウィルスの正体が不明なまま②の「効果が最大限」の判定はできない

違和感3

①と②とは「解のない連立方程式」である可能性がある

 

この3つに明快にお答えをいただかないと、日本国はおかしな大前提で防疫対策をしていることになる。

 

専門家会議は専門領域での意見聴取の場である。①まで尾身氏に委ねるなら官邸の職場放棄であり、そうでないなら尾身氏の忖度としか思えない。ここで言う忖度とは知的売春の意味である。前者なら政権は国家を守るガバナンスを喪失しており、後者ならこの会議は国家戦略意思決定の場ではなく、「専門家」という意味不明の冠を借りた政治ポーズと国民教化の場である。

新型コロナウイルス対策の専門家は②だけを目的としたピュアに科学的見地からの意見を述べるべきである。それを理解したうえで社会経済機能への影響を考慮するのは政治家の仕事であって、科学者の意見が政治で汚染されるならそれだけで危険である。そして内閣と国会議員が科学者の意見を科学的に理解、咀嚼する知的能力がないなら国家的危機である

 

「パンデミックの脅威が現実味を帯びてきた」(WHOテドロス事務局長、3月9日の会見)

なんだこいつは、ワイドショーの芸能キャスターか??

こんな馬鹿のいうことをきいて新型コロナの感染症指定が1月27日まで遅れ、政府の初動の足かせになっていたとするなら国家的大問題である。

なぜなら武漢閉鎖は1月23日だ。その前日に武漢市民が500万人逃げ、成田空港に9000人来ている。感染症指定以前であり検疫はワークしてない。クルーズ船の対応ミスどころか、この時点でもう北海道から関西まで現状の種はばらまかれていた可能性が大いにある。

ちなみに欧州でイタリアだけ突出して罹患者、死者(中国に次いで2番目)が多いのは、北部に居住する相当数の中国人労働者が春節(1月24日~30日)で一斉に帰省してウイルスを持ち帰ったためとするのが現時点の定説であり、クラスターごとの持ち込みという点において同様のことが日本でも起きたと想定すべきだ。イタリアはすでに国ごと封鎖し、本日より2週間の全店舗閉鎖(薬品、食料品店を除く)になり、60才以上に人工呼吸器を使えないという医療崩壊への臨界点に至っている。臨界点とは超えるとカオスを引き起こす限界点という意味である。

 

社会経済機能への影響を最小限にするなら

経済対策まで後手後手となるとすべてにおいて危険である。日銀の株買いのお化粧でお茶を濁すなど論外。馬鹿もいいかげん休み休みにしてくれ。経済活動そのものに楔を入れないとインバウンドが剥げる程度の話では済まない、日本人の活動、モビリティ自体が再起不能レベルまで鈍化し消費が長期減退、企業業績も設備投資も大幅後退。米中も同じ穴の狢で外需も長期に見込めず、失業が蔓延して社会はパニックになる。リーマンショックどころでない株価大暴落があり得る。即刻に時限立法で消費税を5%とし、コロナ国債を発行して日銀に引受させ数兆円の緊急財政出動をするぐらいのことをしないと経済崩壊がおこり、治安崩壊を経てひいては医療も崩壊するだろう。

 

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国会議員さん、お仕事なんなの?

2020 MAR 5 23:23:49 pm by 東 賢太郎

海外と話すといままでは横浜のクルーズ船だけがやたらに有名であった。ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、上海、香港、ソウルの旧友や投資家で、何百億円も動かしているそれなりの人たちだから日本の立場を悟ってくれて、やんわりと「災難だね」という感じだったが、最近は公表される患者数の少なさがにわかに話題になってきた。「日本の医療は素晴らしい」という称賛ではない、「そんなはずはないだろう」「何か隠してる」と疑念を懐く風にである。なにせこっちは日本の株式への投資をすすめているわけで、半端でないお金を運用する人たちはシビアに内情を調査しているが、疫病検査システムまでは知らない。国によって濃淡はあるから一概には言えないが、総じて「日本の医療はトップクラスなのに検査していない」が各国で急速に有名になっていると思われる。やっとPCR検査が保険適用になって窓口が広がったようには見えるが、日本政府の伝統的お家芸である「小出し連発」「後手後手対応」の見本としか思われてないし、ここまで事態が至ったことへの疑念が消えることはない。

「なぜだ?」ときかれても、「実は日本人も誰も知らない」と答えるしかない。それが真実の、お客様に最も誠実な回答だからだ。そしてだいたいこういう風に説明させられる羽目になる。日本はユニークな仕組みがある。「ホケンジョ」なるものが全国に500近くあり国の管轄下にある。ここでいう国とは「コーローショー」といい、英訳は Ministry of Health, Labour and Welfareである。医師は患者に接して臨床的な検査(clinical test)をして新型コロナ(COVID-19という)が疑われると判断したならば、PCR検査をすべしと「ホケンジョ」に伝えるわけだ。判断はそこがする。

こういうと、たいがい「医師のダブルチェックか?」とくる。「いや、対応するのが医師とは限らないしホケンジョがするのはチェックじゃない、検体を採取して検査機関に送るかどうかの approval (承認)だ、法律は読んでないけど authorization (認可)かな、とにかく、法的に権限のある公的機関だからここでNoとなると国民に検査を受ける手だてはない。明確な判断基準は明かにされずに『検査、致しません』のケースが多いときく。キャパは一日3800件分はあるという医療関係者もいるんだが」「医師でない人が判断?じゃあ臨床医は何のためにいるんだ」「あまりにいい質問で答えられない。認可すると患者が殺到して医療崩壊(medical collapse)になるという声もある」「でも、しないとmedical disaster(医療災害)になるよ(笑)」

これは昨日の英国人との会話だ。医師の診断を役所が覆して人命が失われるかもしれない国は世界で日本しかないと言われた。訴訟続出になりかねない、なんでそんなリスクを取るのかと。そうなんだろうが、こっちもそうなんだというしかない。こうなると売り言葉に買い言葉で、影響力ある人だからいろいろ弁解は試みたが、あんまり納得はされなかったろう。保険適用の問題が解決して保健所以外の入り口は用意されたが、専門外来なるものが本当に間口を広げてくれるのかはまだわからない。「それなら船(ダイヤモンド・プリンセス)の乗客、乗員の検査もそうだったのか」(彼はそう言わなかったが)と憶測が飛んでしまっても止めようがない。国民に知らしめてないツケはこうして塵も積もって大きくなる。株式を取引するビジネスでは追認的な役所の公式発表なんか誰もあてにしていない、情報はビジネスの是非を判断するなまなましいインテリジェンスの一部として現場レベルで伝播していくことを外務省はわからない(認めたくない)だろうし、そこからレクチャーを受けている政治家はもっとわかってないだろう。

検査データはGISAIDという世界的なインフルエンザウイルスのデータ共有プラットフォームに公開されることを知ったのはこの東洋経済の記事だ。

中国・新型コロナ「遺伝子情報」封じ込めの衝撃https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200305-00334358-toyo-bus_all

ということは遺伝子情報の登録・改変履歴をブロック・チェーンのように知ることができるので、事故った電車を人ごと埋めてしまう国が、困ると失地回復の秘技としてくりだす「なかったことに」の術は通用しないはずだ。別に内容には驚かないし、本件がもし中国の生物兵器開発での何らかの人災であったとしてもテロとまでは思わないが、習近平政権はウィルスの正体は確実につかんでいるのだから国家渾身の対応ぶりは当然であったことがわかる。発祥の理由はともあれウィルスとの「戦争」であることに彼我の差はない。わが国も戦争だから国民も耐え難きを耐えてがんばっているのであり、挙国一致という言葉はミスリーディングではあるが、首相か官邸か自民党かはともかく国の決めたことはウィルスをやっつけるためのはずだから、君が代を歌おうが歌うまいがここで一致しないという人はないと思料する。

その角度から見るに気になるのは、医師である医療ガバナンス研究所の上昌広理事長の「検査は医師から民間に委託すればいい、民間はその能力がある。それをさせないのは厚労省で何かさせたくない理由があるんでしょう」というTVでの発言だ。単なる役所の縄張り意識なのか、何か政治や利権が絡むのだろうか?思いおこせば、2014年だったか、そうであった例のSTAP細胞事件も本丸はうやむやのまま、小保方さんへのバッシングというまるっきり事の本質でない所で幕引きになってしまった。ウィルスは兵器でもあり国防上の理由があるという正鵠を得た前提を取っているのか、集積した検査データは経済的価値もあろうから独占したいだけなのか、研究者と臨床医の関係が微妙なのか、その辺は素人には見えない。しかし、海外のプレスや大衆は都合よく解釈はしてくれない。「人命より重いものが日本にはある」と見える姿を世界に晒してしまっているという近代国家にあるまじき事実だけが世界にばらまかれているのであり、インテリジェンス(諜報戦略)が存在しないどころか誠に見苦しいほど下手くそである。

国民にも海外にも意図不明だからあらぬ憶測を呼ぶのは制止できない。トランスペアレンシー(透明性)が組織の踏み絵になるこの時代に、形だけであれ最も気をつけるべき点を堂々と踏み外してしまっているのだから実は北朝鮮なみの中世的思考が残る国家と思われて何ら言い訳できない。韓国が防護服を着てドライブスルーのルートまで動員して徹底的に検査したのとあまりに対照的だ。習の走狗であること世界の常識であるWHOのテドロスなどを信じるだけでも信じ難いが、他国の患者数が増えるにつけ「患者数を押さえる偽装工作だ」と疑われだし、ついには「習近平訪日へのソンタクだ」が定説になるのを成すすべなく放置してしまった。それだけでも大罪だが、その習本人に「日本は危なそうなのでやめときます」という我が国には限りなくみっともないアピアランスを作られてしまった。何なんだこれは?すると国際世論は「これはIOCにオリンピック開催は大丈夫と見てもらう工作だったんだ」となっていくだろう。これでIOCにまでダメ出しされたらもう救いようない馬鹿丸出しだ。

ついでながらオリンピックはカネだ。命を扱うWHOでさえそうなのだ、遊興であるスポーツなど全部ポストはカネで買われてるのは自明未満である。オモテガネの方は「ごめんなさい、がんばったけどみなさん病気は怖いよね」でシラを切って終わり。IOCは日本のメンツや機会損失なんか完璧にどうでもいい。想定もなかった米国の放映権料消失が気絶するほど痛い。延期はない。利にさといバッハはやるぞの姿勢を見せているが日本のお・も・て・な・しの精神を買ってくれてるわけでも私はマスクなんかしませんという森さんの武勇あふれるリーダーシップに共感しているわけでも何でもない、IOCとJOCは見事にたまたま相互に何の関係もない利害が一致してるだけだ。ウラのほうは不気味でアンワインド(巻き戻し)はこわい。ここは我々の想像を絶するものがあろうから週刊誌の出番だ。その世界、もらったもんは返さないし裁判なんかジョークなのである。誰が泣く?言うまでもない。そもそもそんなに望んだもんだったっけ?という揺り戻しが利権のある政治家にはまずい。

上氏の発言があった「報道1930」で自民党の新型コロナウイルス関連肺炎対策本部本部長・田村憲久議員が「必要なら自民党に言って下さい」と言ったが、誰が見たって必要なんだからあんたが早く言えよ、それが仕事なんだろ?とここまでくると滑稽でしかない。まさかそんなことはあるまいが、ガバナンスを握ってる自民党が、科学などわけがわからぬ文科系の浅知恵のポジショントークで神輿に乗ってるだけで専門家集団の厚労省を動かせないのか、中国に検査データを渡したくないなどの国家戦略的な深い理由があるのか。ここは野党が徹底的にやらないと、国会は開けると1日1億円も税金を費消するのであって、いったいキミたちの仕事は田舎のプロレス以外になんなの?ということにもなる。

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不顕性感染者ありは非常に重要な情報

2020 JAN 31 23:23:11 pm by 東 賢太郎

濃厚接触者とは何かと思って定義を調べたが医学用語でも法律用語でもなく、とにかく濃厚に(2メートル以内で30分以上会話するなどの)接触をすると危ないという程度の事らしい。では誰と?発症者である。厚労省は、37.5度以上の発熱がある人、または発症した人だけを検疫の検査対象という前提で水際対策をしていると聞く。

ということは、武漢から帰国便で2名の無発症キャリア(不顕性感染者)が見つかってしまった時点で、国境での検疫防御がワークしていなかったことが発覚したわけである。封鎖前の武漢市から脱出した中国人は500万人で脱出先のうち成田は3番目に多い9000人だそうだ。不顕性感染者はその2名の発覚以前に中国人旅行者としてたくさん入国してしまっていた高い可能性がある。実はもう騒いでも遅いのだ。

「誰が飛行機や船に乗っていたか」が事の本質ではないことを政治家の誰が論じたろう。武漢からの日本人帰国者は全員検査するが、「ウィルスが体内に有れば発症している」という前提で中国人入国者は見のがしたかもしれないというのは国家として大問題だ。不顕性感染者からでもおたふく風邪、風疹、インフルエンザはうつるという厳然たる事実があるのだから、DNA解析ができていない新型コロナウイルスがその種に相当しないとなぜ判断したか根拠が全くわからない。

根拠がわからないことは厚労省は認識していたのだろうか。しかし、していたとしても、わからないことを決めるのは首をかけた責任を問われるリスクがある。ちなみに経営においてそれを取れるのは失敗しても失職しない大株主のオーナーしかいないのだ。では国はどうなのか?政治家なのか官僚なのか?本件はそれを国民の前に問うたと思う。”今の日本国に本当に国を思うオーナーはいるのだろうか” という問題提起になったのである。

不顕性感染者が出たらどうするんだということを頭脳明晰な官僚が考えなかったはずはないと思う。しかし官邸は4月の習近平訪日の手前、中国人旅行者の入国禁止はしづらい。この「水際防衛」と「おもてなし」との間の、義務と忖度の、どっち側に落ちても致命傷の極めて狭い稜線を渡りたくない官僚が最もリスクのない前例踏襲という判断をしたとするなら仕方ないように思う。彼らは国のオーナーではないし、失敗して守ってくれる本物のオーナーも、今やこの国にはいないとふんだ証左かもしれない。

僕は日本の看板産業だった電機、半導体が中韓台にぼろ負けし、国の根幹が弱体化した遠因は企業のオーナーシップの欠如だと考えている。大企業、重厚長大企業ほどそれは顕著だ。大株主でないという意味でのサラリーマン社長でも昭和まではオーナー並みの気骨と責任感があったが、平成以降は著しく経営人材が軽量化し、任期中に大過なく最低限の役目をこなしつつ、お金だけは外人並みにもらいたいというマインドになったように思う。その牽引役は剛腕の外人にお願いしておいて、その取り巻きとして権力、カネのガバナンスを奪取しようという企業風土の寵児、それこそがあのカルロス・ゴーンであったのだ。

大株主であるオーナーは会社と同義で一蓮托生の存在だが、社長のポストを勝ち取ったサラリーマンは株主でもなく単なる取締役会という合議体の長に過ぎず、会社は命までかける場所ではないというのが大方の本音ではないだろうか。かような存在を東大教養学部の政治学の講義で佐藤誠三郎先生は「ポストの通過体」と呼んでいた。昭和初期に、天皇陛下の国体における位置づけが論じられ、国家に超然とした絶対の存在ではなく、あくまで国法に依拠した存在とする天皇機関説が出てきたのを思い起こさせる。

日本国のオーナーが誰かはここの論点ではない。誰であれ、合議体の長であれ通過体であれ機関であれ、サラリーマン気分ではオーナーに近い地位が保全され、覇権と気概を持つプーチンや習近平や金正恩とまともに伍すなど到底無理ということが核心だ。米国大統領とてオーナーではなく、軍事力、経済力あっての覇権であり、だからそのベースである知財をめぐって中国を徹底的に叩いているわけである。おもてなしは平時なら大いに結構だが、有事においては中国人入国禁止を決然と実行したフィリピン、北朝鮮の方がオーナーの振る舞いであり、一時は批判されても結局は習近平やトランプも一目置くのではないかと思う。

新型コロナウイルスに不顕性感染者があると知った以上、僕は終息宣言が出るまでは誰とも濃厚接触を避け、手すりつり革は触らず、エレベーターのボタンを押した指までもすぐアルコール消毒し、満員電車には一切乗らないと決めた。

 

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