バンカースで自分年金を作ろう
2014 DEC 16 13:13:54 pm by 東 賢太郎
子供のころお正月になるとこの「バンカース」というゲームでよく遊びました。はなやまという会社が米国製のゲーム「モノポリー」を日本バージョンにしたものです。多忙だった親父が家で遊んでくれるという貴重な機会でした。
いわば不動産投資スゴロクで、サイコロを振って周回すると給料がもらえ、止まったマスの土地を買って相手がそこに止まると支払いを受けるという単純なものです。しかし実際にお札のやり取りがあったりして子供心に面白かったのです。
購入代金と収益の割合(利回り)が良い物件を多く持てばどんどん金持ちになるという体感はなかなか資本主義社会の実相を鋭く突いていたと今でも思います。このゲームは現実にはバンカー(銀行)のひとり勝ちだった時代から、今は証券市場を通じてリート投資をすることで誰でも参加できます。金融の仕組みの進化です。
あるいは不動産物件の代わりに業績のしっかりした高配当の株式を複数所有しても同じことです。いまだ不動産神話が強い日本ですが人口減少国で値段が上がり続けることはないでしょう。税効果を考えると雑所得の家賃収入でもらうより配当でもらうリートは合理的ですが、その利得は株価が高くなることで調整してしまいます。
だから不動産収入に頼っていない一般の株式で、配当の安定性が賃貸収入並みにあるなら税効果調整もなく、しかも土地と違って株価はパニックセルといって関係ない要因で安くなる瞬間もあります。それをこまめに買って、リスクを低減するためにポートフォリオ(複数保有)にするのはリスク・リターンの観点から有効な方法です。これはバンカースで子供が遊ぶように楽しめる投資方法です。
僕自身そう思っていますが、老後はまとまった資金よりも安定したキャッシュフローの方が大事と思います。今までその役目を担っていた銀行の金利がスズメの涙であり、政府の年金政策はいずれ破たんします。それは皆さんよくわかっています。すると今度はそれに乗じて、人生最後のまとまった収入である大事な退職金の運用方法で金融機関の口車(まったくプロ性の感じられないものばかり)に乗ってしまう人があまりに多いのです。投資教育の欠如で利する金融ビジネスってなんなのでしょう?
つよくおすすめしますが、「老後キャッシュフロー」は自分で作るべきです。しかも誰でも簡単にできるのです。名づけて「バンカース年金」。預金利子よりずっと高い利回りが持続して得られ、株式ですからすぐ現金化できてお金の出し入れも自在で相続ももめません。ネット証券を使えば売買コストは僅少です。数字を扱うと頭の体操になりますからボケません。株を見るということは世情を見るということ、あらゆる話題に豊富になり友達もできれば社会に取り残されません。
僕はこの考え方を学んで実行する人はこれから確実に増えると予想します。なぜなら老後の人生の愉しみと生活の安定を同時に得る方法として合理的だからです。そうなるとその条件に適合する物件の価格(=株価)は上がりますから年金価値も増えます。キャッシュフローを生む装置そのものの値段も上がるので一石二鳥ということです。ただしここだけは少し知識のいる部分で、配当は利息ではないので下がる危険があります。そうすると株価も下がるから逆のことが起きて元も子もありません。
お薦めしてやり方をお教えしないのは不十分ですが、少しの基本的な勉強は必要なのでブログにはなじみません。講習会をやるか本にでもするしかありませんが、いずれ方法は考えようと思っております。
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アベノミクス選挙雑感(追記あり)
2014 DEC 15 0:00:42 am by 東 賢太郎
議席数については特に感想はありません。11月21日の拙ブログ「アベノミクス選挙の大義(今月のテーマ)」の想定の範囲内の結果です。デフレ脱却と景気対策が喫緊の課題であり、それに代案も実行力もない政党はだめだということを国民が見抜いていたという意味でしょう。戦後最低の投票率でしたが、反対票を投じなければ現政権継続が明白な情勢ですから、それは今のままでいいという消極的投票を含んでいると思います。
だから今回大義があったとするとそこに書きました財務省とのアコードへの影響でしょう。借金を負う身としてインフレがいいにきまってます。それは経済成長を伴う物価上昇でないと困るわけで、安倍政権は第3の矢の成功になりふり構わず進み、それを金融政策も全力でバックアップする、それがアコードになるはずです。
消費税増税の延期に国民は是の審判を下した、安倍政権はこれを霞が関対応への強力な援護と考え官業の規制緩和に切り込む余地が出るでしょう。しかし2%上げることにも是の判定をした。それを批判した野党には非としたわけです。そのぐらいアベノミクスの経済政策への期待があるということでしょう。民主党は代表も元総理も落とされました。経済政策への信任がないからと思います。なりふり構わずの条件は整いました。
為替と株の方向性はかなり明白ではないでしょうか。
(追記)
自民の獲得票数は2009年から毎回減っていて投票率が減った効果が野党票に顕著に出ただけ。圧勝といっても議席数も09年の民主党のそれ以下。消費税2%上げはコミットしてしまったのでもし景気が腰折れしたら自民は一気に浮動層の支持を失って09年の二の舞もありうる。
つまり景気持続の象徴である株高を伴って第3の矢の政策展開をしていくことが安倍政権には必至なのです。期待先行であろうと金融政策動員の腕づくであろうと、株高持続がマストです。しかし株価はバリュエーション上(特に大型株は)それを織り込んでいると思われます。中型、小型にはまだ魅力的なものがたくさんあります。
政府が株を上げると宣言しているようなものなのだから株安の局面があれば買うことは正解と思います。10万円でも買えるのだから「金持ちが恩恵を受けるだけ」というのは野党の詭弁です。リスクを取るかどうかだけです。リスクを取らなければ金持ちでも見返りはありません。しかし何でもいいというわけではなく、バリュエーションには注意すべきです。簡単にいえばPER、PBRが市場に比べてあまり高いものは避けた方がいいでしょう。
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アベノミクス選挙の大義
2014 NOV 21 22:22:43 pm by 東 賢太郎
株価というのは世の中のコンセンサスの指標です。けっして意味もなく上げ下げするわけではありません。例えば、
オバマ民主党大敗を世界がどう評価しましたか?
こう質問された時、最も客観性のある解答は何でしょう。株価です。11月5日以来、NYダウ平均株価は3%近く上昇していますから、「共和党の勝利を好感しています」と答えれば正解なのです。誰も有効な反論はできません。
「株価はコンセンサスで決まる」というのがコンセンサスだからです。それに逆らって、「いや私は悲観している」と株を売った人は損をします。逆に、オバマ再選の時の「オバマショック」でNYダウは300ドルも下がりましたが、その時、「いや私は民主党支持者だから」と株を買った人は大損しました。お金をドブに捨ててまで支持を貫きたい奇特な人はいないという前提ですが。
つまり、株式市場はコンセンサスがどうなるかを占う場なのです。このことを経済学者ケインズは「美人投票」と称し「1位になる人を的中させると勝ち」のゲームにたとえました。あなたの趣味でAさんが良いと思っても、周囲はBさんを選ぶと思えばBさんに投票しないと負けです。だから多くの人がコンセンサス(みんなが美人だと思うだろうBさん)を選ぶようになるのです。
さて、今回のアベノミクス解散総選挙はどうでしょう?
僕の記憶では11月10日ごろから憶測が流れ、株価が織り込みはじめました。10日の日経平均引け値は16,780.53円です。発表は18日夜だから翌19日引け値を見ますと17,288.75円で、今日が17,357.51円ですから発表時には織り込み済みでした。
10日からは徐々に織り込みながら3%ほど上げていますから、現時点ではコンセンサスは解散を概ね好感している、ということです。
今回の選挙には大義がないと野党は言いますが、あります。18か月先送りした10%への消費増税です。そこからの先送りはない、必ずやるという信を問う選挙です。その時点で経済が不調で増税が国民生活の足かせになるなら安倍首相は責任をとるという条件付きで。
これは日銀に金融緩和継続を宣言させて官邸と協調姿勢をとった財務省と、そのアコード(協調)を継続する唯一無二の選択肢だったでしょう。
このアコードが崩れれば緩和は終結し(日銀は本音はやりたくない)、株価は暴落します。その場合、増税もコミットされていないわけですから、国際社会での日本国債の信用力が落ちます。するとS&P、ムーディーズの格下げという事態になります。すると国債は売られ、日本の金融機関のバランスシートは悪化します。円は売られます。
つまり、資産効果が削がれ経済失速、デフレに逆行、金融機能がますます停滞、円安で物価高という四重苦に突入し、日本の国力はズタズタになります。
株高は企業と富裕層だけのメリットで大半の国民に利益はないと野党は言いますが、株が上がって誰が損するのでしょう?デフレ環境であったのに誰にも不利益がないというのは、大きな利益なのです。
ここで株が下がれば国民全員の生活に、例外なく大打撃があります。これは誰かが株で損するからではありません。
民主党があのまま政権に在ったら今ごろデフレが治癒の見込みのない重病となっており、日経平均はおそらく7000円以下で、被災者の方、社会的な援助が必要なかたがたまで含めて我々の生活はどうなっていたか、考えてもゾッとします。
株価というものは、それで誰かが儲けるだけだろうという他人事ではなく、誰もが影響を免れられない経済環境全体をしめすバロメーターなのです。結果として株を下げてしまうような政権になれば国民全員が不幸になるということを言っております。
円安はよろしくない、良い円安などないというのはブログで強調したとおりです。円安でもこの2年で日本の輸出は伸びてません。企業の海外資産が円ベースで増えて株価に一応はプラスですが見かけ上の増加ですから持続性はなく一時的な要因です。
だから円安イコール株高というのは株がよくわかっていない人たちの呪文にすぎない。しかし、いくらなんでもそのうち彼らも真相に気がつきます。今の円安はデフレ治癒の金融政策という、「投薬によるによる副作用の発熱」にすぎません。
しかしこれだって、ここから経済・株式オンチの政権が医師として治療を続けたらその発熱で患者が死んでしまいかねないほど、今の病状は複雑です。
野党の野合はいかんというのがかつての選挙でしたが、今の野党は解党はあっても野合する力すらない。政権担当能力など言うに及ばずあるはずがないのであって、消費税増税を18か月後にコミットする力も当然ありません。ということはアコードもなくなるわけで、従って、我が国は四重苦に突入し、国民の生活どころか中韓露になめられて国土保全すら危うくなります。
つまり、自公の負けイコール株価、国債、円の暴落なのです。だから解散総選挙がささやかれだしてから日経平均株価が「暴落しなかった」ということは、それがコンセンサスではないだろうと世の中が思っている明白な証拠なのです。
自公を応援しているわけではありません。それしか選択肢がないので困っているのです。選択肢なんかないだろうという意味で野党が「大義がない」というなら、それは正しいことを言っています。
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株式道場-未来を原理思考しない日本人-
2014 NOV 20 17:17:27 pm by 東 賢太郎
皆様どのぐらい僕の経済記事をまじめに読んで下さっているか知りませんが、これが去年の12月25日時点にご披露した2014年の日本の株式市場と円ドルレートの予想です。
来年の日本株を予想する (My thoughts on Equity Market in 2014)
この予測の結果、来年は弊社が運用アドバイスする資産を倍増していただけることになりました。我々は口先だけの評論家ではなく結果の成否でメシを食っているのでそれはビジネスとしてよかったということではありますが、僕の気持としては弊社の「アドバイスという商品」の価値を認めて下さったことが何よりもうれしいです。こういうお客様のために仕事をしたいと思うのです。ちなみに我々の運用の助言契約先に日本人、日本居住者はいません。
日本人は未来をまじめに思考して議論する人が先進国としては驚嘆に値するほど少数派の民族です。欧米人と決定的に違うのはそこだといってまったく過言ではありません。今日のことだけ一生懸命やりなさい、明日のことなんかわかるはずがないでしょという(本人が意識しているかどうかに関わらず)頑強な文化的刷り込みがあって、これが一般庶民ならともかくインテリ層までそうであるというのは何かどうしようもなく抗しがたい屈強な根拠でもあるに違いないと絶望的な気持ちになるばかりです。
確かにそうです。わかるはずがないんです未来のことは。でも多少はわかるかもしれないし、わかれば徹底的に有利でしょ、だから原理というものを解明すればいいじゃないか。そう考えるのが西洋人であり、僕個人も根っからそういう人です。もちろん日本人が未来を考えないというわけじゃありません、正確にいいますと、原理、ロジックというもので未来を見通す可能性というものを信奉していない、かたや西洋人はその信奉者である、だからこれはやはり宗教に起因する違いと思います(僕は仏教徒ですが)。
例えば月にロケットを飛ばす、それはロケットを月に命中させるということであり、2つの物体の位置を正確に「未来予測」することにほかなりません。それは物理と呼ばれている西洋人の考えた「原理」で知るわけです。日本人だって小惑星イトカワに探査機を命中させましたし、それを帰還させた応用技術力に世界は拍手を送りましたが、それは物理学という西洋の原理解明の学問をひも解いてのことです。教科書で習った方程式を解けば出る答えを「未来を予知した」という捉え方はしていないのではないでしょうか。
投資の世界での原理解明はまだ明確な結論がありませんが西洋人は真剣にその予測モデル開発競争をしています。これは科学に近く、僕の株式への関心もひとえにそこにあります。一般に日本では株というものは上がったり下がったりするわけのわからないもので予測はできず、景気とか業績とか屁理屈ぐらいはあるんだろうがしょせん台風の進路予想みたいなものだ、どうせわからないのだから競馬と同じばくちだろうという認識でしょう。したがって、ここが重要なのですが、投資信託を買って利益が出ても、それはラッキーだっただけであって、それを生み出した運用者に原理を介して未来を見通す能力があるかもしれないと思う人はほとんどいないのです。
スイスにいた頃、ある大手運用会社の会長に「どうして日本では成績のいい投資信託ほど残高が減るのですか?」と質問されました。そうなんです。西洋では逆が常識ですからびっくりするわけです。これは証券会社が加担していて、もう上がりましたからまだ上がっていないのに乗り換えましょうなんていう手数料商売が背景にあります。上がってないのは運用者が未来を見通すことに失敗した、つまり無能の証明なのであり、わざわざ手数料まで払って有能な方から乗り換えさせるなどナンセンスの極みです。
良い運用成績を出し続けるのは能力であり、たまたまアベノミクスで今年はもうかりましたというのではない。そう考えるかどうかは一つの主義であり、それを信じない主義もあります。僕らは前者であり、その能力があるかないかは僕ら自身もわからないのですが、もちろんあると信じているから会社をやっています。その結論が僕らの運用アドバイスの内容なのであり、お客さんから見れば(能力というのは結果でしか見えませんから)その方法論が正しいのだろう、だからそれに従ってみよう、というので資金を増やしていただける。だから僕らに求められるのは方法論を絶対に変えないことなのです。
それが他人に運用の判断をしてもらう側の原理であります。投資信託を買うというのは運用者の能力を買って手数料を払うわけですからその原理に則って行うべき行為なのです。成績の良い人から悪い人に乗り換えるのは、能力的にたくさん打てる三割打者に一割打者の代打を送るみたいなものです。だから投資信託を買われるなら「誰がどうやって運用してるの?」という質問をしなくてはいけません。証券会社のセールスマンでまともに答えられるのはあまりいないでしょう。「一流会社の一流ファンドマネージャーです」のような回答が来たら、即刻お断りした方が賢明でしょう。
さらに言うなら、そういうセールストークにのってしまう人に投資勧誘などすべきでないのです。むかし伝説があって、ある証券会社の地方支店の店頭にお客さんが大量の現金を持って現れ、「必ずもうかるわらんこを下さい」と言ったというのです。よくきいてみたらワラントだった。通じないのでウチは「わらんこ」はおいてませんとお引き取り頂いたそうですが、ばくちだと思うのはまだましだという話です。「必ずもうかる」と詐欺まがいのセールスにでもいわれたんでしょうが、そんなものが世の中にあると信じていること自体とても危険であり、我が国の投資教育は発展途上国なみの水準です。
それはおそらく帝国大学の経済学部がマル経だったことに遠因が求められるでしょうが、ではマルクスの資本論という書がどうかというと、少なくとも立派な未来予知の書であり、僕の印象では素晴らしく原理解明にこだわった書であると思います(その予想は当面は当たってませんが)。その原理を学んで信奉している大学の先生が教えると、その帰結として原理思考とはほど遠い国民が生まれる。このメカニズムはどういう原理に基づいているのかぜひ解明してみたいほどです。
ということで我々は当面のところ外国人の顧客しかもたないというポリシーでやっています。わらんこが下がったと文句を言われてもかなわないからです。
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旗幟鮮明ならざるが良し
2014 NOV 5 20:20:53 pm by 東 賢太郎
いま安倍政権にとって外交こそ試金石になりつつある。簡単にいえばこういう事だ。
①米国は共和党圧勝でオバマと議会のねじれが生じて2年ほど影響力が落ちる。内政的には経済政策に知恵のない政権はだめということ。オバマ以後(2年後)の金融覇権再建に軸足を移す政策をとるはず。ドルは強い。
②ロシアはウクライナ、クリミア問題で孤立しEUなしでの自立経済圏では食っていけない。内心は焦っている。何をやりだすか誰もわからない。なんとかに刃物状態で武力による威嚇に走る危険あり。
③EUは通貨も組織も存亡の危機にある。銀行の「飛ばし」は私見では100兆円以上あり金融の火種が再度くすぶっておりいつ爆発してもおかしくない。ドイツが一身に重荷を背負うのが馬鹿らしいと思いだしており求心力が落ちた。ロシアと軍事対立を想定しておりNATOでなくEU軍による防衛もある。
④中国は公害問題が実は非常に深刻(絶対に公表されない)で日本企業のクリーン技術に秋波を送りだした(尖閣問題が出なくなったのはそのためだ)。失敗すると香港の民主化勢力すら抑えきれなかったツケが回ってくるリスクを恐れている。金融の実態はもうかなりボロボロである。
⑤北朝鮮が日本にすり寄ったことで韓国の態度に変化が出ている(竹島の施設入札中止に出ている)。隣国の景気は非常に悪い。
この千載一遇の好機にどう立ち回れるか、それ次第で今後30年ほどの日本の立ち位置が決まるとある政府関係者からきいた。漁夫の利というと聞こえは悪いが、チャンスでいかに戦後の劣勢を挽回できるか。
ポピュリズムは結局は底辺にもプラスにならず誰の得にもならないまやかしであることが理解された。まずは米国で共和党が勝ち、日本にやや遅れて「リーマン前」に戻ったことは長い目で見ると世界経済にプラスである。
わが国は旗幟鮮明ならざるが良しこそ最善の策と思料する。ここはしたたかにお願いしたい。
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株式道場ー急激な円安で株はどうなるか?ー
2014 NOV 4 23:23:46 pm by 東 賢太郎
10月31日の黒田日銀の追い討ち金融緩和は驚きました。
円は2007年12月以来となる対ドル114.20円まで一気に下げ、日経平均株価は4日に17,127.66まで急騰しました。円ドルと日経平均はこんなにきれいに連動しています。
自説に固執する気はありませんが、ここに書きましたことをもう一度お読みいただきたいと思います。 運用という仕事は何をするのか? 海外の投資家やプレスはここに僕が書いたことを指摘して皮肉る向きが多くあります。
これは黒田さんだけの判断ではありません。 良い円安はない に指摘しましたが財務省はやる気なのです。リスクを取ってでも消費税10%にしたい。内閣改造でケチがついた安倍さんは何が何でも株安は避けたい。同床異夢という言葉がありますが、逆です。異床同夢なのです。
前者のブログにこう書きました:
我々は、これは①株価が間違っているか②業績だけでない要因で株が高い、のどちらかなのだと考えます。9月までは消費税10%のベースとなる3QのGDPを政府は意識するでしょう。しかしそれによるPKO期待や、内閣改造などのうわべの取り繕いで株価が維持できるほど相場というのは甘いものではありません。
だから、仮にですが、10月以降に日経平均が1万5500円以上をキープして年末までいった場合、我々は①ではなく②だと考えることになるのです。それは、もちろんのこと、政府が決める話なんかではない。市場が決めるのです。市場が間違っているように見えるが間違っていない、むしろ業績だけ見ていると我々が間違ってしまうようなファクターで株価が維持されているのだと。
「PKO期待や、内閣改造などのうわべの取り繕いで株価が維持できるほど相場というのは甘いものではありません」という部分が重要です。日経平均が10月17日に14,529円まで下がったのはそういうことだったのです。そこから2週間でインデックスが18%もぶっ飛ぶというのは尋常でありません。
ところが、それが人為的なものであれ、市場がそれを信じだすと相場というものは変わります。そこで依怙地になる者は相場に関わらない方がいい。負けます。
「10月以降に日経平均が1万5500円以上をキープして年末までいった場合」以下の記述をピックアップしておきます。そうなる可能性がますます高くなってきました。
市場が間違っているように見えるが間違っていない、むしろ業績だけ見ていると我々が間違ってしまうようなファクターで株価が維持されているのだ
そのファクターが何か?それはここに書くわけにはいきませんが、いままで書いた記事にヒントはたくさん書きましたので読み返してご賢察ください。ご自身で株式をお持ちの方はそれを加味して戦略をおたてになった方がいいでしょう。
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吉田さんの10周年記念パーティに思う
2014 OCT 23 22:22:39 pm by 東 賢太郎
昨日はSMCメンバーの吉田さんがパートナーをつとめるブルーベイ・アセット・マネジメント・インターナショナル・リミテッドの東京オフィス開設10周年記念パーティに行ってきました。同社は運用預かり資産1兆6千億円を超える、英国を代表する運用会社です。
帝国ホテル孔雀の間は日本の運用業界の重鎮や前某国全権大使閣下をはじめ盛況でした。ブルーベイ社については、僕も小さいながら同業者としていろいろご一緒したい案件があり、ご社業については仔細に勉強させていただいております。
敬意を表したいのは、日本オフィス開設当初は400億円しかなかった運用預かり資産が10年で15倍の6000億円にまで拡大したことです。もちろん運用成績が良いことの当然の結果ですが、知名度がないところからそれを年金基金などに地道にお知らせしていった吉田さんたちの努力は大変なことです。運用成績が良ければ僕たちの将来の年金が支払われる原資ができるわけです。
ところがよく考えて下さい。年金基金運用は資金を日本国債に投資する比率が非常に高いのが現状です。国債は国の借金です。つまり、年金が国債に投資するということは、国が年金基金から当面の財政資金をお借りし、その元本は利息をつけて年金にお返ししましょうということです。しかし、どうしてその元本、利息が払えると保障されているのでしょう?
それは返せなければ税金を取りたてて返しますという保証、つまり国家の徴税権という担保があるからです。最悪の場合は、税金をとって利息を払い、その利息が年金運用収益として計上され、それが年金として税金をとりたてられた国民に帰ってくるという極めてあほらしいどうどうめぐりなのです。それも取りたてられるのは僕らの世代ではなく、子供や孫の世代でしょう。若者こそこれに怒るべきなのです。
じゃあどうすべきなのか?年金の国債買いというタコ足配当もどきはやめることです。運用者がプロじゃないから失敗を恐れて最も安全確実な国債を買い、財務省からすると必ず国債を買ってくれる上得意になる、こういうお手盛りをやめさせることなのです。つまりプロの運用者が運用する資金の比率を上げるべきである。それに尽きます。
英国のブルーベイは日本国債でなく欧米の債券に投資をして高利回りを安定的に達成しているプロ中のプロです。ここが10年で15倍の資産運用を任されたというのは、だから国民の利益という見地から実に健全なことです。一方で多くの年金基金がAIJのような詐欺まがいの運用者に騙されたという事実もあります。
自家運用していない年金はその任務を誰に委託するか、それは理事の責任であり、任せた相手が悪かったですむ問題ではありません。選別能力を鍛える必要があります。
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良い円安はない
2014 OCT 20 19:19:37 pm by 東 賢太郎
「もし増税で経済が成長軌道を外れたり、減速してしまったりすれば税収が増えず、全てが無意味になってしまう」
安倍首相が英経済紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューでこう述べたことを聞き、少し安心している。もちろん消費税を10%にするか否かの話である。
これは非常にデリケートな話になりつつある。社会保障財源を確保することが目的かどうかは論点ではない。国家財政の見通しと円安傾向のリンクの有無が問題なのだ。英国の投資家にきくと日本国債のクレジットに欧米で注目が集まっているそうだ。
それと直接の関係はないが米国株のS&P500を対象としたオプションの価格の振れの大きさ(ボラティリティと呼ぶ)を示す「VIX指数」というものがあり、シカゴ・オプション取引所に上場している。
VIXは別名「恐怖指数」とも呼ばれ、投資家が先行き不透明と考えるとそれが上がる傾向がある。通常10~20だが先週30まで急騰しひやっとさせた。米国株が不安定になるということは経済と金利の先行きがそうだということになり、海外市場にも影響が出てくる。
こういう環境の中で急激に円安になると日本国債のボラティリティも気になる。値が下がるという意味ではなく値が変動しやすくなるということだが、ドル建てでは値下がりになるから海外の売り方にとっては利が出る。それが変動幅を生み出すのだ。
そこで消費税10%が見送りになり財政見通しが不安となるとさらに売りをまねく危険がある。国債価格が円ベースで大きく下がると本邦金融機関のバランスシートは大ダメージを受ける。我が国は金融機能不全に陥るリスクすらある。最悪の事態までいけば皆さんの銀行預金はなかったことになるかもしれない。
良い円安か悪い円安かという議論があるが、自国通貨が下がっていいことがあるはずがない。古今東西、万国共通、適度に強いことが望ましいにきまっているのである。それが100円か110円かはともかく、150円に向かうという目算が立てば国債は思いっきり売られるだろう。
円安だと株が上がると思っている人が多いが、そうではない。円安になれば株を買っている外人は損をする。日本企業にとっては80円という理不尽な円高が修正されたからよかっただけだ。ゴルフコンペのハンディを考えればいい。20の人が10で出ていたのが80円のころの日本だ。だから30で出ていた韓国に優勝をさらわれ続けた。サムスンの躍進の理由のひとつはそれだ。
そのサムスンが失速した。ウォン高になってハンディが10になった途端。日本は僕のイメージだが100-110円あたりで実力なりだ。20の人が20で出ている。だが実力なりなのだから勝てる保証などどこにもない。じゃあ150になればいい?その時は国ががたがたになる。出ていくしかない。しかし出て行ったら円安メリットなど存在しないのだ。
現実には80円時点で大企業の輸出依存度は大きく減っている。そのレートで生きていけるよう努力したからだ。だから今でもそんなにメリットは享受していない。今度は輸入企業がダメージを受ける番だ。輸出(外人に売る)には血を流すが、輸入(国内で売る)となると国民に泣いてくれになりがちだ。まして政府がインフレにしたいと宣言しているのだから堂々とそうなる。
そういうインフレになることとデフレが終息することは、ことの本質が全然ちがう。近眼の人が老眼で遠視になってちょうどよくなりましたねというようなものだ。どっちもよくないのである。
つまり、良い円安などない。
ここで安倍さんが勘違いして増税してしまうのは僕はリスクが高いと思っている。女性大臣がすべったころんだなどはっきり言って国政にはどうでもいいことである。国を動かしているのは役所なのだ。役所は増税したい。どうしても。だから安倍政権がそれに都合がいいかどうかが大事なことだ。10%になってしまえばお役御免かもしれない。
急激な円安がないことを祈るしかないが、そうであれば増税見送り、財政再建先送りは国債価格をおびやかくすことはなく、結果的には内閣延命になる。そこで4-5兆円の補正予算を組んで100-110円でコンペ優勝が狙えるようにすればいい。第3の矢とはそういうことになるだろう。
それはそれで、かなりフェアウェーが狭いドライバーショットになることは間違いない。僕は安倍首相の政策に全面賛成ではないが、ほかにこのティーショットが打てるゴルファーがどこにいるだろう?
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ソニーショック走る
2014 SEP 17 23:23:47 pm by 東 賢太郎
今日は大変驚きました。
ソニー、今期中にモバイル事業の人員の15%に当たる約1000人を削減。業績悪化を踏まえ、年間配当を1958年の上場以来初の無配とする。 連結営業損益は1400億円の黒字から400億円の赤字に転落する見通し。
ここまで、新社長の指揮のもと、再建は堅調という趣旨にとれる発表があったので、8月に「JPX日経インデックス400」から同社株の採用除外が決まったにもかかわらず株価は20%以上も上昇していました。
僕らはソニー株をお薦めすることはなかったのですが、あす以降、市場がこれをどう受けとめるかは大きなリスクファクターです。「中計の見直し」とのことですが、中計は通常は3年の「中期計画」ですから、昨日まで良しとしていたものを今日突然にこれほど下方修正するというのは記憶にございません。
ソニーとえばトヨタと並んで日本企業の代名詞的、優等生的存在です。東証銘柄保有比率が約3割、東証売買高シェアが約6割の外国人投資家にとって、ソニーの自社見通しがこんなにぶれるということは、日本企業全体の「自社利益予想」というものが信用できないとならないか非常に心配です。
ソニーは井深大という天才創業者の先見の明と発明精神で、日本の通信、家電技術のパイオニアという地位を築いてきました。普通の経営者になってその天才の築いた企業イメージを踏襲するのは大変と思います。しかし、企業としてのイメージ戦略、マーケティング戦略と、証券市場へのフェアなステートメントというのは全く別問題です。
株式市場というのは、常に売り手と買い手の情報量に不公平がない、つまり、その情報の発信人である当該企業がその不公平を発生させない配慮を強く求められます。それができない企業は上場する資格なしなのです。このようなイロハのイを、ソニーは今後は模範を示す立場になっていただかねばなりません。
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運用という仕事は何をするのか?
2014 SEP 6 0:00:49 am by 東 賢太郎
皆さんこのチャートから何が読み取れるでしょうか?
僕がここから読み取れたのはこれを作った人が色盲でないということぐらいですが、友人は、
「内閣支持率は必ず下がる。でも株が上がれば政権は保てる」
ことがわかると言います。見ると確かに小泉政権はそう見えます。そうか、今度の内閣改造のココロはそれか、結婚式のお色直しみたいなものか。政権が保身のために株を上げたいと思ってくれるのは我々運用アドバイザーにはうれしいことですが、我々にとって大事なのは株式市場がどうなるかであって政権の命運ではありません。本末転倒、話が逆なので、このチャートは僕にとってはあまり意味がありません。保たれた政権がいったい何をやったのか?そっちの方が大事です。
だから僕が気になっているのはこっちです。これをご覧ください。

マネーサプライ(M2)は「現金通貨と国内銀行等に預けられた預金を合計したもの」です。政府と金融機関以外が持っている通貨の合計、いわば世の中に出回るお金の供給量ですね。一方、マネタリーベース(MB)とは現金と中央銀行への準備預金の合計です。ハイパワードマネーとも呼びます。そして信用乗数とはその比です。1単位のMBで何単位のM2を創出できたかという意味ですね。おカネ(M2)が増えれば金利が下がり物価は上がる傾向があります。よく「お札を刷る」「輪転機を回す」と比喩的にいいますが、それはMBを中央銀行が増やすことを意味します。
上の米国のチャートではMBを増やすとM2も増えています。量的緩和をすると信用乗数は低下するのでリーマンショック以後は4%で安定していますが、とにかくM2を増やすことが大事なので、それが達成できているから一応はOKです。しかし日本はというと、これをご覧ください。
安倍政権になって白川さんが黒田さんに代わるや日銀は輪転機を回しまくってMBを50%も増やしますが、M2は米国の様に敏感に反応して増えてはおらず、信用乗数のほうがリーマンショック時の8%から3%あたりまで下がっています。日銀はきっとこのことを危惧しているはずです。お札を刷ったって借り手に需要がなければ乗数は下がり、中央銀行として金融政策のハンドルの「遊び」ばかり増えていきます。こんなことは早くやめて、「第3の矢」で需要を増やせと思っているでしょう。
M2が増えない中で、物価が上がったからデフレは収束しているといわれても不可解であり、円安による輸入物価上昇(有難くない)と消費税効果じゃないのといいたくなります。お金を借りる需要が増えて銀行が信用創造を行い、その結果として乗数が上向いてこそデフレの終焉=健康体となるのです。2%のインフレターゲットとは経済活動が活発になるからターゲットとして許容されるインフレ率です。人間なら「体温を上げるぞ」と宣言しているわけで、それは活発に運動をしてそうするぞということなのです。運動もせずに体温だけ上がったら病気を疑うことになります。
僕はそういう感じがするのです。信用乗数が上がらないのは融資が伸びないからです。つまり企業が積極的にお金を借りないからです。株価が上がっている(=業績が良いはず)のにどうして?となりますね。
つまり、米国の株高は分かるのですが日本の株高はどうもしっくりこない。ここまでは経済に詳しい人なら誰でもお分かりの話です。ここからが我々運用の世界の話になります。
我々は、これは①株価が間違っているか②業績だけでない要因で株が高い、のどちらかなのだと考えます。9月までは消費税10%のベースとなる3QのGDPを政府は意識するでしょう。しかしそれによるPKO期待や、内閣改造などのうわべの取り繕いで株価が維持できるほど相場というのは甘いものではありません。
だから、仮にですが、10月以降に日経平均が1万5500円以上をキープして年末までいった場合、我々は①ではなく②だと考えることになるのです。それは、もちろんのこと、政府が決める話なんかではない。市場が決めるのです。市場が間違っているように見えるが間違っていない、むしろ業績だけ見ていると我々が間違ってしまうようなファクターで株価が維持されているのだと。
そのファクターの候補はいくつかありますが、企業の持つ資産価値である可能性があります。業績とは企業の動的側面の評価ですが、資産価値、解散価値とは静的な側面の評価です。ぜんぜん違う株価評価(バリュエーション)の方法です。前者を一般にグロース投資、後者をバリュー投資と呼びます。
僕は自分の歴史観から、大局的な意味でグロース投資の時代は終わったと考えています。野村に入社した若いころ、「株価が10倍になる銘柄探し」に熱中しました。結局日本にはあまりなく、ドイツのSAPや中国の超大現代農業などがそうなりました。しかし今となると世界に目をやってもそれを探すのはけっこう困難かもしれません。新興国でそれはあるでしょうが、それも10年前の中国と一緒でやがて平準化して消えると思っています。
つまり、永続して資産を増やしてくれるグロースという青い鳥は実はもう死滅していないのではないかというのが僕の仮説なのです。
世の中には青い鳥を求めてさまよう運用者がたくさんいます。僕はそれを否定していますから、青い鳥がいなければ企業はどうするか?をいつも考えています。シンプルに言いますと、限られたパイの食い合い(ゼロサムゲーム)になります。しかしそれでも株主は経営者に利益の「成長」を求めることはやめません。とすると、そのためには企業同士が食いあうしかありません。歴史的に戦争は領土、資源、食糧などのゼロサム状態で起きる傾向がありますが、企業の戦争も同じことです。共食い(M&A)が起きます。どれを食うか?もちろん安い会社です。安い、高い?広い意味で、それを判定するのがバリュー投資という考え方なのです。
去年はアベノミクス効果で日本株運用は猫も杓子も40-50%の利益が出ましたが、今年はそう甘くありません。当社のアドバイスしたポートフォリオの収益は9月4日現在で年初来プラス11.8%です。同期間で日経平均は3.78%下がっています。インデックスが下がって我々の指南したポートフォリオが上がっている状態を「アウトパフォーム」といいます。市場に勝ったという意味です。
簡単なように思われるでしょうが、「市場」というのはマクロ(経済情報)であれミクロ(企業情報)であれ世界のすべての情報を持った人々が利益を求めて売買に参加し、その結果として形成される場であって、それそのものがいわば神のような賢者です。企業が何かニュースを発表した場合に、それがどのぐらい大事なのかを知りたければ「株価に聞け」とよくいいます。それほど株価というものは「すべてを知っている」存在なのです。ですから、一回だけ投資して勝つビギナーズラックは別として、何年もの期間にわたって勝ち続けるというのは至難の業です。
我々は徹底したバリュー投資家です。お客様の利益から一定率の成功報酬を頂きますからこの成績が当社の収益を左右します。希望的観測は危険ですし、我々が常に勝ち続けることは確率的に保証されませんが、仮にこの当面の結果がそういう潮の流れによるものであるならば大勝ちできるかもしれない。たまたま、現在はそういうタイミングにいるかもしれないということは充分にあり得ます。ですから、アベノミクスの第3の矢がコケて日経平均が下がっても負けない(大損はしない)、もしうまくいけば大勝するようなリスクリターンの戦略にしていくことができそうだ、要はチャンスだということです。
こういう経済、市場の近未来予測、論理的な推理をデータと経験から行うことが僕の業務での腕の見せ所であり、醍醐味でもあります。好きでないと苦痛かもしれませんが、僕のような性格の人ならこれは向いています。仮説を立ててそれが真と証明されれば顧客のリターンになる。仮説が大胆であるほどリターンもリスクも大きい。ではどうやってリスクの方をコントロールするか。これは非常に知的で繊細、かつダイナミックで柔軟な思考を要します。だから何よりも適性が大事なのです。
米国に比べると日本の運用業界は、こういっては失礼だが学校の成績トップレベルの人が行く業界というイメージがありません。証券会社のアナリストの情報や相場観で売り買いするなど、そんなものは運用とはいいません。米国は反対で、例えばべイン・キャピタルのような一流投資ファンドに頭脳がまず集まり、それに漏れるとゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど証券会社やコンサル会社に行くという感じでしょう。リーマン以降は少々景色が変わりましたが、米国人のフロンティア・スピリットがあれぐらいのことでなくなるとは到底思いません。
僕のブログを読んでいただいている若者で興味のある人はチャレンジされてはいかがでしょうか。ただし、投資は学校では教えてくれませんし、教えられる先生がそもそも日本の大学には一人もいません。習うなら米国のビジネススクール、それも金融に強いウォートン・スクールのような所へ2年行ってMBAを取ることをお勧めします。投資(Investment analysis)は一つのサブジェクト(学科)ですから、企業分析の基礎である会計学からファイナンス理論、ポートフォリオ理論まで論理的、体系的に教えてくれます。
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